ティフォン

Last-modified: 2024-03-05 (火) 12:06:23

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※ここはCHUNITHM PARADISE LOST以前に実装されたキャラクターのページです。
・「限界突破の証」系統を除く、このページに記載されているすべてのスキルの効果ははCHUNITHM PARADISE LOSTまでのものです。
 現在で該当スキルを使用することができません。
・CHUNITHM PARADISE LOSTまでのトランスフォーム対応キャラクター(専用スキル装備時に名前とグラフィックが変化していたキャラクター)は、
 RANK 15にすることで該当グラフィックを自由に選択可能となります。

通常アトモスフォール
ティフォン.pngアトモスフォール.png

Illustrator:巌井崚


名前ティフォン
年齢UNKNOWN
職業現メインフレーム最上位管理プログラム
CV中村 悠一 ※デュエルで入手可能なシステムボイス
  • 2018年3月8日追加
  • STAR ep.IVマップ1完走で入手。<終了済>
  • 入手方法:2022/10/13~ カードメイカーの「CHUNITHM STAR」ガチャで入手。
    カードメイカー再録歴
    • 入手方法:2020/7/16~8/5開催の「「和洋折衷、鬼哭啾々」ガチャ」<終了済>
    • 入手方法:2021/5/13~6/9開催の「「大きな魚がお空を泳ぐでしょう」ガチャ」<終了済>
    • 入手方法:2022/2/3~2022/3/2開催の「「最後の物語。約束はあなたと共に」ガチャ」<終了済>
  • トランスフォーム*1することにより「ティフォン/アトモスフォール」へと名前とグラフィックが変化する。
    PARADISE LOSTまでのトランスフォーム仕様
    • 専用スキル「滅亡の風」を装備することで「ティフォン/アトモスフォール」へと名前とグラフィックが変化する。
    • CRYSTAL PLUS以降、RANK25にすることで装備したスキルに関係なく上記のグラフィックを自由に選択可能に。
  • 対応楽曲は「BlazinG AIR」。

エクレールが去った後のメタヴァースを統治していた12柱「最古(オリジン)」の1人。

最古(オリジン)【 オールドブルー / ティフォン / ワイズマン / ジェフティ / セラフィータ / シエル / ディアン
【 キスクク / ゲーティア / シクサール / ブリスリヒテ / ホルベルグ 】

ティフォン通常 / ルドラティックフォーム
統制主ティフォン。現在もメインフレームの最上位管理者として君臨している。

システムボイス(CV:中村 悠一 / 「暴風纏いし神の落日」デュエル?で入手)

システムボイス(CV:中村 悠一 / 「暴風纏いし神の落日」デュエル?で入手)

  • デュエル進行中(状況:バトル)
    登場私に牙を剥いたことを、心の底から後悔させてくれよう。
    その身をもって知るがいいッ!
    攻撃人類の残り香よッ! 私の邪魔をするなッ!
    無礼者ッ! 神たる私に異を唱えるとは何事だッ!
    ……許せぬ。神に歯向かう者には死を与えんッ!
    撃破馬鹿……な……神祖エクレールを……超えし私が……
    たかが……プログラムに……敗れるだと?
  • リザルト
    SSS(+)素晴らしい。進化の力を得ることができれば、
    私をより高次の存在へと至らせることが可能であろう
    SS(+)ご苦労であった。お前の活躍は聞いている。
    褒めて遣わそう
    S(+)ハハハハハッ! 生意気な口を叩くだけのことはあって、
    少しはやるようだな
    A-AAAそれほどでもないようだな……面を上げよ
    B-BBB……分かっておろうが、次はないぞ?
    C所詮、無知蒙昧な輩に何を説いても
    無駄だったということだな
    D貴様のような役立たず、
    このメインフレームの害になりかねん
  • その他(NEW~)
    モード選択モードを選択せよ
    マップ選択マップを選択せよ
    チケット選択チケットを選択せよ
    コース選択コースを選択せよ
    クラスエンブレム更新クラスエンブレムを更新するのだ
    ソート変更○○順でソートして参れ
    クエストクリアクエストクリア
    限界突破見よッ!神祖エクレールッ!私は貴方を超えたぞッ!
    このメタヴァースを束ねる神に相応しいのは、
    私、統制主ティフォンであるッ!
    コンティニュー?コンティニュー、期待しているぞ
    コンティニューよろしい……では行けッ!
    終了シーユーネクストプレイ

スキル

RANK獲得スキル
1ゲージブースト・スタープラス
5
10滅亡の風
15


ゲージブースト・スタープラス [NORMAL]

  • きんいろの日々?のような効果を持ったスキル。
    初期上昇値はこちらの方が高いがノルマは向こうの方が少ない。
参考理論値:107931(6本+5931/24k)
[条件:幻想のサテライト[MASTER] / +5]
GRADE効果
共通ゲージ上昇UP (160%)
初期値ExTAPが35回以上成功すると
更にゲージ上昇UP (180%)
+1ExTAPが30回以上〃
+2ExTAPが25回以上〃
+3ExTAPが20回以上〃
+4ExTAPが15回以上〃
+5ExTAPが10回以上〃

所有キャラ【 ティフォン / シェリル / ベアトリクス(全員1,5) 】

滅亡の風 [ABSOLUTE] ※専用スキル

  • 神殺しの一撃の亜種。7本狙いであればこちらの方が良いが、8本狙いならあちらの方が良い。
  • ノーツ数800未満の譜面では、プレイ自体は可能だが1ミスで終了、FULL COMBOを達成してもボーナスは無いので、ただの縛りプレイにしかならない。
    共通
    理論値:152000(8本+0/28k)
    800コンボ達成不能となるMISS判定で強制終了
    GRADE効果
    初期値800コンボを達成した場合
    ゲーム終了時にボーナス +90000
    +1〃 +92000
    一定コンボ達成でボーナス・達成不能となるMISSで強制終了するスキル

    一定コンボ達成でボーナス・達成不能となるMISSで強制終了するスキル
    一定コンボ達成でゲーム終了時にボーナスが入るが、達成不能となるMISS判定(ノルマ未達成かつ残りノーツ数がコンボノルマ未満)を出した時点で強制終了するスキル。
    要はコンボエッジ系列の即死版で、コンボジャッジとでも言えばよいだろうか。
    ノーツ数自体がノルマより少ない場合は単に「MISS判定1回で強制終了」だけでボーナス無しの縛りスキルと化す。

    GRADEノルマ
    ボーナス
    理論値
    [HARD]
    メテオスウォーム+1300コンボ
    +53000
    113000(6本+11k)
    絶†影?+3
    二重最強化・連鎖する龍雷?+3400コンボ
    +66000
    126000(7本+0)
    ジャンボセイバースラッシュ?+3500コンボ
    +70500
    130500(7本+4.5k)
    [ABSOLUTE]
    滅亡の風+1800コンボ
    +92000
    152000(8本+0)
    神殺しの一撃1000コンボ
    +93000
    153000(8本+1k)
    悪童1000コンボ
    +93000
    153000(8本+1k)
    ※初期値時点

ランクテーブル

12345
スキルEp.1Ep.2Ep.3スキル
678910
Ep.4Ep.5Ep.6Ep.7スキル
1112131415
Ep.8Ep.9Ep.10Ep.11スキル
1617181920
 
2122232425
スキル
・・・50・・・・・・100
スキルスキル

STORY

ストーリーを展開

EPISODE1 SPEC:ティフォン「神祖が神去りし後、メタヴァースを繁栄へ導くために 顕現した12柱。それが『最古(オリジン)』だ」


 人類のゆりかごにして永久楽土メタヴァース。神祖エクレールが神去りし後、不在となった楽園の管理者として新たに選ばれた12柱。
 それが『最古(オリジン)』と呼ばれるプログラムたちであった。
 彼らは『調律者』『哲学主』『探求者』など、各能力に特化しており、メインフレームとして世界を管理するという絶対的な権限を与えられていた。

 彼らは合議制によって決議を下し、その立場は平等であった。
 だが時代が進むにつれ『統制主ティフォン』が台頭するようになり、徐々に権力に偏りが生まれるようになったのである。

 もっともメインフレームの役割は、『人類という種の保護』そして『メタヴァースの繁栄』つまり拡大を続ける世界の安定だったため、ほとんどの最古たちは権力に興味は示さなかった。

 ……それがメタヴァースの未来を大きく左右することになるとは、この時は神たる最古たちすらも気が付かなかったのである。


EPISODE2 復讐の翼との闘い「私は『ティアマット』との戦闘で損傷したが、同じ最古の1柱を吸収し再起動することができた」


 現行人類が自らの仇討ちとしてメタヴァースに送り込みし、破壊の翼『ティアマット』。

 現行人類の残り香であったはずの漆黒のドラゴンは人類を遥かに凌駕したはずのメタヴァース精鋭たちすら次々と焼き尽くしていった。

 それは最古も例外ではない。表立って戦っていたのは、最古の中心人物となっていたティフォンだったが、他の最古たちもメタヴァース存続を脅かすこの厄災に立ち向かっていたのである。

 そんな中、最古のうち豊穣を司っていた『大地の支配者キスクク』がティアマットのアルテマヴォルテックスにより、修復不可能まで損傷。

 非情とも言える作戦『マルドゥクプラン』によって辛くもティアマットを葬ったティフォンも、その機能を30%まで低下させていた。

 この非常事態に最古は揺れた。12柱の間でいち早くメタヴァースを安定させるためには、どうすれば良いか意見が飛び交った。

 しかし当事者であるティフォンは、他の最古の結論が出る前に迷わず修復不可能となったキスククを吸収し、その力を己が物とすることで、完全復活を遂げた。

 ティフォンの行いは合理的なものである。また、それは同時に酷く無慈悲な決断でもあった。
 今までティフォンの決断に異を唱えてこなかった他の最古たちから、初めて疑問の声が上がる。
 だがそれに対し……。

 「何が無慈悲か。キスククは人格データまで破損していたのだ。私の修復に役立てる以外に道は無かったであろう」

 ティフォンは他の最古たちに当然の如く言い放った。
 彼の言うことは尽く正しい。故に他の最古たちはそれ以上彼に反論することはできなかった。

 このティアマット戦により、図らずも最古1名分のデータを吸収したティフォンは、これ以降、より強力な権限を行使するようになった。


EPISODE3 我らに無き可能性「私は人類の『進化』に着目した。人類を捕獲し実験を繰り返して、世界のさらなる繁栄を目指す」


 ティアマット戦以降、ティフォンの専横はより顕著なものとなっていった。
 彼は他の最古を差し置き、かつての神祖エクレールのように、自分がメタヴァース唯一にして最上位の管理プログラムになることを望むようになっていったのである。

 また同時にティフォンは、今まで見下すだけだった現行人類に対して、強い興味を抱くようになる。

 (人類はすでに滅びを約束された種。そのような輩があのティアマットを産みだしたなぞ、いくら思考を重ねてもあり得ん結果だ。……だが、現行人類は限界を超えた。我らの計算を超えた結果を産みだした原因はなんだ?)

 ティフォンはデータである自分たちとは違い、現行人類のみにある特性を徹底的に調査した。
 その結果『進化』というシステムに着目するようになった。

 (不完全ではあるが、あらゆる可能性を秘めた存在。進化の力を得ることができれば、メタヴァースを……私をより高次の存在へと至らせることが可能であろう)

 それにはどうしてもサンプルが足りない……加えてデータと人間の融合の実験も行わねばならなかった。

 本来メタヴァース、そしてメインフレームの使命と役割は『人類という種の保護』である。
 しかし、ティフォンはその絶対的な使命を放棄し、自らの好奇心と野心を優先してしまった。
 彼は人間を捕らえてきて解体し、無理矢理プログラムと融合させるなどの実験を繰り返すようになる。

 やがて、このティフォンの試みは他の最古たちにも知れるところとなった。

 ティフォンの非人道的な実験に『調律者ワイズマン』を始め、穏健派は『いくらメタヴァース繁栄のためとは言え、メインフレームの使命を侵す行為は言語道断である』と強く反発した。

 他の最古たちは『ティフォンの行為にはまだ結論を出すことができぬ』として中立の立場を取るものが多かったが、中には『探究者オールドブルー』のようにティフォンには賛成しないものの、人類の進化には感動を示すなど変わった意見を持つ者もいた。

 こうして最初は平等の立場であり、互いに助け合い、各々の役目を果たしていたメインフレームは『親ティフォン派』『中立派』『反ティフォン派』と分かれ、将来的に道を違えることとなる。


EPISODE4 崇高な思想を理解せぬ者「私の実験に無理解な輩が最古にいるようだ……愚か者は最古には必要ない、我が糧とするのが良かろう」


 ティフォンは元から『統制主』として開発されたプログラムであり、今ではキスククの力も行使できる身となっていたため、間違いなく最古の中で最強と呼ばれる存在になっていた。
 それでも彼の専横、そして守護するべき人類をベースとした非道な人体実験……。
 これらの出来事によりティフォンの立場は揺らぎ始めたのである。

 特に『反ティフォン派』のメンバーは、ティフォンの更迭を求めるような動きを水面下で開始し始めた。

 (フン……私の崇高な思考が理解できぬとは、つくづく愚かな連中よ……そのような者は最古に相応しくないな)

 自分に歯向かう勢力に対し、ティフォンは彼らをキスククと同じように吸収しようと画策した。

 もちろん彼らの機能には何も問題は無く、ティフォン自身もティアマット戦のように他人のバックアップが必要な状態ではない。

 それなのに他の健全な最古を吸収しようというのは、如何に『統制主』と言えども許されない越権行為である。

 ティフォン以外の最古はこの由々しき事態に対し、早急に対応策を練った。


EPISODE5 愚かな叛逆者「メインフレーム中枢に結びつく私に、叛逆者共が敵うわけもない。2柱は逃亡したが今は捨て置こう」


 他の最古吸収し、己が力とするというティフォンの恐るべき企みに気が付いた反ティフォン派たちは、比較的中立の立場を保っていたワイズマンとオールドブルーを巻き込んで、ティフォンと対決する決心を固めた。

 その結果、分かったのはティフォンの強大さである。

 彼はすでにメインフレームの中枢と深く融合しており彼を滅するということは、その機能を著しく低下させることを意味していた。

 メインフレームの機能が低下すれば、メタヴァースの統治ができなくなり、延いては格納されている人類に危険が及ぶこととなる。この最古の使命と真逆の行いを、反ティフォン派は取ることができなかった。

 結局、彼らの革命は失敗に終わる。
 反ティフォン派は、ティフォンに力の全てを吸収されることはなかったが、彼の圧倒的な力の前に膝をつき服従を誓うこととなった。

 またティフォンから特に危険視されていたワイズマン、そして思考がイレギュラーであるが故に排除の対象となったオールドブルーの2名は、自らメインフレームを去り、その後『追放者(エグザイル)』と呼ばれる叛逆者となった。

 こうして最古の合議制は崩壊し、メインフレームは完全にティフォンの統治下に置かれることとなった。


EPISODE6 増殖し続ける世界「私という王を得たことでメタヴァースは安定した。私は実験を続け、新たな可能性を生み出そうぞ」


 ティフォンは傲慢な王であったが、優れた王でもあった。
 メインフレームの中核に彼が座ることによって、メタヴァースは安定し、平和な時代が訪れる。

 やがて安定した世界は、無秩序に増殖を繰り返すようになり、如何にメインフレームと言えど、その全てを制御するのが難しくなってきた。

 ところがティフォンはこの流れをわざと放置する姿勢を取る。

 彼はランダムに増える世界から、新たな可能性が生まれることを期待していた。
 そう、かつての現行人類のシステム『進化』を促し、それを観測することを彼は望んでいたのだ。

 ティフォンは世界の増殖を止めるどころか、いくつかの人間に力を授けることすら行った。
 神の力を受け取った彼らは、その存在に気が付く者もいれば、気付かないままの者もいたが、いずれにせよ彼らは人知を超える力に覚醒したのである。

 これらの新たなアプローチや、それまでの人体実験を繰り返すことで、ティフォンは後に人間とプログラムのハイブリット生命体を産みだすことに成功したのだ。


EPISODE7 最果ての地よりの帰還「最外周部より帰還した探索隊により様々な事実が判明する。また追放者共の行方も明らかになった」


 ティフォンがメインフレームの王となってから長い年月が経った。
 彼は尚も増殖を続ける世界の終わり、開拓するどころか存在すら確定できていない『最果ての地』と呼ばれる領域に目をつける。

 彼の地は『ネメシス』とも呼ばれており、ブラックボックス的な領域であった。
 このネメシスからは、時折アンノウンな敵性データの観測もされると噂されており、早急な調査が必要とされていた。

 そして、それ以外にもティフォンには、ある確信めいた予感があった。

 (このブラックボックスには彼奴が……ティアマットが眠っているのではないか?)

 かつて戦った破壊の黒龍、彼奴の存在を思い出すとティフォンは未だに失った身体の幻痛に襲われることがある。

 (……認めよう。進化を続けるメタヴァースの王となりし今でも、私は彼奴に匹敵する生命体に出会ったことはない……もし、彼奴の残骸が最果ての地に眠っているというのであれば、何としてでも手に入れなければ!)

 ティフォンは最果ての地に探索隊を送る。この探索隊は、ティフォンの実験の末生まれた『データと人間の融合体』で構成されていた。
 完全なデータではないが故、新たな力と可能性を秘めた融合体。
 だがそんな彼らでも、未知の脅威が待つ最果ての地の探索は容易ではなく、無事にデータを収集し、帰って来た者はいなかった。

 実に5回の失敗を繰り返し、6回目に派遣した探索隊が、ようやく最果ての地の調査を成功させ、メインフレームに帰還する。

 MIR-202を中心とする探索隊から報告を受けたティフォンは、最果ての地が自分の想像通り……。いやそれ以上に可能性を秘めた地であったことに歓喜した。

 (素晴らしい。彼の地のデータを全て我が物にすればメタヴァースはさらなる進化を遂げるはずだ!)

 MIR-202ら探索隊は、他にも有益な情報をティフォンにもたらした。

 長年行方不明となっていた追放者2名の消息を掴むことに成功したのである。


EPISODE8 追放者討伐「あの愚かなる追放者共は腐っても元最古。私の障害となる可能性があるが故、排除せねばならない」


 (ワイズマンとオールドブルー……奴ら、一向に消息が掴めぬと思っていたら、あのような最果ての地に隠れていたとはな)

 ワイズマンの能力は『観測』。メタヴァース内のあらゆる事象を観測し、記録することのできるワイズマンは『森羅万象記録(アカシック・レコード)』という圧倒的な量の情報を集積している。
 その蓄積された膨大なデータを自在に操ることができる彼は、戦闘能力も非常に高い。

 それに対し、オールドブルーの能力は『強奪』。他者の能力を奪いディスクに保存し、自分の物とすることができる。
 オールドブルーは過去に何体もの悪性アバターを倒してきた実力者だ。
 その強さは言うまでもない。

 ティフォンは特にワイズマンを警戒していた。
 彼はティフォンの非人道的な実験に異を唱えていた。また、観測と再現という能力はティフォンですら有していない。

 オールドブルーは、性格的に恐らくティフォンに逆らうような企みなど無いだろう。
 だが以前より人間の進化に興味を示していた彼が、現行人類の負の遺産とも言うべきネメシスと遭遇した際、どんな行動をとるかは火を見るよりも明らかだ。
 オールドブルーが長年最果ての地で集めているだろうデータは、確実にティフォンの実験の役に立つ。

 (何としても奴らの持つデータを手に入れねばならない。そして私はネメシスをも掌握し、メタヴァースを完全な支配下に置くのだ!)

 ティフォンは『処刑人(エクスキューショナー)』プログラムである『リヒトシュッツェ』を呼び出し、追放者たちの抹殺とリソースの回収を命じた。

 この白銀の処刑人はMIR-202たちと全く異なるコンセプトによって生み出されたプログラムだ。

 感情を徹底的に排除され、一切のイレギュラーを許さぬ彼らは、ティフォンのみが振るうことを許された断罪の刃である。

 (……そういえば、MIR-202らが、私に謁見を求めていたな)

 リヒトシュッツェの出撃を見届けたティフォンは謁見の間に向かった。


EPISODE9 進化の弊害「人とプログラムの融合体のMIR-202らは成果を出したが、余計な思考までするようになった」


 謁見の間ではMIR-202ら三姉妹のプログラムたちが待っていた。
 最果ての地より帰還して以来、ティフォンが彼女らと顔を合わせるのは二度目だがゆっくりと言葉を交わすのは初めてだった。

 「……此度の探索、ご苦労であった。お前たちの活躍は聞いている。褒めて遣わそう」
 「……ありがとうございます。ティフォン様」

 緊張した面持ちで首を垂れる三姉妹を見て、ティフォンは目を細めた。
 彼女らは自分の実験の一つの成果であり、さらにこの世界を進化させるための貴重なサンプルとなるだろう。
 ティフォンは大いに満足していた。……次の三姉妹の言葉を聞くまでは。

 「あの……ティフォン様、どうしても伺いたいことがございます」
 「なんだ?」
 「わ、私たち、三姉妹が人間とプログラムの融合体というのは本当なのですか?」
 「……何者からそのような話を聞いた」
 「オールドブルーとワイズマンと名乗る謎のプログラムから……」

 ティフォンは不機嫌そうに鼻を鳴らした。

 (ちっ! 叛逆者共め、余計なことを……)
 「……如何にも其方たちは、人間とプログラムが融合したハイブリット生命体だ」
 「で、では! 私たちは守護すべき人間を犠牲にして生まれたということですか!?」
 「それに……ワイズマンはあたしらに、寿命があるって……」

 三姉妹は耳障りな声で、次々とティフォンに質問を浴びせた。
 そんな彼女らに向かって、虫でも払うかのようにぞんざいに手を振る。

 「……其方たちの言うことが真実だとして、何だというのだ? 其方たちは進化の体現者、現メタヴァースで最も可能性を秘めた生命体として生まれたのだぞ? 私に感謝し、地に頭をつけ崇めるのであれば納得がいくが、そのような態度は不敬であろう」
 「で、ですが……恐れながらティフォン様のお言葉はメインフレームの使命から、あまりにも逸脱しているかと……」
 「無礼者ッ! 神たる私に異を唱えるとは何事だッ!」

 ティフォンの鋭い恫喝に三姉妹は委縮し、それ以上は何も言わなかった。
 だが心の底から彼の言葉に納得しているわけではないということは、彼女らの目を見れば明らかだ。

 (……進化とは、良き驚きをもたらすこともあれば、悪しき意志を産むこともあるということか。……ままならぬものよな)

 以前、最古たちに離反された経験を持つティフォンは二度と同じ轍を踏む気はなかった。
 彼はこの瞬間、心の中で三姉妹の処分を決定した。


EPISODE10 愚者の断罪「私に異を唱える者は必要ない。私はMIR-202らを処分する任を最古の1人に与えた」


 ティフォンはMIR-202ら三姉妹に蟄居を命じた。
 彼女らの活動を制限し、メインフレーム管理領域外へのアクセスも禁じた。
 事実上の幽閉である。

 「……『闘争主ゲーティア』よ。いるか?」
 「はッ! ティフォン様のお傍にッ!」
 「私の望みが何だか、其方には分かるであろうな?」
 「……MIR-202、およびMIR-201、MIR-203の抹殺ですね?」
 「然り」

 すでにMIR-202ら三姉妹のデータは十分採取し終わっている。
 まだ進化の可能性がある融合体を消去するのは、若干惜しいが、叛逆の芽は早い内に摘んでおくに越したことは無いとティフォンは判断したのだった。

 「承知いたしました。必ずやティフォン様の御心通りの結果をお届けいたします」
 「よろしい……では行けッ!」

 ゲーティアは、最古の中でも戦闘に特化したプログラムだ。彼の実力を持ってすれば、所詮一介の探索プログラムに過ぎぬMIR-202たちなど、紙切れを引き裂くよりも簡単に仕留めて帰って来るだろう。

 ……そうティフォンは信じて疑わなかった。ところが、彼の予想は大きく裏切られる。

 なんとMIR-202ら三姉妹は、ゲーティアの攻撃を掻い潜りメインフレームから逃亡したというのだ。


EPISODE11 許せぬ失態「愚鈍な最古の1人は下等なプログラムの処分に失敗。……許せぬ。神に歯向かう者には死を与えんッ!」


 メインフレームから逃亡したMIR-202は、ティフォンの手の届かぬ領域、すなわち最果ての地へと向かったらしいと、偵察プログラムより報告が入った。

 「……すぐに追い、奴らの首を持って参れ。……分かっておろうが、次はないぞ? ゲーティア」
 「……はっ! 重々心得ております」

 ゲーティアはすぐさま最果ての地に飛んだ。もはや今の彼に最古としての余裕もプライドもない。自分に苦渋を味あわせた三姉妹を必ず討つという憎悪を伴った使命感と、ティフォンへの忠誠心と恐れによって動いていた彼に、慢心などあり得なかった。

 ところが……それでもゲーティアは敗北し、おめおめとメインフレームに帰還して来たのである。

 しかも戦闘の結果、MIR-202のさらなる進化の手助けをしてしまったという。
 これは許しがたい失態であった。

 「お、お待ちくださいッ! ティフォン様ッ! どうか、今一度私に名誉挽回の機会をッ! お慈悲をッ!」

 ゲーティアの必死の命乞いだったが、彼の叫びはティフォンの心を微塵も動かさなかった。

 「……私の命を一度ならず二度までも果たせなかった痴れ者に最古の名は相応しくない……。せめて我が糧となり、その罪を償うがいいッ!!」
 「ぎゃあああーーーッ!!」

 ゲーティアのデータは塵すら残さず、全てティフォンの中に吸収された。
 遠巻きにその様子を見ていた元中立派の最古たちは、あまりに無残な光景に思わず眉を顰める。

 だがティフォンは彼らの気持ちを慮る必要はない。彼はこのメインフレームの唯一絶対の王なのだから。

 メインフレームの王は暴風を纏い、怒り狂いながら咆えた。

 「……愚か者共めッ! 私に牙を剥いたことを、心の底から後悔させてくれよう。その身をもって知るがいいッ!」

 ……こうしてメインフレームは正式に三姉妹の破壊命令を公布したのだった。


チュウニズム大戦

レーベル難易度スコア
スキル名/効果/備考
■メタヴEXP0 / 290 / 580
テクニカルアクセル(BAS、EXPチェイン)
自分と次のプレイヤーは、出すカードがBAS、EXPで
COMBOした時、CHAINとなる。

■ 楽曲
┗ 全曲一覧(1 / 2) / ジャンル別 / 追加日順 / 定数順 / Lv順
WORLD'S END
■ キャラクター
無印 / AIR / STAR / AMAZON / CRYSTAL / PARADISE
NEW / SUN / LUMINOUS
マップボーナス・限界突破
■ スキル
スキル比較
■ 称号・マップ
称号 / ネームプレート
マップ一覧


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*1 RANK15で解放