FF12
戦艦リヴァイアサンで脱出中のアーシェ一行と鉢合わせしたラーサーが言ったセリフ。
ラーサーはこのシーン以前にも、帝国の護衛なしにルース魔石鉱に自ら赴いて
人造破魔石の製造ルートを探るなど、帝国内部の不穏な動きを調査していた。
脱走途中で、しかも生きていると帝国に都合の悪いはずのアーシェ達を行かせたのは、
あえてアーシェ達を暗躍させることで帝国の歪みを見つけだし、膿を出すため。
そのことをアーシェ本人にもきちんと伝えるあたり、ラーサーの誠実さが垣間見えるシーンでもある。
- アーシェは「その歪みとやらで自壊しろ、帝国」とでも思ったか拒絶の反応を見せるが、ラーサーの協力なしには脱出もできず、その先の大願(王国復興)も果たせないと察したウォースラに抑止される。
- ラーサーの言葉に半信半疑といった様子で、少なくとも真っ向から拒絶している様には見えない。
相手は帝国最重要人物。そしてこちらは生存が知り渡れば帝国に都合の悪い存在、挙句に脱走者。
それなのに捕まえず、逆に協力的に接触してくるラーサーを急には信じられなかったのだろう。
- ラーサーの言葉に半信半疑といった様子で、少なくとも真っ向から拒絶している様には見えない。
そのあとに続く『帝国を守ります』というセリフからわかるように、アーシェ達が活躍することが帝国のためにもなるという意味にもとれる。アーシェが不服そうな顔をするのは自分達の活躍が帝国を助けることにもなるのが悔しいからという解釈をしても面白い。
隠れた歪みというのは、皇位継承の内部抗争ではなく、兄ヴェインのこと。
実はアルティマニアΩによると、ラーサーが兄を疑うように仕向けたのは元老院の仕業だという。
人造破魔石のことをラーサーに伝えたのが元老院であり、彼が持っていた人造破魔石も元老院が渡したもの。
有能なヴェインを落とし入れ、幼いラーサーを皇帝に擁立して、その影から帝国を支配する魂胆である。
その後ラーサー自身の物語の顛末を考えると中々印象深いセリフ。
「今後あなたがたが行動すれば、もっと大きな歪みが見えてくるように思えます。
だから行ってください。隠れた歪みを明らかにしてください。私はその歪みを糾して帝国を守ります。」