KHIII
中盤で闇の探求者アンセムが突如発した、本作屈指の迷台詞・迷シーン。
トワイライトタウンの屋敷前にて。
闇の探求者アンセムは、屋敷にあるデータから被験者だった少女の情報を得るために賢者アンセムを屋敷の中へ連れて行こうとする。
そこへ、屋敷の門前から突然ピンツが現れ──
ピンツ「あのー」
ピンツ「すみませーん!」
アンセム「何だおまえは?」
ピンツ「ここに友だちが住んでたはずなんですがー」
隙を見てオレットが賢者アンセムの近くの石柱の裏に隠れる。
アンセム「誰も住んでいない 帰れ!」
ピンツ「でもー」
門を通って近寄ろうとするピンツ。アンセムは慌てて、
「おいおいおいおい 入ってくるな!」
仕方なくピンツの方へ向かうが、その隙にオレットが賢者アンセムを救出する。
しまった、という風に振り返るアンセム、そしてアンセムに跳び蹴りを放つハイネ 。
今までの威厳あるキャラからは想像できないほど妙に砕けたこの台詞は、たちまちユーザーの間で話題になった。
- 自らの意思で闇に落ちたとは言えハートレスという恐ろしい存在になったはずの彼が妙に俗っぽい口調で話す姿。何ともシュールである。
- 台本の段階で「おい」の数を減らせばよかったのに…。
- とはいえ、「誰も住んでいない 帰れ!」の部分で既に結構面白い。
- この時のアンセムはマジで困った顔をしている。台詞だけを見てもそしてその実際の様子からしても、家の庭に悪ガキが侵入しそれを追い払おうとする近所のおじさんそのものである。
- 今回のXIII機関はコミカルなシーンが多くヴィクセンの「私も補欠だ!」「ちょちょちょちょっ!」といったセリフや、不意打ちを食らってぶん投げられたり、口臭で海に落とされたりするメンバーもいる。その中でもアンセムが際立って目立っているのは事実だが。
スタッフ達も収録の際は大爆笑していたらしい。
英語版の台詞は
No, no, no!
Not one more step. Get out!
となっており、ほぼ日本語版と同じ意味。
上記の通り、本作屈指の笑いどころとされるこのシーンではあるが、この直後にはアンセムが機関の計画をどうでもいいと感じ始めているかのような描写があり、このやり取りでも「一般人には危害を加えない」というスタンスを取っていることが窺える。
何気に、アンセムの心境の変化を垣間見ることができる貴重なシーンである。
- とはいえ、今作において最終決戦まで機関メンバーが直接的に危害を加えるシーンは少ない。むしろアンセムはアクアを闇堕ちさせたり、下記のようにハイネに攻撃したりと暴れている方。
- 実際に攻撃を加えたのは、ハイネが飛び蹴りをかました後である。つまりこの状況に限ってはアンセム側の正当防衛とも言える形。
- この時点での闇の探求者アンセムの目的が、師が残したデータを洗いざらい調べ上げることであったので、単に騒ぎになったら面倒だったという程度の理由であったかもしれない。