陣風とは、大日本帝国海軍の陸上戦闘機/制空戦闘機。開発・生産は川西航空機。略符号は「J3K」。連合軍のコードネームは「」。
総生産機数：6,888機
概要
特徴
歴史
開発
十七試陸上戦闘機
性能諸元
| 正式名称 | 試製陣風 | 旋風一一型 | 旋風型 | 旋風型 |
|---|
| 略符号 | J3K1-A | J3K2-A |
|---|---|---|
| 乗員 | 1名 | |
| 全長 | 8.94m | 9.02m |
| 全幅 | 11.20m→6.50m※主翼折り畳み時 | |
| 全高 | 4.12m | |
| 翼面積 | 23.83㎡ | |
| 翼面荷重 | 189.13kg | 190.51kg |
| プロペラ | ブレード4枚 直径3.62m | |
| 発動機 | ハ144-13 2620馬力(離昇) | |
| 自重 | 3,367kg | 3,380kg |
| 正規全備重量 | 4,507kg | 4,540kg |
| 過荷重量 | 5,867kg | 5,903kg |
| 燃料 | 820L | |
| 最高速度 | 732.87km/h (高度6,000m) | 734.15km/h (高度6,000m) |
| 上昇能力 | 高度6,000mまで5分02秒 | 高度6,000mまで5分08秒 |
| 実用上昇限度 | 12,700m | |
| 降下制限速度 | 798.52km/h | 843.63km/h |
| 航続距離 | 1680km(正規) | |
| 2740km [600L増槽]×1 | ||
| 2700km [300L増槽]×2 | ||
| 武装 | 九九式20mm機関砲六型×４挺 [各250発] | |
| 爆装 | 以下の組み合わせから最大1360kg 胴体下：500kg/250kg爆弾×1 翼下：250kg×2、60kg/30kg×6、10kg×10 | |
| 生産機数 | 74機 | 829機 |
派生型
試製陣風/陣風一一型系統
試製陣風
陣風一一型
陣風改の初期に生産された量産型。
陣風改としての試製陣風改に、翼折りたたみ機構と着艦フックの位置調整などが行われたもの。
陣風一一型甲
陣風改一一型の武装強化型。
13.2mm機銃を主翼に２挺追加した。装弾数はそれぞれ300発。
陣風一一型乙
陣風改一一型の防弾強化型。
操縦席前面に50mm防弾ガラスと背面に13mmの防弾板を取り付けた。
陣風一一型丙
陣風改一一型乙を夜間戦闘機型。
三式空電波探信儀(FK-3-13)を胴体下に吊り下げた。
陣風一一型丁
陣風改丙型の武装強化型。
13.2mm機銃を20mm機関砲四型のガンポットに換装した。装弾数はそれぞれ200発。
陣風二一型系統
陣風二一型
陣風改一一型乙型を元に、武装を主翼内に20mm機関砲を4挺、主翼付け根に13.2mm機銃２挺に再設計したもの。
陣風二一型甲
陣風改二一型の軽量化型。
主翼付け根にある13.2mm機銃を廃止し、軽量化した。
陣風二一型乙
陣風改二一型の夜間戦闘機型。
三式空電波探信儀(FK-3-13)を胴体下に吊り下げた。
陣風二二型
陣風改二一型甲を元に、エンジンを誉二一型から誉四二型に換装したもの。
それ以外の変化はない。
陣風二二型甲
陣風改二二型の装弾数増強型。
20mm機関砲の装弾数をそれぞれ200発に拡張した。
陣風二二型乙
陣風回二二型の武装強化型。
主翼に20mm機関砲四型をガンポットとして搭載したもの。装弾数は200発。
陣風三二型系統
陣風三二型
陣風改二二型甲を元に、主翼折りたたみ機構を変更し、燃料タンクを増強させたもの。
これにより、主翼折りたたみ時の全幅は2.4m短縮され、航続距離は300km延長された。
陣風三二型甲
陣風改の夜間戦闘機型。
五式空電波探信儀(FK-5-11)を胴体下に吊り下げた。
陣風三二型乙
陣風改三二型の武装換装型。
20mm機関砲四型から20mm機関砲五型に換装した。
陣風三二型丙
陣風改三二型乙の夜間戦闘機型。
四式空電波探信儀(FK-5-11)を胴体下に吊り下げた。
陣風四二型
陣風改三二型乙の武装を換装型。
20mm機関砲4挺から三式30mm機関砲2門(各60発)と20mm機関砲２挺(各150発)に換装した。
陣風四三型
陣風改四二型のエンジン換装型。
誉四二型から誉五二型にエンジンを換装し、高高度性能を向上させた。
陣風五四型系統
陣風五四型
陣風改三二型乙のエンジンをハ44-12(離昇2,450馬力)に換装し、機首延長などを行った。
陣風五四型甲
陣風改五四型の武装換装型。
20mm機関砲五型から20mm機関砲六型に換装し、装弾数がそれぞれ250発になった。
陣風五四型乙
陣風改五四型の武装換装型。
20mm機関砲4挺から、五式30mm機関砲2門(各75発)に換装した。
陣風五四型丙
陣風改五四型甲の夜間戦闘機型。
四式空電波探信儀改3(FK-5-13)を胴体下に吊り下げた。
陣風五四型丁
陣風改五四型丙のレーダー換装型。
五式空電波探信儀(FK-7-22)に換装した。
陣風六五型系統
陣風改六五型
陣風改五四型甲からエンジンと武装を変更した型。
エンジンはハ144-13(離昇2,580馬力)に武装は20mm機関砲五型6挺(外側、中側各200発、内側250発)に換装した。
陣風六五型甲
陣風改六五型の夜間戦闘機型。
五式空電波探信儀改2(FK-7-22)にを吊り下げた。
試製陣風六六型
陣風改六五型のエンジンをハ244-11(離昇3,050馬力)に換装したもの。
機体設計中に終戦を迎え、開発は中止された。