HFO

Last-modified: 2023-04-02 (日) 05:09:36

D&D第3版をプレイするサークルで使われ出した造語の1つ。
Human(人間)、Fighter(ファイター)、Otoko(男)を指した略語。「HFO」と書いて「エイチエフオー」と読む。
ちなみに女性の場合は「HFN」すなわちHuman Fighter Naonとされている。

概要

D&D第3版において、種族として特徴に乏しい「人間」と能力として特徴の少ない「戦士」の組み合わせ、かつ「男」というキャラクターである。
HFOの特徴を以下に記す。

  • 人間なのでエルフドワーフなどの異種族にはある特殊能力技能などを持っていない。
  • もちろん魔法の呪文は使えない。
  • ローグの持つ鍵開け、罠解除と言った技能の習得が困難。しかも難易度の高い罠は発見も解除もできない仕様。
  • 男キャラなので、女性キャラクターのような華がない。

もともとクラシックD&Dでもファイターは似た傾向があったが、AD&Dではレベル上限やクラス選択の制限などにより、人間でもそれなりに有利な点が存在していた。
ところがD&D第3版では種族クラスの選択が自由になった上、人間以外の種族に課せられていたレベル上限というものが無くなってしまった。D&D第3版の日本語版が発売されるまでもこういった意見がちらほらあった模様だったが、特にファイターモンクを主とするサプリメント「Sword and Fist」(未訳)が発売、「Defenders of the Faith」(未訳)を始めとする他のサプリメントの内容が知れ渡ると、そのあまりの格差にファイターをメインクラスとするプレイヤー達から悲鳴や怨嗟の声が上がるほどであった。とどめとして、「Sword and Fist」ではファイター向けの新装備や上級クラスがエラッタで弱体化される中、以後のサプリメントでは発表された強化要素が据え置き・・・どころか物によっては強化されていくという事態に。
その後、D&D第3版の日本語版が発売されると、さらに各地のサークルやネットでキャラクターの作成に関する研究や考察が進められていき、人間はボーナスとして特技1つと技能ポイントを少し多めにもらえるものの、種族として持つ特殊能力の前にはどうにも見劣りがするのではないかという意見が多く出始めた。
そんな状況を揶揄するかのように生まれたのがこの「HFO」という言葉である。


そうは言っても、多くのプレイヤーが使ったことがあるであろう親しみやすく判りやすく使いやすい標準的な能力と不器用さには一定の物好きファンもいたりする。


実際にはファイターだけでなく、D&D第3版ではレンジャーもゲームバランス的にかなり厳しい事になっている。サプリメント「Masters of The Wild」での追加要素や上級クラスも正直かなり寒い。ただしこちらはもともと呪文特殊能力がそれなりにあることと、レンジャーというクラスそのものが比較的マイナーであること、デザイナーの1人であるモンテ・クックのサイトで強化案が発表されて3.5版でかなり反映されていることからファイターほど不遇と思われていない。

「HFO」の普及

HFOの不遇が徐々に知られていく中で、D&D第3版を扱ったサイトの中でも有名な「CDS:PE」において開催されたのが、HFOのみでD&D3.5版をプレイする「HFO決起集会」である。このプレイレポートが発表されると、「HFO」と言う言葉とそのプレイレポートから伝わるトンデモぶり個性や魅力がD&D以外のプレイヤー達にまで伝わったのか、「特異な力は持たず、鍛えた身体と技量のみで渡り合う漢」というキャラクター類型の表現としてそれなりの認知度を得るに至ってしまった。
さらにはグループSNEによる「ソードワールド2.0」の公式リプレイでもこのワードが使用されている。