2011年、セ・リーグ優勝を果たした中日ドラゴンズの祝勝会における、坂井克彦球団社長(当時)が見せた行動。
概要
同年の中日は落合博満監督体制の8年目に突入し、過去7年間でリーグ優勝3回、日本一1回、Bクラス無しという勢いそのままに前年に続くセ・リーグ連覇を狙っていた。
しかし首位争いの真っ只中(ヤクルトに次ぐ2位)である9月22日に同シーズン限りでの落合の解任が発表される。要因として本人の年俸高騰やメディアへの塩対応、ファンサービスの少なさ*1などが挙げられる。そしてこの解任劇を進めた中心人物の1人が、他でもない坂井である。
優勝争い中のチーム監督解任というだけでも異例であるが、あろうことか坂井は大事な試合で中日が負けた際にガッツポーズする場面を目撃されていた(落合談。後述記事参照。坂井本人は否定している)。落合曰く、坂井のこの行為に対して選手達は反発し、動揺するどころか士気が大いに盛り上がったことで結果的に首位を走っていたヤクルトを土壇場で大逆転しての優勝に繋がったという*2。
上記の経緯にも関わらず、リーグ優勝が決まると坂井は優勝記念帽とTシャツを着用していけしゃあしゃあとビールかけに姿を現した。だが現場から恨みを買っていた坂井には誰も寄り付かない。その場の空気を察した坂井は自身の右手のビールを自身の左手にチョロチョロとかけ始めたのである。この直前にパ・リーグ優勝を決めた福岡ソフトバンクホークスの祝勝会にて、孫正義オーナーが選手とともにはしゃいでいた様子*3*4とは対照的な光景であった。
坂井はこれ以外にも優勝決定時に落合へ握手を求めて拒絶されており、(自業自得ではあるが)選手やスタッフから意図的にハブられていたとも言われている。
記事
落合監督&信子夫人“ぶっちゃけ対談”大逆転Vの裏側「全てはそこから」
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2011/10/19/kiji/K20111019001850140.html
――大逆転でのリーグ連覇。ターニングポイントは?
博満 「全ては…。まあ、この際だから、言っちゃうけども“オレらが勝ってもらっちゃ困る”と思っていた球団幹部が、9月の巨人戦でウチが負けた時にガッツポーズしてからなんだ。全てはそこから始まった」
信子 「そうなんだよね。みんなそれで逆にやる気を出したんじゃない」
博満 「そういう噂はすぐに広がるからな。選手は“なんだオレら、勝っちゃいけないのかよ。何のためにやってきたんだよ”となる。“オレらをバカにすんなよ”ってのが一番の火付け役になった。そこに9月22日の(退任)発表が重なったんだ」
画像
中央付近の不自然に孤立している男性が坂井である。左側の盛り上がりと比較すると一目瞭然。