序盤戦(だいたい10R目の岩のゴーレムが出てくるまで)は、その後の方針が決まったり、連勝や連敗が絡んで後々まで響く大きな差が生まれたりと、とても大事な期間。
上級者は特に序盤の過ごし方が上手く、有利な時は差を広げ、不利なときは後々の可能性をたくさん残しつつ傷を浅くする術を心得ている。
このページでは、初級を抜けて中級に到達したプレイヤー(ビショップ~ルークくらい)に向け、重要な序盤戦について解説する。
最序盤の基本形
4R目を迎えるときの基本形は、大きく分けて次の四つになる。なお3g駒はほとんど出ないため考慮に入れない。また☆☆ができた場合は基本形に関係なく戦えてしまうので当然☆☆優先。
この基本形のどれかに綺麗に着地できればいいが、そうではない場合も多い。以下のどれかでもまずまず戦える。
- ケーブ2
- とりあえず全員のHPが150上がるだけでも最序盤そうとう強い。
- アサシン3
- ソールテイカー、サンチェーサー・サムライ、深海の歩行者、水のスピリットから3種。連勝力はそれなりだが発展性に乏しい。
- スピリット2
- 煉獄の騎士を含むナイト2
- 煉獄の騎士がある程度守られているだけで最序盤は強い。
- ウイングス3
- 禁忌のデーモンハンター、預言者、霊刃の騎士、光羽のアーチャーから3種。連勝力はそれなりだが発展性に乏しい(ウイングス9にしかつながらない)。
上記を踏まえて、1R目からの買い物の指針を解説していく。
初手選択
ゲーム開始後最初のショップは限定レジェンドの顔ぶれによるところもあるがおおむね定評が下せる。
おすすめ順に記述する。
初手候補 | 解説 | 好相性レジェンド |
ケーブ、ウォリアーにおいて最終編成まで使用し、ハンターとも好相性。非常に信頼性の高い初手。 | ||
序盤最良のハンター3にまず1パーツ。最終編成まで残るのはアンデッド6くらいだが総合的な期待値はかなり高い。 | 特になし | |
最も爆発力のある1gゴブリン。重なった時はかなり長期活躍する。 | ||
同上で期待値高。 | ||
単体性能が高い。アサシンにも一応アクセス可能。 | ||
安定初手。ビーストとウォリアーで最終編成まで使うため期待値なかなか。 | ||
最終編成まで残るのはグレーシャーデーモンくらいだが、駒が少ない序盤特に強い。 | ||
最終編成まで残るのはウォリアー9のみだが序盤はスピリット(2)も視野に入れられてなかなか。 | ||
ナイト、グレーシャーと勝ち筋二つにアクセスできるがどちらも序盤特に強くないのが厳しい。 | ||
単体性能は高いもののシナジー的に序盤が厳しい。アサシンや派生形のインセクトを見据えたかなり決め打ち気味の初手。 | ||
単体性能は限りなく低いが預言者かこれ自身を☆☆にできた時の旨味が大きいのでごく稀に初手で取ることもあり。 | 特になし | |
グレーシャーを狙うにしろ途中で拾えばいいだけなので序盤を捨てる選択肢になってしまう。 | ||
ほとんどなににもつながらない残念な初手。 | 特になし | |
シナジー的には重要だが序盤に意味をなさないのでほぼ取らない。 | 特になし | |
重要駒だが序盤では焔霊法師につながらない限り死に駒。ほぼ取らない。 | 特になし |
なお、最初のショップでいきなり同じ駒が3つそろって輝いているという幸運にめぐりあうことがある。
世間的には、一角獣、氷河の祈祷師、ウィンターワイバーン、マナの源は弱すぎるので、重なっていてもスルー。他はロックして2R目に重ねる、といわれている。
しかし自分としてはマナの源以外ならロックすることにしている。一角獣は三つ買っても即合成せず他のドルイドをぎりぎりまで待つ。
ごくごく稀に、3つ重なっているわけでもないのに初手でショップロックするケースがある。
レジェンドにデストロイヤーとジャイロコプターが出ている状態でヘブンボンバーx2とソウルブレイカーが出ていて、どうしてもメカニック6がやりたい場合など。
ただしこれも、必ず早期に引きたいリッパーのチャンスを1回捨てることになるため、絶対にお得とは言いがたい。ソウルブレイカーを買ってすぐ売ってからヘブンボンバーを買ってロックせずに2Rを迎えた方が総合的には期待値が高いかもしれない。
2ラウンド目の選択
2g駒が出るようになる。特に重要なものをピックアップして解説。
ケーブとハンターという序盤に最も欲しいシナジーを併せ持ち、少数戦に強いスキルも有した序盤最良駒。2R目にこれが見えたらほぼ買う。 | |
序盤のメカニックゴブリン3メカニック3に必須で単体性能も高い。 | |
1gウォリアー、特に赤き斧の王と並べられた時の安心感がものすごい。 | |
ハンター3のパーツ。不死の射手と並べられるならマスト級。そうでないならだいぶ下がる。 | |
2gの中では飛び抜けて☆☆にできる確率が高く、できた場合かなりの連勝を見込める。ただし当然一角獣とセットになっていなければ期待値はかなり低い。 | |
シナジーを一切抜きに考えた時、4R目における最強の2g駒。本当に全く取るものがないときはとりあえず買う。 | |
連敗を見据えて。他に望みがない時に買うが、連敗はやるなら4R目からプリーストつきがベストなのである意味では運が良い。 | |
岩のスピリットと2体で上々のシナジーだし、ケーブディヴァインを狙う上でも役立つ。 | |
低確率ではあるが3gパンダマンを引けた時の恩恵が絶大。他に望みがない時に。 |
2R目でもショップロックするケースが少なからずある。
最もよくあるのが2gハンターが2体出て、ハンター3が確定している時。これは確実にロックする。またメカニックゴブリン3が確定している引きでもロックする人は少なくない(メカニック3がついてない場合はリッパーともう1体のメカニックだけ買ってソールテイカーをスルーし次のショップに賭けることがほとんど)。また初手で赤き斧の王を買ったところ2R目で隻眼のハンター剣聖そして2体目の赤き斧の王が出たことがあり、ロックして全部買ってうまくいったこともある。このあたりは個々人の好みやその時々のメタも絡んでくる。中級者はハンター3確定のケースのみ2R目ショップロック、とおぼえておけばいいだろう。
2R目で特に難しいのが、1g駒の2個かぶりと、2g駒やシナジー候補などの選択になった場合。
自分としては、ハンター3、ケーブ2、メカニックゴブリン3にリーチがかかっているときにはシナジーに役立つ駒を優先、その他のシナジーよりは1g駒を2個にする方を優先、隻眼のハンターは別格なのでシナジーが見えていなくても1g2個より優先、という感じで判断している。
シナジーが見えつつ1g2個かぶっているのと、強力シナジー候補とでバッティングした場合にどちらを優先するか……という話にまでなってくると、考え得る全組み合わせを勝率順に並べるみたいな方向にいってしまうのでここでは割愛する(API解析サイトが充実しているメジャーな対戦ゲームならそういう統計も発達しているがAutoChessでは聞いたことがない)。
4ラウンド目の戦闘準備
3R目は資金にも余裕が出てきてあまり迷う要素がない。むしろ重要なのがアイテムを見ておくこと。4R目は非常に忙しいため、アイテムにまで気を回している余裕がない。アイテム一覧のページも参考に、これは鉄板だろうというアイテムに関しては現物化して装備までさせてしまってもよい。
4R目、いよいよ対人戦が始まる。ここで重要なのが卓を見回すこと。自分が勝てそうな側にいると判断したらアイテムを現物化し(場合によっては合成し)、キープ駒に重要そうなのがなければ4g支払ってレベル4にする。また4R目の総資産はちょうど10gなので、手持ちもショップも含めて完全に望みがないなと判断したら全売却して連敗を開始するといきなり利子1gをもらえる。
が、卓を見回すのはほんとうに上級者でないと難しい(AutoChessは駒アイコンが実物とかけ離れていて見づらい!自分はアンブラと太古支配者、ソールテイカーとリッパーを未だに見間違えます)。4R目全売却は中級者のうちは選択肢から外しておこう。そして最序盤の基本形で例示されたいずれかの形が作れている、あるいは☆☆が作れている時には勝負とみてアイテム現物化。そうでなければ様子見、と判断するのがいいだろう。
連敗の手引き
AutoChessの(ある意味では)醍醐味のひとつ、連敗戦術。
連敗によってもらえるラウンドボーナスは連勝とまったく同じ。序盤の引きが絶望的な場合に、あえて駒を盤に出さず、確実に負けることで資金を貯め込んでいき、一気に編成を組み立てて反転攻勢に出る。
駒を盤に出さないのは、敵が召喚ユニットを増やす時間を与えずにさっさと負けるという意味もあり、微妙な戦力の敵にうっかり勝ってしまって連敗を途切れさせるというのを防ぐ意味もある。プリーストのみを盤に出すのが定石。拾えるなら2体出して緑のエッセンスも稼いでおきたい。
連敗戦術はおおむね16R目、レベル7になったあたりで編成を組み上げる。パワースパイクがこのあたりで来てくれる編成は連敗戦術に向いており、そうでない編成は向いていない。
具体例を挙げる。
- 連敗に向いている編成
- メイジ9
- ウイングス9
この二つはウィザード(4)の力を借りてそれぞれのシナジー(9)を出した途端にいきなり勝ち負けに持ち込める爆発力を持っており、どちらもレベル7で組み上がるために連敗戦術には最も適している。また共通する駒が多いため、連敗中にもぎりぎりまで二兎を追って手広く構えることができる。 - ケーブディヴァイン
最大のパワースパイクこそレベル10だが、編成内にプリーストを含んでいて仮編成のままでも被ダメージを抑えられること、水のスピリットを走らせることによって敵の数を減らして被ダメージを抑えられることなどにより連敗戦術向き。 - 太古族
実質的に太古支配者1体でシナジー完成なので目星がつけやすく、レベルも低いうちに戦力強化するタイプなので連敗戦術向き。 - ナイト6
とりあえずナイト(6)を出すだけでそれなりに戦え、レベル8が実質的な完成形なのでパワースパイクも早い。必然的に霊刃の騎士キャリー型になるので競合がいないかどうかはチェックしておくこと。
- 連敗に向いていない編成
上記はあくまでも向き不向きであって、引き次第でどうとでもなることには留意しておきたい(自分は連敗ウォリアー9で一度だけだが勝ったことがある)。
連敗中は特に他プレイヤーの手を頻繁に観察することが大事(自分の手に費やす時間がほとんどないため難しくはないだろう)。なるべくだれもやっていなくて駒が寄りやすい編成を目指すこと。
連敗中は利子を最大限取りつつ、目標が定まるまでなるべく手広く駒を拾っていく。マナの源、焔霊法師、大樹の賢者、ウィザード各種などは複数の編成で需要があるため重要。
構成駒が3種までそろう、構成駒のいずれかが☆☆になる、構成駒で急所となる4g駒(グリムタッチ、亀乗りの長老、赤狐の剣士など)を引く、などでGOサイン。目標編成をひとつに固めて他を売り払い、利子を最大化させる。
連敗中忘れがちだが重要なのはモンスター戦で勝つこと。
利子を気にしていると一度も経験値を買わないままレベル5で岩のゴーレム戦を迎えることがしばしばあるが、5体だとかなり強めのシナジーが複数出ているか☆☆が最低1体いなければゴーレムには勝てない。15R目の狼の群れはさらに厳しく、レベル7にしておかないとほぼ勝てない(特に連敗戦術をとっていなくても厳しい時があるくらいだから当然だろう)。ランダムアイテム1個+アイテム選択権というのは利子1g分よりはるかに価値が高いので、きちんと経験値を買い、場合によってはそのラウンド限定でも強い駒を買ってモンスター戦に備えるように。