セリフ/【そんな役に立たないもンはとっくの昔に捨てたよ!】

Last-modified: 2024-04-08 (月) 17:35:21

FFT

ガフガリオンのセリフ。
Chapter2のゴルゴラルダ処刑場での戦闘にアグリアスを出撃させており、
ガフガリオンが生存、かつアグリアスのHPが60%以下の状態でATが回ると発生する、
いわゆる議論戦闘の中で見られる。

アグリアスの「人間としての誇りはないのかッ」という罵声に対しての発言で、
彼の信念と生き方をよく表わしている一言である。

騎士アグリアス
オヴェリア様をどうするつもりだ!」

剣士ガフガリオン
「オレは王女を契約どおりにガリオンヌへ連れて帰るだけだ。
 そのあと、ラーグ公が王女をどうするのか、オレは知らンよ。」

騎士アグリアス
「貴様たちはオヴェリア様を戦争の道具にしようとしている!
 貴様とて一緒だ! ラーグ公やダイスダーグにいいように使われている!
 恥ずかしくないのか!? 犬になりさがっている自分が!
 人間としての誇りはないのかッ!?」

剣士ガフガリオン
「そんな役に立たないもンはとっくの昔に捨てたよ!」

アグリアスの言っていることも騎士としては正論なのだが、
ガフガリオンは「この腐敗しきったイヴァリースを見ろッ!! 誰かが変えなきゃいかンのだ!」
という言葉にも見られるように、ダイスダーグの計画を理解した上で彼なりの信念に従って行動している。
それを真っ向から否定されてなお、このように受け流せることが
戦場で叩き上げられた現実主義者であるガフガリオンの意志の強さを物語っている。

  • そもそも、公的に騎士を名乗れるような身分ではないことも彼の主義に影響しているのだろう。
    かつては東天騎士団の分隊長だったので騎士号を持っていたのかもしれないが、その場合は追放とともに剥奪されたということになる。
    前線で生き残るのに必要なのは実力としたたかさであって、誇りや忠誠心などは邪魔でしかない。
    • ゆえに彼は捨てた。持っていたからこそ「捨てた」のである。
      こういうちょっとした言い回しも、キャラクターの深みを増すのに一役買っている。

 
登場人物たちがそれぞれの主義主張をぶつけ合う展開が見所のFFTの中でも屈指の熱い場面であろう。

  • なんか当時このセリフにすごく感銘を受けた記憶が……。そうだよなぁ。プライドで腹はふくれないしな。
    そもそも「誰かが変えなきゃいかンのだ!」って言ってる時点で彼はプライドを捨ててないことが解る。……やりかたを変えただけで。
  • ギュスタブの「オレたちに必要なのは思想じゃない!食い物や寝るところなんだ!」にも通ずるセリフ。理想や誇りを持つことも大事だが、それだけでは現実を変えられないのもまた事実。決して綺麗事だけで済まされない、松野節の醍醐味を味わえる場面である。

ちなみにこの会話イベントの前には多くのプレイヤーの心を射止めた、かのアグリアスの名言も飛び出す。
見どころ満載の戦闘だが、アグリアスを出撃させなかったり、
ガフガリオンを瞬殺したりすると全て見られないことに注意。

主力としてバリバリ働いてくれるアグリアスの正式加入直後に発生する戦闘なので、
普通にプレイしていれば出撃させないことはまず無いだろうが…。


命令の是非を考えないってのは、兵士としては正しい。

  • ガフガリオンが傭兵のプロに徹していることに異論はないが、自身のセリフ「そのあと、ラーグ公が王女をどうするのか、オレは知らンよ」が彼の本質。
    世の中の行く末を本当に考えてるならこんな無責任な言葉が出るわけがなく、結局アグリアスに口答えしたくて適当なことを口走ってるだけである。
    • それは違うと言わせて頂く。
      その台詞は無責任なのではなく「自分の領域を越えている」から。
      王女の処遇に関しては(ダイスダーグが担う)政治の分野であり、ガフガリオンが口を出していい領域ではない。
      彼は飽くまでも実働要員であり、ガフガリオン自身もそれをよく弁えているからこその台詞。
      ……ついでに言うなら、この時の状況はオヴェリアの命一つでどうにかなるような段階は既に過ぎてしまっており、ラーグ公がオヴェリアをどう扱おうが獅子戦争が始まることは確定している。
      その戦争の先、イヴァリースの未来だけを見据えているガフガリオンにとっては、オヴェリアがどうなるかなどもはや眼中になく「知らン」ことなのだ。
      • 自分の領分云々と「何も考えてない」ことは全く別のこと。
        そもそもガフガリオンは徹底した現実主義者であり、イヴァリースの未来を考えてる描写は「誰かが変えなきゃいかンのだ」という上っ面のセリフにしかなく、行動で示されたことは一切ない。
    • 彼がイヴァリースの未来を考えているというのはあそこでラムザを説得しに来ている事がある意味での証明なのではないだろうか。
      心中複雑ながらもダイスダーグの駒として裏の仕事を担い、ラムザを育てるという役割を果たし、主人の命に抵抗する形でそのラムザを連れ戻そうとしているのがガフガリオンである。
      ただ傭兵として日銭を稼ぐだけならこんな危険な綱を渡る必要は無かった筈で、騎士団を追われた平民の身でありながら多少なりとも政治に影響を及ぼせる立場に就き、自らの意思で行動しているのは彼の台詞が完全な上っ面ではないからなのではとも思う。
    • 実はオヴェリアに対しても配慮が全くないわけではない。誘拐が目的だったので、殺されることは無いと知っている。つまり、利用されるだけの人生ではあれど、オヴェリアなりに安定した暮らしが最低限約束される可能性が高いことを考えていた節がある。人には人の役割がある事をラムザに諭していたが、それはラムザだけにじゃなく、己も含めた時代を動かす者たち全員に対する彼の哲学だろうから。