クラス/【モンク】

Last-modified: 2022-02-10 (木) 23:14:43

クラスのひとつ。「修道士」「修道僧」と訳されることが多い。
monkという単語は、世間を離れて修道院などで生活する修道士を指す。もともとはキリスト教の修道士を指す単語だが、仏教で出家した修行僧など他の宗教ながらも類似した僧職にもmonkの言葉が使われるようになった。
キリスト教のテンプル騎士団などの「騎士修道会」の武装した修道士が原型となっているが、ファンタジー作品でのモンクは徒手空拳による格闘術や棒術を用いることが多い。これは中国の少林寺を題材にしたフィクション作品の影響とされる。ちなみに現実世界では「騎士修道会」にせよ「少林寺」にせよ、あるいは日本の寺社の僧兵にせよ、刀剣類や槍、弓といった武器を普通に扱っている。
西洋、東洋を問わず複数の原典から様々な特徴を用いた結果、身軽な軽装で戦う武闘家のようなクラスとして形成されていった。

オリジナル・ダンジョンズ&ドラゴンズ

詳細は不明だが、デイヴ・アーネソン?が設定したワールド「ブラックムーア」に登場している。

クラシック・ダンジョンズアンドドラゴンズ

ミスティック」を参照。

アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ

第1版

Players Handbookに登場する10のクラスの1つとして登場している。当初は弱いクラスだったとされ、後に改訂が施された。さらに東洋世界を表現する追加ルールブック「Oriental Adventures」で東洋の僧兵や武闘家の要素が取り入れられたとされる。
クラスの特徴としては鎧の装備不可の代わりに、レベルの上昇によりアーマークラス移動速度、命中判定や素手のダメージが強化される、呪文は行使できない、シーフの特殊能力を使うことができるといった事がある。
この第1版のモンクの特性は第2版にもある程度引き継がれているが、第3版以降のものに近い。

第2版

プリーストに分類されている。この版ではプリースト呪文を使うことができる反面、戦闘能力もプリーストの水準にとどまっている。
もっとも日本人プレイヤーの中では当時、『北斗の拳』や『鉄拳チンミ』などの漫画作品やコンピュータゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズの「武闘家」などのイメージが強く、「プリーストクラスの1つです」とか「プリースト呪文が使えます」と言われても戸惑う人の方が多かった模様。
ただしAD&D2ndのモンクでも、それなりの準備をすればファイターを凌ぐほどの攻撃力を叩き出すことも可能だったという逸話もある。

ファイティング・モンク

AD&D第2版展開初期に発表された「Complete Priest Handbook」ではキットの1つとして、「Fighting Monk」(ファイティング・モンク)が登場した。
キットとしてのファイティング・モンクはその性質ゆえに「モンク」らしさを出してはいるが、素手や棒術を使った戦闘能力は高いとは言えない。もちろん元来が「プリースト」の1種であるため、プリースト呪文を使うことができる。

モンク

日本語版が中断された後に発売された「Spell & Magic」では、ドルイドのようなスペシャリティ・プリーストの1つという形で新たに設定されている。
この版のモンクは特定の修道院や教団に属しており、鍛錬を通じて心技体を高めて悟りを得られると考えている。このため鎧は着けず、フェイントなどの挙動により攻撃を躱しつつ、格闘術や棒術で戦うことになる。
種族人間のみ。アライメントはローフルであればグッド・ニュートラル・イービルは問われない。必要最低能力値はウィズダム15、インテリジェンス14、コンスティテューション13。長所能力値はウィズダムとインテリジェンス。
攻撃面ではBタイプ(ブラジョニング・ウエポン)の武器を使えるが、パンチング・レスリング・マーシャルアーツの3つの素手での戦闘技能を高めることができる。特にパンチングとマーシャルアーツを専門化した場合は命中判定+1とダメージ+2のボーナスが得られ、毎ラウンド追加1回の攻撃が可能になる。命中判定とダメージのボーナスはレベルの上昇により更に+4が加算される。レスリングの場合は、レスリングのホールド判定を自身に2ずつ有利に修正をかけることができる。本来、武器や戦闘関連技能の専門化はシングルクラスのファイターしか行えないが、モンクはその例外となる。
基本能力はプリースト同様、ヒットダイスはd8。最大9d8で、10レベル以降はHP+2。一般技能の基本数は4で追加修得は3の倍数レベルだが、一般技能は全てのクラス分類の技能を、追加コスト無しで修得可能という特徴がある。武器技能の基本数は2で追加修得は4の倍数レベル。
使用可能な呪文領域は「オール」「ガーディアン」「ディビネーション」「ソート」「ナンバー」にメジャーアクセス、「コンバット」「ヒーリング」「ネクロマティック」「タイム」にマイナーアクセス。
ターニングアンデッドは不可。
厳しい鍛錬と反射能力により、偶数レベルごとにアーマークラスが1ずつ強化されていく。ただし鎧の着用は不可で、鎧と同じ効果を持つ魔法の防具を身に着けることができない。
5レベルに達すると探知魔法や精神を読み取るような魔法に対してST判定を行えるようになり、7レベルでは常時「フリー・アクション」の効果を得る。
高レベルに達するだけでは部下や信徒がやって来ないが、9レベルに達すると所属する修道会や教団から支部となる修道院の建設許可が下る可能性がある。支部を建設すると数十人の低レベルのモンクが集まってくるので、支部長となって弟子たちを指導していくことになる。

ダンジョンズ&ドラゴンズ第3版

基本クラス12の1つとして設定された。

ダンジョンズ&ドラゴンズ第3.5版

関連用語

クラス