モジュール/【キングズ・フェスティバル】

Last-modified: 2023-07-12 (水) 00:24:21

コードB11、原語「King's Festival」、製作者はCarl Sargent。
原語版の初版は1989年。日本語版は電撃ゲーム文庫のレーベルで1994年に発売された。日本語版の当時の販売価格は720円。
以下、基本的に日本語版に関する記述となる。

概要

メディアワークスが出版したダンジョンズアンドドラゴンズの最初のゲームシナリオで、新和時代に和訳されなかったB11モジュールである。
メディアワークス版では「D&Dゲームシナリオ1」とされ、「王の祭り」という副題がついている。日本語版の翻訳と構成は安田均とグループSNE。イラストは中沢一登
表紙をひらくと、空白のキャラクターシートとカラメイコス大公国のカラー地図が折り込まれている。
11~17ページが安田均による「まえがき」、18~20ページが本書に関する解説や注意などが書かれた「はじめに」となっており、その後に本編に入る。
本編は第1部のモジュール本編=ゲームシナリオ部分と、第2部ワールドガイド「カラメイコス大公国」に分かれる。
本編のあとには付属のサンプルキャラクターや戦闘手順のチャート、ハンドアウト、索引などの付録部分がある。

第1部「キングズ・フェスティバル」

伝説の王の偉業をたたえる祭り「キングズ・フェスティパル」を間近にひかえたペンハリゴン近くの町がオークに襲撃された!
オークに捕らえられた僧侶を救出するために、パーティは不気味な洞穴へと足を踏み入れるのだった・・・・・・。

日本語版「キングズ・フェスティバル」カバー折り返しより。

モジュール本編は21ページから166ページとなる。
ベーシックレベルのキャラクターが対象であり、プレイヤーキャラクターは4~7人。
初心者プレイヤーとダンジョンマスターへのアドバイスが書き込まれており、新しいプレイヤーに遊びやすいよう配慮されている。
B12「クイーンズ・ハーベスト」はこの冒険の続編となる。

第2部ワールドガイド「カラメイコス大公国」

167ページから267ページにあるメディアワークス版で追加された部分で、シナリオの舞台となるカラメイコス大公国の歴史や社会、地理が説明され、有名なNPCの紹介もされている。この部分はかつて新和版で和訳されたGAZ1「カラメイコス大公国」を要約したものとなっている。
文章は、ミスタラ黙示録に登場するプレイヤーキャラクターが解説するという形式をとっている。

評価

1991年1月にDragon誌(未訳)でレビュー記事が掲載されていた。
もともと入門用として作られたためか、原語版の時点で初心者に向けた配慮がされた編集がされており、初心者向けに最適と評価されている。