異常性能力の所在に関する報告書

Last-modified: 2023-12-12 (火) 16:30:49

被験体に関する情報

被験体U
個体名アンドレア・(クー)・カラム
種族ホモ・サピエンス・サピエンスと同種又は近縁種
前世一切不明
年齢14歳*1
性別
異常性能力《透過》(外世界名:透徹者(スキトオルモノ))
保護地膨大共和国
備考身体状況、精神状態、素行共に良好。逃走等の危険性有り。

検証方法及び過程

彼女が「転生者」と呼ばれる部類に属しており*2、異常性能力を有していることを利用し異常性能力の所在を検証する。
以下検証過程

  • 1.先ず骨を折った後回復を行い協力の要請を行う。拒否した場合この動作を繰り返す。
  • 2.対象が《透過》を使用している状態で異常性能力:《003》を使用し、人格の取り込みを行う。
  • 3.異常性能力:《002》を使用し、人格を単位ごとに分割し、クローン体へ挿入する。
  • 4.元の身体とクローン体の《透過》の発現を確認する。
  • 5.クローン体に挿入した人格を再度取り込み、完全一体化を行い《透過》の発現を確認する。

結論

身体、精神共に異常性能力を有していることが判明。
人格の分割を行った結果、全ての人格の異常性能力の発現が確認されました。このことから異常性能力の複製が可能であると判明しました。

検証過程に於いて発生した重大事故に関する報告

施設にて検査待機中の被験体Uクローン体5体が逃走する事態が発生しました。直後にそのうちの二体は赤外線感知により発見されましたが残り三体は行方不明状態に陥りました。その後、五十嵐による施設全域の触覚捜索により一体は倉庫裏にて餓死状態、もう一体は物体生成用核融合炉にて白骨死体として発見されました。
二週間後、丑子による戦闘装置の定期的な製造ライン点検にて戦闘装置内部に蛋白質が混入していることが判明し、製造ライン装置に付着あいしていた血液を検索した結果、DNAが一致したことから最後の一体は同装置により微粒子分解されたことが判明しました。

これを踏まえ、現在は身体状態に限らず常時拘束措置を行うこと、計画終了後は速やかなペットミル*3加工を行うこととなりました。

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*1 ラセミ化法による測定と供述からの推定
*2 本来この部類に属する人物は前世に関する記憶を保持しているが被験体Uはそれを持たない希な事例である。これは中絶による死亡が原因と思われる。
*3 いわゆる腦襲會一般職員の餌。本来は大型動物の肉を粉砕して生成される。ただし、寿命が近い一般職員など、人間程度の大きさの小動物は生きたまま粉砕されることも多い。