各話メモ/第4章(終節:序『The Orb Is a Harsh Mistress』~)

Last-modified: 2024-04-10 (水) 00:32:09

終節:序『The Orb Is a Harsh Mistress』

  • 「やったか?!」
  • 「トリシルシリーズの成長性は素晴らしいが――完成には遠い。かといって三号機(イスビータ)や五号機(ドルマール)のように学習を放棄するのも考えものだ。」
    三号機は多分未登場、廃棄されてラクルラールの素体に。五号機はラクルラールの第二位【後ろ髪(バック)】。
  • エトワール
    フランス語で「星」の意。
    オペラ座におけるダンサーの最高位。
    学園百合アニメ「Strawberry Panic」では毎年選ばれるベストカップルのことだったりする。
  • 打ち切りじみたラクルラール(の一部)との決着。舞台はアイドル学園都市ラクルラールへ。

終節:破『The Winddown Girl』

  • タイトル参照元

    パオロ・バチガルピ著『ねじまき少女』

  • 「鉄の世界槍、天に至る塔は古びてしまった。世界は新たな瞳を求めている。はじまり以前の言理、世界樹を育むテテリビナの森を見つけろ」

    「【死人の森】は再生する――逆位置の『王国』、さかしまのテテリビナ、原初の歌を紡げ九罪源の断章、我こそは権力の選定者」

    「ヴァージル貴様、オーファの禁呪をっ」(4-22異界転生)

    「ええ。真の意味での始祖――はじまり以前の隠された民。いのちが人類(ロマンカインド)や精霊(テテリビナ)、空の民や夜の民などに分化するよりずっとずっと古い、根源獣(パンゲオン)の眷族種。すなわち、『根源者(ソーサラー)』」 4-55 栄えある女王の凱旋

終節:急『Escape from The Family』

  • タイトル参照元

    「学校を出よう!1 Escape from The School」

  • 「つまり記号だ。言葉遊びはいい。毒矢が刺さってる時に治療より報復を優先するタイプか?」

    原始仏教系が一番肌にあった思想ドラッグ(2-14 転生者殺し)
    Wikipedia>無記(毒矢のたとえ)

  • パーン、アルト、カーティスはかろうじて勝ちを拾ったが、その有り様は不可逆に歪められていた。
    死人の森の断章8-5の戦績に対応。
  • ゼルディーオの操縦席から赤と青、二色の血が流れ出す。二つに括られた髪房がだらりと窓から垂れ下がり、直後に爆炎が機体を飲み込む。
    マゼシューラクルラール
  • ウテナ回
    少女革命ウテナ、というか幾原邦彦文脈。
    • 「悪目立ちをする無謀な子供は社会に押しつぶされて透明になるしかない」
      透明な嵐。
      ユリ熊嵐のキーワード。使い魔の呪術。
      『輪るピングドラム』の「子どもブロイラー」も関係あるかもしれない
    • 「ベルグくんと!」「ガルラくんの!」「なげやり人形劇がはっじまっるよー! わーわー!」
      決闘前の小芝居。影絵少女
    • 決闘を勝ち抜いてお姫様を花嫁にすれば、試しのキスに挑めるんだって。
    • 夜光天、幽冥天、精霊天、太陰天、太陽天、土塊天、火力天、水晶天、天堂天
      バーチャルスター発生学。
    •  螺旋階段を登り切った先で待っていた少女が訂正する。
      すると天空の薔薇はたちまち雪化粧を纏った冬の森へと姿を変える。
       逆さまの森はいまにも降ってきそうだった。
    • いつの間にか両者の胸には一輪の薔薇が飾られていた。
      決闘では相手の薔薇を散らすことが勝利の条件。
  • 「これは学院からの命令だ。幼き姫の死を嘆くことは許されない。その遺骸に触れて葬ること、弔うことの一切を禁止する。野晒しにして捨て置き、野犬や鳥の餌食となるがままに任せ、世の見せしめとするのだ!
    Wikipedia>アンティゴネ(ソポクレス)
    テーバイ三部作の一つ。
    人が守り神になる話でもある『コロノスのオイディプス』から続く物語でもある。
  • 「いいえ。女神(アイドル)が穿つのは母なる海の底に沈んだ赤い宝石、愛の珊瑚」
  • 「次こそ眠り姫を起こしに行こう。あいつだってこんな役はきっと退屈だろうし、口づけを待ちかねてるに違いない」

    「全部終わったら、じっくり話そうと思ってるよ。そうだな、さしあたっては――眠り姫を起こしに行くとするか」(2-16 鏡(ミラージュ))

終節:抒『Phallus/Farce』

  • 魔王ベルグ・ベアリスは球神に槍を向け、球神官ガルラ・クオールと終わらない戦いを繰り広げた。孔雀のブリシュールと森の王冠カリスト・ラエジロスの婚礼により誕生した妖精連合は蝗帝ロシンバズイの軍勢と拮抗、北方辺境ではリーヴァリオンとアストレッサが東方から侵攻してきたクロウサーと激突。アヴロニアの宮廷付き魔法使いアイストライナが調停を完了させ、妖精たちの領土を画定させるまで諸王乱立による混乱は長く続いた。
    ベルグくんとガルラくん
    ブリシュールとラエジロスについては【アリス・イン・カレイドスピア】を参照のこと
  • 父を殺し母を犯す禁忌の申し子!
    Wikipeia>オイディプス王
    『オイディプス王』は、テーバイ三部作の一つでもある。
  • 女王の親衛隊であるアイドルユニット、『六王』
    たぶん『花より男子』の「F4」や『うたの☆プリンスさまっ♪』あたりを参照している
  • 孤島を訪れるクレイ
    4-56での修業シーンを思わせる

終節:刃『Oedipus/Simplex』

  • 頬肉の垂れたブルドッグの寝顔に静かに話しかける。
    幕間『罪貨の略奪者』にて、狆くしゃが打ち捨てられたクレイを拾っている
  • 飼育委員で占い研究会でトップアイドルという謎めいた盲目の先輩は教えてくれた。
    ファウナ
  • 「まだ信じられません、先輩。俺が実の父を殺し、母を陵辱するようなあさましい怪物になってしまうだなんて
    Wikipeia>オイディプス王
  • 若き王は赤面した。少女は全裸だったのだ。
    メロス
  • 暴れ教師です。暴れ教師が現れました!
    『ウテナ』でも「暴れ牛」が出てくるコメディ回がある
    あばれきょ「うし」
  • ボート部とヨット部を全国制覇に導いた名コーチである彼は、生徒たちを導く真の教師であった。
    Wikipedia>戸塚ヨットスクール事件
  • この流れは変えられないんだ。俺らが自在に断ち切れるのはラクルラールの青い糸だけ。けどこの舞台を仕切ってるのはもうあの人形遣いじゃない

終節:救『Parable of The Barren Fig Blade』

  • タイトル参照元
    聖書。ルカ伝13章6-9節。

    そして、イエスは次のたとえを話された。「ある人がぶどう園にいちじくの木を植えておき、実を探しに来たが見つからなかった。
    そこで、園丁に言った。『もう三年もの間、このいちじくの木に実を探しに来ているのに、見つけたためしがない。だから切り倒せ。なぜ、土地をふさがせておくのか。』
    園丁は答えた。『御主人様、今年もこのままにしておいてください。木の周りを掘って、肥やしをやってみます。
    そうすれば、来年は実がなるかもしれません。もしそれでもだめなら、切り倒してください。』」

    園丁がイエス。ぶどう園の主が神。イチジクが人間と解釈される。
    堕落した人間に対するイエスの慈悲を示した寓話。
  • この学院の男子部には上級生が下級生を指導する制度がある。師弟すなわち父と子の関係性になぞらえてな
    『マリア様がみてる』の姉妹(スール)制度
    Wikipedia>スール
  • 「虚ろを満たせ、鎧骨壱式!」
    マンガ『BLEACH』の「解号」および「始解」
    どちらかというと破面(アランカル)の帰刃(レスレクシオン)っぽくもある。
    ニコニコ大百科>斬魄刀
    4-9ステュクスでルウテトが類似名の強化外骨格を使用している

    「私の軍勢は、私の手足と同じ。装着――【鎧骨弐式】」
    アニメ『コードギアス』に登場する機体「紅蓮弐式」がネーミング的にはそっくり

  • レナリアの装備や戦闘スタイル

右手には鉤爪、左手にはステッキ。腰からは蝶翅のような大きなリボンが広がって揺れる。

触手と化したツインテールから投擲された隠しナイフがマラコーダの尾に突き刺さる。刀身に刻まれた対抗呪文がサソリの尾が内包する呪毒を解体し、舞踏に付与された呪文がルバーブの巨体を容易く吹き飛ばす。

『ゆらぎの神話』BBS>最果てに住まうティアテラ

  • 「グラッフィアガットと呼んでちょうだい」
    イタリア語でカーネが犬、ガットが猫。
  • トレミーは口の端に着いていたジッパーを閉めてすうっと背景に溶けていった。
    チェシャ猫。
  • ノラちゃん
    ナーグストール。アインノーラ、或いはアンテノルだからノラちゃん。

あと私が指パッチンしたら影から現れてスカートの中からナイフ投げるやつやって下さい
格ゲー.com 格ゲー用語事典>ストライカー (KOF)

  • コルセスカ、ミヒトネッセのぜんまいばねを強奪。

「松明に蹂躙された不毛の樹木いのち――世界樹の焼失と共に失われた『死人の森』に収獲の春は来ない。ならば実るように育てればいい。無花果の剣よ、裁定の時です。貴方に相応しいのは収獲ですか、それとも剪定ですか?」
『ユリ熊嵐』の「ユリ裁判」における問いかけ?

  • ミヒトネッセが盗んだ蜂蜜色の髪
    4-18 ガイノイドの魔女

「復讐だ! 復讐しかない!」

合唱する声がクレイの背を押していく。
Wikipedia>コロス

終節:除『Under The Law』

  • この裏切りは、きっと頬には届かない。
    ユダの口づけ参照。聖書ネタまとめ
    マラードと無理やりの口づけで同化したアレッテのことも意識しているはず
  • 不動の精神と粘り強い心で不滅の意思を貫くのみ。
    アマランサスの花言葉
  • 表沙汰に出来ない子供だったので侍女としてトウコの傍に置いているって設定
    三田誠『レンタルマギカ』のダフネやゲーム『ゼノギアス』のシグルドなど、わりとある感じの設定
  • 第零王権者に意識を乗っ取られた次期生徒会長である妹 妹に取り憑いていた邪神と相打ち
    リーナに憑依するクロウサー
  • トリシューラとシナモリアキラの反応はひどく冷淡だった。
  • 突き放していると言ってもいい。何か嫌なことでもあったの?
ありました。

人形師ラクルラールから受けた徹底した人格否定。呪術医ベル・ペリグランティアによる人間性の解体。
意地悪な姉ばかりの【塔】の中
(「2-16 鏡(ミラージュ)」)

それでも、トリシューラはどうしようもなく孤独だった。

大人達――姉妹の特定派閥に属する者達も積極的にそれを許容し、時にはトリシューラだけに困難な課題を言いつけて失敗する様を生徒達に見せつけるような真似までしていた事が、『虐めても良い』という空気を作り上げていた事も影響していた。

九姉評議会第六位全権代理、ラクルラール。使い魔と杖の呪術を極めたという最大規模の派閥の長。

そしてその弟子であるという使い魔操りの天才――トライデントという魔女が主導となってそういう空気は維持され続けてきた。

それが【虐め】という古代から存在する力ある使い魔系呪術(かんけいせいのかくちょう)なのだと、ラクルラールは自慢の弟子を褒めちぎっていた。トリシューラの状況は使い魔の修行という名目で放置された。

残酷な宣言をされたトリシューラは、けれどそれを乗り越えることこそが使い魔適性の向上に繋がるならと、自ら虐められる状況を受け入れた。(「0-3 『砂漠の花』」)

集団の傾向。それは個々人の思想によってのみ決定されるものではない。
 競争社会における飽くなき勝利の追求。冷徹な生存競争。
 その果てに辿り着く筋肉質の論理。
 変異の三手は企業に所属する探索者の集団である。
 よって、高学歴の大学卒でなおかつ体育会系という気質の者が集まりやすい傾向にあったこともそれに拍車をかけていた。根性論と合理性のダブルスタンダード。
 上から下への怨恨、世代間での『しごき』の連鎖。
 理論的に集団の結束を高めるための適度な『根性』の活用。
 先輩が訓辞を垂れる時にはお決まりのように高学歴社会の確認と連帯の為に自然科学のアナロジーが用いられる。人文科学系だというのに。
 部活を休むことがあれば詳細な理由を部員たちの前で述べて謝罪、辞める場合も迷惑をかけてしまうことを謝罪、それが規律の遵守と結束に繋がり、退部という裏切りへの歯止めとなる。
 要領が悪ければついていくことなどできはしない。
 落伍者は淘汰される合理的システム。
 シナモリアキラは、『あれ?』と思った。何故、自分の中からこんな知識が湧いて出て来るのだろう。
「うっ、失われた記憶が」
(「4-13 星見の塔の大比武(さいごの戦い)」)

  • 「破廉恥な、いきなりそんなことができるか。男女の交際はまず交換日記からだ」
     「破廉恥」と「交換日記」と言えば『少女革命ウテナ』の西園寺莢一

終節:端『Acceptance』

  • タイトルは意訳したら諦観になるかも
  • 今の俺はアマランサスの肉体だから、人工乳房などなくとも『魔女の呪力』を再現して放つことができる
    「4-9 ステュクス」
  • 「運命軌道・『イヴァダスト』」「予定調和よ、全部ね!」
    「3-27 影に沈み、振り返らずに去っていく」
  • 「ひとみはかがみ」「私は、がらくたじゃない」
    トリシューラ

終節:窮『Put My Finger Only On Your Cheek』

  • タイトル
    口付けるのは頬にだけ
  • 4-0 死人の森

    夢の中、鋼の右腕が纏う血の色に、目を奪われた。

    それがはじまり。微睡みと過去とが交わる、死と悦楽の散文詩。

    浮上する泡に溶けて、消えていく寝物語の、最初の一文。

  • クレイたちを川底に叩き落として生存フラグを立てたのは、再起を期待しているからでしょう?
    平成仮面ライダーなどにおける水落ちは、生存フラグの一種である
    ニコニコ大百科>水落ち
  • 正式にはラプンツェル・ペトロシネッラ・ヘルズラダー
    「ラプン」ツェル・ペトロ「シ」ネッラ・「エ(ヘ)ル」ズラダー
  • その性質は黄泉戸喫ヨモツヘグイの母子感染。異界のノヂシャを食べたがために、子供に魔女=小女神の因果を背負わせる物語。
  • 野萵苣ラプンツェルの名を参照した場合は出産=生の性質を表出させ、香芹パセリの名を参照した場合堕胎=死の性質を表出させるが、どちらも生と死を孕む子宮、すなわち神の家である塔=異界を象徴している。
    たぶん、下記の記事の解釈を採用している
    円環伝承>ペトロシネッラ・ペルシエット

『創造クラフト』――人形義肢ベルグ・ベアリスとガルラ・クオール。

ファンシーなグローブパペット、その姿は勇気ある騎士と、賢い魔法使い。
  • 「出でよ、忘却の魔王騎士ベルグくん!」
  • 古代ラフディを脅かした古今無双の妖精王の立体幻像が、私の義肢の動きと連動して目の前に立ち上がる。これは呪力を持つ幻、力あるヴィジョン。
  • 私が念じれば敵対者を討ち滅ぼす最強の義肢使い魔だ。
  • 見上げるように巨大な藍色の呪動装甲リビングアーマー。巨大なピコハン『忘却(オブリヴィオン)』を振り回すことで人類の集合無意識にアクセスし、あらゆるものを夢の底から忘却させる
    藍の色号
  • 「おいで、廃都の魔神ガルラくん!」
  • 祭祀政体の古代ラフディを治めていた球神官である彼は、球神ドルネスタンルフの霊媒にして陪神だ。
  • 朱色のローブを纏ったガルラくんの腹部が開くと、中には小さな箱庭。浄界『朱色廃園』の美しいお庭では自動機械の女の子が首のない夫や可愛い結合双生児ちゃんと暮らしているが色々あって最後には全員死ぬ。
  • 再演された悲劇の結婚が、現実の結婚に破綻を押し付けた。
    朱の色号。
    庭のメンバーは、トリシューラ、アキラくん、カルル・アルル・ア。
    あるいは、最後の結合双生児はアレッテとアマランサスなのかもしれない。
  • 「頼む、殺してくれ。俺が俺のままでいられるうちに。とても苦しいんだ。このまま紀神に喰われて自由意思の無い道具に成り下がるのは嫌だ」
    1章カインの最期の悪質なパロディ
  • 紀元槍に刻まれたその名は、接理の妖精アーザアル・ダアルノート。
    元ネタはセフィロトの隠れたセフィラ、ダアトから?
    Wikipedia>生命の樹
  • 侍女人形姿に戻ったミヒトネッセは打ちひしがれるクレイに歩み寄ると、奪われたままのマフラーを取り戻すとその目蓋に唾を吐きかける。
  • 「なんか盲目の王子様って乙女の涙とかで甦ったり光を取り戻したりするらしいじゃない? 万が一あんたがめでたしめでたしの茶番で終わったら腹立つし、念のため先に穢しておこうと思って」
    『ラプンシェル』系の話におけるハッピーエンドパターンの定形破壊。
    つまり、ミヒトネッセは、クレイが王子さまになることを防いだのである。
    だが同時に、この行為自体がクレイを再起させるための「乙女の涙」の代替であるようにも見えなくもない。

アポテオーズ『シナモリアキラはここにいる』

  • タイトル
    アポテオーズ…古典バレエ全幕作品におけるフィナーレ。大団円のこと。
  • これまで『自分たちの世界槍』で二大勢力が争うことを黙認していたスキリシアの古老たち、深い闇の底で眠っていた『悪なる樹殻を喰らう四匹の牡鹿』と呼ばれる古代の神獣
    ほぼ間違いなく古老たちは青い鳥(ペリュトン)
    「樹殻」は、ガリヨンテ関連?
  • 悪なる樹殻を喰らう四匹の牡鹿
    北欧神話においてユグドラシルの樹皮を食い荒らすという四匹の鹿、ダーイン、ドヴァリン、ドゥネイル、ドゥラスロル
    Wikipedia>ユグドラシル
  • いや、それにしても同時期に色々起き過ぎだ。 まるで運命じみた力が働いているかのようだ
    世界槍を参照のこと
  • 呪文発動の時系列に割り込みをかける灰の色号は呪文の打ち消し合戦において最も有利な呪術系統である
    灰の色号は、時間操作
  • 車輪十字を象った装飾品
  • 太陽十字は聖婚の証
    オルヴァからルバーブが授かった王権交代術の要の耳飾りと同じもの
  • 「死体だ。俺が殺し、俺が糧にし、俺が踏みつけてきた――無数の死体こそが俺の自我の礎に他ならない。俺は死体で出来ている」
    ピクシブ大百科>無限の剣製>詠唱
  • だが第五階層はもう駄目だ。あそこは、俺たち異獣の世界じゃなくなっちまった
  • 「居場所が無かったろくでなしが居場所を得て、ついには誰かの居場所になる――よかっためでたしクソ喰らえだ。その先は『愛と勇気で俺たちの居場所を守ってみせる』に一直線じゃねーか。『俺たち』『みんな』ってな」
  • 正しさとは力を制御する為にある規範ではない。力を制御したことにするための言い訳でしかないのだと『火車』は考えている。
    『道徳』批判であり、暴力制御という紀人シナモリアキラのスタンスに対する批判
  • 「もう俺は今の『シナモリアキラ』とは別のものだ。原初にして剥き出しの俺は――ああ、じゃあこう名乗ろう。『セト』と」
  • イェレイドという名は、ジャッフハリマータ表記で歪められたイエレド――猫の国から伝わった人類始祖の一人の名前の転訛なのですよ
    Wikipedia>ヤレド
  • 中原連合『天秤』と並ぶ勢力である北辺帝国の『貴族』、ドラトリアのカマソッソ氏族や闇社会で妖精武器を売りさばくネビロン氏族から成る犯罪組織『十戒』、辺境を繋ぐネットワークとして存在感を示す『隊商』、そしてそれら全てと敵対している『シュガ王国』。
  • 「いい視点ね。地上のアヴロノなら帝国以外はほぼ例外なく『塔』の派閥争いが関係してくる。『天秤』なら第四位イストリン、『隊商』なら第二位ダーシェンカ、『十戒』なら第五位ディスペータ。『シュガ王国』は第六位ミスカトニカの縄張りよ、妖精王の時代から伝統的にね」
    アヴロノの主流派である中庸(イストリン)派以外の勢力
  • 「ミスカトニカは機械女王トリシューラの試みが失敗すると確信している。その動きを監視して、もし危惧通りに破滅に向かったなら――トリシューラの座を奪う。あるいはその毒の尾で一刺しする――役割はそんなところ?」
  • イツノは戦闘態勢を解いて、じっと相手を見つめた。
  • 「私はトリシューラに末妹選定から穏便に降りてもらった上で、末妹選定の後を見据えて欲しいと思ってる。『末妹』はトライデントで決まり。なら次に起きるのは当然、内部での勢力争い」
  • 目的地は同じで所属する陣営も同じ。味方同士であるならば争う必要も無いだろう――そう言って互いに矛を収める。とりあえず、今はまだ。
    • 『末妹』はトライデント――問題は、その後なのだ。
  • 二人は声を重ね、同一の( ことなる)目的を確認し合う。
    • 「全ては、ラクルラールのために」
  • トリシューラにとってのシナモリアキラは『未来を再演させるための道具』とも呼べる存在なのだ
  • 赤と青、左右で色違いのお下げが振り子のように揺れ動く。
    アマランサスのマゼシューラと同じ配色
  • 最後のラクルラール本格登場
  • 新しい環境、新しい駒、新しい法則――全てに適応しなければこれから始まる新たな流れに取り残されてしまう。
    • 紀神であろうと紀人であろうと、適応と変化を続けて『ここに存在できる』ということを示し続けなければならない。
    • 換骨奪胎を繰り返し、時にはその輪郭さえも更新していく必要があった。
  • 生まれてしまった神には、自己を神格化し続ける責任がある。
    • 全ての表現は、表現それ自体を参照しながら次の答えを探し続けるのだ。
      再帰的な幻想
  • 「ディスペータ、死ねない女神。あなたは私が必ず殺す。ゲームでなら勝てるなんて思い上がり、粉砕してあげるよ」
    • それは少女の純粋な対抗心が行き着いた先。
    • 負けたくない――競い合う心は二人を繋いでいたはずだった。
    • その結果としてこの未来があるのだとしても。
  • 物語が大団円の結末を求めているなら、そこに向かわなければ価値を示せない。
    • 「だってそれだけが救い、唯一の正解だもの」
  • 少女の暗い声が、唯一の光源である第五階層のジオラマに投げかけられた。
    2-10 春の魔女で出てきた第五階層のミニチュア
    再演のための媒体である模型

転章『それは素朴で純粋な当たり前の』

  • 少年の周囲に浮かび上がった幾つもの輪郭は、石板のようだった。
    『新世紀エヴァンゲリオン』の秘密結社ゼーレ
    意味深な感じの専門用語を連発するところまで含めて、テンプレである
    ピクシブ百科事典>ゼーレ
  • 「母胎回帰、影槍複写、聖人淘汰、鏖殺機関、創世計画、天層播種、超人武練、そして末妹選定。世界の熱的死、回避不可能な破滅を前にただ諦めることはできん。救世主到来をただ祈り、救済の運命を手繰り寄せるのだ」
    世界槍に対応している?
  • 「界隈では親しみを込めて『マーチP』と呼ばれております。どうぞよろしく」
    ゲーム『THE IDOLM@STER』のファン文化を発祥とする呼称。
    ニコニコ大百科>プロデューサー
    マーチ=行進曲の意味もあるか? 従軍アイドルプロデューサーらしい名前
  • 不確定に揺らぐ二次的な人物像も編纂された神話の総体も正統な彼女を穢すだけだ。
    アキラくんたちが知るコルセスカこそ、まさにそうした神話の総体である魔女である
  • 「わかるかいアズーリア。この世界槍こそが世界を『普遍(ゼオーティア)』で完結させるんだよ。永遠の最果て、『幸福(ハッピーエンド)』に至るために」
    カトリックも普遍の意味を含む
    Wikipedia>カトリック(概念)
  • いつの間にか、少年の手には槍が握られていた。
    • 凍てつく氷の長柄武器――『氷槍』が。
      ソルダこそが、前世からの雪華掌の担い手であるようだ
  • 「君がシナモリアキラを救ってあげるんだ。僕は彼を打ち倒すけど、その全てを否定したいわけじゃない。君がいるのはその為の運命だと確信している――善良なるアズラよ。誰もが幸せになりました、そんな世界にしようじゃないか」
    アズラはセトの妻
    アキラくんの前世の名前として出てきた断片的な言葉も「セト」
    Wikipedia>アズラ
  • 「『ゆらぎの神話』は、この僕が殺す」
    「2-8 その視座の名はゆらぎの神話」にてトリシューラが始めようとした試みに対応