【カシム】

Last-modified: 2021-12-15 (水) 15:21:24

DQ7

過去のダーマシナリオに登場する人物。
英語版での名前はPS版ではKasim、3DS版ではEustace。
 
ダーマ神殿が魔物に攻め入られた際に壊滅した、親衛隊の数少ない生き残り。
ダーマ解放のために【フーラル】と共に色々と立ち回っており、主人公たちとも協力関係となる。
【牢獄へ続く洞窟】【フォズ】大神官を救出しに行く際には、NPCとして戦闘を助けることになる。
 
【ネリス】のことを本気で好いており、病を患う彼女のためにフーラルに頼んで【世界樹のしずく】を手に入れたり、髪飾りをプレゼントするなどしていた。
しかしそのことが原因で、ネリスの弟の【ザジ】からは目の敵にされていた。
カシムとしてはザジにムキになることはあっても決して敵意などは抱いておらず、決闘場に出場しようとするザジの助力を主人公たちに頼むなど気にかけている。
ちなみに髪飾りの方は後にネリスと魔物が入れ替わったことの伏線になっている。

魂を砕かれた人間の殺害を止め、親衛隊が壊滅しても逃亡せずなおダーマ奪還のために尽力するなど親衛隊として良識ある振舞をしている。
フーラルに親衛隊入りの餌をちらつかせて使ったり、主人公たちをいきなり協力者として紹介するダーティーな対応も目立つが、状況が状況なだけに手段を選べなかったのが実情だったと思われる。
事件解決後は親衛隊入りを止めて去ろうとするフーラルに「後悔しないのか」と声をかけており、彼なりに親衛隊入りに協力しようとしていたとも取れる。
 
戦士としてはかなりの実力者で、【スイフー】とも互角に戦えるほど強いとも言われている。
また、彼の見立てでは主人公達と組めばフォズに力を封じられる前の【イノップ】【ゴンズ】も倒せたらしい。
作中でスイフーと話すことはあまりなかったが、魂砕きに挑戦した戦士が現れた際は、部下をやられたスイフーから乱暴な言葉ながら名指しで助力を要求され、二つ返事で協力しているので元々面識があったことは間違いない。
「自身に匹敵する実力者を敵に回して統制を失う訳にはいかない」スイフーと「ネリスのいる【ふきだまりの町】の治安を守っておきたい」カシムは利害が一致していることから、ある程度の協力関係にあったのかもしれない。
 
主人公たちが【ダーマ神殿地下の決闘場】での決闘を勝ち抜いた後に起こる反乱では、処刑されかけていたネリスを救い出し、ザジと共に魔物たちと戦う姿を見ることができる。
たった一人で助けたネリスを腕に抱えたまま魔物をなぎ倒す様が人々を勇気付け、反乱を起こすきっかけとなった。
ネリスを抱えてあの魔物の群れの中を突破できるカシムはやっぱり強かった。
グラフィック上は【リビングスタチュー】【りゅうき兵】【フライングデビル】まで出てくる所を決闘場にいる女性曰くばっさばっさ薙ぎ倒していたというのだから、NPCとしてはもう少し強くならなかったのかとますます思うところではあるが。
 
フォズ大神官からの信頼も厚く、手柄を立てたこともあってダーマ奪還後には親衛隊の隊長に任命され、人事などに苦心する様子が描かれた。
しかしその後、ザジが黙って出て行ってしまったことで、ネリスがほとんど寝たきりになってしまい、カシムもやつれてしまっている。
 
ちなみに【ガボ】からはやたらと足が短いことを言及されており、本人にも自覚はあり結構気にしている様子。
詳細は【どうしてカシムは 足が短いんだ?】を参照。

NPCとしての強さ

NPCキャラクターにしては珍しく行動が完全ローテーションで、

通常攻撃 → 様子を見る → 激しく斬りつける → 通常攻撃 → 激しく斬りつける → 様子を見る

という順番で行動する。
 
これまで敵専用技であったはずの「激しく斬りつける」を使う唯一の味方キャラである。
見ての通り、3ターンに1回のペースで行動してくれないのが難点。
また、攻撃力は低いというわけではないが、加入時期の都合上【ザジ】【フォズ】よりは低く設定されている。
前述の実力に関する設定面にはあまりそぐわない戦闘能力のようにも思えるが、この辺りはゲームの仕様上仕方のない部分でもあるだろう。
 
なお、彼の設定上の職業は【魔法戦士】らしいのだが呪文や特技を使用することはない。
一応彼は【アントリア】に騙されて【ふきだまりの町】に落とされた者ではなく、ダーマ神殿が陥落した際に落ち延びた身なので、特技を奪う泉にわざわざ浸かっているとは思えないのだが……。
やたらと様子を見たり攻撃力がザジやフォズより低い辺り同行時は本気を出していないのかもしれない。
 
ちなみに「激しく斬りつける」を使用した際「カシムは はげしく 斬りつけてきた!!」と受け身の文章が表示される。
単なる設定ミスとしか思えないが、これはリメイク版でも修正されていない。

リメイク版

短足関連のセリフがすべてカットされている。
キャラグラフィックの3D化に伴いどう見ても短足には見えなくなったこともあるのだろうが、それ以上に主人公側のキャラクターであるガボが個人の外見の欠点を何度も言及して挙げ句にはカシム本人にも指摘する……というのはあまり感心できたものではなかったのである意味当然の修正ではある。
いずれにせよリメイク版のカシムの足の長さは(グラフィック的に見ても)人並みのものに変更されたのだろう。
 
また、3DS版では多くのNPCが特殊会心(16分の1の確率で攻撃力の約2.5倍のダメージ)を繰り出すことができるのだが、彼は使用しない。
一応、通常攻撃が会心の一撃になることもあるが、他のNPCとは異なり主人公たちと同じ仕様(攻撃力とほぼ同等ダメージ)なのでちょっと物足りない。

小説版

フーラルがいない関係上、彼の役割の一部が統合されている。
そのためか「過去に盗賊の職を経験していた」というエピソードが語られており、彼の存在は主人公の職業に関する考え方に影響を与えている。
また、こちらでは普通に「疾風突き」を使用する場面があり、特技や呪文を奪われていないことが明確になっている。