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詩。
“The Blind Men and the Elephant”
by John Godfrey Saxe, 1872
盲人たちと象
— インドの寓話 —
Ⅰ
学ぶに盛んな男六人、インドスタンの連中だった。
「象なるものを見にゆかん」
(しかるにだれも目が視えぬ)
観察により真理を得んと、己が心に決めて向かった。
Ⅱ
最初の男は象に近づき、
広く堅固な胴にぶつかる。
「おお、おお、なんたることだ!
象とはまるで壁のよう!」
Ⅲ
二番目の男は牙を撫で、
丸く滑らか、尖ってもいる。
「ほう、ほう、どうしたことだ?
象とはまるで槍のよう!」
Ⅳ
三番目の男は手探りの末、
うねる鼻先つかんで叫ぶ。
「ふん、ふん、いやわかったぞ。
象とはまるで蛇のよう!」
Ⅴ
四番目の男は腕振り回し、
あちこち膝をまさぐってゆく。
「おや、おや、奇妙なやつめ、
象とはまるで幹のよう!」
Ⅵ
五番目の男は耳に触れ、
自信満々言い切った。
「盲いていようと論ず余地なし、
象とはまるで扇のよう!」
Ⅶ
六番目の男は探るやいなや、
揺れる尻尾をつかみとる。
「そうかなるほどあいわかったぞ、
象とはまるで縄のよう!」
Ⅷ
インドスタンの男六人、声を張り上げ言い争った。
頑固に強く主張して、だれも己を譲らなかった。
部分的にはみなが正しく、そして全員間違っていた!
教訓
神学論争も、しばしばこの通り。
互いの言葉の意味すら知らず、
尤もらしげに罵りしゃべる。
誰ひとり象を見ていないのに!
- 盲人
- 視覚障害者に相当するやや古い語。
現代日本語ではほぼ使われない。
このページでは(1872年の詩である点も鑑みて)blind menの訳語にあてた。
なにこのページ
群盲象を評す
ja.wikipedia:
あるいはen.wikipedia
詩
別に持ち出す必要なかったけど気分で訳した。
- 訳した
- 原型はそんなに残ってない。
- 英語詩の和訳はどのみち忠実に訳しようがないのでこのような行為もまかり通る。
なにがどうか
- 掴んだ範囲では正確に(正直に)評さねばならない
- 象を掴んで二次元美少女だ!と叫ぶ奴は論外。
- 切断面の深さや広さを見誤ってはいけない
- ある批評がどの程度有効であるか?というのは程度問題であり、たいていの場合において、真理を探る話ではない。
- 全体像が視えるなにかを扱う場合はまた別
- 辞書を引いたら載っている単語の話とか。