長期・大型契約で多大な期待を寄せられながら、それに見合った成績を残せていない選手の蔑称。
特に他球団から移籍してきた外様選手が言われやすい。
概要
その語源は明確でないが、選手に「死刑囚」という言葉が使われたのはカッスレでの「終身名誉死刑囚」が発祥とされる。
これが冒頭の意味で本格的に定着し始めたのは2007年に韓国リーグ・LGツインズから移籍後2009年まで中日ドラゴンズに所属し、期待されたが結果を残せなかった李炳圭あたりからと推測される。
NPBにおける「不良債権」「聖域」だが、MLBでは年俸10億円越えかつ契約期間5年超など超高額・超長期の契約が当たり前である上、引退後に関する条項、細かな出場条項など数多くのオプションもあり簡単にロースターを外せないこともあり、日本のそれとは格も質も異なる。
このことから期待に応えられない選手には敬意を表して「死刑囚」と呼ぶようになった。
長らく死刑囚状態が続いたり、ファンに与えた絶望感があまりにも大きい選手は「終身名誉死刑囚」へと昇格する。
また、復活の兆しが見られたり死刑囚扱いには微妙な立場の選手に対しては「容疑者」「被告」「服役囚」など、準ずる意味合いの称号が使われる。
上記のいずれも明確な定義などはなく、基本的には選定者のフィーリング次第である。
なお汚名返上の活躍でお荷物状態を脱しつつある選手に対しては「模範囚」「再審請求」、本格的に復活したと判断された選手は「脱獄」「釈放」「恩赦」「冤罪」、逆に見切りをつけられて解雇されれば「死刑執行」などと表現される。
また、死刑囚認定された選手を複数抱えている球団については「○○収容所」と呼ばれることもある。例として10年代初期のソフトバンクや10年代末期の巨人などで、特に巨人は他球団を戦力外となったベテラン選手を獲得していたことから「廃品回収」とも揶揄された。
なお、同じく高年俸ながら活躍できていなくても、過去の活躍度合いが高く評価されている(特に生え抜きの)選手の場合は死刑囚と呼ばれることはあまりなく、このような場合は高年俸も「年金」としてある程度許容されている*1。
主なリスト
- 2011年MLB死刑囚名鑑(ログ)
【MLB】2011年死刑囚11名を2012年成績で再審(ログ)アダム・ダン(CWS)
ジョン・ラッキー(BOS)
カール・クロフォード(BOS)
ジョー・マウアー(MIN)
西岡剛(MIN)
ジェイソン・ワース(WSH)
ハンリー・ラミレス(FLO)
バーノン・ウェルズ(LAA)
アレックス・ロドリゲス(NYY)
ショーン・フィギンズ(SEA) - 2012年MLB死刑囚名鑑(ログ)
ティム・リンスカム(SF)
ジョン・ラッキー(BOS)
アレックス・ロドリゲス(NYY)
カール・クロフォード(BOS→LAD)
バーノン・ウェルズ(LAA)
ヨハン・サンタナ(NYM)
ジャスティン・モルノー(MIN)
ジェイソン・ワース(WSH)
ハンリー・ラミレス(FLO改めMIA→LAD)- 死刑執行済み
- ショーン・フィギンズ(SEA)
- 西岡剛(MIN)
- 模範囚・無罪認定者
- アルフォンソ・ソリアーノ(CHC)
- ジョー・マウアー(MIN)
- アダム・ダンさん(CWS)
- 世界の野球の歴史に刻まれし人類の超特大超特別A級最終戦犯ジョシュ・ハミルトン特別終身名誉死刑囚
- ジョシュ・ハミルトン(TEX)
- 死刑執行済み
近年の著名な死刑囚
執行された例
- ジョシュ・ハミルトン
「特別終身名誉死刑囚」としてお馴染み。
2012年オフに5年1億2500万ドル(約105億円)でTEXからLAAに移籍。すると6月19日に5打数3併殺2三振という離れ業を成し遂げるなど「案の定」な成績が続き、死刑囚への道を歩み始める*2。結局移籍1年目は期待外れの成績に終わると2年は怪我でほとんど戦力にならず、移籍3年目のシーズン前にはコカインの摂取をしていたことが発覚*3。LAAはハミルトンを見切って古巣TEXに放出、契約の残り金額の一部をTEXが負担し、ハミルトンも金額の一部を破棄したものの、LAAは総額1億2500万ドルの内1億500ドルを払うこととなりとんでもない死刑囚ぶりを発揮した。
TEXに放出されたハミルトンはその後も故障に苦しみ、ほとんど試合に出られず契約を満了と同時にTEXを放出された。現在は引退状態であるが、2019年9月末に実娘への暴行で逮捕され、執行猶予で決着したものの「死刑囚」どころか本物の囚人にまでなりかけた。 - クリス・デービス(通称クスリ・デービス*4)
史上最悪クラスの死刑囚の一人。
2013年にシーズン50本塁打を達成すると、2015年にも47本塁打、117打点という素晴らしい成績を挙げ、2016年頭に7年総額1億6100万ドル*5でBALと契約するものの、同シーズン以降成績は低迷。暫くはアダム・ダンのような成績だったためまだ許されてはいたが*6、2018年は規定打席に立ってシーズン打率.168(470-79)*7という離れ業を披露*8。チームもこの年47勝115敗、勝率.290と凄惨な成績に終わる。その後も大した活躍は出来ず、19年には開幕から全く当たりが出ず、前年から62打席連続無安打を記録してしまい、MLBにおける野手の連続打席無安打記録*9を更新。規定打席には届かなかったが結局打率.179でシーズンを終える安定感を発揮。大荷物を抱えたBALは2年連続100敗を喫するなどまたも低迷期に陥らせる戦犯の一人となった。
21年には開幕ロースターから漏れて試合への出場がないまま、5月に股関節の手術を受けてこの年の残りの試合を全休することを発表し、その後8月に現役引退を発表。満場一致で史上最悪の死刑囚の評価をほしいままにしてしまった*10。同じクリスでもOAKに所属の外野手のクリス(Khris)・デービス*11は2018年に本塁打王を獲得し、翌年の日本での開幕戦でも同点本塁打を放つなど主力打者として活躍していたため、外野手の方を「本物」・内野手の方を「偽物」と呼ぶなどのネタがある*12。しかし、このKの方のクリス・デービスもOAK、そして2021年に移籍したTEXで死刑囚化し、6月に解雇。8月に入り古巣OAKにマイナー契約で拾われると復調し9月にメジャーにカムバックしたがシーズン終了後に自由契約。こちらも死刑執行となってしまった。
- アンソニー・レンドーン
2020年代前半を代表する極悪死刑囚。
2019年にWSHで126打点(ナショナルリーグトップ)と34本塁打、OPS1.010で三塁手部門のシルバースラッガー賞を獲得。ワールドシリーズでは崖っぷちの第6戦・第7戦で活躍し球団初のワールドチャンピオンに貢献。シーズンオフに7年2億4500万ドルという大型契約で移籍し、鳴り物入りでLAAに加入。
2020年シーズンは開幕直前に早速左わき腹を痛め開幕戦を欠場。その後はコンスタントに出場し52試合で打率.286、9本塁打、出塁率は.418とまずまずの成績を残した。しかし、翌2021年は開幕直後に股関節の張りでIL入り、復帰直後に自打球で左膝を打撲し再びIL入りとスペランカーぷりを発揮。その後復帰するが7月に今度は左ハムストリングを負傷し三度IL入りと、そのスペランカーぶりが大いに目立ってしまった。そして翌月には腰の手術により残りのシーズン出場が絶望的に。
翌2022年も故障で47試合の出場に留まった他、6月26日にはIL入りしているにも拘らず乱闘に参加し、顰蹙を買う始末。
2023年には開幕直後にファンと乱闘して4試合の出場停止処分を受ける*13衝撃のスタートダッシュを切り、5月16日に左足の負傷で10日間のDL入り、6月7日の復帰から2週間も経たぬ6月20日に死球でDL入りと相変わらずのスペ体質を発揮し*14、7月には早々と今シーズン終了。ストラスバーグ、ブライアントと共に米スポーツ専門メディア「ブリーチャー・リポート」の「MLBの2023年シーズンで給料貰いすぎチーム」企画の三塁手部門に選出された。。また、オフには「162試合は多すぎる」などと試合に出られないのを試合数のせいにするかのような発言をし、それまでのプロ意識に欠けるとも捉えられる複数の舌禍も含めて当然ながら多くのファンから批判され、WSH時代の同僚ジョナサン・パペルボン*15にも「シーズン半分の試合しか出たくないのならば年俸を半額返納しろ」「野球より家族だと思うのは勝手だが、思っていても喋るな」というぐうの音も出ない正論で切り捨てられ、しまいにははっきりと「チームの癌」とまで言われている。
翌2024年も故障で57試合の出場にとどまったほか、2025年にはキャンプ初日に股関節の手術を行うことを発表。いつ頃の怪我かは明言されていないが早くも開幕絶望となり、後にオーナーから全休が発表、そして年末に遂に死刑執行*16。LAAの6年間で22本塁打、125打点と2019年1年分の成績に届かないというグロっぷりを見せた。
多くの死刑囚は成績が伴わなくとも真面目ではあるため*17、成績のみならず素行にも問題のあるレンドーン死刑囚への風当たりは非常に強く、デービスに代わり史上最悪の死刑囚に認定されるのもそう遠くないものとなっている。
- ワンダー・フランコ
No.1プロスペクトが現役中に本当の犯罪者になってしまった例。
堅守強打のスイッチヒッターとして知られる、レイズの内野手。2021年にア・リーグ新記録となる37試合連続出塁を20歳の若さで記録し、ア・リーグの新人王の投票でも3位となるなど活躍を見せ、オフに11年総額1億8200万ドル(約256億円)で契約を延長した。翌22年は故障もありやや成績を落としたものの、23年はオールスターゲームを辞退したアーロン・ジャッジの代替選手として選出されるなど、素行に不安があったもののMVP級の活躍を見せていた。
しかし、2024年8月に地元ドミニカで未成年者との不適切行為疑惑が発覚する。調査を続行するため同年は休職扱いへ移行、年末年始にかけて出頭命令を拒否して雲隠れする暴挙に出たが、案の定元日に司法当局からの召喚を拒否した容疑で逮捕された。
2025年7月10日にドミニカ共和国当局に上記の容疑で正式に告発され*18、No.1プロスペクトかつフランチャイズプレーヤーとしてチームの中心選手となること間違いなしとみられていたフランコが思ってもみなかった形で死刑囚化したことはTBに大打撃を与えた。その後檻と2年契約を提示され控訴中である。
- そのほかの死刑囚
- ジャスティン・アップトン
元外野手で、シルバースラッガー賞を3回獲得した実力者。
2017年オフにLAAと5年総額1億600万ドルで契約延長したものの、2019年以降は毎年rWARがマイナスを記録するなどチームの足を引っ張る。
結局2022年開幕前に死刑執行され、その後移籍したSEAでも輝きを取り戻すことはなくFA。
- ヨアニス・セスペデス
キューバ出身の元外野手。
2017年にNYMと4年1億1000万ドルの契約を結びながら故障続きで、2019年には自身が所有する牧場で穴に嵌まり右足首を骨折したという驚愕の理由でシーズンを棒に振る。
2020年度の年俸を約5分の1にカットされ、そして迎えたシーズンは8試合出場後に突如遠征先から失踪。その後残りのシーズンを新型コロナウイルス流行を懸念し出場辞退すると表明し、オフに放出された。 - ジャコビー・エルズベリー
元レッドソックスの外野手で盗塁王を通算で三度獲得、2011年にはトリプルスリーを達成。アメリカ先住民であるナバホ族初のメジャーリーガーでもある。
2013年オフにNYYと7年1億5300万ドル(約166億円)の契約を結びながら、2年目以降は故障で満足に活躍できず(2018年からは更に状態が悪化して出場すら出来なかった。)、契約を1年残しているにも関わらず来季年俸の支払いを拒否された上で2019年のオフに死刑執行。 - トロイ・トゥロウィツキ―
ロッキーズ等で活躍した好守好打の遊撃手。2007年には松井稼頭央と二遊間コンビを組み球団初のリーグ優勝に貢献。
2011年より10年総額1億5775万ドルで契約延長するもこの頃から故障に悩まされるようになり、チームが再建に入った2015年夏にTORへと放出される*19。すると下山による成績悪化に加え人工芝球場をホームにしたことでより下半身への負担がかかるようになり、2017年7月を最後に試合出場がなかった2018年オフに死刑執行。
翌年はNYYに拾われるも同年途中に現役引退。
- ルスネイ・カスティーヨ
- チェン・ウェイン
2000年代の黄金期中日で活躍した台湾出身の投手。2012年からメジャーリーグに移籍するも、2016年にMIAと5年総額8000万ドルで契約したのち死刑囚化。最初の2年は故障続きで満足に投げられず、2018年にはビジター13登板で防御率9.27を記録(一方で投手有利の本拠地マーリンズ・パークでは防御率1.62。)。救援に降格となった2019年には1イニング4被弾を記録するなど中日時代や前所属であるBAL時代の姿とはかけ離れた投球を続けた。19年に放出され、SEAとマイナー契約を結んだ後20年9月にロッテが獲得。21-22年は阪神でプレーしたが再び期待外れの成績に終わり23年は北米独立リーグへ移籍、25年に引退表明。
- ロビンソン・カノ
NYY時代に強打の二塁手として鳴らした選手。2014年よりSEAと10年総額2億4000万ドルの契約を結び、2017年まではその契約規模に違わぬ安定した成績を残していた。
しかし2018年5月に右手に死球を受け骨折、直後に利尿剤であるフロセミドが尿から検出されたことでキャリアが暗転。80試合の出場停止処分を受けるとそのオフには半ば厄介払いのような形でNYMへとトレード放出される。移籍1年目は低調な成績に終わったものの短縮シーズンとなった2020年は好成績を残し薬物使用の汚名を返上することに成功したように見えた矢先、シーズンオフの11月にアナボリックステロイドの1種であるスタノゾロールが検出され翌2021年シーズン全試合の出場停止処分を受けることとなった。2022年に再び戦列復帰するものの39歳という年齢もあり開幕から低調な成績が続いたことで2年近い契約を残しながらも死刑執行となり、その後SD・ATLと渡り歩くも復活とはならず、MLBの表舞台から姿を消した。
- エリック・ホズマー
ロイヤルズの元内野手。ゴールドクラブを4回獲得している。
17年オフに8年総額1億4400万ドルの大型契約でパドレスに加入する。しかし元々一塁手としては長打力が若干乏しくゴロ性の打球が多い傾向があったが、パドレス移籍後はそのマイナス点が悪化。結局その欠点を補うだけの打率・出塁率を残すことが出来なかった上に売りだった守備でもエラーが増加するなど全く活躍できず、契約期間より短い5年で放逐される。その後はチームを転々とした末2023年オフに引退。 - スティーブン・ストラスバーグ
ナショナルズの投手。2009年の入団以来、ケガで離脱した時期もあるものの順調に活躍し、2019年オフに基本7年2億4500万ドルの契約を結んだ。
しかし2020年に手根管症候群の診断を受けて手術を行い離脱、その後も調子を取り戻せないどころか2021年には胸郭出口症候群を発症し、完全に死刑囚と化してしまう。
結局回復できず、契約を残した状態で2024年に引退した。
死刑囚として取り扱われる一方、前述の注釈の通り選手として生きていけないレベルの重傷を負って引退したためそこまでの貢献を含めて取り下げるべきとの声もある。 - トレバー・バウアー
ロサンゼルスの名門大学・UCLA出身の投手で、レッズ時代の2020年にはサイヤング賞を受賞している投手。
2020年オフにLADと3年総額1億200万ドルの契約を結んだものの性的暴行疑惑が浮上、チームメイトらによる拒絶もあり1月6日に死刑執行となった。本人の歯に衣着せぬ物言い*21も祟り残り29球団からも全く相手にされなかったためその動向が注目されていたが、2023年の開幕直前になんとNPBの横浜DeNAベイスターズが1年契約で獲得*22。前年のロベルト・オスナ*23の例もあったとはいえ、2年前のサイ・ヤング賞投手がNPB入りというビッグニュースは世界に衝撃を与えた。
DeNA入団後当初は爆発炎上を繰り返していたが、後に立て直していき19先発10勝4敗、防御率2.76とまずまずの成績を残した。また性的暴行疑惑についても潔白が証明され、文字通りの無罪となったことからMLBへの復帰を目指したものの、そもそもの性格難からまたもMLBには見放され、翌年はメキシカンリーグへと旅立った。2025年にDeNAが9億円で再獲得しNPBへの復帰を果たしたものの、この年は大した活躍は出来ず、21先発4勝10敗防御率4.51と死刑囚っぷりを見せつけて退団となった。
日本国内での発言も時折炎上していたものの、コーチ役としては遺産を残した*24ことやチーム内からの評判は悪くなかったこと、さらにバウアー再退団後の2026年のジョン・デュプランティエの不良債権化もあってか日本国内での絶許認定はなんとか回避する形となった。 - DJ・ルメイユ
好守好打で、首位打者やゴールドグラブ賞を獲得している元ロッキーズの内野手。2019年からNYYに加入すると下山をものともしないバッティングで自己最多となる26本塁打、守備でも本職の二塁以外に一・三塁をこなす活躍を見せ、翌20年は60試合の短縮シーズンながら打率.364を記録しCOL時代の2016年以来、両リーグでの首位打者に輝く。オフに6年9000万ドルでNYYと再契約したがこの頃からスポーツヘルニアに悩まされることになり、最初の2年間はまずまずの結果を残したものの、加齢による衰えもあり24年にはついに打率.204まで落ち込んだ。
翌2025年は太ももの肉離れで開幕から2か月弱を棒に振り、復帰後は打撃こそやや持ち直したものの年俸に釣り合うものではなく守備の衰えが深刻化。守備の配置転換で出場機会を失い、とうとう7月10日に死刑執行されてしまった。 - ニック・カステヤノス
レッズ時代の2021年にはシルバースラッガー賞を獲得した強打の外野手。そのオフにCINとの契約をオプトアウトしPHIと5年総額1億ドルで契約。
しかし元来の拙守に加え、2023年こそ29本塁打・106打点を記録したものの打撃成績も伸び悩むようになり25年には14年のMLB定着以降最低の成績に。かつ6月16日のMIA戦では途中交代となったことに腹を立てベンチ内で飲酒を試みたことでチームとの関係も悪化、26年2月に死刑執行となった。
その後はSDに拾われるも、成績不振により6月5日に死刑執行。
- ジャスティン・アップトン
執行を回避された例
- アルバート・プホルス
ドミニカ共和国出身で、32歳だった2012年に10年総額2億5400万ドル(引退後のオプションも含め、最長20年総額2億6575万ドル・当時のレートで約199億円)という超大型契約でSTLからLAAに移籍。STLで10年連続3割30本100打点をクリアというとんでもない記録を打ち立てSTLも引き留めに大型契約を用意、またマーリンズなども大型契約を用意したが最終的にLAAが獲得した。しかし同年5月時点で打率1割台・0本塁打と今までにない大不振に陥り「MLB最高の優良スラッガー」と評された前年までから一転して史上最悪の死刑囚となる可能性が懸念された。同シーズンは持ち直しその後もまずまずの活躍を続けるも、2017年にはMLB通算併殺打記録を更新してしまい、更に度重なる故障で特に脚力がボロボロとなっており衰えも隠しきれなくなってしまった。10年契約が切れる2021年5月6日にLAAはプホルスのDFAを発表*25。とはいえプホルスは既に41歳(MLBの現役選手で最高齢)であり、年俸相応かはともかくそこそこの成績は残し続けていたこともあってこの頃になると死刑囚扱いをしていない者も多く、放出したLAAを批判する声も寄せられている。
そして、そのまま死刑執行か...と思われた矢先にLADがプホルスを獲得、執行を免れた。その後はドジャースで4番を任されるなど普通に活躍。チームもプホルス加入後から6連勝を飾るなど、好影響をもたらした。
最終的にLADでの成績は.254(189-48)・12本塁打・38打点・1盗塁。プホルスのこれまでの実績を考えれば寂しい成績だが、41歳の選手がMLBで残した成績と考えれば十分すぎる活躍と言える。特に左投手との対戦においてはOPS.939と全盛期並みの数字を残している。
2022年は古巣STLと1年契約を結んだ上で同年限りでの引退を表明してシーズンに臨み、開幕は低調だったが7月以降に復活。昨年同様に左投手に対しては打率3割後半の好成績を残し対左の試合ではスタメンを張ることも多く、更に8月には60打席以上立って月間打率.393、8本塁打、OPS1.335と全盛期を彷彿とさせる大暴れを見せ、9月24日には通算700号となるホームランを打つなど大活躍でSTLの地区優勝に大きく貢献。最終的に.270(307-83)、24本塁打、68打点、OPS.895と引退する選手とは思えない好成績を残し、カムバック賞を受賞し惜しまれながら勇退した。 - ダルビッシュ有
言わずと知れた北海道日本ハムファイターズ出身のエース投手。沢村賞の選考基準の全項目達成しながら複数回受賞を逃した唯一の人物でもある*26。
2011年オフに日本ハムからレンジャーズへ移籍、順調にキャリアを積み上げ2018年からカブスと6年1億2600万ドルの超大型契約を結んだ。その初年度、ケガもあって僅か8先発のみに留まり、更に制球難で1勝3敗・防御率4.95と全く活躍できず、翌2019年は前半戦こそ前年のように制球難が改善出来ておらず、死刑囚テンプレルートを辿るかのように苦戦が続いたが、後半戦は13試合で防御率2.76と安定感を取り戻し復活。なかなか勝ちがつかず6勝8敗止まりだったもの1年通してローテを守り評価を持ち直すと、60試合短縮シーズンとなった2020年には8勝3敗で最多勝を獲得、防御率は2.01と完全復活を果たし、サイ・ヤング賞投手最終選考にもノミネートされるなど文句無しの無罪放免となった。
その後は有名日本人選手の移籍と大活躍で相対的には地味な存在となってしまったが、それでも活躍を続け、移籍したパドレスで2023年(37歳)に6年総額1億800万ドルの契約を結んだ。
- その他の模範囚
- ジャンカルロ・スタントン
NYYの外野手で、マーリンズ時代の2014年と2017年にナリーグ最優秀選手賞のハンク・アーロン賞を受賞している。2014年に、当時北米プロスポーツ史上最高額となる13年総額3億2500万ドルの契約をマーリンズと結んだ。だがその高額年俸が仇となり2017年オフのトレードでNYYに移籍し、移籍初年度は前年と比べると物足りなかったものの打率.266・38本塁打・100打点と一定の成績を残したが、2019年に急遽死刑囚化。開幕直後に肩を痛め離脱すると、6月に復帰するもわずか6試合後にヒザを痛めまたもや離脱。シーズン最終盤に復帰しポストシーズンにも出場してALCS第1戦では本塁打を放つもののその試合で右大腿四頭筋を痛めるなど凄まじいスペランカーぶりを発揮。最終的にレギュラーシーズンは打率.288・3本塁打・13打点と一定の成績こそ残したが僅か18試合の出場と全く稼働できず、ポストシーズンの試合で三振した際は本拠地のファンから激しいブーイングを浴びた。*27翌2020年もケガで23試合の出場にとどまり、2021年は復活するが2022年から再度低迷。故障続きの結果かつては平均レベルだった脚力が球界最低レベルにまで落ち込んでしまった。
しかし必死のリハビリの甲斐もあり、2024年以降打撃面では持ち直し*28、2025年には通算450本塁打を達成した。 - トレバー・ストーリー
堅実なショート守備とノーラン・アレナドに匹敵する長打力を併せ持ちCOLの中心選手として活躍していた内野手。2022年よりBOSと6年1億4000万ドルの契約を結んだ。
契約後はケガに悩まされ、2022-2024年はほぼほぼ活躍できず死刑囚化が深刻になっていたが2025年は持ち直した。 - ジェイソン・ヘイワード
- パトリック・コービン
元ダイヤモンドバックスの投手。2018年オフにナショナルズと6年総額1億4000万ドルの契約を結んだ。
2019年は左腕最優秀選手賞であるウォーレン・スパーン賞を受賞するなど大活躍するもその後低迷し、毎年防御率5点台以上を叩き出し負け越しを続けて死刑囚と化す。
しかしながら、契約期間6年中5回は規定投球回に到達し、低迷期のWSHにおけるイニングイーターとして若手の酷使を防いだこともあって最終登板では惜しみない歓声が送られ事実上模範囚となった。
契約満了後はTEXでそこそこ活躍。 - フェルナンド・タティス・Jr
パドレスの野手で、5ツールプレイヤーとして知られる強打者。2021年にはナ・リーグ本塁打王に輝き、ゲーム「MLB: The Show」の2021年版カバーを飾った。同名の父もMLBで活躍した。
着々とヒーロー路線を走り、2021年オフにはSDフロントから14年3.4億ドル+全球団からのトレード拒否権の過去最大の大型契約を結んでいたが、12月上旬に母国ドミニカ共和国でバイク事故に巻き込まれるアクシデントがあり、その大型契約2年目にあたる2022年のキャンプレポートデーまでチームへの報告を怠っていた事と、その後シーズン開幕前に手術を必要とする手首の骨折が判明。シーズン開幕後3ヶ月を棒に振る事になってしまった。そして8月に復帰しAAでリハビリを開始した矢先の8月12日、今度はアナボリックステロイド*29として禁止薬物となっている「クロステボル」の使用が発覚して80試合の出場停止処分が決定。本人の言い分も批判の種となり*30一時はヒーロー路線から本格的に転落して死刑囚化が危惧された。2023年に復帰し、コンバートされた外野で見事ゴールドグラブ賞を受賞し、守備の最高峰プラチナグラブ賞にも上り詰めた。前年までと変わらずSDの中核選手として活躍し、敵地での大ブーイングを受けつつも無事死刑囚予備軍のレッテルを払拭した。 - クリス・セール
ホワイトソックスの投手。2012年から先発転向し、毎年安定した成績で戦力として機能する。レッドソックスに移籍後、2019年オフに5年1億4500万ドルで契約延長する。
しかしその後2020年シーズンをトミー・ジョン手術で棒に振ると、翌2021年こそ後半戦に戦列復帰し5勝を挙げたがこの年はスプリングトレーニング中に右肋骨骨折、7月に復帰したが2試合目で打球が左手に当たり薬指骨折、挙句の果てに自転車事故で右手首骨折と猛骨折賞を達成し、死刑囚と化す。2023年オフにATLへトレードされると*31、現契約を破棄して新たに2年3800万ドルで再契約した。しかし翌2024年は35歳にしてリーグトップの18勝を挙げるなど投手三冠に輝くとオフにはカムバック賞とサイ・ヤング賞を受賞。怪我人続出のATLを投壊の危機から救い、翌年以降も現役最強投手として君臨している。 - クリスチャン・イエリッチ
ミルウォーキー・ブルワーズの外野手で、日系三世でもある。
2017年オフにトレードでMIAから移籍すると、2018年は打率.326、36本塁打、110打点、22盗塁と三冠王に迫る好成績を残し、地区優勝に貢献。首位打者・シーズンMVPも獲得した。2019年も同程度の成績を残し、オフに最大10年総額2億2850万ドルで契約延長した。
2020年以降に長く低迷、2022年には5年ぶりに150試合出場をクリアしたが、打率.252・14本塁打・57打点とリーグ平均程度の数字に留まり、三振も自己ワーストの162を数えるなど汚名返上には至らなかった。
2023年からはリードオフマンとして復活の一年を送り*32、やや評価を立て直し、翌年は腰痛の悪化で出場できない試合が増えるも復帰への道を進んでいる。 - ハビアー・バエズ
プエルトリコ出身の内野手。CHCの主力として、2016年の世界一に貢献した。
2021年にデトロイト・タイガースと6年総額1億4000万ドルの契約を結んだが2024年まではロクに活躍できず、死刑囚と化した。
しかし2025年前半にある程度復活し、オールスターにも選出されるほどの活躍をする。後半は再び低調になるが、一定の復活を見せた。
- ジャンカルロ・スタントン
日本人選手の死刑囚
NPBからメジャー挑戦した日本人選手も、高額な年俸に見合わない成績を残せば容赦なく死刑囚認定される。
2018年のオフに、ノースカロライナ州のスポーツメディアSporting Newsが、過去のMLB球団が結んだ最低のFA契約を振り返る特集を展開。上記の死刑囚達の多くが名を連ねる中、日本人選手では2006年オフにNYYに入団した井川慶、2010年オフにMINに入団した西岡剛、そして上記のダルビッシュが選ばれた。
ただしダルビッシュは上述の通り以降の年度では評価を覆しており、選ばれた時期が悪かっただけ*33と言える。日本人選手は元々の年俸が安いことも多く*34、井川と西岡以外で事実上の死刑囚扱いされたのは筒香嘉智(レイズ時代)、秋山翔吾、吉田正尚(2024年後半以降)くらいである。
その分、井川と西岡が死刑囚としてMLBに与えた悪印象は強く、現在でもメジャー挑戦した日本人選手が不甲斐ない成績を残すと二人の名前に例えられて蔑まれるほか、どちらもNPB復帰後には日本球団*35でも死刑囚扱いされる非常な不名誉な結果になった。
余談
なおアメリカの野球ファンの間でも同じような表現が使われており、ショーン・フィギンズ死刑囚に対し死刑認定だけでなく処刑の方法まで細かく提案される例が報告されている。
- 【感動】フィギンズへのマリオタの別れの言葉
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1336327216/(ログ)
また上述のCの方のクリス・デービス死刑囚に対しては、本人が現役時代の2018年に事故でエレベーターにアダム・ジョーンズと共に閉じこめられた旨の投稿をした際「そのまま出てくるな」(意訳)というコメントで溢れかえったという例が報告されている。
レンドーン死刑囚に対しては、エンゼルスファンからレンドーンがリアルタイムでいくら稼いでいるかを追跡できるサイトまで作られるに至っている。
ちなみにMLBは西岡剛の「自主返納」のような特例を除いて解雇後も年俸支払いは続けられるため、上記のSEAは2013年も所属していないフィギンズに800万ドル(約7億8000万円)、2012年にDETと9年契約を結び、2016年にトレード先のTEXで椎間板ヘルニアによりドクターストップをかけられ引退したプリンス・フィルダー*36にDETは2020年まで年間600万ドル(約6.6億円)*37、2023年のBALはCの方のクリス・デービスに約1500万ドル(およそ22億円)*38もの額を支払わなければならなかったため、ファンとしては冗談抜きに死刑にでもしてもらわなければやりきれないという心境は想像に難くない。