モンスター/【ハーピー】

Last-modified: 2023-06-20 (火) 19:45:03

原語は「Harpy」。
英語読みではハーピーと呼ばれる、ギリシャ神話に登場する女面鳥身の怪物。
日本では「ハーピー」と読む方が通りがよい。
外見は老婆のような顔、禿鷲の羽根、鷲の爪を持つ。食欲が旺盛で、食糧を見ると意地汚く貪り食う上、食い散らかした残飯や残った食糧の上に汚物を撒き散らかして去っていくという、この上なく不潔で下品な怪物とされている。
ファンタジー作品でも敵側の怪物としての登場が多い。しかし近年の日本のファンタジー作品では他の女性型クリーチャーの例にもれず、萌えキャラ化されての登場が少なくない。
元が有名なモンスターであるためメタルフィギュアはそれなりに作られている。D&D公式メタルフィギュアとしてはラルパーサ社の3体セットがある。またD&Dミニチュアゲームでは第2弾で立体化されている。ただし美形で造られているフィギュアはほとんど無い。

クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ

第4版ではベーシック・ルール・セットに登場。新和版の表記は「ハーピイ」。
「下半身が大鷲、上半身は女の姿を持つ恐ろしいモンスターである。ハーピイは歌う事で生物を引き寄せ、殺して食べてしまう。」と記述されている。
アライメントはカオティック。攻撃は爪2回+武器1回の最大3回攻撃。加えて、ハーピイはチャーム効果を持つ歌を歌うことができる。対呪文ST判定に成功すれば影響を受けないが、失敗した者はチャームされてしまう。複数のハーピイがいても判定は1回成功すれば以後は効果を受けずに済む。

誤植

ベーシック・ルール・セットでのヒットダイスは2と記載されているが、原語版では3と記載されているため翻訳時の誤植と思われる。ルールサイクロペディア版では原語版、日本語版ともにヒットダイスは3と記載されている。

ルールサイクロペディア

ルールサイクロペディア版での表記は「ハーピィ」。
種別はモンスター知力7。サイズM。荷重は1000n/2000cn。
ハーピィたちが巣を構える場所や行動方針の傾向が簡単に追記されている。

シャドー・オーバー・ミスタラ

シャドー・オーバー・ミスタラ」では「アエングモアの森・上空」で飛行船の甲板上で中ボスとして襲い掛かってくる。
魅了効果の歌声は使わず、画面上を高速機動で飛び回りつつ棍棒と両足の爪で猛攻撃を仕掛けてくる。
新和版を遊んでいたプレイヤーたちからは「なんでベーシック・ルール・セットのハーピイがこんなに強いんだ」「魅了の歌はなしか?」「こ、これがHD2の真のパワー!?」などと物議を醸したという。

アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ

AD&D第2版のモンスターコンペンディウムでは「ハーピー」と表記されている。
あらゆる肉を食べる半人半鳥の姿形をした野獣。
体はハゲタカ、頭部と上半身は人間の女性という外見。人間の部分の容姿は若々しいが、髪の毛は手入れがされておらず、歯も欠けたりしている。さらに体を清潔にするような習慣がなく、悪臭がする。衣服を着る場合もあるが、たいていは犠牲者たちから奪い取ったボロ切れや小物を着けていることがある程度。
ハーピーは航路が通る海岸地帯や旅人が通る街道沿いに作られる。ハーピーはそういった通行者たちを襲撃して捕食する。ハーピーには男はいないが、子を産むことは知られている。しかしハーピーは子育てをしない。社会体系というものも無く、食事や拷問のたびに同族で争ったり殺し合うことがある。
ハーピーは底なしの食欲と悪意を持ち、食べるためだけでなく拷問するためにあらゆる生物に襲い掛かる。
気候/地形は温帯、熱帯の陸地および海浜地帯。出現頻度は希。社会構成は群れ。活動時間は日中。食性は肉食性。知能は低い。アライメントはCE(カオティック・イービル)。サイズM。
ヒットダイスはクラシック版の倍以上あり、戦闘能力は高くなっている。地上の移動速度は遅いが、空中は速い。
ハーピーの歌声は魅力的であり、魅了効果を持つ。この魅了の歌は接近戦中でも問題なく歌うことができる。魅了の歌を聞いた生物は対スペルST判定を行い、失敗すると魅了されてハーピーの傍に近づいて棒立ち状態になってしまう。効果は魅了された者か、魅了したハーピーのどちらかが死ぬまで続く。
接近戦では両足の爪による2回攻撃と、手の爪もしくは武器による1回攻撃の合計3回攻撃を行う。武器は大抵が骨でできた棍棒。


クラシックD&Dよりも明らかに強くなっており、魅了効果ともども厄介な敵となっている。
「シャドー・オーバー・ミスタラ」に出てくるハーピーは、間違ってこのAD&D第2版のデータを参考にしたのかもしれない。

ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ第3版

表記は「ハルピュイア」。

ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ第3.5版

表記は「ハーピー」。