神術・陰陽術のルール

Last-modified: 2016-11-10 (木) 23:47:51

神術・陰陽術のルール

 神の力や信仰の力を源とした奇跡などを初め、宗教的・呪術的な要素を含む能力を[神術・陰陽術]として分類する。厳密に考えれば異なる部分は多いものの、原作での霊夢や早苗のような神職や、神奈子のような神そのものが扱う術と、紫を初め様々なキャラクターが使用していると思われる陰陽術などに近い術をまとめてイメージしている。藍や橙のスペルカードに見られるような、所謂仙術に近いような能力も含むとする。スペルの名称を変えて、一般に「宗教的な背景を持つ術」として扱ってもよい。

神術・陰陽術の習得

能力と特技」の通り、規定のコスト分の能力コストを消費して習得または成長することができる。[神術・陰陽術]は「術式のみ」の習得が可能で、この場合は6 章「戦闘」で記載されている「ショット」「ホーミング」「弾幕」の手段として[神術・陰陽術]を使用することはできない。スペルの習得と発動は通常通りに行える。
 神術・陰陽術に含まれる個々のスペルを使用するためには、それぞれのスペルを習得する必要がある。スペルは、[神術・陰陽術]1 レベル毎に、「神術・陰陽術スペルリスト」から2つ選んで習得できる。
 なお、「術式のみ」で習得した[神術・陰陽術]を成長させる場合、成長によって得た能力コストのうち60%(切り上げ)までしか使用できない。

神術・陰陽術の発動条件

 [神術・陰陽術]のスペルの発動には、数語~一文程度の長さの詠唱(古語)と片手での印が必要になる。詠唱は明確に声を出さなければならず、何らかの理由で音の発生が封じられた領域では発動できない。詠唱が術者以外に聞こえる必要はなく、単に音の伝達が封じられているだけならば発動に問題はない。また、両手がふさがっている(片手の自由もない)状態でも発動を行えない。対象とするキャラクターや物体、あるいは範囲が効果範囲内であり、かちこれらを術者自身の視覚で捉えているか、位置を正しく把握していなければならない。条件が満たされていれば、{知性}+[神術・陰陽術]Lvを判定値として発動判定を行える。

発動にかかる時間

 特に書かれていない限り、10秒程度の時間があれば1つのスペルの発動を行うことができる。戦闘シーンであれば、1ターンに1つのスペルを使用できる。

神術・陰陽術の攻撃

 [神術・陰陽術]による「ショット」「弾幕」「ホーミング」を用いて妖怪を攻撃する場合、2Dの追加ダメージを与える。弾幕など、ダイスを用いずに決定するダメージは固定でダメージに+5とする。

抵抗判定

 スペルの説明で「精神抵抗を行う」と書いてあった場合、対象は「10+[術者の神術・陰陽術]Lv+達成値×2 の十の位」を目標に{意志}+〈抵抗〉で判定を行い、失敗した場合にはスペルの解説通りに効果を受ける。(例えば、[神術・陰陽術]Lv4 のキャラクターが[霊縛] をかけて、達成値26を出した場合、抵抗目標値は10+4+5=19)
 精神抵抗以外の場合も、抵抗判定の目標値は同じようにして求める。
 術者が事前に3分以上集中した場合、抵抗目標値に+5できる。集中している間はその場を動くことができない。
 「抵抗を行う」と明記されていないスペルについても、かけられる相手に拒否する意志があれば、同様のルールで精神抵抗を行って効果があるか否かを決定してよい。但し、キャラクターを対象とするスペルであるか否かに注意すること。範囲そのものに影響を与えるスペルは、キャラクターに抵抗の機会がない場合もある。

儀式魔法

十分な準備をすることで、スペルの発動を行う際の判定値を増すことができる。4時間準備をする毎に判定値に+1のボーナスを得られる。最大で+5 まで。準備からスペルの発動までは連続して行わなければならず、6時間を超えると1時間毎に消費霊力に+2する。また、儀式の準備には相応の物品が必要となる。神術・陰陽術の術者であればこれらの物品は常備していると見なし、財産の消費として扱う。達成値ボーナス+1ごとに50銭(0.5円) の財産を消費すること。

結界系のスペルに関して通則

 [神術・陰陽術]には、結界を張って範囲内に様々な効果を与える術が存在する。これらは以下のルールに従う。

結界のサイズと消費、目標値
 [神術・陰陽術]Lvに応じて、使用できる結界の大きさが増える。実際に使う結界の大きさはそれ以下の範囲で自由に選んでよい。結界の範囲を決めると、判定の目標値と消費する霊力が決まる。結界の形は、特に指定しなければ「結界系術の大きさ表」に示された大きさを一辺とする正方形で、高さが必要なときは2 倍する。例えば、大きさ1m の結界は底面が1m × 1m、高さ2m の角柱状になる。形を指定する場合、この角柱状の領域に収まる範囲で変形できる。但し、複数の部分に分割することはできず、凹みのある立体では作成できない。
なお、どのスペルであっても、結界の範囲は境界のみでなく内部も含む。ある結界Aを含むように存在する(あるいは、作成される)結界Bは、結界Aと重なっているために「結界Aの内部に侵入している(あるいは、作成を試みた時点で侵入を試みた)」ものとみなし、必要に応じて結界Aの効果を適用する。

結界系術の大きさ表

大きさ必要レベル目標値消費霊力
2m1164
5m2186
10m3208
15m42210
20m52412
25m62614
30m72816
40m83018
+10m+1Lv+2+2
結界を張る位置
 結界は「結界のどこか一点まで術者から30m の位置」に張らなければならない。戦闘中は、弾幕戦闘の有効射程内にいるのであれば常に対象を囲むようにして結界を生成できるとしてよい。
結界への抵抗と回避
 結界の効果が生物に対するものの場合、抵抗を試みることができる。スペルへの抵抗のルールに従って精神抵抗を行い、抵抗する側が成功すれば効果は発揮されない。詳しくは個々のスペルを参照すること。一度抵抗に成功した結界からは、効果を受けることはないとする。再び同じスペルが発動されて新しく結界が張られた場合は、通常通り抵抗を行う。
また、大きさ5m以下の結界であれば、張られる瞬間に回避を試みてもよい。この場合、回避に使用できるDP は3までで、回避の目標値は「結界系のスペルの達成値+(大きさ(m)÷2(切り捨て)」となる。大きさは最小の辺(あるいは直径)の長さを取る。多人数が結界内に含まれる場合など、より詳細に見たいのであれば、範囲の縁までの最短距離を使用する。成功すれば結界が生成される前に範囲を脱出したことになり、影響は出ない。もちろん、回避に成功した後何らかの理由で結界内に侵入した場合、あるいは侵入を試みた場合などは、通常通り抵抗を行い、結界の効果を決定する。
結界の拡大・縮小
 結界を張った術者は、再度同じスペルを発動することで、結界を張ったまま範囲を変更することができる。これは新しく結界を張り直したとは見なさない。この判定は、結界の一点まで30m 以内の距離であれば行える。
 大きくする場合、結界の最大の大きさは自分の[神術・陰陽術]Lvで可能な範囲までで、1 ターンに表の1段階ずつ変更できる。大きさ2mからさらに1段階縮小することもできる。この場合、2m以下で自由な大きさにしてよい。1段階大きさを変える毎に、霊力を2点消費する。また、拡大の際には新しい目標値に対して発動判定を行い、成功する必要がある。スペルカードなどの場合、この判定では最初に結界を張ったときの判定値を使ってよい。
結界の持続時間
 結界の持続時間は、特に記載がない限り「[神術・陰陽術]Lv×2」時間とする。霊力を表の半分(切り上げ) 使用して再度かけ直す判定をすることで、結界を解かずに持続してもよい。スペルカードで術を用いた場合、新しいスペルカードを使用しなければ同じ判定はできないことに注意。
大きさが足りない場合の扱い
 結界の大きさが足りない場合の扱いは術によって異なる。
・部分作用の場合、結界は大きな物体のうち範囲内に入っている部分にのみ作用する。例えば、[禁則結界] で炎の一部を消すことは可能。
・全体作用の場合、対象が完全に結界内に収まっていなければ効果を発揮せず、結界の大きさが足りない対象については影響を与えない。身長3m の巨人に対して高さ2m の[封印結界] を使用しても、行動を阻害できない。
結界の解除
 結界はその一部でも解除されれば全体が効果を失う。例えば、大きな[封印結界] に対して[破魔結界]をほんの少し重なるように張れば、[封印結界] を消すための判定を行うことができる。
単純に自分が張った結界を消すのであれば、判定も消費も無しに術者の任意で消すことができる。攻撃行動とも見なさず、他の行動と併用できる。
結界内での戦闘
 結界の中に留まって戦闘を続ける場合や、結界と壁の間の狭い空間に行動が制限されている場合などでの戦闘は、以下のように扱う。
・目安として、最低二方向への移動が2m×2mに収まるような狭い範囲内に制限されている場合(自由に行動できる範囲が2m×2mの角柱状の領域に収まる場合)、回避に-3のペナルティーを受ける。
・目安として、最低二方向への移動が1m×1mに収まるような狭い範囲内に制限されている場合(自由に行動できる範囲が1m×1mの角柱状の領域に収まる場合)、回避に-8のペナルティーを受ける。
・同じ結界内に複数のキャラクターがいる場合、自分以外の1人ごとに、各方向への移動可能な範囲を2m減らして考えること。

(「夢演想劇」のバランス調整を参考に、狭い結界の回避のルールを具体化)
(「夢演想劇」のバランス調整を参考に、術式のみ取得した場合の成長に制限を追加)