【魔法戦士】

Last-modified: 2023-05-26 (金) 17:24:06

概要

その名の通り魔法を操ることに長けた戦士であり、物理攻撃に加え呪文や【魔法剣】系の特技も使いこなす。
おおむねWizardryシリーズにおけるサムライに該当し、あちらでも戦士並みかそれ以上の装備・ステータスと魔法使いの呪文を使いこなす。
SFC版DQ2で【サマルトリアの王子】の肩書きとして初登場した用語。DQ6からは【職業】として登場した。
 
最上級職として【勇者】が登場するDQ6とDQ7においては、勇者との差別化のためか恩恵の少ない上級職としての登場となった。
 
一方でマルチプレイが前提となったことで万能職としての勇者が廃止されたDQ9以降の作品では(従来の【かしこさ】に相当する)【こうげき魔力】が攻撃・弱体呪文双方補正が掛かるようになった仕様変更に後押しされ、攻撃性能を押し出した有用な上級職に生まれ変わった。
特に【ギガスラッシュ】【ジゴスパーク】で大ダメージを叩き出す様は勇者よりも勇者めいており、魔法戦士を評価する口ぶりで発言者の世代が判別しやすくなっている。
 
【NPC】ではDQ7の【カシム】が設定上では魔法戦士とされている…が、呪文の類を一切使わない。
なおDQ8の【七賢者】の一人【シャマル】の肩書きは魔法士であり、これとは微妙に異なる。
意味するところはほぼ同じと思われるが。
 
海外版表記はArmamentalist。arma(ラテン語:武器)+mentalist(霊能者)による造語。
 
DQ3ではこの職業自体は登場しないが、【ダーマ神殿】にいる人物から「魔法使いから戦士に転職して、魔法も使える戦士に!」と【転職】の一例として紹介されている。
【公式ガイドブック】やSFC版の説明書でも言及されている(そちらでは「魔法戦士」という単語がはっきり使われている)が、実際には戦士ではMPが伸びなくなるためあまり効率のいい転職とは言えない。
飽くまでも「わかりやすい一例」として挙げられているだけなのだろう。

DQ2(リメイク版)

SFC版から表記されるようになった【サマルトリアの王子】の肩書き。
開発が途中のまま発売となったFC版にて調整不足であった装備の性能や呪文の仕様修正され、最終的には【Ⅰ勇者】の基礎ステータスとほぼ同じになる元からの基礎能力に【ロトのつるぎ】以上の武器攻撃力が加わった打撃や、低消費MPでの全体攻撃【ベギラマ】などが備わり、文武両道の強さを併せ持つ。
地獄のように恐れられた【ロンダルキアへの洞窟】【ドラゴン】の群れを【ザラキ】で蹴散らしてゆく姿はFC版を必死の思いで突破したユーザーに大きな驚きを与えた。
 
リメイクでは【ローレシアの王子】の装備も強化され、最高レベルと【いなずまのけん】で攻撃力が255になるよう調整されたため
同じくリメイク版から登場した【ちからのたね】の力+18上昇分をサマルトリアの王子に使えるようになったのも大きい。
 
SFC版では即死確定技である【マヌーサザラキ】のほか、裏技により全ステータス255を保ったまま【はやぶさのけん】での二回攻撃が可能となっており、あの【もょもと】さえも凌ぐ強さを身に着けている。

DQ6

データ

職特性なし
マスター特典最大MP+20
転職条件【戦士】+【魔法使い】を極める
上級職なし(勇者への転職条件対象外)

 
職補正

ステータス補正
SFC版リメイク版
ちから134/128(+4.7%)+5%
すばやさ115/128(-10.2%)-10%
みのまもり108/128(-15.6%)-15%
かしこさ128/128(±0%)±0%
かっこよさ128/128(±0%)±0%
最大HP115/128(-10.2%)-10%
最大MP140/128(+9.4%)+10%

 
習得特技と必要戦闘回数

称号習得特技戦闘回数
累計(ここまで)
1メラファイター【かえんぎり】-(-)
2バイキルター【バイキルト】11(11)
3デインキラー【いなずまぎり】23(12)
4スペルキラー【マホターン】49(26)
5ブリザーダー【マヒャドぎり】89(40)
6バシファイター【バシルーラ】139(50)
7マグマソード【マグマ】189(50)
8フォースロード【メラゾーマ】239(50)

解説

戦士と魔法使いを極めると転職できる上級職。
職業としては弱いわけではないのだが、後述の様々な要素が重なって不遇な印象が付きまとう。
 
まず「ちからとMPがたくさんあがる」と説明されているが、実際はそんなには上がらない。
肝心の長所の補正がいまひとつなだけでなくHPと素早さ、身の守りにマイナス補正がかかってしまう。
ステータスの差し引きは-20で、同じく前衛職と後衛職を下積みに持つ【パラディン】の+40(かしこさを含めないと+25)と較べると貧弱。
それに上級職の中でこれだけ「職業特性」が存在しない点も厳しい。
一応マスターすればMP+20の補正が付くのだが、【賢者】も同じマスター特典を持つ上に消費MP軽減の特性があるため明らかに見劣りしてしまう。
勇者に至ってはMP+40にHP自動回復が加わるため、もはや勝負にすらならない。
最終的にこの職業で固定することはまずないだろう。
【バトルマスター】が物理攻撃を防ぐのだから、属性攻撃くらい防げたり、もしくは賢者が呪文や特技の消費MPを軽減できるのだから、呪文の威力や効果を増加させたりしても良かったと思うが。
せめて補助呪文の【耐性貫通力】が上がるだけでもかなり評価は違っていただろう。
 
また基本職の間においても、「戦士」+「魔法使い」という水と油の組み合わせで、どちらから極め始めても既習の呪文・特技と能力値補正が著しいミスマッチを起こしてしまうというのも痛いところ。
ただし、下積みさえ終われば極端な補正は掛からないので、どのキャラクターが就いても性能が腐る心配がないという点、そして下級職も含めた習得呪文・特技の戦闘面での有用性から見ても、流石に【レンジャー】よりは強い。
 
3種類の【魔法剣】はいずれも対応する属性の耐性を持たない敵には1.3倍の威力を発揮する特技で、【バイキルト】が有効かつ武器の追加効果も発揮されるため、上手く使いこなせればそれなりに強力。
ただ肝心の敵の耐性を読むのが難しく扱いが難しい上、他に良い特技が多いのも相まって使われる機会は少ない。
バトルマスターの剣技みたいに分かりやすく間違えにくい方を使うのがいいに決まっているし、AIに使わせた方が良いのも厳しいところ。本作において有効性が高い【メラ系】【デイン系】の魔法剣を習得しないというのも減点対象。
なお「メラファイター」と名乗ってはいるが火炎斬りは【ギラ系】(炎系より耐性持ちが多い)、「デインキラー」と名乗っていはいるが稲妻斬りは【イオ系】【いなずま】と同じ)である。
攻略本だけではなく開発スタッフまで勘違いしていたのか、それともプレイヤーを惑わせる気満々なのか、どちらにしても紛らわしいことこの上ない。
もっとも、後者に関しては稲妻斬りという名前が1番悪いとも言えるが。
なお【バギ系】の属性がついた剣技である【しんくうぎり】は魔法剣ではないので【バトルマスター】★1での習得となる。
バギは魔法使いの呪文ではないので仕方がないが、属性付き剣技のスペシャリストというわけではないのが残念なところ……。
 
魔法剣目的で前衛キャラに就かせるよりも、むしろ【メラゾーマ】のために後衛魔法キャラにマスターさせるほうが活躍を見込めるだろう。
今作のメラゾーマは魔法戦士でしか習得できないので、この呪文の存在が魔法戦士にとっての数少ない強みになっている。クリア前の実現は難しいが、とくに【やまびこのぼうし】との組み合わせが強力。
 
マスターまでの早さは【スーパースター】に次ぐが、残念ながらこの職業は【勇者】への転職条件に含まれていないため、【主人公】はこの職業を極めても勇者になることはできない。
【ダーマ神殿】にいる戦士が唯一紹介してくれる上級職であり、職業の名前的にも主人公をこれにしたくなってしまいがちだがこれは罠。おまけに、公式ガイドブックの職業イラストまで主人公になっている。騙されてしまわない様に。
今作では味方が【いてつくはどう】を使用するためには勇者で習得するしかないので、主人公の勇者転職が遅れるのはかなり痛い。
他のキャラの場合も勇者への道のりが遠のいてしまうが、そもそも主人公以外を勇者にすること自体がやりこみの領域なのでそちらはそこまで気にする必要はないだろう。
ちなみに、主人公の最強装備であるラミアスの剣の追加効果を併せると、条件次第では火炎斬りや稲妻斬りが【せいけんづき】を上回る最高のダメージ期待値となり得る(対【ダークドレアム】で有効かもしれない)。
 
魔法戦士を戦力として積極的に活用したいなら、取り柄のメラゾーマを活かせるMPが伸びやすいキャラに就かせるのがいいだろう。
魔法戦士のステータスは完全な後衛職よりはまだ打たれ強いので、賢者と併せて【ミレーユ】【バーバラ】にマスターさせることが考えられる。
回復呪文をレベルアップで習得できる【チャモロ】【ホイミン】【キングス】にとっても相性がよい。ただし、【スライム格闘場】に参加するスライムはこの職…というより、魔法使い職に就けると特定の試合で詰む可能性があるので注意が必要。
もし魔法戦士を戦力として考えない場合であっても、SFC版ではクリア後の隠しダンジョンに進むために誰かを★5まで育てなければならない。
 
 
ちなみに漫画やCDシアター等といった派生作品では、ミレーユが魔法戦士になっていることが多い。
元より魔法使い寄りのステータスでありながら、ある程度は剣装備が可能な点が理由だろうか。

DQ7

データ

職特性なし
マスター特典最大MP+20
転職条件【戦士】+【魔法使い】を極める
上級職これを含む上級職の中からどれか3つ極めると【勇者】へ転職可能

 
職補正

ステータス補正
ちから+5%
すばやさ-10%
みのまもり-15%
かしこさ±0%
かっこよさ±0%
最大HP-10%
最大MP+10%

 
習得特技と必要戦闘回数

称号習得特技戦闘回数
累計(ここまで)
1メラファイター【マホカンタ】-(-)
2バイキルター【かえんぎり】12(12)
3デインキラー【いなずまぎり】24(12)
4スペルキラー【バイキルト】50(26)
5ブリザーダー【マヒャドぎり】80(30)
6バシファイター【バシルーラ】130(50)
7マグマソード【ベギラゴン】170(40)
8フォースロード【メラゾーマ】220(50)

解説

パッとしないステータス補正も習得特技も相変わらず。職業特性もなし。
前作から取得呪文・特技を変更し職歴称号だけを流用した結果、チグハグな印象がより際立ってしまった。
新たにベギラゴンが使えるようになったものの、魔法使いで習得できたものが移ってきただけ。
それは別に問題はないが、それなら「マグマソード」から「ベギラソード」に変えるなど取得呪文・特技に合わせた職歴称号に変更をした方が良かったのではと思えなくもない。
色々な箇所で調整不足が目立つ職業。
 
一応今作での勇者の転職条件は上級職3つを極めることなのでこの職業もカウントされるが、最上級職(【ゴッドハンド】【天地雷鳴士】)とは全く関係がない。
その上魔法戦士は条件の下級職がそれら最上級職への道のスタートラインにもなっているため、余計にスルーされやすい。
バイキルトは今作で主力となる特技とのシナジーが薄く(4連続攻撃の初撃にしか効果がない【つるぎのまい】、バイキルトも攻撃力自体も影響しない【どとうのひつじ】)、最終的には【オチェアーノの剣】の道具使用で同じ効果を得られてしまう。
メラゾーマは呪文の中では確かに強力だが、やまびこのぼうし込みでさえ【アルテマソード】には及ばない。
今回は馬車が無いのに相変わらず前衛職と後衛職を経由するため、「キャラ特性に噛み合わない職の時期を馬車で過ごさせる」という誤魔化しがきかなくなった。
主人公ならバトルマスター、マリベルなら賢者という風に進んだ方が自然で実際の使い勝手も良いし、最上級職への道のりは明らかにそれを想定して舗装されている。
相変わらず剣と魔法の両立という華々しい設定に名前負けしており、今回もとことん不遇な職業である。
 
職単体としてははっきりした長所に乏しいが、それでも魔法戦士をパーティの戦力として活かす方法として、賢者、パラディンと併せて勇者を目指すことが考えられる。
賢者をマスターした後のキャラは、上に述べたように天地雷鳴士を目指すのが自然に見えるが、スーパースターを極めるまでの長期にわたってHPに大きなマイナス補正が掛かってしまうのがネックになる。また、とくに離脱期間の長いマリベルの場合、ラスボス戦や裏ボス戦までに天地雷鳴士に間に合わない可能性も高い。
これに対して、賢者+魔法戦士+パラディンであれば、育成中に打たれ強い職に就くことが多く、なおかつ賢者で覚えた呪文を使うためのMPもそれなりの期間確保できるので、ストーリー攻略を優先するなら有力な選択肢になる。
天地雷鳴士ルートよりも、勇者までに必要な戦闘回数が数十回少ないこともメリット。
これ以外だと、職業コンプリート目的も兼ねて、最上級職に関係がない【海賊】【魔物ハンター】と併せて勇者を目指すルートがあるくらいだろうか(職歴技のいなずまが無駄にならない組み合わせではある)。

DQ7(リメイク版)

データ

転職条件、職補正、特性、マスター特典はPS版と同じ
 
習得特技と必要戦闘回数

称号習得特技戦闘回数
累計(ここまで)
1メラファイター【ベホイミ】【マホカンタ】-(-)
2バイキルター【バギマ】【かえんぎり】10(10)
3デインキラー【スクルト】【フバーハ】20(10)
4スペルキラー【バイキルト】【いなずまぎり】32(12)
5ブリザーダー【ライデイン】【マヒャドぎり】56(24)
6バシファイター【ラリホーマ】【バシルーラ】86(30)
7マグマソード【メラゾーマ】【ベギラゴン】123(37)
8フォースロード【ミラクルソード】173(50)

人間下級職と被るベホイミ、バギマに限って引き継ぎ可。

解説

諸々の仕様変更に伴い魔法戦士も習得特技が整理されたが、相変わらず職歴称号とはチグハグなまま。
 
新規習得で目ぼしいものは、スクルト・フバーハ・ラリホーマ・ライデイン、後のシリーズから逆輸入された【ミラクルソード】など。
PS版から見れば強化されてはいるのだが、他の職業はそれ以上に強化されてしまい、相対的には差が埋まるどころか益々弱体化してしまった。
特にアイデンティティであったメラゾーマ・バイキルト・ベギラゴンが、賢者をはじめあちこちに配られてしまったのが痛い。
習得呪文の引継ぎと言った要素の無くなったので、以前にも増して「魔法戦士である必要性」が薄れてしまった。
唯一の個性と言える【ミラクルソード】は他に勇者でしか覚えられないが、肝心のダメージ倍率が低いうえに、
(他シリーズと違い)なぜか回復量に【バイキルト】【きあいため】の効果が乗らないという欠陥がある。
そのため一人旅等の縛りプレイでもない限り役立つことは少なく、むしろ不遇なイメージを強めるだけになっている。
職業補正、マスター特典、そして覚える特技・呪文のラインナップのどれも勇者に勝るものがなく、強いて言っても職業マスターまでの必要戦闘回数が少ないだけで結局勇者の完全下位互換でしかない。
ベホイミとバギマだけは勇者職だけでは覚えないが、汎用性の高い【僧侶】でどちらも覚えてかつ忘れないため、余程偏った転職ルートでもない限り勇者になる頃には既に覚えているだろう。
 
職業コンプリートを目指している人しか転職する機会はないかもしれない。
あるいはPS版同様に海賊+魔物ハンター+αで勇者を目指すルートで下積みにするぐらいか。
しかしその場合、同じ不遇仲間だった【魔物ハンター】が大幅出世してしまったため、余計に格差を感じるかもしれない。
デイン系を覚えるなら、いっそ【ギガデイン】まで覚えてくれれば多少違ったのだが・・・。
 
 
服装は下記DQ9での魔法戦士に沿った羽根帽子+旅人の服型。しかし色合いがよく言って落ち着いた、ぶっちゃけ地味なものに。
DQ10に登場する【ウェスタンブラウスセット】に類似したデザインといったら分かりやすいか。(特に主人公とメルビン)

DQ9

データ

転職クエスト

 
能力値

ステータスランクLv99
能力値
12職中
順位
最大HPB5403
最大MPC2265
ちからB3515
すばやさD1739
みのまもりC2435
きようさD11010
みりょくB1854
かいふく魔力-0-
こうげき魔力B2822
経験値49525894

(ランク E:最低値 D:低い C:普通 B:平均より上 A:高い S:非常に高い +:そのランク内で上位 -:0)
 
取得スキル
【剣スキル】
【杖スキル】
【弓スキル】
【盾スキル】
【フォース】
 
習得呪文

解説

上級職の一つで従来の魔法戦士とは一味違う能力を持つ。
魔法戦士と謳っているが、戦士の比重が大きく力やHPが高め。極端に低い能力も無いが、特別高い能力も無い。
バトルマスター並のHPとパラディン並の力、賢者を超える攻撃魔力を持つ。攻撃魔力が魔法使いに次いで高いが、攻撃呪文は覚えず全て補助呪文となっている。
【こうげき魔力】は高いほど敵に掛けるタイプの補助呪文の成功率が安定する上、ギガスラッシュやジゴスパークなどの特技のダメージも上昇させる。
 
従来の魔法戦士はどちらかというと能力や習得特技が極端に抑えられた劣化版勇者のような印象だったが、勇者職が廃止されたDQ9の魔法戦士は極端に高い能力は無いものの素早さと器用さが若干低い程度の欠点しか無く、スペック的には過去作の勇者に近い。
ただし、DQ9では極力万能職というものを廃止しているため、魔法戦士も決して万能と言えるほど強化されたわけではない。(万能さという観点では【ベホイム】を覚え、打撃要員にもなれる【レンジャー】に軍配が上がるだろう)
 
スキルの振り分け方針としては、武器を使って戦い抜くには力が必要となり、状態異常や弱体をメインにするなら攻撃魔力と素早さの強化が必須になる。
攻撃魔力はBと賢者より高いものの、スキル未強化のままでは呪文の成功率があまり高くはならないので敵に掛ける呪文をメインにするなら下級職時代に魔法使いのスキルを下積みしておくと良いだろう。
また素早さがDランクと補助を使う職業としては魔法使いより遅くなるため、先攻を重視する場合は下級職スキル装備品などを準備しておくと良い。
 
さらにDQ9では全職業中で補助呪文が最も豊富で、戦士として活躍できる一方で敵を間接的に無力化する能力にも長けているという唯一無二の性能を得た。
先の通りDQ9の魔法戦士は攻撃呪文を一切覚えないため、純粋なダメージソースは打撃がメインとなっている。
力の値は専門職のバトルマスターには劣るが、戦士に次いで素の力の値でもパラディンとほぼ互角という戦闘力を備えている。
 
また、純粋な戦士系と違ってMPがかなり高いため、特技を積極的に使えるという大きなメリットもある。
というよりも全ての職業で剣装備可になったり、固有スキルでMPを底上げするまでだと、戦士とバトルマスターはMPが極端に低く、盗賊と旅芸人は力とHPが微妙なことを考えると、本編内では剣スキルを一番うまく扱える職業と言っても過言ではない。
また、力と攻撃魔力の合計値が最も高く【ギガスラッシュ】【ジゴスパーク】などの威力を最も引き出せる職業でもある。
  
最大のウリであるフォースは、攻撃にも防御にも使えるDQ9で屈指の有能スキルとなっている。
習得すれば別に魔法戦士でなくとも使えるのだが、それを踏まえてもDQ9の魔法戦士は今までとは別格の存在と言える。
敵の耐性や属性を考慮して呪文や特技を使い分ける必要があるが、上手く嵌れば被害を最小限に食い止めつつ敵を殲滅できるため、そんな戦い方に魅力を感じたら魔法戦士を使ってみるといい。
無力化に長けた攻撃的な性能と癖が強いが強力なウリを持つオンリーワンな立ち位置を確立し、上級職が導入されたDQ6以来の使えないイメージを完全に払拭した。剣と魔法の両立という看板に恥じないまさに上級職である。
 
公式イラストはマントと大きな羽根帽子というどこかで見たようなデザインになった。

装備・スキル考察

装備面は割と優秀、初めから剣や盾を使えるのは勿論、弓を持てるのはありがたい。
防具に関しては魔法戦士は戦士と同じような鎧が使え、帽子も色々装備ができるため属性耐性も状態耐性も優秀。(本作最強の【しんわのよろい】が装備できるのに、なぜかロトの鎧だけは装備できないが)
アクセサリーで素早さを強化すれば、より呪文を活かすことができる。
 
取得スキルは剣、杖、弓、盾、フォース。
杖は魔法戦士ではほぼ活かせないので、剣か弓が良い。
魔法戦士は、剣のギガスラッシュなどの魔力依存特技を最も生かすことができるためオススメ。にしても装備できる武器は【ククール】に似た構成である。

  • 杖スキル
    攻撃力が低いため魔法戦士が選ぶメリットは無い。
    強いて言えばMPの強化だが、魔法戦士は呪文を使ってるだけならMPにはまず困らない。
  • 盾スキル
    優先する必要は無いが、余裕があればある程度振っておくと便利。
  • フォース
    固有スキルである【フォース】は強力なので是非極めておきたいところ。
    パッシブスキル自体は、力と魅力が+10、身の守り+20、HPと攻撃魔力が+30上昇と微妙だが、最初の【ファイアフォース】【アイスフォース】を覚えるだけでかなり戦術の幅が広くなる。
    魔法戦士の秘伝書を入手すれば、仲間全員にフォースをかけられる「フォースマスター」の能力を得られる。

呪文考察

魔法戦士の呪文は攻撃呪文や回復呪文などはなく、全て補助呪文となっている。
そのため相手の耐性を把握していないと扱い辛い。
魔法戦士の敵に仕掛ける補助呪文は攻撃魔力依存で成功率が上がる。
呪文を有効に使うためには攻撃魔力と素早さの強化が必須と言える。

  • バイキルト
    魔法使いに比べ習得が遅いのでクリアに間に合わない可能性がある。
    クリア後も旅芸人の秘伝書の存在が気になるところ。
  • ピオリム
    魔法戦士が敵に先手を取るためには必須。クリア後のボス相手にも役に立つ呪文。上級職のほとんどはすばやさが低いため、重宝する。
  • ルカニ・ルカナン
    攻撃魔力がやや低い魔法戦士は魔法使いより成功率が若干低い。かなりの敵に通用する。
  • ボミエ・ボミオス
    確実に成功するピオリムの方が安定するので空気。【いてつくはどう】で消されないメリットはあるが。
  • ラリホー・ラリホーマ
    マシン系やエレメント系には効かないことが多い。クリア後以降は効きづらい敵も増えるので過信は禁物。
  • メダパニ・メダパニーマ
    DQ8に比べ耐性を持つ敵が増えた。マシン系も一応効くが効き難い。
    【アイアンブルドー】に効くのはありがたい。
  • マホトーン
    DQ9では魔法戦士専用呪文となった。呪文を使う敵には比較的効きやすいので被害を減らしたいならオススメ。
  • マヌーサ
    地味だが、打撃主体の敵には効果絶大。高レベルの宝の地図の敵にも意外と効く。

パーティ評価

能力的には戦士に近い。

本編

上級職なのでクエストをこなして転職する必要がある。
HPや身の守りは武闘家と同等だが、装備の差で守備力や耐性ではこちらが上回る。
力も低くはなくMPが高いため本編時点でも特技を積極的に使っていける。
補助呪文は要所で使うようにして無駄打ちを避けるようにしよう。
フォースはファイアフォースだけでも早い段階習得しておくと後々非常に便利になる。

宝の地図

敵の耐性が全般的に上がっているため、攻撃魔力を上げて補助呪文を使っていこう。
【やまびこのさとり】を併用すれば試行回数が増えるため、事実上成功率も上昇する。
【ギガブレイク】【ジゴスパーク】が使えるなら、魔法戦士に使わせるとダメージ効率が良い。
戦力的にも十分頼りになるが、パラディンもパーティに居ると若干攻撃の手が緩くなる。

魔王戦

役割としては攻撃と補助の両方を担当することになるが、どちらかの役割に特化しているわけではないので考えて使わないと上手く機能しない。
魔王相手には補助呪文は効きにくく、効いたとしても相手が単独のため、もっと他に効率の良いやり方が見つかる可能性もある。
ただし、進行具合によっては必要な武器やスキルが揃っていないこともあるので、やまびこのさとりで成功率を底上げした異常・弱体呪文なら手間こそ掛かるが使えなくもない。
どちらかといえばバイキルトやピオリムなど味方に使う呪文や、フォースなどをメインの役割に据えることになるだろう。
攻撃役として考えるなら、コンボの主導や銀河の剣ではやぶさ斬りなどの攻撃補助を任せるといい。
また、ムチスキルの【双竜打ち】なら戦士に次ぐくらいのダメージを与えられる。

DQ10オフライン

【主人公】【転職】でなれる職業の一つ。
【戦士】【魔法使い】をレベル30まで育て、クエスト176【王宮の魔法戦士たち】をクリアすることが転職条件。
 
ステータスデータ

 初期
(Lv1)
Lv70
基本増強最大
さいだいHP35549569739
さいだいMP20387427487
こうげき魔力10480-560
かいふく魔力00-90
ちから12302312357
みのまもり5228233293
すばやさ10173-393
きようさ10302-462
みりょく7271-421
スキルポイント099
経験値03,105,747

増強=その職業で得られるパッシブを含めた値
最大=他の職業を含めたすべてのパッシブを取得した状態
 
使用可能スキル

※大盾も装備可能。
 
レベルで習得する能力

Lv41まで育てることで、HPが20、MPが10、ちから(攻撃力)が10、みのまもり(守備力)が5底上げされる。
 
職業クエスト
受注場所は【ヴェリナード城】。場所の関係で【破邪舟】関連イベントを終わらせていないと転職できない。
Lvは受注条件

解説

バイキルトと各種フォース+フォースブレイクによりパーティーの火力を大きく引き上げる攻撃的補助役…だったオンライン版から能力を引き継いでいる上にフォースブレイクも連発できるのだが、Ver1範囲の職業候補としてはかなり厳しい。
まず必須スキルとも言えるフォース範囲化は習得レベル55、フォースブレイクは65で、バイキルトでさえ43。中盤以降MPにあまり困らないバランス上MPパサーは使用機会が少ないので、上位職にも関わらずレベルをカンスト目前まで上げないとほとんど補助ができない。
必殺技は【ギガブレイク】【シャイニングボウ】を持つので範囲、単体共にダメージが出せ、【マジックアロー】で呪文アタッカー(といっても主人公を魔法戦士にする場合フウラしかいないが)のサポートができるのは救いか。
レベルを上げてこれらのスキルを覚えたとしても、バイキルトこそ使えないがフォース、フォースブレイクでの火力補助に加え鉄甲斬や真・やいばくだきといったボス戦で欲しいデバフ特技を攻防両面で揃える(しかもスキルアップパネルでの成功率アップや炎属性低下との重ねがけも可能)上に本人の火力もある【ヒューザ】が立ちはだかる。確率次第で【マジックルーレット】で火力を高められる強みはあるが、フォースブレイクの更新に加えてこれまで使うと攻撃ターンを捻出しにくいという問題が発生してしまう。
総じてスキルの貧弱さと複数の職業の特徴を持つ仲間キャラクターとの差別化という主人公の弱みがモロに入ってしまった職業と言えるだろう。
と言ってバイキルトとフォース、フォースブレイクの両立は唯一であるし、自身の火力もこれらの補助込みならなかなか。ヒューザよりも鎧やパッシブの分硬く、ヒューザにデバフを全て任せると忙しすぎるので、育てきってしまえばヒューザを火力役に回せるようになる両立も十分あり。レベルを上げた上で戦えるVer2範囲に期待といったところか。
またパッシブはHP、MP、攻撃力、守備力と有用なものが揃っているので、なんにせよレベル41までは是非上げておきたい。

DQ10オンライン

Ver.1.2で追加された職業。バイキルトとフォースを中心とした支援という点はDQ9と同じ。
属性を利用した火力強化とMP操作に特化した攻撃寄りの補助系職業となっている。戦闘中に敵の弱点属性を確認できる特殊効果もある。
詳しくはこちらを参照。

シアトリズムDQ

サマルトリアの王子の初期職業。転職には【魔法戦士のさとり】が必要。
武器は剣と杖。専用スキル「フォース」は魔法剣系特技が多い。

星ドラ

バトルマスターよりステータスが安定している物理攻撃職。
戦士、魔法使いがそれぞれレベル50であり、魔法戦士のさとりを所持していると転職可能。得意武器は剣・槍・斧・短剣・杖・ムチ。固有スキルは【マジックバリア】と自身の攻撃呪文スキルの属性と威力を引き継いだ「魔法連斬」。
魔法連斬はCTを二つ分使う代わりにトップクラスの火力を出せ、他の職では威力が低過ぎて不要とされる攻撃呪文スキル枠を無駄にする事無く使えるようになる。
魔王級では、攻撃はもちろんだが、呪文のダメージが大きい相手に対して、マジックバリアでのダメージ軽減が期待されることが多い。
この職の上位となる超級職に星騎士がある。

DQウォーク

2020年3月に実装された上級職。
戦士、魔法使い共にLv50で転職可。
得意武器は剣・短剣・杖・ムチ。職業特性はフォースブレイクで、属性攻撃した際にその属性の耐性を下げることがある。
魔法か物理のスイッチアタッカーだが、自前のスキルからサポートもでき、そこそこ高い回復魔力からヒーラーもできなくはない万能職。
万能職が故に一番手にはなれないのが悲しいところか。
2021/4/27に実装された超連戦組手ではMP管理が厳しいため、得意武器が自力でMPを回復できる杖とMPを他者に受け渡すMPパサーを持つことからサポート職として有用である。
2021/7/8にダーマの試練が実装され、試練をクリアするとパーティ全員の全属性ダメージ+5%のパーティスキル、味方ひとりの呪文耐性を上げるマホバリア、フォースブレイクの確率を大幅に上げるフォースバーストを会得できる。

蒼天のソウラ

メインキャラクターでは【魔公子イシュマリク】が魔法戦士である。
イシュマリクは右手にサーベルを持ち、左手でフォースや呪文を発動するという正に魔法を使う戦士という戦闘スタイルで戦う。
そのどちらも【エクステンション・ライン】で強化され、原作には出てこない拡大版スキルとして強大な力を発揮する。