陸上戦闘機

Last-modified: 2024-02-24 (土) 00:18:42

陸上戦闘機とは、大日本帝国海軍の航空機における機種の1つ。
艦上戦闘機とは別で、陸上基地の飛行場からの運用を前提に設計・開発された戦闘機のこと。
日本海軍の陸上戦闘機には3つの分類がされており、それぞれ「甲戦闘機乙戦闘機丙戦闘機」となる。

分類

制空戦闘機(甲戦闘機)

制空戦闘機は対戦闘機戦闘を主任務とし、空戦性能や航続距離を重視した設計の単座戦闘機のことを指す。
通称は「甲戦」。他の陸上戦闘機である局地戦闘機とは真逆の設計思想であり、戦闘機を撃墜するために空戦性能である格闘性能(運動性)や長距離における侵攻を想定しての航続距離が他の陸上戦闘機よりも大きく優れている。

局地戦闘機(乙戦闘機)

局地戦闘機は対爆撃機戦闘を主任務とし、上昇能力や速度性能、重武装であるという特徴を持つ戦闘機のことを指す。
通称は「乙戦」。ほかの陸上戦闘機である制空戦闘機とは真逆の設計思想であり、要撃機として爆撃機が進行してきた際に迎え撃つため、優れた上昇能力と重防御の爆撃機を撃墜するために20mm級から30mm級の武装を多数搭載し、非常に重武装である。そして、要撃を主任務とするため航続距離が短く、対戦闘機戦や爆撃機に追いつくための速度性能(高速性)がある機体や、高高度での戦闘を重視しているものもある。

夜間戦闘機(丙戦闘機)

夜間戦闘機は、夜間における航空作戦を主任務とし、レーダーを搭載した他、速度や重武装であるという特徴を持つ戦闘機を指す。
通称は「丙戦」。上記における戦闘機は基本的に昼間に任務を行う「昼間戦闘機」でありそれらは通常は夜間の任務を実行することは不可能である。そこで、夜間に敵機を発見するためにレーダーを搭載している。また、爆撃機との戦闘が多く、そのために速度性能が高かったり重武装であったりする。そして、レーダーを操作するために2名以上の乗員が必要であったり、双発の戦闘機であることも多く、基本的には爆撃機や偵察機の改造である。また、大戦後期には単発機にも搭載可能な軽量のレーダーポッドが開発されたことで、昼間戦闘機にもある程度の夜間任務が実行可能になった機体もある。