瘴海征くハルハノイ/登場人物

Last-modified: 2020-04-04 (土) 13:24:47

主人公&ヒロイン

ほとんどが色々な意味で特殊な新設部隊、26番塔外勤第32小隊に所属している。
彼女たちは『異世界人であるハルとトトリを公私に渡って補佐する』『彼らの知識や思想が26番塔のそれに片寄らないようにする』という名目で複数の塔から送り出されており、ダイオークス26番塔第42層にある渡り廊下で繋がった二軒屋で共同生活を営んでいる。

羽井(ハノイ)ハル

主人公。苗字は「はねい」ではなく「はのい」と読む。歩哨…?役を担当。
割と空気読めない系男子として(一応)普通の学生生活を送っていたが、ある日、「誠に申し訳ございませんが、貴方たち33名の日常は本日現時刻をもって終わりとさせていただきます」の声とともに異世界と思われる場所へ転送される。
異世界に来てから、髪の毛は元よりも更に黒く光沢がない色に変化し、瞳は赤紫色になった。
特異体質は『瘴気形態性質無効化』。つまり瘴気や瘴液に触れても平気なので、生身のままでも『外』で行動できる。実際は防御力や身体能力向上の為に防護服を着て活動するが、脱瘴機構が不要な分他の機能を充実させてある。
瘴巨人適性は可もなく不可もなくといったところで、平常時に移動させるだけならともかく瘴巨人乗りとして前線に立つのは諦めた方がいいらしい。

飛ばされた場所は廃墟の一室であり、部屋にあった『Welcome Halhanoy』というペンキ文字の書かれたアタッシュケースから短剣付メリケンサック(ジャマダハルの一種?)とUSBメモリー(赤と青の二色で彩られたケース入り)を手に入れる。
その後部屋を出て赤い霧の中を進んだ後、瓦礫でできたドラゴン(竜級ミアズマント)(その後その場を巣としグータラ竜吠竜と呼称される)と遭遇、逃走後今度はダイオークス26番塔外勤第三小隊と遭遇し結果的に保護された。
この際狼級(ウルフクラス)のミアズマントなら即分解物の電撃を受けても生きている事から早々に掲示板で『人間(笑)』枠として仮認定を受けている。

USBメモリー内のHalhanoy.txtの中身を注視した事で、『プログラム・ハルハノイO(オペレーション)S(システム)』という黒幕特製の怪しい代物がインストールされた。*1これによりどんな人間(笑)へと進化するか期待影響を受けたのかが懸念される。
【堅牢なる左】(フォートレスレフト)【苛烈なる右】(アサルトライト)のような戦う為の力を与えられたが、ハル本人の思考や行動が黒幕の思惑通りに誘導されているとしか言いようがない場面も散見されるからだ。(発見に特殊な道具と手順が必要な隠し部屋をノーヒントで見つけ出す、明らかに不自然な点への疑問を「たいしたことじゃないな」と流して忘れてしまうなど。貞操観念や殺人に対する忌避感が薄れているのも同様?)
そうやって誘導された部屋にあった『Is halhanoy enjoying?(楽しんでいるか?ハルハノイ)』というメッセージには、ハルのみならずこの瘴気が蔓延する世界で生きる全ての人々をも嘲笑う黒幕の悪意が滲み出ているといっていいだろう。

トトリのアプローチから目をそらしヘタレ続けていたが、第39話にてトトリとワンスに迫られるまま手を出し、ついにハーレムへの道を踏み出した。
なお箍が外れて以降の女性関係に関しては節操なしとしか言いようがない。機会があれば据え膳は食うのが当たり前、相手へ好意を伝えようとせず責任についても一切語らないという、ハル自身に悪意がなくともクズでゲスと言われても仕方ない態度である。
女心に関する異常な鈍感さとは打って変わって、(ベッド上)の戦闘力がとんでもない。トトリとワンスが他の補佐役(恋敵)の追加を嫌がるどころか負担が減ると安堵し、一度でも経験すれば独り占めしようなどとは思わないと断言するほどである。*2
その場面の詳細がノクターンに上げられる事が期待されている。
特異体質は遺伝することが多い為、ハルの血を引く子孫が増えれば人類は再び『外』の世界を取り戻せる可能性があることから一部では『救世主』とも呼ばれている。
つまり補佐役とは「ハルとトトリの公私に渡るサポートおよびイレギュラーである彼らの監視」という表向きの任務以外に、「ハルを誘惑し彼の子を産む」という裏の任務も期待されており本人たちもそれを了承しているのだ。
この事は本来ハルとトトリには伏せられるはずだったのだが、ワンスやブルムが暴露してしまっている。とはいえ上層部も開き直ってハルに彼女たちを抱けなどと公然と嗾けたりはしないし、同居している男女が深い仲になっただけであくまでも自由恋愛の結果という体裁が維持されている。
一部以外の殆どの人にとっては誰得情報になるが、彼の夜の武器♂は、竜並であるらしい。
また、彼の守備範囲は魅力さえあれば、上は多分三十路・四十路辺りまではセーフであるとの事。

 

\ハルもげ、ハルばく!ハルしかれ!!/

 

第105話の【苛烈なる右】・二本指発動の際に無意識のモノローグにて『神喰らい』を祖と呼んでいる。
また第106話で『守護者』が、第107話でコンプレックス関係者が彼は純粋な人間ではないと発言し、さらに第139話の黒幕からのメッセージで「五界説に属していない」つまり地球上の生物ではないと言われている。
自分が人ではないと知りショックを受けていたが、ドクターの「ヒトである事と、人間である事は決してイコールで繋がる事ではない」という言葉と、トトリたちのそれがどうしたと言わんばかりの態度によりこれからも人間として生きることを決意した。
なお第159話によると、彼の正体は『神喰らい』が作った生物*3と、ハルたちの世界でたまたま死産予定だった胎児が合成された存在である。
この偽装工作を行ったのは、『神喰らい』以外の要素を入れることで『守護者』の感知を潜り抜ける事と、更に人間特有の不確定要素を取り込ませ成長させることが目的だったらしい。
現代日本に近い世界で育った学生の割には戦闘への恐怖や殺人に対する忌避感が薄いなど元々人間味に乏しい面があったが、自分が純粋な人間ではないと自覚し、本来の能力を取り戻していくにつれますます思考が人間から外れつつある。*4
更に高い基本スペックや便利な能力によるゴリ押しという力技で敵を蹂躙して解決する事が続いた結果、口では油断しないと言いつつも内心では相手を甘く見たり余裕ぶってわざと切り札を使わせるなどの悪癖が付いてしまい、作者からも『慢心竜』呼ばわりされている。

 

ハーレム状態であると自覚して以降の女性に対する節操無さや強引さ、扱いの粗雑さが原因でクズハルだのゲスハルだのと主人公でありながらアウターワールドシリーズ中でも屈指の読者ヘイトを集めている彼であるが、一部で思考誘導らしき描写も散見された事から、あの悪意ある愉快犯として定評のある『神喰らい』だしわざとあんな奴に作ったのでは…と擁護する声も僅かながら一応は存在していた。
しかし第301話で『神喰らい』は人格関係に関しては一切手を加えていないし、むしろ常識的に育つよう人間の両親は凄く真っ当な夫婦を選んだ事が判明。つまりハルのアレは全て素である。*5
『神喰らい』も「本当にどうしてああなった」と頭を抱え*6「アッチ方面の特異存在とかただの全女性の天敵じゃないですかー!」と割と真剣に全てが終わった後での去勢手術を検討している。*7

 

第341話及び第342話にて判明した兵器としての真の名は『ハルハノイ式自立行動型対神用機動兵器黒竜鎧』。かつて『根』を追い詰め「南瓜の魔法使い」でラスボスを務めた『イノトロト式自律行動型対神用破界兵器ルナシェイド』:通称ルナシェイドを基に、対『森羅狂象』用に耐久力や再生力に特化する形で改造発展させた兵器であり、搭乗者がこの名を呼ぶことにより搭乗者に合わせたリビングアーマー黒竜鎧モード*8に移行し、兵器としての真価を発揮できるようになる。その力は『狂悪者』が『森羅狂象』の力に呑まれて暴走し、『森羅狂象』が所構わずばら撒かれている状況でも十分に通用するレベル。単に搭乗者が優秀なだけだが。
尚、黒○○シリーズとして呼ぶなら『魔鎧・黒竜丸』となる。*9

 

本編終了後だが、一年後も『クラーレ』に残っており色々と事後処理を手伝っているようだ。
なおヒロインたちと正式に結婚したり子も生まれたりしている模様。元の世界に帰る気は皆無である。

雪飛(ユキトビ)トトリ

名を漢字表記すると雪飛十鳥。一応メインヒロイン。
元の世界でハルの同級生だった少女で、理性への刺客ハーレム要員一人目。
異世界転移により白髪かつ赤紫色の瞳に変色している。
特異体質は『瘴巨人の指令系と感覚系に対する異常適応』。当然小隊内では瘴巨人乗りを担当しており、搭乗機体名は『テンテスツ(ten tests・10型試作機)』。
自身の肉体以上に精密な操作が可能なだけでなく、翼や尾など人には有り得ない部位を動かしたり、搭乗している機体を操縦しながら別の機体(リモートドールやサーチビット・テスツ)を遠隔操作し偵察などを行う事も可能。
またこの能力を応用して、瘴巨人を介して接触したミアズマントの神経系に干渉し行動を阻害する事すら可能である。流石に竜級のような大型を停止させる事は出来ないらしいが、狼級以下なら無力化できる為かなり凶悪といえる。
瘴巨人の指令系に使われている瘴金属を介して触れれば人間にも干渉できるが、影響を与えられるのは触れている部分近くの筋肉のみであり、全身操作や精神干渉などはできない。*10

 

『声』の後、他の男子2名女子2名と共にエアロック付きシェルター(数日分の食料あり)へと飛ばされた。
『死にたくなければ助けが来るまでは外に出ないように』という警告の張り紙を無視して部屋を出た男子2名は大量の瘴気を吸って即死、彼らに付いていった女子も引き返し扉を閉めたもののエアロック内の瘴気が抜け切る前に死亡、その女子を助けようとしたトトリと仲の良かった少女も瘴気を含む血液に触れた事で死亡した。
突如見知らぬ場所へ送り込まれた上、目の前で知人や友人が死に、しかも遺体が溶けて消えるのを目の当たりにするという異常事態に立て続けに襲われたショックで怯えていたところをダイオークス26番塔外勤第一小隊に発見保護される。
その後ドクターの医院でハルと再会し、ダイオークス内に用意された一軒家*11でハルとの同居生活をする事になった。ハルもげ、ハルもげ。
感想返しによれば、実は転移前からハルにある程度の好意を持っていたらしい。いきなりの二人暮らしに動揺しつつも反対しなかった(むしろ積極的だった)のは、異世界という不安や友人の死という衝撃や知人と再会した安堵といった吊り橋効果だけでなく、そんな元々の下地があったせいと思われる。蓼食う虫も好き好き
「そもそも、好きでもない相手と、一ヶ月もの間同居し続けるなんて出来るわけないじゃない!」

 

初登場時は保護される前に受けた精神的ショックの影響もあり怯えた雰囲気を漂わせていた事から弱気な性格かと思われたが、男女一つ屋根の下はまずいと渋るハルの退路を断ったり、初日に「今日だけだから」と言って添い寝を迫ったり、嫉妬心や他の女性に対する対抗心を垣間見せるなど本来は行動的で勝気な性格である。*12
外勤部隊入隊試験にて、動かしやすさを重視した結果大雑把な動きしかできないはずの試験用瘴巨人にも関わらず、もしかすると生身の彼女よりも機敏なのではというほどの動作を披露した事で総合試験を受けるまでもなく合格を決めた。
二人だけの同棲生活が始まって一か月が過ぎ、ワンスが補佐役として乗り込んできた日に彼女がハルへ求愛した事に対抗する形で自らもハルへ告白、一線を越えた。
ダイオークスでは(条件付きだが)一夫多妻が認められている事や、ハルの特異体質を欲する上層部が補佐役という名の監視役兼ハニートラップ要員を送り込んでくる事を聞いていた為か、思うところはあるもののハルを独占出来ないのは仕方ないと思っているようだが、ワンスに「絶対に負けないから」と宣言するなど正妻の座を譲るつもりはないらしい。
「そうだよ。別に他の子を愛さないでほしいなんて言うつもりはない。でも、だからと言って他の子に最初を渡す気なんて無いんだから」
とはいえやはりハルの節操の無さは面白くないようで、ハルたちが威圧されるほどの気配を漂わせたり、黒い発言をしたりすることもある。
「もうハル君てば。怒ってないって言っているのに。そもそも、どうして私に謝るのかな」
なお怒った彼女はハルが逆らえないという稀少な存在なのだが、惚れた弱みで日頃は甘いのであまりブレーキ役にはなっていない模様。

 

ロノヲニトの見立てによれば、「使い魔の使役に特化した魔力パターン」をしているらしい。
彼女の『瘴巨人の指令系と感覚系に対する異常適応』や神経系に関する干渉も、実は対象を使い魔の一種と見做す事で魔力による操作を実現しているのだとか。*13
ハルたちが怒った彼女の背後に猛禽類のようなオーラを幻視する事があるのも、単なる錯覚というわけでなく無意識のうちにこの魔力を放出しているせいのようだ。
幻視する猛禽類の数や凶悪さが増したり、鳥たちに啄まれているような感覚を覚えるようになったのも、『テンテスツ』や『サーチビット・テスツ』の操作を通じて魔力の扱いに習熟している結果だと思われる。

 

「箱の中の世界」での自主訓練中に、ロノヲニトやミスリと共同でシクスティという新型瘴巨人を作り出している。
機体名の由来は60番目の試作機という事と、ロノヲニト(6)とトトリ(10)の二人の能力を前提とした複座式瘴巨人であるという事のダブルミーニングらしい。
対『守護者』戦までは大活躍していたが、『狂悪者』との最終決戦では置いてけぼりを喰らってしまった。
ワンスと異なりハルの中にいなかったし、シクスティは『森羅狂象』への対抗手段を持たないので仕方ない話ではあるが。
『守護者』戦までは別行動を取っていた方が戦力的には有利だったわけだし、トトリがハルに乗り込んでいた場合
>残念ながらトトリでは、ビット追加の他は運動能力と反応速度が上がるだけなんです*14
ということらしいので。

 

処女。→39話にて食われました。

ワンス・バルバロ

31番塔から派遣された補佐役で、隊内では歩哨役。特異体質は持たないが身体能力や戦闘能力が高い。
ダイオークス31番塔塔長の姪。獲物を狙う肉食獣ハーレム要員2人目。第32小隊内では貴重な突っ込み役。
若干黒ずんだ紅い髪を後頭部の辺りで束ねてポニーテールにし、黒目で口元からは鋭い犬歯が覗いており、さらに勇ましいや凛々しいといった形容詞が似合う雰囲気を纏っているなど狼のような気配を漂わせている。
トトリとの模擬戦でも、ハルの眼にはその漲る闘気が『牙を剥き出しにして、唸り声を上げながら相手を睨み付ける狼』の姿を幻視させていた。『狼の皮を被った大鬼』のオーラを発したことも。
ただし粗暴な性格や傍若無人な性格というわけではなく、塔長の姪として高度な教育を受けており第32小隊内で調整役や渉外役を果たすことも多いし、料理上手で家庭的な面もあったりする。
初対面はハルたちの外勤部隊入隊試験の監察官としてやってきた時。初対面のハルに馴れ馴れしい態度をとったり、ダスパたちに挑発的な態度をとったり、この試験の監督なんて自分がやらなくても問題ないと言い放ったり、本人には聞かせない方がいいだろう裏事情*15をぶっちゃけたりと嫌味は感じさせないが自分に正直すぎる性格のようだ。
初対面ではハルに対し今の所そこまでの興味や好意は湧かないと言っていたが、必要ないはずなのに直接接触したり裏話をばらして警戒心を煽ったり、「今の所」と含みを持たせた言い方をしたりしてトトリと火花を散らしたりするなど、ヒロイン化の兆候を覗かせていた。
そして総合試験でハルが謎の力(【堅牢なる左】Ver.L)でサルモを倒したのを見て大興奮、恍惚のヤンデレポーズ表情を浮かべながら獲物(ハル)を「絶対にアタシの物にしてやる」と決意する。
またスタイルがわかりやすい軽装を好むだけでなく、食堂で椅子に座っていたハルの背後から抱き付いて後頭部へ『当ててんのよ』をやってのけハルの理性を危険域へ追い込むなど痴女積極的なお色気キャラかと思いきや、上記の決意の際には人がいない場所へ移動するまで表に出さないようにしたり、事故で胸を揉まれると固まった後一撃入れて*16真っ赤になって逃げだすという羞恥心も併せ持っている。*17
補佐役として乗り込んできたその日にハルへ告白して押し倒した関係を持った。トトリとはお互いの人生にとっての好敵手と認識しあい笑いながら力強い握手を交わすような仲である。
実はかわいいもの好きで17番塔のショッピングモールへ出かけた際も動物のぬいぐるみが気になっていたものの「自分のキャラじゃないから」と買うのを諦めていたりもする。

 

上記の通り特異体質は持っておらず、エイリアスに白狼の姿で描かれたのも総合能力が高いからと思われていたが、第239話で浄化能力を持つ事が判明した。*18
第32小隊はハル以外対抗できないような強敵との戦いが多かった為、歩哨役つまり生身で戦う彼女は見せ場に乏しかったが、『クラーレ』戦や『守護者』戦でハルの【堂々なる前】の胸郭内に作られた空間へ乗り込みハルの再生能力では治せない毒などの解除や『森羅狂象』の影響の軽減など、状態異常に弱いハルの欠点をフォローし万全の状態を維持する役目を担っていた。また『狂悪者』戦では、前述の役目の他に黒竜鎧モードでの搭乗者となり戦闘力の高さを存分に発揮した。最後の最後でメインヒロインの座GET成功である

 

処女。→39話にて食われました。

名前の由来:『one(1)』『barbaroi(蛮族)』

ミスリ・タクトス

第32小隊専属の工業員(外勤部隊用各種装備の開発整備担当者)。ハーレム要員3人目。
髪の毛は橙色で、お団子状にして左耳の上でまとめている。目は綺麗な青。安全性や利便性を追求したようなツナギを着こなしている。
窮屈そうに盛り上がるツナギの胸元に思わずハルの視線が吸い寄せられるくらい巨乳。独言癖あり。ドジっ娘?匂いフェチ?
ハルの身体測定時に胸が当たったり、入浴中のハルに気付かず浴室で鉢合わせするなど、無防備かつ無自覚にエロToLOVEるトラブルを引き起こす天然キャラ。
第157話で実は没頭すると箍が外れるタイプのマッドサイエンティスト気質だったことが発覚した。
第192話で関係を持ったが、シーザへのショック療法の一環としてだけでなく、自分自身も初めて会った時から慕っていたと告白していた。
なお、普段は内気な性格だが本気で怒らせると怖い。ハルが口を挟めずシーザがマジ泣きするほど凄く怖い。

名前の由来:『three(3)』、『takt time(作業工程時間)』と『Taktstock(指揮棒)』のダブルミーニング

シーザ・タクトス

ハルの為に新設された第32小隊の隊長。26番塔出身でミスリの姉。またの名を四残姉
橙髪銀眼で目つきのきつい女性。懐中時計で時間を確認するのが癖。
怜悧そうな容姿や事務的な口調で切れ者っぽい雰囲気を漂わせており、事実臨機応変な判断も下せるし戦闘面でも狼級ミアズマントならば一蹴できるほどの実力を有していると間違いなく有能なのだが……。
その実態は重度のシスコンで思い込みの激しいうっかり自爆体質で意外と打たれ弱くておまけに重度のシスコン*19という残念キャラである。溺愛する妹に近付くハル(悪い虫)を敵視している。
新人時代に指導したサルモを師として尊敬している。男女の仲ではないかとからかうと激怒した彼女に訓練という名目で半殺しにされるらしい。
それほどまでに敬愛していたサルモを殺したロノヲニトに対する敵愾心は尋常でなく、彼女が第32小隊に所属した後は周囲の目も気にせず突っかかっていた。
あまりにも度が過ぎる為指導を受けたものの改善の兆しが見られない事から、このままでは隊長不適格として解任や降格すら懸念される状態だった。
そこでトトリたちが(ハル)を以て(ロノヲニト)を制す作戦を立案、第192話でミスリの容赦ない言葉のナイフに一時間も心を抉られ続け再起不能寸前になった状態でハルの弱みに付け込むゲスい甘言に誑かされ喰われた。

その後もエイリアスにはポンコツ呼ばわりされたり頭のネジを締め直してやるのねと頭をグリグリされたりと酷い扱いを受けていた彼女だが、『守護者』戦では無数のレーザーによる飽和攻撃を己の魔力で『捻じれ』させて外しトリコテセンを守るという活躍を見せた。

名前の由来:『四』、『takt time(作業工程時間)』と『Taktstock(指揮棒)』のダブルミーニング

セブ・アルマストロイ

22番塔から派遣された補佐役で、隊内ではキャリアーの運転手を担当。
金色の髪を短く切り揃えた赤い目の少女。雰囲気的には元気な雑食性小動物。貧乳。
第93話にて、第22番塔(ホームグラウンド)内にあるダイオークス空港視察後に併設されている『ニクズク植物園』へ連れ込み、ハルと二人きりになってから上目遣いを駆使したおねだり攻撃を敢行。誘惑には成功したが二日は足腰が立たない状態にされた。無茶しやがって……。
実は勘が鋭いのか運がいいのか、ノクスソークス工作員によるエイリアスの誘拐を阻止するなど意図せずファインプレーを行っている。
なお、初体験時のハルの体液を浴びた植物が突然変異を起こして瘴気耐性を得ていたらしい。これによりエピローグ後の世界に恵みをもたらすことになった。根っからの無自覚ファインプレー体質である

名前の由来:『seven(7)』、アルマストロイは何となくですねw*20

ナイチェル・オートス

17番塔から派遣された補佐役で、隊内では事務担当。
黒い髪を長く伸ばした藍色の目に落ち着いた黒色の眼鏡をかけた女性。
生真面目で責任感が強い、図書委員の委員長とかそんな感じの雰囲気。ミスリに匹敵する巨乳。
第82話にて、自分の行動予定報告がどこかで漏洩したのが襲撃された原因かもしれないから罰を与えてください、という名目でハルのもとに夜這いし、美味しくいただかれた。
普段は目立たないが、自らエイリアスのフォローを行ったり、抽象的な説明を簡潔にまとめて通訳するなど潤滑な意思疎通の維持に腐心している善良かつ有能な才女である。

名前の由来:『nine(9)』、『auto(自動)』

トゥリエ・ブレイカン

ダイオークス中央塔大学の教授で、好瘴気性疑似生物ことミアズマントの研究を専門分野として行っている。
第32小隊には所属していないが、専門分野の関係やハルたちと面識がある事から接触する機会が多い。
深緑の髪、碧眼、褐色肌。額からは角の丸まった白い角を生やし、幼い容姿に一人称は吾輩でじゃ口調という属性過多な女性。なお見た目が幼いだけで実年齢は22歳である。
ニースとは高校時代の同級生で、彼が『暴露屋』なる異名を付けられる元凶となった『黒幕』らしい。
天才は天才でも、天災と言った方が正しい方の人と思われる。
なお、彼女の角は触覚系の各種センサーが集まったものである。とっても敏感なので触れるべからず
第143話でHalhanoy3.txtを調査するにあたっての記憶消去対策の一つとして、肉体的接触を行いながらファイルを見るよう提案した。
なお、イヴ・リブラが非道な人体実験などを繰り返していた事を知り「救世主では無く、タダの狂人なのじゃ」と怒りと共に吐き捨てていたが、ハルがトトリの世界の人間とも異なる存在だと聞いて「何故あのような力が発現したのか、是非とも全身を隅々に至るまで調べてみたいのじゃ」と狩人の目で見ながら呟いていたあたり他人の事は言えない。
ここまでだとおいしいポジションに見えるが、意気揚々と説明しようとした瞬間に襲撃などで中断されたり、エイリアスの問題児っぷりを聞いて関わらずに済んでよかったと胸を撫で下ろしていたら自分の研究室に配属される事になったりと実は不憫枠だったりもする。

名前の由来:『two(2)』、ブレイカンの語源は秘密です*21

ロノヲニト

ハルがクラーレへと転移するとほぼ同時期にダイオークス近郊に出現し、そこを根城にしていた竜級ミアズマント・タイプ:ドラゴン(識別名『吠竜』)*22の中の人(?)。
その正体は『神喰らい』が作り出した存在であり、いわばハルにとっての姉。『神喰らい』の命令を果たすべく、現地時間で200年前から「金属精製能力」と「黒霧鋼生成能力」を利用してミアズマントに擬態しクラーレに潜伏していた。
本人が語るには与えられた命令は3つ。「ハルが転移してきた部屋を食う事によって、証拠を隠滅する事」「ハルが三つ目の力に覚醒した時点で、攻撃を仕掛け、腕試しをする事」「敵の目を誤魔化す為に、わざと発見されハルの身代わりとなって死ぬ事」。
その事から和解前はハルを「本命様」と呼ぶ一方、自らを「当て馬」と称していた。
なお、ハルハノイと異なり人間という不確定分子が混じっていない完全な『神喰らい』の被造物である為、『神喰らい』から何らかの命令があれば(仮に「自害しろ」などの自分の意志を無視した命令でも)逆らえないとの事。マザコンって言うな。
『神喰らい』の力を察知した『守護者』の『虚空還し』*23からハルにより救出された後、尋問の際に希望する待遇を聞かれ職務は果たし終えたしもう敵対する理由もないのでハルハノイのサポートをしたいと協力を申し出た。
そう告げた際にシーザにブラコンと揶揄されても*24あっさり認めている。実際普段は尊大に近い態度でハルをからかう事も多いが、怒ったハルに睨まれながら強く注意されると急に気弱になる。
ダイオークス上層部との交渉の結果、本体である核を収納した義体を与えられ26番塔外勤第32小隊に後方支援要員として配属される事となった。
これは暗躍しているらしいイヴ・リブラ博士の思惑が不明な状況で、下手に彼女の手駒を破壊して敵と認識される危険を冒すのは下策である事、また協力者として取り込めば材料を用意するだけで様々な高性能瘴金属を量産可能な「金属精製能力」を利用できるとメリットが大きい事、円滑な関係を築くならば本人の意思や素性の機密性、そして抑止力的にもハルに預けるのが最善だが、前線で戦闘中にイヴ・リブラ博士に操られては困ると、上層部が判断した為と思われる。
当然ながら完全に信用しているわけではない為、同じく後方で働くミスリとナイチェルには腕輪型の行動停止装置*25が、遠隔操作可能な特異体質持ちのトトリにはペンダント型の行動制御装置*26が与えられている。
なお彼女の正体を大々的に明かすわけにはいかないので、公的には「中央塔大学が採算性度外視で作り上げた最新鋭ガイノイド」とされている。つまり周囲からはハルが自分の立場を利用し自分好みに作らせた特注品を侍らせていると思われる可能性が高い。
因みにガイノイドとしての外見だが、背はハルより頭半分ほど高く、なだらかで動きやすそうな身体。漆黒の長髪に赤紫色の目、顔の造形はハル曰く「何処か見覚えのある感じがする」もの。ガイノイドであることを示す為か首や両腕には明確な関節部が存在し、耳の部分は角のようなパーツで覆われている。
特技(?)はハルの性豪っぷりを暴露する事と立ったまま寝る事。*27
「ズーズーズー」 お前一応ガイノイドって事になっているんだから、立ったまま寝息を立てるのはどうかと思うぞ。
『神喰らい』は彼女が生き残っている事を知っているが、逆らえない上に必要最低限の情報しか与えていないので自分の害になる要素もないし、ハルのサポートとして動くならむしろ都合がいいと現時点では放置する方針のようだ。
対守護者戦ではトトリ用の新型瘴巨人『シクスティ』のサブパイロットとして、核のみという形で乗り込み前線で戦った。

名前の由来:『六』、『Not in Education, Employment or Training(ニート。使う者により定義が大きく異なる言葉だが、ここでは日本の俗語的用法である「引きこもり」や「怠け者」の意)』*28

フィーファ・エタナ・アグナトーラス

聖陽教会教皇エタナール・ファイ・プリエス・アグナトーラスの娘。金髪青眼。
宗教都市ボウツ・リヌス・トキシードへやってきたハルたちの案内役。
画家メラルド・エタス・ヤクウィードの作品の大ファンで、当代ヤクウィード家当主のエイリアスの世話係友人。
エイリアスの密航後、謝罪や事後処理、エイリアスが何かやらかした時のフォローの為にダイオークスへ来訪、ハルたちと同居する事になった。
なお密航事件そのものを「無かった事」にする為、彼女とエイリアスは人材交流の一環としてダイオークス中央塔大学へ留学生として来訪、トゥリエ教授預かりとなり、滞在中は知人である第32小隊の家にホームステイしているという事になっている。
大学やトリコテセンでは高い雑務能力で重宝されている。教皇の娘というお嬢様なのにそこまで雑務に長けるとは、どれほどエイリアスのフォローに苦労してきたのかが察せられる。
第278話でエイリアスの監視をしていただけのはずが、欲望を我慢できなくなったハルから言葉巧みに騙されるような形でスケッチプレイに巻き込まれてしまった。

名前の由来:『five(5)』

エイリアス・ティル・ヤクウィード

トキシード有数の名家であり、代々絵画、音楽、彫刻、建築など様々な芸術分野で優れた作品を残す人物を多数輩出してきたヤクウィード家の現当主。
椅子に座っていると床に付くほど長い桃色の髪に黄色の目をした女性。「のね」口調。狂乱ピンク。
優れた画家なのだが絵を描く以外の事は駄目駄目で、周囲からのフォローがないとまともに生活できないと思われる。
一度仕事に集中すると他の全てが疎かになるタイプなので、面会の予定をすっぽかす事も多々あるのか上層部に申請すると遠隔操作で玄関の自動ロックを外してもらえるというサービスが行われていたり。
何かに興味を持つとそれしか目に入らないのか、周囲の目も気にせず奇声を上げながら飛び掛かったり恍惚とした表情で頬擦りしたりとやりたい放題。
しかも極めてマイペースかつ自分の能力と画家としての誇りから歯に衣着せぬ言動をするので、外交問題になりかねないレベルの暴言を平然と吐いたりもする。
彼女は『真眼』と呼ばれる特異体質を有している。これはヤクウィード家に連なる者で数名発現している特異体質で、個人差がある為詳細は分かっていないが他人の特異体質を含めた特性を見極めるというもの。普通の人間から大きく外れた物がある人ほど特殊な姿になるとの事。
彼女の場合は特異体質持ちや優れた能力を持つ者は美しさを感じさせる人外の姿に*29、強い悪意や欲を抱いている者は醜悪な異形の姿に*30、能力のある人物が強い悪意や欲を抱いていた場合は美しくも禍々しい姿に見えるらしい。
実際にハルを一目見て「黒ドラゴン」と呼んでおり、通常は不可視な低出力版【不抜なる下】も黒鱗の生えた尻尾としてはっきり見えている模様。

 

因みに彼女が第32小隊のメンバーを描いた絵はこうなっている。
ハル:黒い鱗に全身が覆われ、角と翼を生やした六つ眼の首長竜
トトリ:多種多様な鳥を組み合わせることによって、巨大な一羽の鳥を形作ると言う何処かだまし絵的な姿。「あ、鳥が黒くなったのね」
ワンス:白く凛々しい、けれどどこか優しげな狼に似た生き物
ロノヲニト:鋼鉄製の卵のような物に入れられた小さな竜。「黒ドラゴンも球ドラゴンも自信作なのね」
ナイチェル:片手にランタンを持った姿。「眼鏡は女神なのね」(フォローしたりトトリの怒りを鎮めたりと彼女を庇う事が多い為)
トゥリエ:メカメカしい角を持った黒い毛皮の一角獣
セブ:沢山のヒマワリを持った姿
ミスリ:スパナを始めとした各種工具を持った姿
シーザ:片手に剣を持ち、頭に外れかかった四本のネジが刺さった絵。「私は見たままに描いただけなのね。ポンコツ」
ナントウ:「あ、納豆海月が居るのね」

 

なお彼女はロノヲニト同様halhanoy.txtによる記憶改竄の影響を受けていない。
これはUSBメモリに仕掛けられたシステムが、彼女の記憶に干渉しようと接触する事で逆に自らの仕組みを解読されてしまう事を懸念したからである。
そもそも真眼のせいで見えるものが他人と異なる世界を生きているにも関わらず奔放さを失わないあたり、彼女も先祖と同じく精神力が人間(笑)レベルなのだろう。

 

繰り返すが彼女は社会的立場や周囲の状況などを全く気にしない傍若無人で奔放な性格である。マイペースすぎてあのハルすら振り回され苦手意識を抱くほどの。
その為トキシードでの任務が終わりハルたちがダイオークスヘ帰還した際、その飛行機に密航して着いてきてしまった。しかも両空港の警備を誰にも気取られることなく突破して。*31
数日前にロノヲニトがハルたちへ『魔力』についての説明をしていたのを横で聞いていた彼女は、独学であっさりと扱うコツを身に着け『真眼』に魔力を集める事で他者やカメラの視界を把握、更に無意識に身体強化や直観力向上も発動することで潜入に成功したらしい。*32
強制送還しても再密航するか何らかの理由で押しかけてくる事が容易に予想されてしまった為、その身柄は顔見知りである第32小隊預かりとなり、ハルの次に懐かれていて家でも仕事が可能で塔の機密を見られる心配もないナイチェルが世話役兼監視役を務める事になった。
居候初日から入浴中のハルのところに押しかけたり、寝ているロノヲニトを解体しようとしたり、シーザの頭のネジを締めようとしたり、一緒に寝ていたナイチェルを万力のような力で締め付けたりと、如何なく問題児っぷりを発揮していた。…が、画材道具一式などを与えたらおとなしく(?)部屋へ留まるようになったようだ。

『崩落猿』の能力を解析した報酬として丸一日ハルを自由にする権利を要求。第278話でハルの裸体を描いた後そのままフィーファも巻き込んだ3Pを行いその姿を描き残していた。*33
因みに彼女は他のヒロインたちと異なり、人間ではないハルと体力含め互角の戦いを演じた上に事後の翌朝も普通に動けている。魔力による肉体強化を行ったのだろうがやはり人間(笑)である。
ハル曰く身体能力や精神力という面では相性がいいのだが、お互い自分が主導権を握らないと気が済まない性格なのでそこの面で相性がよくないらしい。ハルの方が押される的な意味で。

名前の由来:『eight(8)』

クラスメイト

ハルの元の世界での同級生32名と教師1名の合計33名が、下記の黒幕により「ダミー兼サブ」としてハルと共に異世界へと飛ばされている。
確認出来る範囲内ではあるが、彼らも理由は不明ながら*34髪や目が元の黒髪黒眼から変色しているようだ。(髪の色は様々だが目の色は全て赤紫色?)
どうやら転移の際に翻訳能力が付与されているようで、クラーレの人々と意思疎通できないという事はないようだ。
所在地が判明している者は以下のとおり。
ダイオークス:ハル・トトリ
アーピトキア:カノン・フユミ・ハルナ
ボウツ・リヌス・トキシード:湯盾ウリヤ・巌流フミヤ・大土トール・青凪ショーコ
他にノクスソークスで拘束されていたがダイオークスによる突入作戦で保護された生徒もいる。
死亡確認された者は以下のとおり。
ダイオークス近郊のシェルター:4名(男2女2)
テトロイドに保護されたが自殺:1名(女1)
アーピトキア近郊のシェルター:2名
トキシード近郊にある求陽道開祖イクス・リープスの元住居:2名(教師+男1)
テトロイド→ノクスソークス:男1
消息不明者は14名。その内3名はテトロイド近郊のシェルターで死亡している可能性が高い。ノクスソークスでも数人が保護されたはずだが詳細不明。

ムギ

『蝕む黒の霧』の不知火ムギの同位体。
プロローグで彼女が雪飛トトリと仲が良かった事、第17話で雪飛トトリと仲が良かった子が死んだ事、感想欄で作者が否定しなかった事から、死亡済みであると考えられる。

リク

湯盾(ユノタテ)ウリヤ

Hunter and Smith Portable(仮称)プレイヤー。森の神殿までは辿り着いた。
『南瓜の魔法使い』のウリコトウガの同位体と思われる。
異世界転移時にトキシード近郊にある求陽道の開祖イクス・リープスの元住居の地下シェルターに飛ばされた後、ボウツ・リヌス・トキシードに保護された。
その後は保護された恩や聖陽教会の教えへの共感、教皇エタナール・ファイ・プリエス・アグナトーラスの人柄に打たれた事などから、聖陽教会教皇直属親衛隊として教皇の身辺を警護している。トキシード在住の異世界人組の代表的立場。
髪の色は黄色。

巌流(ガンリュウ)フミヤ

Hunter and Smith Portable(仮称)プレイヤー。灯台のイベント起こしたところまで進めた。
転移後はボウツ・リヌス・トキシードに保護され、聖陽教会教皇直属親衛隊に所属している。
髪の色は赤。

大土(オオツチ)トール

転移後はボウツ・リヌス・トキシードに保護され、聖陽教会教皇直属親衛隊に所属している。
髪の色は黄金色。

青凪(アオナギ)ショーコ

転移後はボウツ・リヌス・トキシードに保護され、聖陽教会教皇直属親衛隊に所属している。
髪の色は青。

洲買(スカウ)

ハルたちのクラスの担任の男性。
ウリヤたちと共にトキシード近郊のシェルターへ転移後、「危険な事は自分がやるべきだ」と言い外の様子を確かめようとして死亡。

先立(サキダチ)カイト

ウリヤたちと共にトキシード近郊のシェルターへ転移後、瘴気に侵された洲買先生を助けようとして死亡。
その際死にかけながらもウリヤたちに来るなと告げ制止した事で彼らは助かった。

ユースケ

アニメ『マジカル☆パンプキン』を見ている。

地磨(チスリ)サクラ

テトロイド近郊のシェルターに飛ばされ保護されたものの、その時には既に精神を病んでおり、保護された数日後に自殺したらしい。
テトロイドの中には彼女を救えなかった後悔から、ハルたち他の異世界人に協力的な者たちもいる。後述のシュウのせいで民衆の大多数が抱いた異世界人に対する悪感情を憚り表立って口に出せないようだが。

保護されるまで下記の「アイツ」と共にいた事と、ハル達が彼女らがいたシェルターを調べた際に異世界転移の時にポインターとして使われたと思われるICチップが5つ回収された事を考えると……。
『蝕む黒の霧』の『籠る桜火の竜君』かその眷属の同位体?

灰汁(ハイジル)シュウ

サクラ・チスリと同じ場所に飛ばされ、テトロイドに保護されていた男子。
ハルからはアイツとしか呼称されず、第288話まで本名は不明だった。
この世界を現実と認めず、「この世界はゲームで主人公の自分が何をやっても許されるし何でもできる」という思い込みから、殺人を筆頭に、強盗、傷害、窃盗、強姦など何十件もの重犯罪を犯した末、死刑判決を受けガス室送りとなり処刑された。
彼の凶行によりテトロイド住民の間で異世界人に対する強い不信感が根付いてしまった為、ハルたちがテトロイド近郊で調査任務を行う際に飛行機での直接移動や非常時以外の施設利用を断られてしまった。
さすがにダイオークスからハルたちの性格などの情報を聞いたであろうテトロイド政府関係者たちは異世界人全てが極悪人の凶悪犯とは思っていないそうだが、政府の認識と住民感情は別なので無用な衝突を避ける為の仕方ない措置と言えるだろう。
立入禁止同然の対応を疑問に思ったハルとトトリが、彼の名前を聞いただけで「そいつのせいだ」と直感するほど、元の世界でも問題の多い生徒だったようだ。実際、法的にアウトな事も仕出かしていたらしい。

 

実際は死亡しておらず、特異体質に目を付けたノクスソークスの工作員のスカウトを受け処刑直前に逃亡していた。
彼の特異体質は『他者に行動を強制できる特殊な電気を撃てる』というもので、イヴ・リブラの遺産と組み合わせ増幅する事で遠隔地にいる多数の人間を操れるようになった。その力で他都市への破壊工作に積極的に加担してサルファーに「朕の良き友」と呼ばれるほどの信頼を獲得。第一の側近として怪しい仮面とフード姿*35で常時傍に控えていた。
瘴気都市の代表者が通信会談を行う首脳会談の際も同席しており、サルファーの指示で会議参加者の周囲の人物を操ろうとしたがハルwithロノヲニトの強襲を受けて媒体を破壊され失敗。瀕死のサルファーを見捨てて一人で強制収容所兼研究所へ逃げ込む。研究員や警備員たちを集めると共に慰み者にしていた少女たち(同級生含む)を人質にして立て籠もりハルを脅迫しようとしたが、あっさりとハルに人質を奪われた上に取り巻きも一掃、更に緊急脱出通路もロノヲニトに潰される。
追い詰められた彼はもう一つの遺産である【シンなるオウ】の力を全て引き出す事でハルを殺せる力を得ようとしたが、当然彼に膨大な魔力を制御する事などできず自滅。肉体が弾け飛んでは無秩序な再生を繰り返すという死にたくても死ねない苦痛をたっぷりと味わった後ハルに脳を潰され引導を渡された。
しかもその遺体はUSBメモリに仕掛けられていた『狂悪者』の罠に乗っ取られて醜悪な肉塊へと変化、本能のままハルを襲うがいくら破壊しても再生するなら能力確認用のサンドバッグにちょうどいいとばかりに切り刻まれ焼き焦がされ圧し潰された末、ハルの健在を誤魔化す為の身代わりとなり『虚空還し』で跡形もなく消滅した。
ある意味では彼のおかげで、ハルが『狂悪者』の傀儡となってクラーレの人々の敵となる未来は回避され、『守護者』の目を誤魔化す事に成功したから稼いだ時間で戦力を蓄える事も出来たわけだが…生前の所業故、誰もそう考えて彼に感謝する事はないだろう。

南瓜(ナンカ)カノン・繁縷(ハコベ)フユミ・桜井(サクライ)ハルナ

『アーピトキア』という都市に所属する十代の少女三名で構成されたアイドルバンド『春夏冬』(ノーオータム)のメンバー。
青髪で橙目の南瓜カノン*36がボーカル、銀髪で水色の目の繁縷フユミがギター、桃髪で茶色の目の桜井ハルナがベースを担当している。(本来は全員赤紫色の目だが、異世界人である事を隠す為にカラーコンタクトを入れている)
『アーピトキア』が全面的にバックアップをして大々的に売り出していることもあり、他の都市でも知名度や人気が高まっている。
これは「他の異世界人と連絡を取りたい」という彼女たちの願いを受けた待遇だが、この宣伝効果だけでなく彼女たちが持つ異世界人特有の翻訳能力と「自身の思いを伝えやすくする」特異体質の組み合わせにより、歌詞や演奏に込めた「諦めてはいけない。挫けてはいけない。輝ける未来を掴みとるためにも。」という想いが観客の心へダイレクトに伝わっている事も人気の理由であろう。
他の都市を巡るコンサートツアーの一環としてダイオークスへ来訪、トトリやハルと合流し他の異世界人が保護されているボウツ・リヌス・トキシードへ向かう事になった。
元の世界でトトリとも仲が良かったらしく、再会した時に嬉し泣きながら抱きしめ合っていた。
なお、彼女たちは元の世界での貞操観念を保っているようで、ハルの女性遍歴を聞いて生ごみを見るような目や黒い妖精(ゴキブリ)を見るような目を向けていた。
この際ロノヲニトが「穢れなきアイドル業を続けたいのであれば、ハルハノイの半径2m以内には近づかない方が良いだろう」などと発言した事もあって、ハルは緊急時以外は彼女たちの周囲半径5m以内への接近を禁止されている。ハルはまるで性犯罪者のような扱いを受けて弁明の機会も与えられなかった事に不満げだったが、(多少の誇張はあれど)嘘は言われてないので自業自得である。

ダイオークスの人々

ダスパ・クリン

ダイオークス26番塔外勤第三小隊小隊長。
『蝕む黒の霧』の矢払チリトの同位体。
黒髪短髪の黒目で、27歳の男性。
追跡関係の特異体質持ちらしいが詳細は不明。
ガーベジとは夫婦であり、尻に敷かれつつも甘ったるい空気を垂れ流す万年バカップルである。
妻だけでなく、姉や義兄とも同居しているらしい。
名前の由来:『clean(掃除)』、『dustpan(チリトリ)』

ガーベジ・クリン

ダイオークス26番塔外勤第三小隊小隊員。
『蝕む黒の霧』の矢払(旧姓流火)ミバコの同位体。
金髪赤目の美人女性。
ダイオークス26番塔外勤第三小隊の実質的なリーダー。
ダスパとは夫婦であり、尻に敷きつつも甘ったるい空気を垂れ流す万年バカップルである。
名前の由来:『clean(掃除)』、『garbage box(ごみ箱)』

ニース・ペーパー

ダイオークス26番塔外勤第三小隊小隊員。
『HASO』に登場した文屋の同位体。
青い髪に緑色の瞳をした線の細い青年。礼儀正しい。
旧都市を探索中、物陰に潜んでいたハルをミアズマントと勘違いし、攻撃してしまう。
高校時代に教授の不正を暴いて失脚させたり、いじめっ子の実態を暴いて退学させたりしたことから『暴露屋』なる異名をつけられていたらしい。
もっとも、実際に調査や公表を主導したのは同級生にして悪友だったトゥリエで、彼は身代りとして表舞台に立たされただけらしいが。
第70話でトゥリエと高校卒業以来の再会を果たした。なお二人の間に腐れ縁的な友情はあるが恋愛感情の類はないようだ。*37
再会後はハルたち関係の任務で接触する機会が生じたことにより、また彼女の暗躍に付き合わされているようだ。不憫。
もし死んだ魚のような目になっていたらそっとしておいてあげよう。
名前の由来:『newspaper(新聞)』

コルチ・ノーシィ

ダイオークス26番塔外勤第三小隊小隊員。
赤い髪に銀色の瞳の男性。
ニースの攻撃で気絶したハルをキャンピングカーまで運んだ。
HASOに登場した( ゜д゜ )(コッチミンナ)の同位体。
ハルにトトリとの初夜はどうだったか?と聞いてくるあたり、彼も男である。
( ゜д゜ )もそういう話が好きだった(というか掲示板に出てきたHASOPLとの会話のノリを考えるにむしろこれがHASOPL達のデフォ)のかもしれない。
名前の由来:『no see(見るな)』

ブルム・フォクシィ

ダイオークス26番塔外勤第三小隊事務。
ダスパの姉で見た目二十代後半から三十代前半な黒髪の女性。既婚。
『蝕む黒の霧』で矢払チリトの姉だった矢払ホウキまたは彼女の転生体である『南瓜の魔法使い』のリョーコ=ホウキの同位体。なお同位体を苦しめた呪いはこの世界の彼女には存在しない。
ハルたちが外勤部隊に入隊する上での必要書類や各種条件を説明する為に訪れた。
普段は頼れるお姉さんといった雰囲気だが、夫であるシャインと二人揃うとそれだけでその場をイチャイチャ方面な空気に変えてバカップルと化す。
なおその状態では旦那を「ダーリン♪」と呼ぶようだ。
名前の由来:『bloom(箒)』、『fox(狐)』

シャイン・フォクシィ

ダイオークス26番塔外勤第三小隊工業員。
ブルムの夫で金髪の男性。『南瓜の魔法使い』のアキト・センコの同位体。
ブルムと一緒にいるだけでその場をイチャイチャ方面な空気に変える万年バカップルである。
名前の由来:『shine(光・輝く・照らす)』、『fox(狐)』

ライ・スクイール

ダイオークス26番塔外勤第一小隊小隊員。
茶髪の青年。
三理マコト(『争い煽る八百栗鼠』の転生体)の同位体。
同位体であるため三理マコト程の力はないと考えられるが、少なくとも初登場の際、オルガが勢い良くドアを開ける直前にドアの範囲外にある椅子へ座る事によってドアアタックを回避出来る程度には、直感力が備わっているようである。
ハル達の試験に対し、自身が交渉して上層部にある程度の便宜を図らせるなど、非常に面倒見の良い性格をしている。
女性にもてるが結婚はしていない。
彼も含め今作の三馬鹿は文句なしのエリートであり、やられ役的な不憫枠からは脱却している。
もっとも、ライに限ってはショッピングモール事件の後処理で塔長代理を任されるほど高い交渉能力を持つせいで、イレギュラーな案件であるハルたちに関わる根回しや後始末を担当するなど苦労人的な意味での不憫枠に入ってしまっているようだが。
虚ろな表情で「きゅっきゅっきゅー」と力なく笑っていたら疲れている証拠なのでそっとしておいてあげよう。最近は心労のせいか魔王面に目覚めつつある?

 

吠竜討伐作戦後、多大な犠牲が出た事により26番塔外勤部隊は大規模な編成を余儀なくされる。
その際の部署転換で彼は外勤部隊事務部門の副部長へと異動・昇進した。
名前の由来:『lie(偽り)』、スクイールは作者様によれば『squirrel(リス)』だが、『squeal(密告する)』とのダブルミーニングになる可能性も否定していない。

レッド・アニュウム

ダイオークス26番塔外勤第一小隊小隊員。歩哨役。
赤い髪を後頭部で束ねた青年。見た目から羽井ハルより若干年上。
赤唐ジロー(『紅を撒く辛王』の転生体)の同位体。
子供の頃のレッドの悪戯をダスパがとっちめたり、外勤になった当初に散々しごかれたり、昔から色々と有って、ダスパとは犬猿の仲である。ライにしてみれば喧嘩するほど仲が良いの部類らしく、巻き込まれないようにだけ気を付けておけば大丈夫との事。
瘴巨人乗りではないが、防護服姿のまま熊級ミアズマントと単騎で戦える実力を持っている。
吠竜撃退作戦でも多数の瘴巨人を返り討ちにした謎の敵(ロノヲニト)に対して臆することなく、両手と背中に合計三本の槍を装備した状態でロノヲニトが手放した槍の上を走って接近するという曲芸めいた奇襲を仕掛け、対吠竜の切り札として用意された特殊攻撃*38を成功させ行動不能に追い込んだ。

 

吠竜討伐作戦後、オルガと結婚。
その後の再編制で人数不足になった第1小隊と隊長(サルモ)を喪った第2小隊が合併する事になり、寿除隊したオルガの後継として彼が新第1小隊の隊長に就任した。
名前の由来:『red(赤)』、『annuum(唐辛子)』

オルガ・コンダクト

ダイオークス26番塔外勤第一小隊隊長。瘴巨人乗り。
角取キオ(『統べる剛力の鬼王』の転生体)の同位体。
赤髪の少女で、特異体質によりその華奢な体からは想像もつかないほどの怪力を発揮する。
身長は150cmにギリ届いておらず、ある意味ロリ要員である。

 

ロウィッチ『ガタッ』

 

親(26番塔塔長)の七光りではなく己の実力で30以上ある外勤部隊のエース小隊隊長の座をもぎ取っている。
吠竜撃退作戦でも総指揮官として戦闘前の演説で鼓舞したり最前線で指揮を執り続けるなど如何なくその能力を発揮していた。

 

吠竜討伐作戦後、レッドと正式に婚約し寿除隊。式も既に挙げて今はレッドを尻に敷いているらしい。

名前の由来:『ogre(鬼)』、『conduct(指揮する)』

ピス・アブソール

ダイオークス26番塔外勤第一小隊のキャリアー運転手。
小隊内の最年長であり、寡黙だが温かみを感じさせる人物。
魔王『絶対平和を尊ぶ神官』の同位体。
名前の由来:『peace(平和)』、『absolute(絶対)』

オルク・コンダクト

ダイオークス26番塔塔長。オルガ・コンダクトの父。娘と同じく赤髪。
保護した異世界人を単なる身元不明者として通常の班長裁量で処分せずダイオークス全体にかかわるイレギュラーとして塔長会議に上げた。
その際、自分たちは偶然発見保護しただけであり26番塔で囲い込むつもりはないと断言し、ハルの特異体質を明かす事で彼らの存在はダイオークス全体の利益になるとの主張を繰り広げ他の塔が反対する余地を潰すだけでなく、ハルたちと混血可能な可能性を明かす事で非友好的に接するメリットがない事や迂闊な対応をとるべきではない事とアピールしつつ、既に友好的な関係を築いている自分たちが中心となって世話をするが、他の塔からの人員も受け入れるし本人たちが他の塔への移籍を望めば要望に応えるという餌をちらつかせハルたちの行動の自由と他の塔からの協力を確保するなどかなりのやり手のようだ。
事実、海千山千の曲者たちが集う塔長会議でも他のメンバーから『狸』と目されているほどである。
名前の由来:『orc(豚)』*39、『conduct(指揮する)』

サルモ・フィソニダ

ダイオークス26番塔外勤第二小隊隊長。瘴巨人乗りだが白兵戦能力も高い。通称は『蛇』。*40師匠枠。
爬虫類を思わせる縦長の目と、黒と緑と茶色の髪の毛が斑に生えた迷彩のような頭髪が特徴。
特異体質として、熱源感知能力を持つため、濃霧など視界不良の中でも相手の位置を把握可能。
任務第一で容赦もない根っからの軍人だが、ハルの外勤部隊入隊試験の総合科目の担当官となった際に「合格させるつもりはない」*41と言いつつも、試験の明確な基準や突破する為のヒントとなる情報を語り、試験中は怪我を最小限に抑えるよう手加減しているとはいえ気絶せずに立ち上がり続けるハルの頑丈さを一般隊員ならこれだけでも十分合格レベルだと素直に称賛、試験後も遺恨なく接するなど公明正大な人物である。
試験後はハル本人にすら不可視な『堅牢なる左Ver.L』を特異能力で感知できる貴重な人材である事から、そのままハルの特別訓練の教官として親身に指導している。
ハル自身も、困ったことがあった時に相談する相手として真っ先に彼を思い浮かべるなどすっかり懐いているようだ。
『堅牢なる左Ver.N』を初めて見た時もダスパたちが驚き頭を抱える中、どのようなものかという確認やこの件に関する善後策の考慮に入るなど常に冷静沈着。とはいえ単なる堅物というわけでもなく、ハルが発端となり偶発的に発生した男性外勤部隊員による長距離競走にいつの間にか紛れ込んでいたなど、ノリのいい面もあるようだ。*42
吠竜討伐作戦でロノヲニト相手に苦戦するハルを助けるべく他の瘴巨人を率いて突撃し背から胸にかけて貫く傷を負わせたが、逆上したロノヲニトからの執拗な反撃を受け殉職した。

 

彼の殉職後、生き残った第2小隊メンバーは第1小隊に吸収され現在第2小隊は空席となっている。これは外周十六塔外勤部隊の第1から第3小隊まではその塔の顔でも有り、下手な人間を置くわけにはいかないからである。(作戦行動の中心になるので最低でも第三小隊隊長(ダスパ)よりも実力のある人間でなくては困るし、塔や外勤部隊のイメージ戦略的に品格も必要。なおハルたち第32小隊は構成員の出自的に26番塔所属ではあっても代表とは言えないので昇格はない)

名前の由来:『thermo(熱)』、『Pythonidae(ニシキヘビ科の学名)』

サウザス・バルバロ

ダイオークス31番塔塔長。黒味の強い赤髪の男性。
26番塔塔長であるオルクに対抗意識を持っており仲が悪い。ただし必要ならば私情よりも公益を優先して協力する分別はある。
塔長会議で「では仮に、彼らが26番塔以外の塔で仕事に従事する事を望んだ場合は?」と確認していた。
ハルの異性の好みを探ってそれに沿った女性を送り込み籠絡する計画を立てているらしい。
他の塔に先駆け自分の姪であるワンスを送り込んだことで得意げな顔をしていたが、ワンスの性格から考えると彼の思惑通りに行くかは疑問である。
彼も、まさかワンスが初対面時にそのあたりの裏事情を暴露してしまっているとは想像もしていなかっただろう。
初登場は14話だが、90話まで名前が出てこなかった。
名前の由来:『thousand(1000)』、『barbaroi(蛮族)』

ヌン・ロドライト

ダイオークス17番塔塔長。豊かな口髭を蓄えた初老の男性。
『氷像のバジリスク』のジャポテラス治安維持機構長官、二飄ヒルヒの同位体。
名前の由来:『noon(正午)』、『road light(街灯)*43』。つまり昼行燈。

クリス・スノーメ

ダイオークス17番塔内にあるショッピングモールの男性警備員。
『氷像のバジリスク』の主人公、アキラ・ホワイトアイスこと白氷アキラの同位体。
聖陽教会・自殺派に襲撃されたハルたちへ警備の不十分さを謝罪しつつ治療という名目でその場から連れ出した後、ヌンたちが待つ会議室へ案内した。
感想返しで作者様がそれなりに優秀と評しており、ハルたちに直接声を掛けて誘導する役目を担い更にヌンが事情を説明している時も退室せずそのまま同席していたことから考えると、一警備員やフロア責任者などではなく機密に触れる事が出来るそれなりの地位に就いていると思われる。
名前の由来:『crystal(水晶)』、『snow(雪)』『女』

ソルナ・ラジェノ

ダイオークス32番塔塔長の息子。黒髪青目の見た目も性格も爽やかそうなイケメン。猥談をしている時でも爽やかな雰囲気が失せないという特異体質を疑うレベルのイケメンである。友人枠。
若年ながら人望厚い優秀な指揮官であり、七塔合同で行われた自殺派捕縛作戦ではハルたちの護衛部隊の隊長兼捕縛作戦の現場指揮を任され見事に成功させている。その直後突発的に発生した悪魔級ミアズマント・タイプ:フリーとの戦闘でも冷静さを失うことなく的確な指示を出し続け、フリーが自爆しようとした時も全員の避難が完了するまではと最後まで踏み止まるなど胆力もある。
ワンスとは幼馴染であり、二人を知る人たちにはお似合いと目されていたようだが、ワンスの好みが「自分よりも強い男」だった為恋愛対象にはならなかったらしい。(彼自身も決して弱くはないのだがワンスが強すぎた)
名前の由来:『SONAR(Sound navigation and ranging、超音波探信儀)』、『Lagenorhynchus(カマイルカ属の学名)』

ディルフェ・ビグソー

ダイオークス38番塔外勤部隊第1小隊隊長。渋いおっさん。
ハルたちが交戦した悪魔級ミアズマント・タイプ:フリーが通常個体なのか特異個体なのかを確認しようとした。
『蝕む黒の霧』で国軍に所属しX-J1結界監視部隊隊長や北方解放前線基地隊長など最前線で防衛戦の指揮をとり、退役後も蛸王襲撃の際に義勇兵を率いてイズミと共闘していた大多知マモルの同位体。
名前の由来:『defense(防御・防衛)』、『big sword(大剣・大太刀)』

アゲート・セージ

ダイオークス中央政府の役人。初出は第125話だが名前が出たのは第173話。
腰は低いがハルですら並みの役人とは格が違うと判断できるほどの人物であり、事実ロノヲニトに対する尋問や交渉を任され、塔長会議では機密事項の報告や説明を担当するなど政府内でも重要な地位にあると思われる。
名前の由来:『agate(瑪瑙)』、『sage(賢人)』と『政治』のダブルミーニング

他の都市の人々

ヴェスパ・ホネトス

アーピトキア要人警護部隊所属。『春夏冬』の護衛を任されている。
今回の各都市来訪では各都市上層部との交渉も担当している。
名前の由来:『Vespinae(スズメバチ亜科の学名)』『hornet(スズメバチ)』

キロコパ・ワプス

『春夏冬』のマネージャー。ハルの見立てでは身のこなしが素人ではなく武術を嗜んでいる者のそれらしい。
単なるマネージャー業だけでなく、常に側に控えられる立場を生かして万一の際は彼女たちを直接守る最後の護衛も兼ねているのだろう。
名前の由来:『Xylocopa(クマバチ属の学名)』『Wasp(クロスズメバチなど大型のスズメバチの総称)』

エタナール・ファイ・プリエス・アグナトーラス

宗教都市ボウツ・リヌス・トキシードに存在する聖陽教会本部の教皇。
ただし彼女自身は政治に直接関与せず、あくまでも象徴的な存在として中立的な立場を貫いている。
御年42歳だが、どう高く見積もっても二十代前半にしか見えない。娘のフィーファと並んでも姉妹にしか見えないほど。
本人曰く特異体質の影響で老化が遅いらしい。

メラルド・エタス・ヤクウィード

300年前に開祖イクス・リープスと共にトキシードを作り上げた偉人の一人で、トキシード有数の名家であるヤクウィード家の初代当主。故人。
ヤクウィード家は代々絵画、音楽、彫刻、建築など様々な芸術分野で優れた作品を残す人物を多数輩出しており、そんな彼らを慕う芸術家たちが周囲に集った事から、イクス・リープスと歴代塔長からヤクウィード家がある層は自由にしていいという半ば自治区としての権利を与えられている。つまり層全体が常に変化し続ける巨大な美術館兼アトリエである。その為常にどこかで解体と建築が行われているせいで半ば迷路状になっており、外部の者が来た場合は地図が必須。*44
彼が画家となったのは、「瘴気に覆われる前の世界を、トキシードを作り上げるまでに起きた数々の出来事を、自身の思いと共に後世に伝えたい」と考えたから。
その為か同じモチーフの絵を何度も描いており、特に「瘴気が発生する前の世界」と「演説するイクス・リープス」の絵は非常に多い。
絵を描き始めたのは晩年からだが、技術的に拙かった初期の作品ですら圧倒的な存在感を放っており三作目にして画家としての名声を確立した程である。
現在トキシードの空港の応接室に飾られている作品群の時期には名声を極めていたが…その後、突如誰にも理解できない絵を描き始めた事でその名声は失われる。
たとえば「緑豊かな草原と、蒼穹に向かって伸びる山、青空に血のように真っ赤な流星が軌跡を描いている」絵は「正面に立つだけでも押し潰されそうなほど濃密な存在感を放つ風景と、それをも上回る狂気を放つ赤い彗星」の絵になり、「橙髪に青い目の男性が演説している様子を描いた」絵は「背からは天使のように白い翼と悪魔のように黒い蝙蝠の翼が生え、周囲には後光と瘴気が入り混じった状態で放たれ、頭からは山羊の様な黄色い角が一対生えた、天使にして悪魔である超常の存在」の絵になるというように。
当時は精神に異常を来したと思われていたが、その後彼の子孫に『真眼』と呼ばれる特異体質を持った人物が数人現れた事から、現在では彼の画風の変化は特異体質によるものだろうと考えられており、それらの作品も一般公開せずヤクウィード家の管理下で秘匿されている。
『真眼』のオリジナルである彼は「目に見えるもの」だけでなく「見えないはずのものも見抜く」力も持っていたようだ。
人間が深淵に触れれば耐えきれず発狂するか自我崩壊を防ごうと自害する*45ところだが、彼は深淵を覗き込んでも正気を失うことはなかった。
それだけでも驚嘆すべき精神力であるが、その上彼は真実を後世へ伝えるべく自らもっと深い部分を探り、瘴気の来し方やミアズマントを操る存在など知り得た事を描き残し続けたのだ。その情報を得た事を『虚空還し』に悟られ作品ごと消されぬよう、理解者がいない孤独の中で狂人の汚名を被っても。*46
端的に言えばアウターワールドシリーズで稀に存在する人間という種における特異個体、独力で神の領域にすら到達可能な能力を持つ通称人間(笑)の一人。戦闘系人間(笑)のヤタや技術系人間(笑)の茉波ヤツメに並ぶいわば芸術系人間(笑)だった。
『神喰らい』の『ヤクウィードはあるがままに描いてくれた』というメッセージには彼に対する賞賛も含まれているのかもしれない。

サルファー・ソークス

ノクスソークスの現王。恐怖と暴力で支配している独裁者。世界征服を目論んでいる。
イヴ・リブラ所縁の遺跡で発見された2つのUSBメモリのデータをごく一部のみだが解析に成功したことで得た成果(一つは感覚の超強化、もう一つは身体能力の強化)に目が眩み野心の虜となった。
遺産による強化兵を利用して三年前にクーデターを起こし前王を殺害、反対派を制圧して実権を奪うと兄弟や諫言してくる忠臣を処刑。自分に擦り寄る奸臣を取り立て圧政を行うと共に他都市へ服従を要求した。当然拒否されると、思い知らせてやるという捨て台詞を吐き断交、難民に紛れ込ませ工作員を送り込み暗躍させていた。
数か月前に意識操作能力を持つシュウを配下にした事で機が熟したと判断したのか大々的に行動開始、工作員だけでなく操った人間も使って破壊工作や重要人物の拉致などを命じていた。
いくつかの作戦を潰した邪魔者のハルを暗殺に成功し(たと思い込み)、もう自分たちに対抗できる勢力はないと油断した彼は通信首脳会談で得意げに遺産を見せびらかしたものの、借り物の力でしかないと知るダイオークス中央塔長と聖陽教会教皇の冷ややかな態度を見て激高、シュウに命じて彼らの家族を襲わせようとした。しかしその瞬間にハルの超高高度からの天井を打ち破りながらの強襲を受け、右腕ごとUSBメモリを奪われた上に衝撃の余波で瀕死の重傷を負い、そのまま突入部隊の手で身柄を確保された。
名前の由来:『sulfur(硫黄)』。HASOの死神型モンスター、サルファーサイスとは無関係。

その他

ナントウ=コンプレークス

「ドクター」と言う呼び方では第4話、名前は第11話で出てきた。
正式名称はナントウ=コンプレークス。またの名を妖怪納豆啜り。エイリアス曰く「納豆海月」。
容貌は水色の毛玉。毛玉に隠れている身体は一応人型。瞳は綺麗な紫色をしている。
ダイオークス26番塔第51層の隅にあるこじんまりとした診療所である、『ナントー診療所』の院長を勤めている。
診療所の玄関のドアの脇には、ナース帽を被ったデフォルメ済みの水色の海月が納豆を食べていると言う奇妙な絵が描かれた看板が立てかけられている。
ハルの特別訓練を放り投げて自家製の藁束納豆を夢中で貪り食らうなど奇行が絶えないが、周囲はもう既に色々と諦めている模様。
長生きしていて広範な知識を持つ事からアドバイザーとして招かれる事も多いが、奇行だけでなく確証の無い事は語らなかったり曖昧な言い方をすることも多いので参考にならない事も多いのだとか。

 

ダスパが言うには、彼の祖父が赤ん坊だった頃から今と変わらない姿の爺さんらしい。
噂ではダイオークスが出来た頃から生きており、各塔の長である塔長達に対してもかなりの影響力を持っているって言う話も有る上に、他の都市の有力者達との間にも太いパイプを持っていると言う話がチラホラするため、妖怪か化け物の一種なのではないかという噂まであるようだ。

 

当初本編で明言されてはいなかったが、実は多次元間貿易会社コンプレックスの社員。正体は例の種族であり今の姿も仮の姿。ネイルとの通信の際には彼女の要求に応じて青年体へと変化していた。
診療所にある看板は、コンプレックスについてある程度知っている人にはこれ以上ない程に分かりやすい看板である。
妖怪や化け物の類神の一種であるため、少なくとも何百何千という年月を生きる事が出来る存在であるため、実は噂は全て真実であると考えられる。
塔長やそれに類する有力者ならばその正体を知っていると考えられるが、一般人や小隊レベルの組織の末端にはその正体は知られていない模様。
なお、明らかに人間じゃない容姿や長寿については「そういう特異体質だから」という事にしているらしい。便利な言葉だよ、特異体質って!
因みに彼の部屋には趣味で集めたクラーレ中の納豆に関する全てのデータが揃っている。この程度の蒐集癖はコンプレックス社員の常識である。(エレシー&伊達さん&アベノ先生「私たちを含めないでください!」)……失礼、社員の99%にとってはごく普通の行為である。
ハルたちがトキシードへ行っている間にクラーレ内の納豆の現状の最新データを調査すべく行方を晦ませた後、社長の意向を受け『守護者』との決戦に備えるべく自らの所属を上層部に公表、コンプレックスの現地スタッフとしてクラーレに技術提供を行ったり『守護者』戦後の準備などを行っている。

ネイル

多次元間貿易会社コンプレックスの社員。諜報課の所属。ドクターの相棒役。
ただでさえ多い水色の長髪をボリュームが更に増えるように頭の上に盛り付けた女子高校生風の少女の姿をしている。
名前の通り、爪フェチの変態。
自分のは勿論、他人にも若く健康的な爪である事を求め、仕事であるにもかかわらず、情報の受け渡しよりも通信相手であるナントウに若い姿になる事を優先させた。
コンプレックス社に侵入した謎の新神(ヤタ)が暴れていても気にしなかった事から、自分に関係のない事は気にしない性格だと思われる。

イヴ・リブラ

物語開始時点より三百年前の人物であり、ダイオークスを始めとする都市の隔壁の設計者である。
現地の人間にはイヴ・リブラ博士という敬称で呼ばれ、世界中で瘴気から人間を救った英雄や救世主として扱われている。
その業績は文字通り誰もが知っていると言っても過言ではない一方、彼女自身についての情報は何故かほとんど存在していない。
『橙色の髪に綺麗な赤い色の目をした若い女性』だったという事以外、正確な生没年はおろか、出身地に関する記録や、本人を映した写真に映像と言った物に至るまで彼女自ら建造したダイオークスにすら残っていないのだ。
そんな著名にも拘らず謎だらけな部分が好奇心や想像を掻き立てるのか、都市伝説並みに根拠のない噂が大量に流布している。*47

 

テトロイド近郊にあるシェルターの隠し部屋から発見された資料により、実際の彼女は人類を救った高潔な救世主や英雄などではなく、非道な人体実験も辞さない狂科学者である事。
そして現在も生存しているだけでなく、ハルたち異世界人をクラーレへと送り込んだ張本人であることが発覚した。
この情報の取り扱いだけでも都市の存続の危機になりかねないだけでなく、彼女の目的や行動原理が判然としない上に人体実験データ内の記述から「計画に関わらないものは無視するが、計画を邪魔するならば容赦しない」性格であると予想される為、上層部は今後の対応に頭を抱える事となってしまった。

 

読者にはその名前からとある存在と同一人物なのではないかと怪しまれ、この世界の瘴気による被害と救済も彼女のマッチポンプではないかと疑われている。

イクス・リープス

三百年前にダイオークスのような限られた空間でどう生きるべきかを示した『求陽道』という教えを説いた男性。
現在では彼を開祖かつ信仰対象とした聖陽教会という宗教団体が作られ、信徒でなくとも倫理的な指針としてその教えに沿った生活をしている人が多い。
目の色が青い以外はイヴ・リブラとよく似た容姿だったらしく、彼女とは生き別れの姉弟か何かだったのではないかという説もあるようだ。
こちらも読者にはその名前からとある存在と同一人物なのではないかと怪しまれ(ry*48

黒幕?

ハル達のクラスを異世界に飛ばした謎の人物……なのだが、『とっとと、いくといいのニャー』と言う語尾や、ハルが目覚めた場所においてあったアタッシュケースの中にあるUSBメモリが赤と青の二色で彩られて居る事から、シリーズの読者にはその正体がバレバレである。
暗躍している割には何とも自己主張の激しい謎の人物(笑)である。

その正体は大方の予想通りアウターワールド各所で暗躍している邪神、『神喰らい』ことエブリラ・エクリプス。
イヴ・リブラやイクス・リープスの正体も彼女である。
『守護者』お母様に出禁をくらっている自分が普通に手駒を送り込んでも即座に感知され潰される為、ハルたちを送り込んだらしい。
ハルをどうでもいい使い捨ての駒としか見ていない『狂悪者』と異なり、一応自分は母親でハルは息子と認識して今回の件が終わった時にハルが生き残れるように少しは願っているらしい。
「『お母様』には逆らえない」事を利用して自分を操っていた『狂悪者』が自分から離れて『箱舟』の中に入った後は、「生き続ける事」という自身の存在理由を守る為には『森羅狂象』の排除が必須だとしてハルたちと共闘した。

ヤタ

第59話でコンプレックス本社がある世界に正規ルート外で迷い込んできた所属不明の狼男系の新神。
治安部の一個中隊*49を一柱でぶっ飛ばした後、チーさんの第三級分体と戦って(遊んで)いた。
その正体は自力で神化してしまった戦闘系人間(笑)こと神仕烏。神名は本名ではなくHASOでのアバター名のヤタ。分類的には「自由とか狩猟とか蛮勇辺りの神」。
ナントウがネイルと通信している際にネイル(コンプレックス)側の映像が揺れたが、十中八九原因は彼による戦闘の余波であると考えられる。

チーさん直々の新神研修を受けた後、『神喰らい』の捜索にバイトとして参加しているようだ。
神化させた責任を取らされ新婚旅行として送り出された同行している『電子の女帝』の目の前で『神喰らい』製のキメラを喰ったり狩ったりしている。
なおこの捜索隊には『南瓜の魔法使い』のパンプキンや『氷像のバジリスク』の茉波ヤツメ(with伊達スバル)も出向やバイト的な立場で参加している模様。
またチラリズムが『狂悪者』と戦っている間、社長が本社を留守にした隙を狙い火事場泥棒目的や業務上の怨恨で襲撃してくる連中を排除する戦力として詰めていたらしい。

チラリズム=コンプレークス

多次元間貿易会社コンプレックスの社長。超絶的な能力を持つ超変態。詳細はこちら
『狂正者』の依頼で『神喰らい』の捜索を行う一方、『神喰らい』の依頼*50でハルに『狂悪者』の干渉を受けていない「シンなる央」のUSBメモリを渡しつつ特訓を行うなどあくまでも中立的でビジネスライクな立場を取っている。
特訓中にハルが「死ねぇぇ!変態!!」と叫びながら本気で殺意を籠めて攻撃したり、トトリたちが『まあ、あの変態ならそれぐらいは出来てもおかしくないか』と思考放棄する程度には変態。
チラリズムを極めた結果豊富な攻撃手段を持っており、たとえば『神喰らい』相手に使った大剣だけでなくハルへの特訓では地面を振り回したり爆破概念光線を発射したりベクトル操作攻撃などを使っている。わけがわからないよ?考えるな、感じるんだ。
>ちなみに社長は圧倒的な格下相手なら必中、確定クリティカル、防御無視、良性ステータス異常無視、その他諸々の効果を通常攻撃に乗せてきたりもします。ヒドいですねw*51
なお、社長が今回の件に出張ったのは『狂悪者』を放置した場合「今後生み出すであろうチラリズムの量と種類と、消し去ってしまうであろうチラリズム量と種類。それが大きくマイナスに傾くというチラリズムの欠片も無い未来が待っているから」だそうだ。

ウスヤミ

チラリズムと共に来たメイド姿の女性。コンプレックスとは別の組織に所属している。詳細はこちら
ハルがチーさんの特訓を受けている間、トトリたちの自主訓練で事故が起きないよう監視をしていた。

OSさん(仮)

『プログラム・ハルハノイ オペレーションシステム』としてハルの能力を制御していたAI。
『神喰らい』が戦闘経験がなく能力習熟も行っていないハルでも能力を十全に扱えるようにと用意したいわば「補助輪」として、ハルの要望を実現すべく非常に柔軟かつ的確な判断で陰ながらサポートし続けていた。
実際ハルがミアズマントなど相手に無双出来たのは彼女が臨機応変に能力の発動や調節を行っていたからである。
しかし補助輪に頼るばかりではハル自身の成長がないと判断したチラリズムに摘出され、コンプレックス本社へ送られ人格を与えられる。そこであくまでもハルのサポートを続けたいという意志を伝えた事により『トリコテセン』の制御用AIとして再びクラーレへ戻った。
なお地の文に各種アナウンスが書かれていたので読者はその存在を認識していたが、ハル本人には聞こえていなかったようで、摘出された後も「なんだか調子が悪い」程度にしか考えていなかったくらいその存在を認識していなかった。

『クラーレ』

ハルたちが『アーピトキア』で発見された箱の中に取り込まれた時に出会った、元クラーレの主神。
当時はクラーレという世界そのものとでもいうべき存在で、「ただ己の理に従い、天でひたすらに舞い続けるだけの存在」だったらしい。
だがある時外の世界から現れた紅い星が、彼の身体の何処かに墜ちてからはそんな呑気な生活が一変。
身体(世界)未知の力(瘴気)で侵され、奪われた身体を奪い返そうと手を伸ばせばその手が穢されますます侵攻が進むという事態になってしまう。
このままでは身体全てを奪われ自分は消滅してしまうという死の恐怖に怯えていたその時、なんと彼を元の身体から切り離して自分の身体を器として与え、更に安全な敵に見つからないようにと新たな世界を彼に捧げた存在が現れたのだ。
そう、それこそがイクス・リープス。彼の献身により、望めば手に入らない物はなく、自分を害する者も存在しない。そんな正しく理想の楽園とでも呼ぶべきものを手に入れたのだ!

 

……と彼は思い込んでいたが、実際のところ『神喰らい』はおそらく用済みになったイクス・リープスという器を処分するのにちょうどいいと考えただけと思われる。
ついでに彼の口からこの世界の現状を招いたものの存在を明かさせる事でハルたちを誘導できればと考えたのだと思われるが……彼は『神喰らい』の想定よりもはるかに駄目な真性の引きこもりだった。
ハルがこの箱庭の外へ出る方法を検討しただけで逆上して襲い掛かり、最後は爆発四散して消滅してしまうという末路を迎えた。
結果的にハルやトトリが能力の使用に習熟し、ワンスも能力を自覚する切っ掛けとなったので無駄な犠牲というわけではなかったが、本来渡させたかった情報はあまり伝わっていないと思われる。一応別口で『虚空還し』が人類の敵だと認識はしたが。

『守護者』

『クラーレ』の海底の一面の闇に包まれた場所で世界を監視している存在。ただし感知できるのは魔力のみらしく、映像や音声などで具体的な状況は把握できない模様。
世界を瘴気結界(自身の魔力)で満たし、ミアズマント(ゴーレム)を生み出し統率している存在でもある。
格闘(grapple)戦を担当する巨大(giant)少女(girl)体の他に、後方支援を担当する黄金(golden)(globe)体、水を(glue)状に変化させ動きを制限するなどの地形(ground)操作を行い側面からの補助を担当する(grit)山羊(goat)体、封印を担当する灰色(gray)(gate)体からなる四身一体の存在として脅威を排除してきた。
クラーレに住む人々が災害と認識している『虚空還し』という現象の正体は、彼女が自らの存在を探ろうとする者や危険と判断した存在を排除する為に空間ごと握り(grasp)潰して消滅させるという攻撃である。
その事を知ったハルたちは、正体を知った事を悟られないように偽装も兼ねて彼女の事自体も『虚空還し』と呼んでいる。
一見17~18歳程度に見えるが上下しても見えるという年齢不詳な容姿であり、髪は茶色、目は黄金色の虹彩と縦長の瞳孔、普通の人間の白目に当たる部分が光沢の無い黒。血の気を感じさせない病的に白い肌と蒼褪めた唇。
黒と蘇芳色を基本として、無数のレースで飾られるだけでなく手、胸、脛、額などに黄金製のパーツが付けられた戦装束めいたゴシックドレスを身に纏い、己の身体と同じほどの大きさを持つ黄金色の球体を抱えている。
向こう側が透けて見える半透明の身体だが、映像などではなく足元の白砂に乱れが生じているなどまぎれもなくそこに存在している現実体らしい。

「『箱舟』の封印を守り続ける事」を自身の役目とし、「誰もこの場が存在する事を知らないようにする」のを基本方針としていた。
他の神を全くと言っていいほど信用しておらず、接触を忌避し自分の領域に引き籠り続けているのもそのせいである。
また彼女は自分の役目以外はどうでもいいと思っている為、クラーレに住む生物にとっては敵でしかない。
「方針達成のための理想は?」「現在地上に存在している全ての存在を消し去る事」と自問自答していたほどである。

本拠地へ乗り込んできたハルたちを迎え撃ったが、『箱舟』を刺激する事を恐れて全力を出せぬまま討たれ消滅した。

『崩落猿』

元はダイオークスとテトロイドの間にあるファーティシド山脈を根城にしていた熊級ミアズマント・タイプ:エイプ。タイプ:エイプは山地において最も危険な部類に属するミアズマントと言われているのだが、更に彼は衝撃波を伴う咆哮などの特殊攻撃を持つだけでなく、標的を待ち伏せたり熊級ミアズマント・タイプ:ツリーを投擲武器に使ったり衝撃波で崖を崩し一網打尽を狙うなど知能も高いという特異個体だった。
テトロイド近郊シェルター調査任務から帰還中だったハルたちを襲撃したが仕留めそこなったと判断し撤退。後に討伐部隊としてやってきたハルたちとの再戦時には、悪魔級にまで成長した上に射出可能なパイルバンカーなどの新武装もひっさげて登場するも惜敗。止めを刺される前に逃走し『守護者』に回収された。
そこで戦闘経験を買われたのか操縦者として巨人級の機体を複数与えられ拠点防衛を任される。これはハルたちの手札を切らせる為のいわば捨駒扱いだったのだが、彼はそれを承知した上でなおハルたちを倒して生き延びようとしていた。パイルバンカーやドリルなど漢の浪漫武器の数々でハルに対抗するが力及ばず敗れ、ハルの切り札の一つである口から怪光線を使わせた代わりに右腕だけを残して消滅した。*52
…と思いきや、本体を右腕に置いていた事で生き延びていた。エピローグ後は残ったミアズマントたちのリーダーになったらしい。

『狂悪者』

エブリラが『お母様』の命令に逆らえない事を利用し、暗躍を指示していた元凶。
自らの肉体を持たず、エブリラを利用して門の向こうにある『箱舟』を手に入れる事を目的としていた。
晩年のヤクウィードがイクス・リープスを描いた作品でも、影に潜み糸のようなものを伸ばしているものとして存在が示唆されている。
ハルにより『守護者』が滅び、『虚無』も封印に手一杯で自分に対抗できない隙を付いて『箱舟』の奪取に成功。
他の『お母様』から回収した力に加え通常攻撃として『森羅狂象』を繰り出してくるという恐るべきラスボスとして姿を現した……のだが、その前に立ち塞がったのはハルwithワンスだけでなく変態(チラリズム)、ウスヤミ、エブリラというアウターワールドでも最強クラスの実力者たちだった。
しかも彼女はあたかも自身をオリジナル『インサニティ』と同等の存在であるかのように嘯いていたが、実際は多く見積もっても十分の一に満たない力しか持たず、しかもハル以上の慢心力に精神面も脆い*53などそのあまりの劣化っぷりに、ウスヤミやエブリラに対し「自分が誰に刃を向けているのか分かっているのか?」と自らが造物主や元主である事をアピールしても「今なら排せますし」「力に溺れ、流され、抑制の無い悪意のままに害を垂れ流す半端者が何を言う」と冷ややかな対応を取られていた。
そんな彼女の残念さは0.3アバドモルに相当するらしい。あの引きこもり『クラーレ』でも0.1アバドモルしかないというのに。
ハルの挑発に怒って攻撃を仕掛けた隙を突かれ、チラリズム、ウスヤミ、エブリラから『不滅滅ぼし』と『不死殺し』を乗せた攻撃を立て続けに喰らった結果、『森羅狂象』を制御できなくなり飲み込まれた後『箱舟』ごと徹底的に破壊され消滅した。

このページについてのコメント

  • 童貞非童貞の情報の横に受け攻め情報を書いたのは誰だwww童貞非童貞情報自体がふざけてると思うけどもwww -- 2014-03-14 (金) 13:24:50
    • 流石に単なる妄想な上に悪ふざけにしても度が過ぎると思うのでコメントアウトしました。ここ、ネタページじゃなくて一応真面目なページですし -- 2014-03-14 (金) 13:52:11
      • ついでに途中から消されてたのも復旧。処女童貞については確かに作者が答えてますけどわざわざ特記するようなものでもないかと。それがコンプレックスになってるとか、複数の恋人の間をうまく立ち回っているみたいなエピソードとして書くならともかく。 -- 2014-03-14 (金) 13:55:49
  • ある程度登場人物が増えたら、だれがヒロインかわかりやすいよう別項目に抜き出してまとめた方がいいかも -- 2014-03-11 (火) 17:15:03
  • 鬼TSしたのマリス核製造機になった時なのでは?、核を産む的な意味で。 -- 2014-03-04 (火) 14:28:17
    • やんすと同じで転生体じゃなくて同位体だからミラストでのことは関係ないよ -- 2014-03-04 (火) 15:33:33

*1 なおこのUSBメモリーやHalhanoy.txtはその後物理的どころか関係者の記憶ごと存在が消滅している
*2 6人相手に丸一日以上ハッスルし、翌日女性陣は全員行動不能な一方ハルだけは平然と行動可能という人外っぷり
*3 HASO第242話に出てきた「蝙蝠の翼が生えた首長竜の様な生物」
*4 ノクスソークス強制収容所に踏み込んだ際も、彼らの凶行の痕跡に対しハルは冷淡な反応を見せる一方ロノヲニトは嫌悪感を示すなど彼女の方がよほど人間味のある反応をしていた
*5 「的確に相手の心を抉るあたり、やはり貴女の息子ですね……」「わ、私はちゃんと育つように色々手を回したよ!?」
*6 作者も感想返しで「それが作者にも分からんのです。いつの間にかゲスくなっていたので」と語っている
*7 今回の戦いで生き残る事を前提に善後策を真面目に考えているあたり、『神喰らい』もハルを単なる道具ではなく本心から息子的存在と思っているのかもしれない
*8 例:搭乗者がワンスなら、一対の瞳がワンスの瞳と同じように黒く染まり、全身の各部からワンスの髪の毛の色によく似た赤い布が飾布として生え、両手の爪がワンスの魔力の影響を受ける様に白く染まる
*9 2015年01月26日 13時00分の感想返しより
*10 もし出来たらあらゆる自由が制限される可能性が有ります
*11 新婚夫婦が入居するような、小さな二階建て。防音もバッチリらしい
*12 嫉妬で多少黒くなる事はあるがヤンデレではない
*13 クラーレには魔力という概念がない為、特異体質の一種として扱われている
*14 2015年 01月 27日 17時 03分
*15 他塔から来た監察官たちは『救世主』となりうるハルの特異体質が本物か確認し、性格や好悪など今後の指針となる情報を収集するのが目的
*16 跡が残らないよう直接殴らず鼻血が出る程度に抑えた拳圧を当てていた
*17 単に普段は性差を意識していないだけという可能性も?
*18 トトリの「使い魔」のように魔力によるものなので認識されていなかったと思われる。自覚すらない状態からいきなり実戦投入した為、ロノヲニトは覚醒させるにあたり「幾つか段階をすっ飛ばす事になって本来なら良くない」と語っていた
*19 大事なことなので二回言いました
*20 2014年 04月 23日 12時 38分の感想返しより。『トロイの木馬』とも関係ないらしい
*21 2014年 05月 01日 17時 43分の感想返しより。「ブレイカンについてはまた別の英語ですが」「流石にこれの元が分かったらびっくりします。」という発言も
*22 識別名の由来はダイオークスまで届く咆哮から。その場から全く動かなかったのでグータラ竜と呼ぼうという話もあったらしい
*23 原因不明の災害扱いだが、その正体は『Gお母様』のグッとガッツポーズ。相手は空間圧縮により生じたブラックホールめいたものに呑まれて死ぬ
*24 お前が言うな
*25 ボタンを押すことで義体から核を排出し行動不能にする
*26 トトリの特異体質を利用して義体の制御を奪いトトリの指示通りに動かせる
*27 ただし本当に寝ているとは限らない?
*28 日本政府は省庁により細かい差異はあるものの大まかには「通学も就職も求職活動もしていない15~34歳の若年無業者の事」としている。因みにこの言葉は1999年にイギリスの政府機関が発行した調査報告書で「社会参加困難者」の一種として例示されたのが初出で、本来の定義は「就学・就職・職業訓練の何れも行っていない16~18歳の若者」。欧米では既に死語となっておりほとんど使われていないらしい。
*29 例:聖歌隊の有名歌手→鳥の頭に、羽で織られたマントを身に着けた女性
*30 例:美貌と色香で多くの男を騙し、痴情のもつれから複数の男女を殺した凶悪犯→血塗れの包丁と縄を手にした気持ち悪い肉団子
*31 「彼女。本当に画家何ですか?」『画家です。特異体質は持っていますが、間違いなく画家です』
*32 実際に『箱』の中で使い感覚を知っているはずのワンスでもまだ扱うレベルには達していなかったのだが。これだから人間(笑)は……
*33 その絵はハルの羞恥心やフィーファの名誉の為にハルが封印した
*34 たぶん黒幕のせい
*35 もしかしなくても:厨二病(2014年 12月 01日 21時 20分の感想返しより)
*36 カボチャでもナントウでもなくナンカである
*37 [2014年 06月 16日 04時 22分の感想返しで作者様曰く、もしハルがトゥリエに手を出した場合、よくやったなという関心と驚きの気持ちが九割に、ハル君詰んだなとか頑張れとか言う思いなどが混ざってくるらしい
*38 電撃槍とアンカー槍で動きを封じた後、タイプ:フリーの酸を模した薬品を仕込んだ特殊槍で内部から破壊する
*39 家畜のブタではなく、古英語の『悪魔』とアイルランド語の『豚』が偶然同じorcだった事からトールキンが創作し架空生物の一種として各種創作物に用いられるようになった豚鬼の事と思われる
*40 装飾語の付かない『蛇』の一文字だけで彼個人を示すということは、区別するまでもない飛び抜けた実力を持つという証拠である
*41 ダイオークス上層部としては『瘴気形態性質無効化』という発現する子孫が増えれば「今の世界が一変する可能性すらある」特異体質を持つハルを死亡する危険性が高い外勤部隊に入れたくなかった
*42 たまたま通りかかり、しかも時間が空いていたらしい。当然余裕で他の隊員を引き離していた
*43 一般的にはstreet lampまたはstreet lightだが、語感重視と思われる
*44 と書くと犯罪者などが逃げ込み隠れ住む温床になりそうだが、層の出入り口は全て常時チェックされている上にここに住む芸術家たちは全て顔見知りなので不審人物がいれば即座に狩り出されるらしい
*45 例:『蝕む黒の霧』の第60話でイチコが『模造品』の目を見てその本質に触れた際、リョウへの誓いやクロキリとの約束も忘れ反射的に自害しようとしている
*46 作者様曰く「ぶっちゃけ、精神力含めて人間(笑)の範疇だと思います」
*47 噂の詳細は第141話参照。実は当たらずとも遠からずなものが多々あったり
*48 性別が違う?そう思ったあなたは「南瓜の魔法使い」の第44話をどうぞ
*49 現実の地球でも所属母体や兵科などにより60~250名と大きく変動するが、平均すると約150名で構成される機動部隊。並の神相手なら彼らだけでも普通に持ち堪えられる程度の練度はあるらしい
*50 実際に持ち込んだのは本人ではなく氷像のバジリスクで登場したトキ
*51 2015年 01月 24日 12時 56分の感想返しより
*52 ただ、もし彼が勝っていたとしても『守護者』は彼の強すぎる意志をバグの一種と判断しており、もしこれ以上明確な自我を持つようなら廃棄処分にしていただろうとの事
*53 変態の解説をまともに聞いてフリーズする、ハルの「要介護のババア」「痴呆症」という挑発にマジギレ