モンスター/プレイングガイドIV

Last-modified: 2021-12-29 (水) 19:07:43

株式会社新和が発行した書籍「プレイングガイドIV」、「プレイングガイドV」に掲載されたモンスターの一覧。
元のデータはDRAGON誌89号に別冊付録として付いた「CREATURE CATALOG」からだが、プレイングガイドでは4号と5号に分割して掲載されている。分割はアルファベット順に前半と後半に分かれている。以下の項目順はアルファベット順のままにしている。

プレイングガイドIV

前半部のみ掲載。後半部はこちら

  • アミトック(Amitok)
    極地や寒冷地の環境に適応したホブゴブリンの亜種で、スノー・ゴブリンとも呼ばれる。
    がっしりした肉体でありながら表皮の下は厚い脂肪組織を持ち、明るいグレーや白の体毛が全身を覆っている。知性は低めで食性は肉食。文化は食料の獲得であり、自分たち以外の生物を憎悪しており、食料と認識している。
  • キラー・ビートル(Beetle, Killer)
    温暖で人の少ない地域にごくまれに生息する甲虫。人間並みかそれ以上の知性を持ち、ハーフリングオウルベアの生肉を好む。
    強固な外骨格で身を守るだけでなく、様々な特殊攻撃を無効化する事ができる。武器は頭部付近から生えている4本の触角で、その先端にはペンチのような爪が付いており、獲物を捕らえたり解体することができる。さらにサイオニクス能力を有しており、臭いを感じ取るだけでなく他の生物の思考を感知するという知覚能力を持つ。
  • ビッチャー(Bichir)
    沼地や湖沼の側に棲んでおり、「マーシュ・リザード」(沼トカゲ)の別名を持つ。しかし別名に反してトカゲのような外見ではなく、むしろ魚に近い外見をしている。水域では泳ぐが、地上では胸部のヒレを足のようにして這い回る事が可能。
    成体は10フィート前後の体長を持ち、虫や蛙や魚、動物を食する。知性は動物なみだが、「エンタングル」の魔法に似た効果を植物類にかけることで、獲物を捕らえたり強敵から逃げ出したりする。
  • ボーフン・ツリー(Bohun Tree)
    別名「死の木」。深い森林地帯に生えている樹木だが、人間並みの知性がある。果実のような実を枝から生えさせており、これに引き付けられた他の生物を殺害して栄養を得る。
    殺害方法は触手のように動く根で締め付けたり、幹や枝から生えている棘を樹液の圧力で撃ち出す遠距離攻撃の2つ。ボーフン・ツリーは全身に知覚器官を有しており、近づいた生物を容易に感知する。
    森に生きる知的生物はボーフン・ツリーを見分けることができ、その危険な果実による効果をほとんど受けない。
  • カリグラント(Calygraunt)
    別名「フェイスタッグ」(魔鹿)。直立する鹿のような外見を持つ。知性は人間並み。食性は雑食性だが、ハッカやヤドリギといった植物を好む。
    カリグラントは荒野に住んでいるが、時折他の知的生物との交流を持つ。彼らは魔法の研究をしており、特にマジックアイテムの鑑定・分析能力に優れている。特に彼らが十分な鑑定と分析を行った物については、その所有者の意志を無視して効果を発動することができたりもする。この能力を利用して、他から持ち込まれたマジックアイテムを研究したり、その情報を売買したりしている。
  • キャントベレ(Cantobele)
    猫科動物のような、しなやかな肢体を持つ大型の肉食獣。三対六本の足があり、他の猫科動物とは見分けられる。知性は人間並みかそれ以上。
    気温を問わず荒野や峡谷、沼地等の近くに住み、柔らかで女性的な声を発する。さらに言語や思考に関する魔法能力を持ち、それを有効に生かして獲物に接近、捕食する。
  • コーキー(Corkie)
    4フィートほどの大きさの齧歯類。基本は草食性動物で、地下に洞穴を掘って巣を作る。
    短いが頑丈な四肢と、短い尾が生えている。頭部には2本の角が生えており、攻撃手段は噛み付きか角による突っつき攻撃になる。
    コーキーは住処である巣を死に物狂いで守るために戦うが、ノームが攻撃される可能性は比較的少ない。
  • ダリープ(Duleep)
    小さな不定形生物で、雑食の微細な細胞の集まり。知性はごく僅かしか持たず、精神に影響を与える魔法は効果が無い。
    接触した有機エネルギーを電気エネルギーに変換することができるという特徴を持つ。そのためダリープと接した生物は「ショッキング・グラスプ」に似た電気攻撃を受けることになる。
    防御力自体は皆無に近いが、その外形的な特徴のため一部の武器攻撃や火や冷気に耐性がある。
  • エクスプロード・ストゥール(Explode Stool)
    直訳すると「爆発する腰掛け」や「破裂する止まり木」。
    食用になるマッシュルームなどの菌類と一緒に生えているキノコ。
    充分に熟したエクスプロード・ストゥールは、打撃などの衝撃を受けると爆発するという性質を持つ。もちろん付近に同族がいた場合は誘爆する。なお、爆発と同時に胞子が拡散するが、胞子自体に毒性などはない。ただし、胞子が根付いて成長を始めると数日程度で爆発可能に育つという、文字通り爆発的な成長力がある。
    上記の性質から、一部の城主はこの「爆発茸」を頑丈な部分の外側で生育して警報代わりにしているらしい。
  • ファチャン(Fachan)
    元ネタはスコットランドの妖精で、目と腕と足が1つずつしかないとされる。大きさは諸説あり小人のように小さい、あるいは巨人並みに大きいとも言われる。
    ケイオシアム社のTRPG『ルーンクエスト』にも登場しており、過去にはルーンクエストの公式メタルフィギュアが製造、日本にも輸入されていたこともある。
    AD&Dでは巨人の1種であり、オーガーの突然変異種。岩場や森のない丘に住んでいるとされている。性格は残虐で、人間型生物の生肉を好んで食べる。
    聴覚に優れていることが知られており、オークなどの邪悪な人間型種族が斥候として雇うことがある。
  • フレイルテール(Flailtail)
    綺麗な真水の沼や岸辺に住む、睡蓮の葉や緑の藻に似たクリーチャー。
    全体的な外見はイトマキエイに似ているが、大きな特徴として取水口のような口と、名前にもなったフレイルのような長い尾がある。これらはMサイズ以下の生物に対して有効にダメージを与える。
    水中では機敏に行動できるが、一応地上に上がることもできる。ただし長時間生きられないため余程のことがなければそうしない。
  • グーナ(Ghuuna)
    ライカンスロープの1種だが、基本が人間ではなくノールである事と、変身後の形態がハイエナドンという点で異なる。
    ノールの主神である神格により創造されたとされているが、強力なノールの指導者やシャーマンはグーナを従わせることが可能。特殊能力として、ライカンスロピーに似た「グーニズム」という病気を感染させる能力を持つ。このグーニズムはノールだけでなく、それ以外の人間型生物にも感染する。
  • グラスペインホラー(Glasspanehorror)
    訳すると「ガラス板の恐怖」。
    3つの形態をもつガラス状のクリーチャー。第一形態はガラス板のような非活性化形態。第二形態はガラスを粗く削りだしたような人形のような姿で、これが主な戦闘形態となる。第三の形態は風の精霊に似た微細なガラスの粒が散らばった雲のような姿をしている。第一形態以外は戦闘能力と特殊能力を有している。
    主人の命じた宝物の護衛として出現するが、本文を読む限り、主人に忠実ではあるもののゴーレムほど無機的な行動を取らない模様。人造タイプのモンスターと思われるが詳細は不明で、召喚生物である可能性もある。
  • ジャイアントホースシュークラブ(Horseshoucrab, Giant)
    Horseshoecrabはカブトガニのこと。直訳すると「巨大カブトガニ」。
    水底や海岸を這い回る捕食生物。体長は最大で25フィートに達する。水中を泳ぐこともできる。
    知性は動物並みではあるものの、通常種のカブトガニと大きく異なる点として、電気エネルギーを発する魔法効果を発動させることができる点が挙げられる。特に群生している通常種の同族を守るためにこれを使うことが知られている。