[妖術]独自の能力の詳細なルールを示す。
これらの[妖術]の習得コストは、通常の[妖術]と同じく表10.1「妖術のコスト表」に従う。データの読み方は以下の通り。
- スペル名:「■スペル名」の形式で記している。
- 目標値:発動判定の目標値。使用方法によって異なる場合は“/”で区切っている。
- 消費霊力:発動判定時に消費する霊力。使用方法によって異なる場合は“/”で区切っている。
- 効果範囲:範囲の意味は個々のスペルによる。通常は発動可能な距離を示し、範囲に効果を及ぼす場合は“/”以下に記している。
- 持続時間:効果を現す時間。「一瞬」や「永続」の場合、能力の効果は解除されない。
- スペルの解説:スペルの効果に関する詳細なルールを記している。
「常在化」と書かれた効果は、「妖術の常在化]を行ったときの効果を示す。
妖弾
目標値:– 消費霊力:– 効果範囲:– 持続時間:–
- [妖弾]を習得することで〈弾幕〉〈ショット〉〈ホーミング〉による攻撃が可能になる。威力は「([妖弾]Lv)D+{知性}」になる。「スキルとの組み合わせ」を行う場合、特性値を{知性}から別のものに変えてよい。
- 属性は習得時に一つ自由に選択してよい。属性を持たないことにしてもよい。
- 攻撃の形態のイメージは、手から弾を作る以外にも、ブレスや視線であってもよい。ルール上はこれらの間に差異を設けない。(腕を縛られている状態で弾を出すことができるか、など、GMの裁定に従って差異が生じることはあり得る)
- 弾はすぐ消滅するか、壊れて小さな破片になるため、他の目的に使うことはできない。GMの判断で、「何かぶつかったときに起こる影響」だけは考慮してもよい(衝撃の影響や、炎や雷であれば着火するかどうか、等)
- 「スキルとの組み合わせ」を行っている場合、攻撃の可否は、組み合わせたスキルが使用できるか否かによる制限を受ける。習得時にどのように[妖弾]を扱っているのか決めておくこと。
- 常在化:不可
吸血・吸魂
目標値:18 消費霊力:2 効果範囲:接触 持続時間:30 秒
受け入れている対象、あるいは行動不能な対象から血や精気を吸収する。
- 対象は「([吸血・吸魂]Lv)D」のダメージをHPと霊力に受け、術者は同じ点数のHPと霊力を回復する。対象は血を吸われることに同意しているか、行動不能な状態でなければならない。
ダメージと回復量は必ず同じ値になるが、ダイスで決定された数値より低い範囲で自由に調節してよい。 - [吸血・吸魂]を受けた対象は意識が朦朧となる。
- 戦闘中に使用した場合でも、グレイズによるダメージの増加はできない。
- 通常は戦闘中は使用不可能なことに注意。「相手が同意しているか、行動不能になっているか」であり、「30 秒間連続して接触」しなければならず(中断しない限り両者とも他の攻撃行動は不可、回避にも-5のペナルティ)、かつ「3ターン目に発動判定を行う」。
- 妖弾化は可能だが、HPを吸収するなどの効果はない。
- 常在化:不可
種族偽装
目標値:16 消費霊力:3 効果範囲:術者 持続時間:6時間
自分の妖力的な種族の外面を偽装する
- [種族偽装]は、<感知/幻想>の判定や[ディテクション][識閾結界]などで感知する場合、
[種族偽装]の達成値を越えなければ感知できない。 - [種族偽装]の取得時、種族を一つ決める。
[種族偽装]の対象への[照妖][センスオーラ]等のように正体を感知する能力は、
[種族偽装]の達成値を超えなければその指定された種族と誤認する。 - <幻想知識>と組み合わせた場合、発動時に知性+<幻想知識>を同時に行うことで別の種族をその都度指定することができる。
(<幻想知識>に属する専門スキルでも可能だが、そのスキルによって指定可能な種族はGMが判断する。)
その場合の[種族偽装]の達成値は必ず知性+<幻想知識>の達成値以下となる(目標値未満であれば失敗する) - 半分の消費(切り上げ)で判定無しに維持できる。
- 常在化:常に自分に[種族偽装]の効果を適用する。<幻想知識>と組み合わせていても最初に指定した種族に固定する。
達成値は(特性値+[種族偽装]Lv+10)となる。術者は任意で常在化を解いて効果を発揮しないことにしても良い。
コラム:「妖弾」に関して
[妖弾]は[妖弾化]と比べると明らかに不利な能力ですが、元々妖術を使うキャラの攻撃手段として用意していたものです。コストの問題などから[妖弾化]を追加しましたが、「特に[妖術]を習得する気はなく、武器も扱いたくないけれど、攻撃手段は持ちたい」というキャラクター向けの選択肢の希望があったために[妖弾]も残しています。武器に比べて若干劣る程度の性能にはなるので、「普通の射撃武器等とは違う特殊な攻撃手段を持っている」といったキャラクターであれば選択肢になるかも知れません。通常は何らかの[妖術]を習得し、[妖弾化]することを推奨します。
なお、独自の[妖術]については常在化も全く設定していません。将来追加する可能性を考えて項目のみ加えてある状態です。
(「夢演想劇」から追加の妖術を取り込み(種族偽装))