RS2
本作はフリーシナリオとなっているが、ゲーム終盤になると基本的に【最終皇帝登場】のイベントが発生し、【最終皇帝】する流れになる。
そのため、普通にゲームを進めるならば、終盤は最終皇帝でプレイすることになり、必然的に【ラストバトル】は最終皇帝で挑むことになる。
七英雄をある程度倒すと、最終皇帝登場のイベントの発生条件を満たす都合上、最終皇帝を出現させずにラストバトルに挑むことは不可能なのでは、と思われがちなのだが、実はゲームの進め方を工夫すれば最終皇帝登場のイベントを回避し、最終皇帝以外でラストバトルに挑むことも可能である。
一見すると、仕様の穴を突いた想定外の攻略法のように思われるが、実際に最終皇帝を出現させずにエンディングを迎えた場合に、本来エンディングの酒場で最終皇帝が登場する場面では、ラストバトルを勝利した皇帝が代わりに登場したり、乱暴型の男性皇帝の場合は最終皇帝男性(つまり普通型男性)とは異なる固有のセリフが用意されていたりする上、物語の進行上の不具合も一切存在しないことから、むしろメーカー側の想定の挙動、あるいは本来の流れから逸脱していたとしても問題なくクリアできるよう対応できるフェイルセーフとして用意していたと考えられている。
さらにリマスター版ではトロフィー・実績「もうひとつの英雄譚」として正規に組み込まれ、アナザーエンディングとも言えるやり込み要素として明言される形となった。
この方法でクリアした場合、【オープニング】の【酒場】で顔見せしていたプレイヤーが【キャラクターメイキング】したはずの意味深な人物が、詩人の語る物語が終わる頃にはいつの間にかいなくなり別人(クリア時の皇帝)に入れ替わってしまうという不思議な状況が起きることになる。
この場合、本来なら最終皇帝であったはずのOPの人物は、【伝承法】の停止と共和国化に伴い、皇帝にすらなり得なかった人物となるため「ただの一般客」呼ばわりされてしまうことになる。
方法の解説
まず、解説をする前に、最終皇帝が出現する条件について簡単に説明すると、
のどちらかを満たした直後の皇帝継承では必ず最終皇帝が出現する。このうち、2の条件は今回の攻略と全く関係がないため、詳説は【皇帝の継承候補打ち止め】に譲りここでは割愛する。
また、同時にラストバトルに挑む、正確にはラストダンジョンに挑むための条件であるが、こちらは「七英雄をのべ7体倒す」ことである。
この条件を満たした状態で【アバロン宮殿】の【玉座】に座れば、ナゼールからさらに南下して最終ボスが待ち構える【大氷原】~【ラストダンジョン】への道が開かれる。
つまり、「七英雄を5体倒してから一度も字幕イベントを経由せず、7体の七英雄を撃破してアバロン宮殿の玉座に座る」ことができれば、最終皇帝以外で最終ボスに挑むことができるということになる。
言葉にすると簡単そうに見えるのだが、実はこれが結構難しい。
というのも本作では様々な出来事を達成した際に字幕が発生するわけだが、当然本作における強大なボスである七英雄を倒すこと自体が字幕発生と連動しているケースが多く、七英雄を撃破しつつ字幕を回避することが難しいのである。
しかしながら、実際には七英雄によっては字幕発生と連動していない、あるいは連動させないことが可能なケースもあり、上手く活用することで最終皇帝を出現させずに七英雄を倒していくことができる。
まず、七英雄の内、【クジンシー】は序盤のイベントの展開で撃破済みであるため、残る【ボクオーン】、【スービエ】、【ダンターグ】、【ノエル】、【ロックブーケ】、【ワグナス】をどのように倒していくかが重要となる。
なお、既に述べた条件の逆説から「4人目(クジンシーを除き3人目)までの七英雄は字幕イベントを通過しても最終皇帝が出現しない」から「最後に倒す3体の七英雄のみ字幕を起こさないようにすればいい」ということになる。
| 七英雄 | 字幕 | 地方 | 備考 |
|---|---|---|---|
| クジンシー(第1形態) | 序盤のイベントで撃破必須 | ||
| クジンシー(第2形態) | 本攻略では途中での撃破不能 | ||
| ボクオーン | 発生 | ステップ | - |
| ロックブーケ | 発生 | サラマット | - |
| ワグナス | 発生 | ヤウダ | - |
| スービエ | 発生 | 北ロンギット | ナゼール海峡で撃破した場合 |
| なし | 南ロンギット | 沈没船で撃破した場合*1 | |
| ダンターグ | 発生 | ナゼール | 東のダンジョン・南のダンジョンで撃破した場合 |
| なし | 子供と子ムー・詩人のどうくつで撃破した場合*2 | ||
| ノエル | 発生 | メルー | メルー併合前 |
| なし | メルー併合後 | ||
各七英雄の字幕の発生の有無は上記のとおりであるが、ボクオーン、ロックブーケ、ワグナスの3体は撃破と同時に必ず字幕が発生するため、字幕イベントの回避ができないのに対し、スービエ、ダンターグ、ノエルの3体は撃破と同時に字幕が発生しないパターンがある。
そこで、ボクオーン、ロックブーケ、ワグナスを先に倒し、スービエ、ダンターグ、ノエルを残した状態で上手く立ち回ることができれば最終皇帝を出現させずに全ての七英雄を倒すことができる。
具体的な方法は以下のとおり。
ノエル
- 3体の内、もっとも注意すべき点が少ないのがノエルであり、意識せずとも字幕回避ができるケースが多いと思われる。
簡単に言ってしまえば、ワグナスを倒すためには【メルー】制圧が必須であるため、ノエルを倒さずにメルーを制圧しておきさえすればいい。
- 流石に、ノエルを後で倒さないといけないと分かっていてノエルに喧嘩をふっかけて倒してしまうということはないだろうが、気をつけなければならないのはメルー制圧より先にサラマットを攻略した場合。
この場合、ノエルは怒りモードとなっており、戦闘回避ができなくなってしまうため、ノエルを倒さずにメルーを制圧するためには【テレルテバの塔1】の【ノエルの部下】を倒してテレルテバを解放する必要がある。
しかし、【テレルテバの塔2】【同3】のいずれかのボスを倒した上で、テレルテバの塔1のボスを倒さず【年代ジャンプ】をすると、ノエルと話をつけない限りメルーが制圧できなくなってしまって、ワグナスより先にノエルを倒すしかなくなるので、最終皇帝の出現は不可避となる。
ダンターグ
- ダンターグは、どこで出会うかによって事情が大きく変わるが、結論から言ってしまえば、【東のダンジョン】、【南のダンジョン】で撃破するのはアウト、【詩人の洞窟】、【子供と子ムー】で撃破するのはセーフである。ただし、子供と子ムーの場合は注意点もある。
とはいえ、普通にプレイしていれば、既に最低4体の七英雄を倒している状態で東のダンジョン、南のダンジョンで遭遇することはないため、基本的には倒した後にさえ注意すれば問題ない。
詩人の洞窟の場合がもっとも障害になりづらい。この場合はそもそも撃破と連動する字幕が一切存在しないため、気にせず倒してしまっていい。
そして、もっともダンターグと戦う可能性が高い子供と子ムーの場合も倒して即座に字幕は発生しないのだが油断は禁物。
そのまま、奥にいる子供と子ムーに話しかけてしまうと、ダンターグを倒して子供と子ムーを救出した旨の字幕が発生してしまう。
普通にプレイするとそもそも目的が子供と子ムーの救出なので話しかけてしまいがちだが、ここはぐっと我慢して無視してそのまま洞窟を出てしまおう。
- ちなみに東のダンジョンや南のダンジョンでダンターグを撃破したとしても字幕が発生しないので、一見すると東のダンジョンや南のダンジョンでダンターグを撃破しても問題ないように思える。
実際のところ、【大氷原】への道が開かれる条件を満たすだけならば、そのとおりで間違ってないのだが、大氷原へ向かうための前提である【ナゼール海峡】の解放条件が【ナゼール】の制圧で、ナゼールの制圧は南のダンジョンクリア後の字幕イベントである。
ダンターグを東のダンジョンや南のダンジョンで撃破する、ということはこの時点でナゼール制圧ができていなかったということになるわけなので「最終皇帝を出さずにラストダンジョンに行けるぞ!」と息巻いたところで、字幕イベントを起こさずナゼール海峡を渡ることができないため頓挫することになってしまう。
もし遭遇した場合はわざと全滅すれば、ダンターグは退去して通常ボスへ入れ替わるので、そこから当該ダンジョンを再攻略すれば問題ない。
- 問題になるのはナゼール地方を後回しにした場合。
ナゼール海峡だけでなく、子供と子ムーに挑むためにもナゼール地方の制圧が必須なので、最遅でも5人目の七英雄を撃破するまでの間に「ダンターグを倒さず南のダンジョンを攻略してサイゴ族へ報告」をやらないと詰む。
これらにさえ注意していれば、ノエルと違って既に手遅れという可能性は、ナゼールの制圧を完全に忘れていたということがなければ起きない分まだマシである。
スービエ
- これまでの2体と比べても別格の注意が必要となるのがスービエであり、ある程度先を見通した上で入念に準備をしなければ、既にスービエと対峙できるようになったタイミングでは手遅れである。
字幕を回避するための条件そのものは単純明快で「【沈没船】でスービエを撃破し、なおかつその後【海女】に話しかけない」というただそれだけ。
それが難しい理由は簡単でスービエを沈没船に出現させること自体がかなり難しいからである。
スービエが沈没船に出現する条件は、「【海の主】を撃破済み」である、又は「【ギャロン掃討】イベントをクリアしてから17世代が経過する」のどちらかである。
前者の場合は、海の主と和解していた場合にはもはやどうしようもなく、こうなると後者の条件で出現を狙うしかない。
- 後者の条件だが、17世代というのは年数でいえばおよそ544年であり、250年のマックス年代ジャンプでも8世代経過であることを考えると最低でも年代ジャンプを3回しなければならない。
その上、そもそも沈没船イベントそのものが、武装商船団イベントからの年月経過でギャロン掃討イベント、それから更に年月経過で発生することもあって発生時期そのものが中盤以降になってしまいがちなので、そこから更に500年以上経過させること自体がかなり難しい。
【4000年プレイ】(最終皇帝が出現しない場合、3750年が最長だが)を目指しているのであればまだしも、普通にプレイしていれば沈没船イベント(ギャロン掃討から5世代経過)が発生した時点で中盤から終盤にさしかかっていると思われるので、更に12世代も経過させること自体がまず非現実的であり、場合によってはもはやイベントポイントを計算してもどうしようもなくなっていることすらあり得る。
また、後者の場合、【人魚薬】未入手かつ、海の主と和解していた場合に限り、【玉座】に座った際に【海の主の使い】が登場するかどうかでスービエの出現の有無を判断できる(条件を満たしているが海の主の使いが現れなかった場合は、沈没船にスービエが出現する条件を満たしている)。
とはいえ、年代ジャンプをするのに好適となる人魚イベントをクリアしている場合この方法での判別ができないのが難点。
- ということで、敢えて年代ジャンプを増やそうとしているのでもない限りは後者の条件を満たすのはまず無理なので、海の主を撃破するというのが沈没船でスービエと戦う近道となっている。
実際に海の主と戦えば分かるが、海の主は戦うことができる時期が中盤程度であるにも関わらず七英雄に負けず劣らない強敵であり、戦うことができるようになった時点ではかなり厳しい相手である。
そのため、イベントクリアのためには和解するケースが多いと思われるものの、実際のところは、海の主のイベントは放置していても自然に消滅してしまうものではないため、和解さえしなければ後の世代、極端なところでいえば沈没船が出現済みとなるまで放置しておくこともできる。
なので、後半になって海の主とも十分渡り合えるようになった段階で戦闘を挑めばよく、取り敢えず海の主のことは当面放っておくというのがスービエを沈没船に出現させるためには重要となってくる。
この場合、海の主イベントを放置することのデメリットとして、【北ロンギット】地方を制圧していない場合、【レオンブリッジ】が破壊されてしまうと北ロンギット地方へ移動する手段がなくなってしまうということが挙げられるが、逆に言えばデメリットはそれだけである。
もっとも、武装商船団イベントを放置してギャロン掃討が自然に発生した場合、【モーベルム】への移動手段がなくなってしまうので、レオンブリッジが破壊されたらなんとかして海の主を倒さなければならなくなる。
これはレオンブリッジの建築を後回しにすれば避けることができるので、放置するつもりならせめて北ロンギットは先に制圧しておくことが望ましい。
- どうしても海の主を倒したくない、という善良プレイを行いたいのであれば比較的早い段階でギャロン掃討をクリアし、その後の年代ジャンプが多くなるように戦闘回数を稼ぐしかない。
ギャロン掃討をクリアしてから2回250年ジャンプを行った上で、もう1回年代ジャンプをしていれば確実にスービエが出現するので「3回年代ジャンプできるようにする」ということと「少なくとも2回は250年ジャンプする」ということさえ意識すればできなくはないが手間ではある。
更に欲張って【海の主の娘】と合体されてほしくもないというのであれば、ギャロン掃討をクリアしてから17~18世代のタイミングで沈没船に挑めば第1形態のスービエと沈没船で遭遇できる。
こちらはより年代管理がシビアになるので、海の主を倒すよりも荊の道といっていいが不可能ではないのは確かである。
- そして、もう一点注意しなければならないのは、沈没船でのスービエ戦で必ず一発勝利すること。
沈没船でのスービエ戦は勝敗に関係なく以後沈没船に入れなくなるし、負けた場合はナゼール海峡で決着をつけることになるが、ナゼール海峡での戦闘は字幕不可避である。
とはいえ、ここまでスービエと沈没船で戦うために苦労してきたのであれば、スービエ撃破についてはある程度対策を立てられていることだと思うので、この点は一応注意、程度の話にはなってくる。
- ……と、長々と書いてきたが、結局のところ、スービエを沈没船にさえ出現させてしまえば条件の9割は達したようなものなので、こだわりがなければ海の主とは和解しないことにさえ注意してしまえばやらかしてしまうことはまずない。
後は、どのようにして海の主を倒すかを考えればいいだけである。
そして、もう一つ気をつけたい点として、運河要塞のクリアをあまり後回しにしすぎないことも挙げられる。
海の主を倒す場合であっても、少なくとも沈没船イベントが自然発生する程度の年代ジャンプは必要である。
最終皇帝出現時には年代が足りなくても沈没船イベントが発生する救済措置があるが、当然最終皇帝を出現させないプレイの場合、救済措置を受けられないのでスービエ撃破ができなくなってしまう。
- ということでまとめると、下記が重要となる。
- 沈没船でスービエを撃破し、その後で海女と話しかけない
- 沈没船でスービエを出現させるためには海の主を倒すか、ギャロン掃討からかなりの時間を経過させるかのどちらか
- 基本的に前者が楽、海の主イベントは北ロンギットさえ制圧していれば放置しても問題ない
- 沈没船でのスービエとの戦いでは必ず勝利する
- 運河要塞イベントはゲーム中盤までには必ず終わらせ年代ジャンプで沈没船イベントを発生できるようにしておく
総括
これら3体の七英雄の攻略を総括すると、初心者にとっても達成しやすい手段としては以下のとおり。
- スービエ、ダンターグ、ノエルの3体以外の七英雄を倒すまでに以下のことをやっておく
- メルーはロックブーケを倒す前に制圧しておく
- ナゼールを制圧しておく
- 海の主を撃破する、撃破は遅れてもいいが、絶対に和解してはいけない(海風貝を買わないのが確実)
- 運河要塞クリア時点で最低2回は年代ジャンプできるようにしておく(中盤までには運河要塞をクリアする)
- スービエ、ダンターグ、ノエルの3体以外の七英雄を倒したら以下のとおり倒していく
- ダンターグは子供と子ムーで倒し、その後子供には絶対に話しかけない
- スービエは沈没船で倒し(倒し損ねたらリトライ)、その後海女には絶対に話しかけない
- ノエルは特に気をつける必要はない 普通に倒すべし
なお、ここまで書いた攻略法はあくまで一例なので、イベントの条件がよく分かってきたら様々に試してみて、自分なりのプレイスタイルを見つけてほしい。
通常との相違点
最終皇帝以外で最終ボスに挑む場合の相違点であるが、【クジンシー復活】が発生しないことから、必然的にクジンシーを最終ダンジョンに送ることになる。
この場合、クジンシーからの果たし状も一切届かないにもかかわらず、ラストダンジョンでは【このオレの挑戦を無視したな! 後悔させてやるぞ!】と理不尽にクジンシーに怒られてしまうことになる。
もちろん、最終皇帝限定のイベントも発生しない。
一方で、最後のクジンシーさえ倒さなければ伝承法が停止しないため、ラストダンジョンで全滅したとしても先帝の無念を晴らすことができる。
進行上必須ではないといえ海の主やスービエ第2形態など普段はなかなか戦わないような相手と戦う必要があるし、最終決戦についても最強キャラといっていい最終皇帝ではなく通常キャラで挑まなければならないので難易度そのものは多少上がるため、やり込みプレイの一種といってもいいが、縛りプレイといわれるほどは難しくなく、攻略法が充実している現代であれば初心者でも十分クリアできる。
なにより、【レオン】、【ジェラール】、【海女】皇帝以外であれば好きなキャラクターでゲームをクリアすることができるため、是非とも一度挑戦していただきたいところである。
レオンとジェラールはさておき、海女についてはスービエの字幕回避の都合上、残念ながら最終皇帝以外で最終ボスに挑む場合加入させることができない。
また、【南ロンギット】は制圧ができないため、全領土制圧とも併存できない。
【コッペリア】は年代ジャンプのタイミングを調整すれば皇帝としてクリアすることもできる。
この場合、5体目の七英雄を倒す直前の時代でコッペリアを加入し、年代ジャンプしてからコッペリア皇帝で残る七英雄を倒せばいい。
なお、コッペリアを最後の皇帝にした場合、【エンディング】でも変わらず幻影が現れるので2体並ぶコッペリアを見る事ができる。
ちなみに、ラストダンジョンで最後の七英雄の1体を倒すと、その時点で最終皇帝でなくとも伝承法は停止させられるため、ここまで来たら最終皇帝でなかろうと退路はなくなる。
そのため、歴代皇帝を全て違う皇帝で埋める、ということも「最後の七英雄とラスボス撃破の七英雄が必ず同じになる」という都合上不可。これはこのプレイスタイルに限った話ではないが。
余談
…と、ここまではあくまでも正規の攻略ルートによる方法。
しかし、ゲーム内部のメモリを強引に書き換えるバグを利用することで、非正規の方法で強引にラストダンジョンへ侵入し、最終皇帝以外で最終ボスに挑んでしまうという手段も存在する。
無論これらは正規の手順ではないため詳細は省くが、SFC版では【マップチェンジバグ】やサブフレームリセット、リマスター版では【カーソルバグ】等で実現可能。
場合によっては最序盤に【レオン】や【ジェラール】のままでクリアしたり、通常不可能な【海女】でのクリアも可能。
特に前者は完全にありえない展開のため、【年表】の【歴代皇帝】では【皇帝皇帝】という謎な肩書となってしまう。
RS2R
結論から言ってしまえば、最終皇帝以外で最終ボスに挑むことはできなくなった。
理由は、スービエを撃破した際の字幕イベントの回避ができなくなったため。
原作版では沈没船でスービエを撃破した場合に、海女に話しかけないことで字幕回避ができたが、本作では沈没船クリア後、帰還時に港で海女と会話して字幕が出る所まで自動で進むため。
ダンターグとノエルは原作同様に字幕回避可能であるため、最終皇帝を出すまでに7人全ての七英雄を倒し、最終皇帝が即位すると同時に【最終決戦へ】のイベントを発生させることは本作でも可能*3。
このパターンは原作版同様想定がされており、クジンシー復活の展開が専用のものになる*4。
原作版ではわざわざ乱暴型皇帝用のセリフを、リマスター版では実績すら用意していた最終皇帝を避ける手段が利用不可になっているのは意図的なもので、本作ではフル3D&フルボイスということもあり、多少の自由度の犠牲は承知の上で正統なルートの演出を盛り上げる方が重視されたと思われる。
実際のところ、エンディングをはじめとした最終盤のイベントは最終皇帝がボイス付きで喋るため、最終皇帝以外を想定しようとすると、全員分のボイスを用意するか、そもそもボイスを諦める必要があるうえに場合によっては該当人物と対応音声が一致しないためフリーズする恐れがある。
やり込みプレイの範疇といっていいこのプレイスタイルへの対応だけのために全員分のボイスを用意するのはコストに見合わないだろうし、物語の最終局面で最終皇帝以外を想定して皇帝のセリフをカットして盛り上がりを削ぐというのも本末転倒という事を考えれば、致し方ない変更点と言えるだろう。
また、本件と直接は関係ないが、序盤においてもクジンシー撃破まではジェラール皇帝で固定という若干の変更がある。
エンディングを見てわかる通り、この作品がある種の大河ドラマであり、伝承皇帝がジェラールで始まり、プレイヤーの分身たる最終皇帝で終わるという正統な流れを徹底し、始まりと終わりのふたりを主人公として引き立たせたいという意図もうかがえる。
余談
普通にプレイする上では、字幕イベントを回避して7体全ての七英雄を撃破することができないのは上記の通りだが、不具合を利用することで七英雄撃破時に字幕イベントをスキップする手段が発見されている。
ただし、この方法を用いて七英雄を7体撃破したとしても「最終決戦へ」の条件を満たした際に強制的に年代ジャンプが発生し、必ず最終皇帝が出現するようにイベントが組まれており、二重チェックで最終皇帝が出現しないことを回避するための念入りな対策がされている。
また、不具合を利用した手段で最終皇帝以外で強引にラストダンジョン内へ突入する方法も発見されているが、この場合も「最終決戦ヘ」のフラグが立っていない状態だとラストバトル(の直前の七英雄)と戦うことができず、やはり最終決戦に臨めない。
- この手の対策はMSから行われていたようで、リマスター版にてバグワープを用いてもラストバトルが発生しない仕様が確認されている(ただし、イベントマップにバグワープする事でエンディングを発生させることはできる)。
これらの対策から、「最終皇帝無しでは絶対にクリアさせない」という公式からの強固な意図を読み取ることができ、仮に通常のプレイで偶発的にこのような状況になる穴が見つかったとしても、それをも予め見越して完全に抜け道が塞がれている形となっている。