2015年巨人のドラフトのこと。「賭博ドラフト」とも。
概要
この年は高山俊(明大、阪神1位)、オコエ瑠偉(関東一高、楽天1位)、吉田正尚(青山学院大、オリックス1位)、髙橋純平(県立岐阜商高、ソフトバンク1位)らがドラフトの目玉選手とされていたが、直前になって巨人チーム内で野球賭博問題が発覚。球団側もその対応に追われるなどで騒動となってしまう。
そのためドラフト指名においても色々な意味で注目されていたが、結果的には大本命と言われていた上記選手を回避する形で通常通り行われた。
指名選手一覧
通算成績は2025年レギュラーシーズン終了時点。「一軍出場」は、入団後に移籍した先でも出場がある場合「通算出場数(指名球団での出場数)」で示す。「備考」はNPBでの経歴のみ記載。
また、育成指名は現役中に支配下登録された選手のみ掲載。
| 順位 | 名前 | 守備位置 | 出身 | 一軍出場 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 桜井俊貴 | 投手 | 立命館大 | 110登板 | 2022年限りで戦力外。 |
| 2 | 重信慎之介 | 外野手 | 早稲田大 | 585試合 | 2025年限りで戦力外。 |
| 3 | 與那原大剛 | 投手 | 沖縄・普天間高 | なし | 2019年に育成落ち、2024年限りで戦力外。 |
| 4 | 宇佐見真吾 | 捕手 | 城西国際大 | 450(53)試合 | 現役。 2019年途中に日本ハムへ*1。 2023年途中に中日へ2度目のトレード*2。 |
| 5 | 山本泰寛 | 内野手 | 慶應義塾大 | 532(186)試合 | 現役。 2020年オフに阪神へ金銭トレード移籍。 2023年限りで戦力外、中日へ移籍。 |
| 6 | 巽大介 | 投手 | 東京・岩倉高 | なし | 2018年に育成落ち、2020年限りで戦力外。 |
| 7 | 中川皓太 | 投手 | 東海大 | 334登板 | 現役。 |
| 8 | 松崎啄也 | 捕手 | 日本製紙石巻 | なし | 2017年限りで戦力外。 |
| 育成1 | 増田大輝 | 内野手 | 四国IL・徳島 | 389試合 | 現役。2017年に支配下登録。 |
| (育成2~7巡目選手は支配下契約歴なし、又は入団拒否) | |||||
| 育成8 | 長谷川潤 | 投手 | BCL・石川 | 3登板 | 2016年に支配下登録されるも、2017年限りで戦力外。 |
ドラフト評価
事情が事情とはいえ、多くのメディアが今ドラフトを酷評した。元ヤクルトスカウト・片岡宏雄のドラフト評は以下の通り。
片岡氏が、今ドラフトで疑問を投げかけたのは、巨人、阪神、ヤクルトの3球団。特に巨人、阪神は、まったくテーマや狙いが見えない不透明なドラフトだという。
「(前略)もっとわからないのが、巨人と阪神だ。立命大の桜井は4年生になって急成長したピッチャーのようだが、乱暴な指名に思える。早大の重信、慶大の山本と、2人も大学生の野手を獲得したが、そのあたりの狙いもよくわからない*3。また育成を8人も獲得して、そのうち7人が独立リーグの選手で、うち4人が武蔵ヒートベアーズの選手。近年独立リーグの選手の評価が高まっているが、この指名の仕方には違和感を覚える。」
入団後は8人中5人が5年以内に退団または育成落ち、酷評された1位・桜井もパッとしない結果に終わったものの、中川は崩壊状態のリリーフ陣で長年にわたり孤軍奮闘。重信と増田も俊足を武器に一軍で重宝されたため、誰一人レギュラーに定着できず戦力外という結末は免れている。
関連項目
- 考えられる限り最低のドラフト…元スレにおいて迷ドラフトとして真っ先に取り上げられたのが本ドラフトだった。