20.ベアオフのコツ << バックギャモンの戦略・戦術 >> 22.ピップカウントを数えよう
さて、前回までは、すでに相手と完全にコマがすれ違った状態、
つまりノーコンタクトの時の終盤のセオリーをお伝えしてきました。
しかし、そのような終盤ばかりではありません。
たとえば、相手がホールディングゲームをしている時は、コンタクトがある状態で終盤を迎えます。
そのような時は、コマをヒットされないように注意深く動かす必要があるのです。
ブロットを作らない動かし方
コンタクトがある時のベアイン・ベアオフは、ブロット(一人ぼっちのコマ)を作らないことが最優先です。
たとえばこの場面、あなたは2枚コマをゴールさせることもできますが、
今はブロットを作らないことが大事なので、5ポイントのコマだけゴールさせて、
3の目に関しては安全に動かすべきなのです。
ブロックをクリアする
次は、直後の安全だけでなく、後々までの安全を考える打ち方を学びましょう。
次のような場面、どのように動かすべきだと思いますか?
なかなか初心者の方は、先の展開を読むことは難しいと思いますが、
直後だけでなく、今後ずっと一人ぼっちのコマが発生しにくいような手を考えてみてください。
正解は、このような手です。
この場合、4ポイントと3ポイントのコマをゴールさせてもブロットは発生しませんから、悪くありません。
しかし、まんべんなく、いろんなポイントにコマが配置された状態は、
いつブロットが発生するかわからない不安定な状態だといえます。
そこで、相手にアンカーを作られている時は、後方のブロックを
綺麗さっぱりなくしてしまうこと(=クリア)が有効です。
クリアしてしまえば、少なくともその場所には今後絶対にブロットができませんからね。
ただし、ゴールを急がなければいけないような状況であれば、その限りではありません。
たとえば、相手のコマを1枚しか閉じ込めていなくて、しかもそれ以外の相手のコマが進んでいるような場面や、
急げばギャモン勝ちが可能かもしれない場面などでは、多少危険を冒してもコマをゴールして構いません。
最後尾は偶数に!
このような、「安全な状態」「危険な状態」というのは、ある程度感覚的なものがあり、
何ゲームも経験して身についていくものでもあるので、なかなか難しいかもしれません。
1つの判断の目安としてもう1つだけお伝えしておきたいのは、
「最後尾のブロックの枚数は、偶数であるほうが安全なことが多い」ということです。
たとえば、次の2つの局面を見比べて、どちらの方が安全に見えるか考えてみてください。
正解は、2番の方が安全です。なぜなら2番は、最後尾のブロック(8ポイント)の枚数が2枚だからです。
ということは、次に多くの目で、2枚とも動かしてブロックをクリアすることができます。
ついでに、その前にある7ポイントのブロックも2枚ですから、これもクリアしやすいですね。
こんな風に、後ろの方のブロックを順調にクリアしていけば、安全を保てます。
それに対して1番の方は、最後尾のブロック(8ポイント)の枚数が3枚です。
ということは、ゾロ目を振らない限り、次にこのブロックをクリアすることはできないですね。
しかも、もし大きめの目を振ってしまうと、7ポイントや6ポイントのブロックを崩さざるを得なくなってしまい、
プライムに穴が開いてしまいます。こうなると、ブロットが発生しやすい、不安定な状態だといえます。
以上のようなことを参考にしつつ、あとは経験を重ねて
「安全」「危険」を察知し、動かせるようになっていきましょう!
以上で終盤講座も終わりです!残るは、オマケのような感じです。