ジュリア=ルシーヌ

Last-modified: 2009-02-05 (木) 22:36:52

アウロラ聖公爵家の姫として地上に降ろされた、銀髪のルシーヌ
カリス=ルシーヌとは違い、己の感情を持つ事を許されていたが、それは大災厄時代終息の鍵として、聖龍王(アンリ6世)との婚姻――正確には聖龍王を喰らい、新たな聖龍王を生み出す母体となる事――をから定められていた為だった。

 

感情を持つが故、他の者へ心が流れないように、王によって周囲の繋がりを断ち切られてしまう。
顕著だったのは父親のベルナールで、幼い彼女が母親のディアーヌを餌として喰らうところを目撃したり、アウロラの王族でありながらルシーヌの存在や役割を知らされなかったりと、彼女への愛情を一切感じさせないように仕向けられた。

その寂しさからか、アウロラへ留学に来ていたプトレメウスと恋に落ち、自分の命すら投げ出さんとばかりに強い想いを抱いた。それは、瀕死となったプトレメウスへ自らの血を与えた事や、婚姻の証として互いの指輪を交換した事からも窺える。
結果として王の定めた運命を拒む事になり、馬車への落雷という不慮の事故を装われ、王によって地上から消滅させられた。

 

消滅後も、ルシーヌの記憶にプトレメウスの存在は強く残り、洋館内に残されている<私>の文面には、プトレメウスを指すと思われる内容のものが多い。