鳴尾浜量産型投手

Last-modified: 2021-05-09 (日) 00:30:14

グヘ達」にもなれない阪神版「僕達」な投手たちのこと。
ちなみに鳴尾浜とは1994年から阪神の二軍本拠地として使用されている阪神鳴尾浜球場のことである。

概要

2000年代以降の阪神で一軍に定着出来なかった投手たちは総じて球速球質変化球のキレ・スタミナなど全てのステータスが平均的で小さくまとまりきった傾向が強く、伸び代や魅力に薄く最後は頭打ちになって消えた投手が多かったためこの用語が生まれた。
現在では総じて一軍半の壁を破れない投手たちを指すようになっている。

また、以前阪神に所属していた投手が移籍後の球団で不甲斐ないピッチングをしたり、阪神相手に炎上した時には、その球団のファンから「鳴尾浜量産型」呼ばわりされることもある。

暗黒時代の阪神投手陣

話は暗黒時代に遡る。当時の阪神はドラフトでのクジ運の悪さに加えて、それ以前に目玉選手から指名をお断りされること*1も多かった。だがそもそも球団自体が「取りやすい選手(他球団なら良くておまけ指名か最初から見向きもしない選手)しか取らない」と揶揄されるような状態だったために選手層もお察し状態となった。

当時の暗黒投手陣の多くは

  • 球速は良くて最速130km/h台後半
  • 決め球は無く変化球の精度も低い
  • 基本的にノーコンで四球連発の末に飛翔というパターンも多い
  • 中途半端なコントロールがあれば逆にバッピ化して大量失点
  • 投球術にも見るべきものはなくただ逃げているだけ、その後は四球連発か飛翔で試合が壊れる
  • 先発すれば5回投げ切れば万々歳のスタミナ、酷い時は1回ですでに3人目の投手をつぎこんでいることも

といった有り様であり他球団なら一軍以前に整理対象とまで言われた。

また最初は通用した選手でも、それ以降は体力の無さから来る故障、もしくは「阪神病」とも揶揄される慢心や油断から来るパフォーマンスの低下、さらには他球団に研究され頭打ちになって消えていくなどの状況の繰り返しで暗黒時代の原因の一つになる*2

こういった経緯があったため鳴尾浜量産型でもポテンシャル的には暗黒時代の投手陣よりマシと言われたりする。

暗黒時代の終焉 2002年以降

阪神の暗黒時代を知るファンは鳴尾浜(及び浜田*3)と聞くとネガティブなイメージを持っている。しかし暗黒時代を知らないファンは鳴尾浜で育った投手と聞くと魔改造を最初に連想し若手投手の育成に優れた施設と捉えるため*4、ポジティブな意味で「虎の穴*5」とも呼ぶ。

なおこの言い回し自体は古くから使われ、開設当初の鳴尾浜の公式愛称は「タイガーデン(Tiger Den、denはspot同様に巣穴の意)」だったが、タイガー魔法瓶の登録商標であることが判明した影響で2003年から「タイガー・デン(Tigers Den)」に改称されている。

ちなみに阪神は2025年を目処に二軍本拠地を鳴尾浜から阪神本線の大物駅と杭瀬駅の間にある尼崎市小田南公園に移転し、浜田以来の尼崎へ戻ることとなった模様(なおソースはサンスポスポーツ報知)だが、小田南公園近隣の住民アンケートの結果次第では白紙になる可能性もある。

派生語1:鳴尾浜量産型打者

この用法から発展し一軍半の壁を破れない阪神の打者陣、または絶不調時の打者に対して「鳴尾浜量産型打者」と呼んだりするようになった。特に言われるのが江越大賀中谷将大髙山俊あたりである。

派生語2:なるおじ

阪神の二軍で伸び悩む中堅・ベテラン選手を「なるおじ」と呼ぶ場合もある。「鳴尾浜おじさん」の略称であり2020年から使われている。類義語は老害。2019年頃流行した「子供部屋おじさん」(こどおじ)の阪神バージョンである。
一般に整理対象となりやすい30歳台に達していながら優れた実績も秀でた一芸もなく、二軍の試合の成立要員*7として二軍球場のある鳴尾浜に居座り、若手の出場機会を奪うため*8、ファンからのヘイトを集めている存在である。
2020年については、岡崎太一俊介荒木郁也伊藤隼太が代表例とされていた。特に打てないばかりか守備走塁面でもまったく貢献出来ない伊藤を指すことが多かった。
その伊藤は岡崎*9と共に11月に戦力外通告を受けたが伊藤と入れ違いで山本泰寛金銭トレードで阪神に入団。巨人時代の有り様に加え、トレードに至るまでの経緯が経緯*10だったため、拒絶反応を起こした一部ファンからはなるおじ同様の扱い*11を受けた。しかし上本博紀の引退や植田海・熊谷敬宥の伸び悩みもありなるおじ扱いされることは減り、反対に守備面で評価されるようになり、シーズンインしてからはレギュラー格の木浪聖也に対する当て馬として重宝されている*12

関連項目


*1 90年の小池秀郎(元近鉄→中日→近鉄→楽天)、91年の田口壮(元オリックスブルーウエーブ→MLB→オリックスバファローズ)など。
*2 例えば、バルセロナ五輪で日本代表を抑えて名を轟かせ、1993年に阪神に入団した台湾代表の郭李建夫は150km/h以上の速球と鋭いフォークを武器としていたが、首脳陣による便利屋的な起用が相次いだことや故障とフォーム矯正のまずさから球速を落としてしまっている。結局ネームバリューほどの成績を残せないまま1998年シーズンをもって退団し台湾球界に戻ったが、皮肉にも台湾帰国後に150km/hを超えるストレートが蘇ることとなった。
*3 鳴尾浜以前の阪神の二軍本拠地。1975年に廃止された阪神電鉄国道線・甲子園線の車輌基地だった浜田車庫跡地を利用し1979年に開設。1993年まで使用し2016年に閉鎖解体。
*4 4年連続最下位から脱出した2002年以降のチーム防御率はリーグトップクラスを維持できており、他球団ファンからAクラス常連と呼ばれるようにはなった。
*5 かつてイギリスに存在。ビル・ロビンソンやカール・ゴッチといった伝説の名レスラーたちもここで修行した。
*5 梶原一騎の漫画『タイガーマスク』に登場する悪役レスラー養成機関。元ネタは「蛇の穴(snake spot)」と呼ばれたプロレスジムのビリー・ライレージム*5。及び故事成語の「虎穴に入らずんば虎子を得ず(『後漢書』班超伝)」より。
*7 このように指摘される選手は鳴尾浜に限らず何人かいて、「(二軍所在地の)妖精」などと言われることがある。なお、それすら不足すると球団職員や二軍のコーチが復帰する事例が東京ヤクルトスワローズを中心に見られる。
*8 ただし、選手があまりにも少ないと試合が中止になったり、本来ならトレーニングや体力作りをしたい選手を強制的に試合に出さざるを得ない事になるため必要悪扱いされることもある。事実、2020年は理由は違えど西武、ロッテ、阪神で発生した。
*9 2021年からスカウトに転身。
*10 元は在京球団巨人の選手であるが、在阪局・毎日放送の女性アナウンサーとこの年9月にデキ婚しており、家庭環境を理由としたものと推測された。さらに山本は慶應義塾大学卒であり、加えて巨人・阪神間でのトレードが昔からあまりなかったこと、阪神電鉄が慶應閥の企業と指摘されることなどから「戦力外になった伊藤隼の代わりの慶應閥補充」などとネタにされた。
*11 1993年生まれ(2021年度に28歳)。髙山俊坂本誠志郎青柳晃洋 ・板山祐太郎とは同い年かつ2015年ドラフトの大卒同期
*12 木浪は攻守両面に欠点が多く絶対的レギュラーとは言えず、中野拓夢や小幡竜平らと共に明確な競争相手となる山本の存在は大きい。