1941年 イタリア 航空母艦 アクィラ
イタリアツリーの高ティア空母。2017年のクリスマスイベントにて実装された。
イタリアの国家技術ツリーがシルバー開放されていないため現時点ではゴールド消費でのみ購入可能だが、しばしば公試運転イベントの対象になっているので無料入手機会そのものは多い方である。
客船改造の空母ながら、正規空母に準じる搭載機数と高い機動力を持つ。史実においては、80%まで工事を進捗させながら未成のままに終わった悲運の艦である。
ちなみに搭載されているカタパルトは、やはり未完に終わったドイツ空母グラーフ・ツェッペリンのものの流用という説が有力。
迷彩『アクィラ1941』。竣工していたら施されていたであろう架空の迷彩である。
効果は火災発生率-35%に加えREXP取得+9%と非常に豪華。
以前のグラフィック。探照灯など、細かい部品は最初はモデリングされていなかった。
基本性能
※括弧がある欄は【改修後の数値(初期値)】
年代 | 1941 | 国家 | イタリア | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
艦種 | 空母 | 対潜 | × | ||||
耐久値 | 25200(24000) | 戦闘成績(BR) | 475 | ||||
無装甲排水量(t) | 3896 | 無装甲速力(kt/h) | 36.9(35.1) | ||||
基準排水量(t) | 21836 | 最大速力(kt/h) | 29.5(28.0) | ||||
最大排水量(t) | 28350 | 最大舵角 | 30.2(28.0) | ||||
可視距離(km) | 13.1(12.5) | 格納庫容量 | 7000 | ||||
最大搭載機数 | 85 | 編隊数 | 7 | ||||
アンロック費 | -S | 購入費用 | 150000S | ||||
3000G |
装甲防御
※単位はインチ(in)表示
※史実/技術ツリースペック準拠の場合。購入時は無装甲状態
防御区画 | 前部 | 中部 | 後部 | 装甲重量(t/0.1in) | ||
---|---|---|---|---|---|---|
甲板部 | 3.1 | 3.1 | 3.1 | 80 | ||
舷側部 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 70 |
搭載武装
※購入時は非武装状態
副砲 | 名称 | 火力 | 射程 距離 (km) | 装填 速度(s) | 旋回 速度(°/s) | 重量(t) | 貫通力 | 基本弾数(HE/AP) | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1~8 | 1937年型 45口径 13.5cm OTO社製 単装砲 | 530 | 19.6 | 4 | 9 | 83 | 50 | 600(AA)/600 | ||
9~20 | 1939年型 50口径 9cm OTO社製 単装砲 | 350 | 20.0 | 5 | 13 | 31 | 50 | 400(AA)/400 | ||
1~20 | 1939年型 40口径 6.5cm 単装砲 | 250 | 10.8 | 3.5 | 15 | 31 | 60 | 400(AA)/400 |
艦載機
※購入時は未搭載
機種 | 名称 | 耐久 | 攻/防 | 航続時間 (sec.) | 巡航速度 (km/h) | 海面視界 (km) | 空中視界 (km) | 機体重量 (t) | 格納庫容量 | 装備 | 火力 | 装備重量 (kg) | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
艦戦 | Re.2001 OR-Ⅱ アリエテ | 550 | 150/380 | 624 | 555 | 12.2 | 8.3 | 3 | 120 | 250kg 爆弾 | 1250 | 250 | ||
MG151-20 ガンポッド | 150×2 | 50×2 | ||||||||||||
Re.2001 GH アリエテ | 630 | 480/450 | 380 | 543 | 6.8 | 4.3 | 3 | 100 | MG151-20 ガンポッド | 150×2 | 50×2 | |||
600kg 航空魚雷 | 2325 | 1005 | ||||||||||||
艦攻 | SAIMAN 200 | 270 | 25/580 | 680 | 220 | 8.6 | 7.5 | 1 | 70 | 973kg 航空魚雷 | 2775 | 973 | ||
220lb 爆弾 | 650×6 | 100×6 |
部品改修
改修段階 | 火力 | 索敵 | 速度 | 装甲 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
Ⅰ | 改式榴弾(榴弾発火率+15%) | 電波探信儀(理想発見距離+5%) | 制動機(後進加速度+12%) | ダメージコントロールシステム(スキル『応急修理』アンロック) | ||
Ⅱ | 主砲装填装置(主砲装填時間-5%) | 精密探信儀(強制発見距離+8%) | ボイラー(巡航速度+5%) | 対空自動計算(自動距離計算) | ||
Ⅲ | × | 特殊塗装(隠蔽性+6%) | 新型艦首(旋回抵抗-10%) | 水密隔壁(浸水発生率-15%) | ||
Ⅳ | × | 水中聴音機(水中聴音機アンロック+2.1km) | 変速機(加速性能+12%) | 強化装甲(装甲硬度+5%) | ||
Ⅴ | × | × | 舵輪(最大舵角+8%) | 船体強化(HP+5%) |
立ち回り
基本的に味方艦の後方で活動する点は他国の空母と同様であるが、艦載機の特性上、変則的な戦い方を要求される。
また着艦中に発艦準備できる航空機が前部エレベーター13機と比較的多いため、この長所も積極的に活かすべきだろう。
航空兵装
独特な艦載機が多く、扱い方もまた独特である。
- 『Re.2001 OR-Ⅱ』
比較的高速で、旋回性能もあの零戦シリーズに次ぐレベルで高いオールマイティな戦闘機である。
格闘戦に優れた相手に対しては一撃離脱を行い、一撃離脱型の高速機に対しては格闘戦に引きずり込むことで有利に戦うことが出来る。
ただし、うっかりこの逆をやってしまうとあれよあれよと言う間に壊滅させられてしまう。さらに攻撃力が他国の主力戦闘機に比べかなり低いため、攻撃力の高い機体とヘッドオン合戦になってもすぐに落とされてしまう。この点は気を付けよう。
低い火力はガンポッドを装備させることで解決できるが、下記の通り運動性能は落ちるため相手機の特性に合わせて選ぼう。
一応爆弾も装備できるが命中精度が低い。使い勝手が良くないので操作の邪魔になるようなら降ろした方がいいだろう。
- 『Re.2001 GH』
本機は上記のOR-Ⅱとは性格が真逆の尖った戦闘機である。
攻撃・防御は高水準でまとまっており速度もそれなりに速いが、一方で飛行時間はかなり短く、旋回性・横転性がよろしくないため戦闘機としては空戦能力も低め。
ただしこの弱点を補う装備として、ガンポッドを搭載可能である。機動力を代償に火力を底上げできるため、ヘッドオンでの撃ち合いには非常に強くなる。格闘戦は可能な限り避けよう。
なお、本機は戦闘爆撃機ならぬ戦闘雷撃機であり魚雷を搭載することも出来る。しかし魚雷の浮上距離が長く魚雷の威力は低く雷速も遅い(高速の駆逐艦や巡洋艦であれば振り切れるほど)が、まとまって直進するのでうまく当てられた場合は浸水ダメージも合わさり敵艦に大被害を与えられるだろう。
雷撃してからの戦闘だと飛行時間が足りなくなって墜落する事も多いため、基本的には戦闘か雷撃のどちらかに絞って運用するようにしよう。
- 『SAIMAN 200』
複葉の攻撃機。史実では非武装の空母着艦練習用機体だったのだが、なぜか本ゲームでは爆雷装が可能である。複葉機なので旋回半径が極めて小さく、格闘戦のみで撃ち落とすのは至難の技である。防御の低い戦闘機だと返り討ちにあう可能性もある。
もっとも速度が遅いため敵の対空砲火には非常に捕まりやすく、さらに攻防能力が障子紙レベルで低いVer.2.00.034にて防御力は大幅バフされたが、同時に対空砲火も強化されたため雷撃体勢に入るまでに多数落とされる危険性も高い。雷撃進路と飛行進路には常に気を配る必要がある。
また小型爆弾を六発装備可能であり、編成の多さと相まって軽装甲の艦艇に対しては意外な制圧力を誇る。自動爆撃では全く命中しないものの、手動での爆撃タイミングに慣れれば大量の命中弾を見込むことが可能。……とは言え、爆撃のためには敵艦の直上まで到達しなければならず、雷撃以上に対空砲での損害が大きくなる。対空砲火が貧弱な駆逐艦などに接近された時か、日没以降の視界が極めて悪い時に奇襲をかけるくらいでしか目下活躍の場はない。
アクィラには現状、急降下爆撃機が存在しない。
戦闘機に爆弾を搭載することは可能だが、威力も低く命中精度は悲惨の一言に尽きる。戦闘機による爆撃で敵空母に打撃を与えるのは不可能と考えた方が良い。
本艦は7編隊を操作する事ができ、また発着艦が同時に可能である。戦闘雷撃機の飛行時間が短くとも、収容しつつ発艦させる事ができるため入れ替わり立ち替わりに航空機を出せる。慣れてしまえば飛行時間には大して困ることはないだろう。
注意点として、本艦は格納庫容量が搭載可能機数に比して少ない。数値上は85機まで積めても、高性能な戦闘機や戦闘雷撃機を満載すると実際には60弱~70機での運用が限界になってしまう。
副砲・対空
Ver.2.00.034のアップデートで空母の主砲枠は廃止され、全て精度の低い副砲としてカウントされるようになった。このため砲戦には期待できない。
副砲は単装砲のみ3種からの選択になる。射程が長いものとコンパクトなものがあり、積むなら射程が長い方を積むといいだろう。そもそもコンパクトな6.5cm砲は威力が低すぎる
対空射撃については副砲全てが手動対空に対応しているので、それなりに強力な弾幕は張ることが可能。自動距離調整が可能になったとは言え威力自体はあまり高いわけではないので、当てにはしすぎないが吉。
空母である以上は防空は艦戦の役割であり、対空射撃は観測機が迂闊に接近してきた等の状況にならない限り基本的に出番はないだろう。
装甲
かつての基本状態では装甲は比較的厚めに張ってあった。今は購入時無装甲だが、空母としてはそれなりに厚くする事ができる。
が、装甲耐久が脆弱なため駆逐艦の斉射を数回無効化できれば良い方だろう。
とはいえ張らなければ爆撃一回で戦闘不能なので、このあたりは経験則で使いやすい配分を考えると良い。
機動性
舵の効き具合は他国の空母に比べあまり良くはなく、砲雷撃の回避には苦労するだろう。障害物を発見したり、魚雷が来そうな状況であればいつもより早めに舵を切るのが無難である。
速度も空母の中では遅い方であるが、装甲を削ればそこそこ速くすることは可能。
総評
Re.2001 OR-Ⅱ 1編隊 最大13機
Re.2001 GH 1編隊 最大12機
SAIMAN 200 1編隊 最大30機
前部エレベーターから2編隊、後部エレベーターから1編隊の合計3部隊同時発艦準備が可能。
戦闘機の扱いに慣れれば制空戦は相応に頼りになり、米空母や日空母を翻弄することも可能である。
しかしその一方で対艦攻撃能力が低い上に難易度が高く、ソロで出撃すると制空権は取れても撃沈できずに引き分けになる可能性が高い。
また艦載機の航続距離が軒並み短いため、長期戦になると不利になりやすい。だが、本艦の同時発着艦性能を活かし、相手の動きを見極めて艦載機入れ替えを的確に行えるとその問題にも対応できる。
本艦でほぼ確実に勝利を得るのなら、仲間と小隊を組んで相手艦を処理してもらうなどの一工夫が必要になってくる。
使いこなせれば強力ではあるが、普通の空母のつもりで立ち回るとあっという間に艦載機が全滅させられかねない。
逆に本艦の立ち回りに慣れてしまうと今度は他の空母に乗った際に感覚がおかしくなり、容易く葬り去られてしまう可能性がある。
良くも悪くもピーキーな空母であるため、初心者が空母入門用の艦として最初に乗ることはおすすめしない。
歴史背景
アクィラ(Aquila)はイタリア海軍が建造した未完の航空母艦。
1939年、ドイツ軍のポーランド侵攻により第二次世界大戦が勃発、イタリアは中立を宣言していたものの戦争介入への可能性は高まっていた。
イタリア海軍としては航空母艦の整備を急ぐ必要もあったため、アメリカから呼び戻されていた客船「ローマ」および「アウグストゥス」の空母への改装方針が固められることになった。開戦後の戦いにおいて、洋上でイタリア空軍の支援が受けられない不満から自ずと航空母艦の重要性を感じた海軍は、この時期に及んで航空母艦を求めた。
「ローマ」から鷲を意味する「アクィラ」へと改名された本艦の改造工事はジェノヴァのアンサルド社で1941年11月に開始された。しかし、船体の改造が多岐に渡った上に資材不足にも悩まされたため工期は遅延の一途をたどり、1943年9月にイタリアが降伏するまでの進捗度は約80%であり完成はしなかった。この後も、ドイツ軍に接収されて現地で艤装工事が続行されたが、連合軍による1944年6月16日の空襲により損傷、さらに1945年4月19日には本艦によるジェノヴァ港の閉塞を防ぐためイタリア共同交戦海軍の人間魚雷による攻撃を受けて大破し、その場で自沈処分となった。
本艦は客船改造空母ではあったが、機関換装や艦首延長などの大改装により、竣工の暁には正規空母に準じる性能を発揮する見込であった。
搭載機としては艦上機化した戦闘機Re.2001を51機というのが定説だが、発着艦練習機としてSAIMAN 200、さらに戦闘爆撃機としてG.50を搭載予定だったという話もある。
イタリアはワシントン会議 (1922年)で空母保有枠60,000トンを認められたが、1926年に空軍大臣に就任したイタロ・バルボの発言力が強く、彼は空母の必要性を認めないばかりか海軍へ旧式機しか残さず、当の海軍も積極的に空母を建造しようとはしなかった。
しかし1935年、第二次エチオピア戦争時にイギリスからの干渉を受けたことで、イギリス地中海艦隊が仮想敵として浮上し、その中でも航空母艦への対抗が無いことが問題視されるようになった。この際、旧式化していた弩級戦艦カイオ・ドゥイリオ級2隻を航空母艦へ改装する案が出されたが、速力が21.5ノットと低速なことや戦艦としての構造が航空母艦として不適格と判断され、この案は見送られることとなった。
同時期、ヴィットリオ・ヴェネト級戦艦の設計を手掛けていた造船総監督ウンベルト・プリエーゼ技術大将も14,000トン案と22,000トン案の2タイプの近代的な島型艦橋を持つ航空母艦の設計案を提出したものの、この時期には海軍は新戦艦の建造に全力を注いでおり、新型空母を1から建造することは難しい状況だった。
一方でエチオピアをめぐる国際情勢悪化のために早急に空母を調達する必要があり、その折に海軍が目をつけたのが1926年に竣工した客船「ローマ(Roma)」(32,120トン、21ノット)と「アウグストゥス(MS Augustus)」の2隻であった。新造は難しくとも、既存の船体を流用すれば工期を短縮できると判断し、海軍はこれを徴用する事とした。こうして1936年には改装空母の設計案がまとめられたのである。
コメント
- アクイラの複葉機による爆撃を受けて、2回目の爆撃で装甲ガン積みのモンタナが爆沈しました -- 2018-01-03 (水) 01:18:15
- なにそれ怖い -- 2018-01-03 (水) 16:24:39