■セッション進行に関するルール_1.3

Last-modified: 2018-05-20 (日) 22:42:41

セッション進行に関するルール

1.2までの千幻抄では、セッションの進め方については特にルールで規定してきませんでした。
この理由としては、遊んでもらえる人の自由に任せておけば問題ないと思っていた、という点もありますが、
幻想郷を舞台として遊ぶTRPGである千幻抄にどのようなセッションがふさわしいか、その回答を出す自信がなかった、という理由でもあります。
しかし、このことが逆にどんなゲームを遊べばよいのかが見えず、遊びにくさの原因となっていたようにも思います。
1.3では、この点を改め、どのようなゲームを想定しているかをある程度示し、ルールとして提示することにしました。

セッション進行に関するルールは特別なものを作ろうと意図したものではなく、
むしろ一般的によく見られるルールを千幻抄の言葉で記述したものとなります。
また、ここでのルールはある一定のゲームの方向性を想定していますが、
全く異なる形のゲームを遊びたければ、PLの了解を得た上で、こうしたルールをある程度無視しても構いません。

想定するセッション

千幻抄で想定しているセッションは、「幻想郷の様々なところから異変に関する情報を集め、調査し、黒幕やその目的を探して、解決する」というスタイルです。このため、セッションの大部分は情報収集などに費やされることを想定しています。
幻想郷は極端に広い世界ではなく、キャラクターは皆飛行能力を持ちます。
このため、幻想郷全体が他のゲームで言う「街」1つに相当すると解釈しています。
もちろん移動にはある程度の時間がかかりますが、数日程度の時間があれば、幻想郷の様々な場所を回って情報を収集することは十分に可能です。紅魔館や人里、永遠亭などは、それが異変の舞台となることもありますが、特別に重要な場所でない場合、「訪れてキャラクターと交渉し、情報を得る場所」という役割を持つことになります。

このようなゲームが適切だと考える理由は、幻想郷の地理がある程度抽象化できることです。
原作ではどんどん描写が増えていってはいますが、人里以外の地域を舞台にしようと思えば、かなりの詳細部分を補う必要がるでしょう。(多くの二次創作では実際に行われていることではありますが) 様々な地域を、基本的に抽象化して扱うのであれば、この問題はかなりの点で避けることが出来ます。
また、東方projectは様々なキャラクターにそれぞれファンがいて、非常に多様化しています。このため、コネクションや所属などの設定の点で、様々なキャラクターが参加できるゲームの方が適しています。コネクションも、せっかく結んでおいて全く登場する余地が無いのであれば、ちょうどよくセッションで使われるキャラクターを引き当てなければ寂しくなってしまうでしょう。
幻想郷内をある程度自由に動いて情報を集められるのであれば、GMがセッションに組み込まなかったコネクション相手でも登場させる余地が出てきます。

市販のゲームで言えば、トーキョーN◎VAシリーズが念頭にあります。(ルールの一部を見ても、ある程度想像はつくかもしれません)トーキョーN◎VAもN◎VAという街全体を舞台にして進みますが、千幻抄での幻想郷の位置付けもこれと似たところがあります。

情報収集に関するルールについて

セッション進行の円滑化を考慮して、情報収集に関するルールを新たに設定することにしました。また、千幻抄で主に想定しているシナリオ傾向が探索を含むことを明確にするためでもあります。

ルール自体は、市販のゲームで使用されている「情報項目」を用いたルールを、千幻抄向けに記述したものです。特に変わったことは設定していませんが、システマティックに運用できる形ではなく、ある程度GMとPLのその場のアドリブが効くような曖昧なルールにしています。

情報収集をシステマティックに運用することでセッションの円滑な進行を可能にする、という点では、かなり劣ったルールということになりますが、能力の工夫やロールプレイなどを楽しむのを重視して、その場で柔軟な運用が可能なようにしています。

この点では、情報収集に関するルールは「情報収集型シナリオの進め方の指針」と言った方が良いかもしれません。違う形のセッションを進めたければ、GMとPLの了解の上で、このルールを無視しても構いません。

シーンの管理について

千幻抄では、ゲームの進行を「シーン」と呼ばれる単位に区切って管理することを進めます。
これは、映画やアニメ、漫画などであれば「1続きのシーン」として演出される程度のゲーム内の出来事で、1つの地域を舞台として進行する部分です。これはN◎VAなどのゲームで採用されているルールです。
キャラクターは何らかの理由でシーンに「登場」します。登場していないキャラクターはその場面におらず、そこでの出来事に干渉できず、何が起こったかを把握することが出来ないとします。(能力などで遠くから監視している場合、遠く離れた場所で「登場している」という事がありえます。
ただし、千幻抄では、システム自体をシーン制を前提として作成している(例えば、能力の効果が「1シーン」などと規定されている)わけではありません。その意味では、シーンという区切りを使ってゲームを進行させる、という形式だけを取り入れていることになります。

戦闘を中心としたセッション

原作のSTGらしく、戦闘シーンを中心にしたセッションを組むことも可能です。
この場合、おそらくは複数回の戦闘を行い、上手にリソースをやりくりして進めていくゲームとなるでしょう。
現状、千幻抄ではこうした場合についてのルール面での整備は十分ではありません。例えば敵を撃破した時にボーナスを得られる(原作でのパワーや得点などのように)ルールを追加するなど、工夫してみてください。
(将来的に、こうしたセッションへ対応したルールを作成する可能性もあります)

また、戦闘が中心で探索への比重が低い場合は、そうしたセッションであることを最初に告知すべきでしょう。千幻抄のスキルやスペルには探索向けに設定されている部分が多く、こうしたスキルなどをどの程度習得するかによって、大きく戦力が変わってしまう可能性があります。
例えば、戦闘系のスキルや能力に費やすポイントの推奨値(あるいは推奨割合など)や、能力Lvの推奨値などを決めて、事前に告知しておくと良いでしょう。