富岳とは、大日本帝国海軍が計画した陸上攻撃機?/重爆撃機?。後に、陸海軍共同で開発された。設計・試作は中島飛行機が行った。
太平洋戦争初期に、大陸間横断爆撃を可能な6発エンジンの超大型機として計画されたが、後に仕様や要求性能などが変わり、陸海軍の共同開発へ移ったもののB-29?を大きく超える4発超重爆撃機(戦略爆撃機)である。
海軍からの呼称は「十八試陸上攻撃機」のちに「富岳」。略符号は「G10N」。
陸軍からの制式名称は「五式重爆撃機」で愛称/呼称が「富岳」。キ番号は「キ100」。
総生産機数は:973機
概要
特徴
富岳は、陸軍の四式重爆撃機やアメリカのB-29?よりも大きく、搭載量・航続距離は世界最大であった。しかし、その高価な機体と製造に多大な時間がかかることから50機以上の大部隊を用いて運用されたのは僅かに4回のみで、それぞれが大規模空襲とは言い難いものであった。そのようなこともあり、生産には多くのリソースを割かれることはなく、生産機数は輸送機型を含めても1000機に満たなかった。
性能諸元
正式名称 | キ100/五式重爆撃機一型 | 五式重爆撃機二型 |
---|---|---|
キ番号 | キ100-Ⅰ | キ100-Ⅱ |
乗員 | 11名 | 5名 |
全長 | 9.92m | |
全幅 | 11.24m | |
全高 | 3.38 m | |
翼面積 | 21.00㎡ | |
翼面荷重 | 189.13kg | 190.51kg |
プロペラ | ブレード4枚2重反転 直径4.00m | |
発動機 | [[ハ50-42ル>]] (離昇3,300馬力) | |
自重 | 3,367kg | 3,380kg |
正規全備重量 | 4,507kg | 4,540kg |
過荷重量 | 5,867kg | 5,903kg |
燃料 | 740L | |
最高速度 | 682.87km/h (高度6,000m) | 684.15km/h (高度6,000m) |
上昇能力 | 高度6,000mまで 5分02秒 | 高度6,000mまで 5分08秒 |
実用上昇限度 | 12,700m | |
降下制限速度 | 850km/h | |
航続距離 | 1680km(正規) | 1680km(正規) |
2740km [600L増槽]×1 | 1680km(正規) | |
2700km [300L増槽]×2 | 1680km(正規) | |
武装 | ホ103 12.7mm機関砲×4挺 [各250発] | ホ5 20mm機関砲×2挺 [各120発] |
ホ103 12.7mm機関砲×2挺 [各250発] | ||
爆装 | 100 kg/250 kg×2 最大500kg |