【生物】/チャックル

Last-modified: 2020-06-06 (土) 20:20:42

アルファベット表記:Chac'll
読み:ちゃっくる
漢字表記:駆鳥
分類:四肢嘴鳥類陸鳥亜類陸走鳥目ピックビーク科チャックル亜科
危険度等級:D
生息地方・国家:九大州全域
生息域:草原地帯他
Tag: 生物 嘴鳥類 鳥類 チャックル類 危険度等級E 発案:tocoma110


概要

大陸全土で馬と並び称される、陸上移動手段となっている陸走鳥。
鉤状の嘴を持つピックビーク種の代表格であり、そのスタミナ・速度・人間に懐きやすい気性から幅広い地域で飼育されているほか、野生にも多数生息している。活動範囲が広い通り、秘境各地で活動する姿が見受けられる。

  • 人間とのかかわりは深く、大陸歴成立頃にはすでにいろいろな飼育・騎乗技術が確立している。

 

分布

大陸全土、場所を問わず生息する。
多くは平原地帯やその金利となる森林部を好んで生息するが、山岳地帯、岩砂漠、果ては火山地帯近隣などでも目撃されており、見掛けない地方はないとまで言われるほど。

 

形態

全身を豊かな羽毛が覆っており、夏冬で羽毛が大きく生え変わる。

  • 夏羽毛はさらりとしてやや硬質な質感を持ち、通気性に優れている。対して、冬羽毛はふっくらとして保温性に優れている。特に北方のチャックル冬羽毛を使った防寒具や布団は人気が高い。

また、ピックビークである通り鋭い鉤状の嘴を備えている。
嘴を駆使して根菜類を掘り出したり、昆虫類を捕らえるために用いられる。それ以外には採掘の練習のためかそこらへんを唐突に掘り出すという奇癖にも発揮され、チャックルの生息域であることはその独特の堀跡から見つけ出すことが出来るほど。長い首と組み合わせることで地面を置きくえぐり、地下に眠るものを掘り当てる。

その他、頭部には鶏冠にも見える羽毛による隆起線が存在する。
頭部はやや大きめで栗っとした目があるところが特徴。また表情筋が豊か。
 
翼は小さく飛行には一切使えない。精々が威嚇や感情表現などに使える程度。
尾羽も大きく上向いた放射状に生えている。これはある種のバランサーとしても機能し、歩行・跳躍などに際して器用に動く。


直立時は身長2.5m強・腰部までの体高1.8m程度。

 

生態

基本的には複数の家族単位で群れを組み、生活する。
およそ誕生から4~5年掛けて成長し、一人前となった段階で親元を離れて単独で生活をはじめるか群れに残るかを決める。その後は別の群れと合流ないし接触したところでつがいとなる相手を見つけ、つがいを形成する。

  • つがいは生涯連れ添うこともあれば離婚することもあるようで、そういったところは個体差による様子。また、群れにもある程度性質に差異があるようで、そういった意味では集落じみた形での共同体としても機能している。

また、独特の鳴き声を上げることで知られている。


後述の通り優れた脚力とスタミナを持っており、様々な環境を飛び回りながら生活する。
飼育されている種を除いて定住することはなく、各地を放浪し続ける生活を行なう。その活動範囲は極めて広域で、数百~数千kmを巡回するように移動していくという。

  • また、旅の途中でルートを変えることもある。それは危険予測に基づくと思われるものから、単なる好奇心で道を変えてみることもあるようで、タイミングはわかりづらい。いずれにしても、をまたいで移動することはよくあることで、その活動範囲は極めて広大。それ故に、大陸全土に進出することとなったと考えられている。

食性は雑食。
主に根菜類・堅果・野草の類を食べる植物食であるが、その他にも昆虫類や爬虫類なども捕食することがある。精結含有物?を好むということはないようだが、傷を負った際などは紅血草アルモの水を食する姿が目撃される。

  • そのほか、優れた味覚を持つことが知られる。
    ある程度味の好みがあるようで、個体によって好き嫌いが生じることがある。また、嗜好品として紅蓮辛子?シュガービッツ?を食する。当然、これらは健康に何ら寄与しないものであるため、趣味性の高い食事を摂る点が特徴と言える。
    • また食性ではないが、飼育される種は遊戯を好むなど趣味を持つ非文明種でもあることは、意外と知られていない。

 

能力

非常に高い知能を誇り、一般的に人類種の子供程度の知能と自律を可能とする。
そのバイタリティの通り好奇心旺盛で観察力に優れ、見たものを学習し行動に反映させることが出来る。

  • それに加え、表情筋が極めて豊かというのも大きな特徴。
    表情を駆使してのコミュニケーションをとるという能力を備えており、鳴き声と表情を組み合わせて高度なコミュニケーションを行なう。それは自分たち以外の生物のものでも例外ではなく、人間に慣れたチャックルは人間の表情を巧みに読み、相手を気遣う真似もする。元来群生である彼らは社会性も発達させているため、そうした仲間への気遣いは外の種と比べても突出している。

陸走鳥らしく脚力にも優れ、その瞬発力・持久力は中型陸走鳥の中でも際立って高い。
鎧を着こんだ人類種をその背に乗せても、時速60㎞で数時間を持続的に走行可能なほか、一跳びで数m~10m近い距離を跳躍する。その姿はまさしく「大地を飛ぶ」という形容に相応しい能力と言え、

  • また、その脚力は移動のみならず外敵への対処にも用いられる。
    威嚇の鳴き声さえも無視する相手には強烈な蹴りを叩き込む。その威力は一撃で鋼鉄の盾をひしゃぎ、鎧を着こんでいても並大抵の人類種であれば貫通した衝撃で内臓が破裂するほど。

また、非情に頑丈。
数m~10数mの高所から着地しても何ら支障なく活動し、矢弾の数発程度では簡単には死なない。また多少の精素濃度であれば平然として生活出来る上に、毒物に対しても極めて強い抵抗力を持つ。この頑丈さが各地の秘境でも平然と棲息している理由の一つでもある。

 

種類

基本的には羽毛の色によって、下記のような名称がつけられているが、概ねは前述の通りの特徴は変わらない。

通常種

  • イナホチャックル
    稲穂駆鳥。Wheat Chac'll。
    稲穂ないし小麦色に近い明るい黄色系の羽毛に覆われる、代表的な種。
    原種は爬州燦州平野部をに生息していたとされるが、現在では各地で目撃される。
  • アカハニチャックル
    赤土駆鳥。Rusty Chac'll。
    赤錆ないし赤土色の羽毛に覆われたチャックル。亜州楪州に生息し、やや攻撃性が強く勇猛果敢。南方種のためか冬羽毛が北方種と比べ通気性がいい。
  • ソウゲンチャックル
    草原駆鳥。Grass Chac'll。
    若草色の羽毛を持つ爬州や華州、また少し跳んで俄州に多く生息する種。
  • クラツチチャックル
    暗土駆鳥。Dark Chac'll。
    焦げ茶色の羽毛に覆われた応州畏州に生息するチャックル。南方種よりも大柄で攻撃的。

 
基本的には前述の者が一般的な種になるが、中には以下のような派生種も存在する。

カゲイロチャックル

影色駆鳥。Shade Chac'll。
暗紫色の羽毛に覆われた、応州固有の種。
森林部に巣を構える点もやや珍しい性質と言えるが、その最大の特徴は飛行能力を未だに残すという点。
翼が簡易的な波音器官として機能しており、その力で浮上と多少の気流制御を行える。それ以上の機能は備えないが、一時間近い飛行を可能とすることは十二分に強力な機能といえるだろう。

シロガネチャックル

白銀駆鳥。Snow Chac'll。
畏州と爬州北部、燦州北西部の寒冷地帯に生息する稀少なチャックル。
金属質に近い光沢を見せる白色の羽毛に覆われている。仲間を守る意識が強い他非常に勇敢な気質を備えており、優れた軍鳥として成長する素質を備える。その一方で飼育するには少々他種への警戒心が強く、これを飼育・乗りこなすことはある程度のステータスとなるほど。そのため、畏州の軍人の中ではこれを飼いならせることが一つの技量基準となる。

  • 特に聖騎士はこれを乗りこなすことが条件の一つでもある。

センジョウチャックル

戦場駆鳥。Crimson Chac'll。
血のように紅い羽毛に覆われた、通常観測される中では最強最大、危険度等級Bに位置する化け物じみた生物。
鋭く頑丈な羽毛と赤黒い嘴が特徴。
非情に荒い気性の持ち主で、群れに近づくものには敵意を隠さない。またチャックルにしては珍しく肉食性が強いこともあり、人類種にも襲い掛かってくる。それ故に秘境開拓者などは対処を求められる面が存在するが──決して正面から挑んではならない、とされる。

  • その理由は単純明快、本種が大擬竜とすらも群れで渡り合う化け物だからである。
    純粋な敏捷性・運動能力は通常のチャックルの数倍以上、中でも脚力はずぬけて高く、攻撃として繰り出される蹴りが擬竜の首をへし折った姿も目撃されている。おまけに弾や機構剣の直撃すらも耐え凌ぐなど、羽毛と肉体は下手な装甲よりも頑丈。

また鳴き声・羽毛・尾羽を駆使して一種の波音器官を形成し、波音術?を行使する。
特に群れで行使する降り注ぐ焔の雨亜竜類ですら仕留めるほどで、その威力は冗談抜きで戦略級殲滅波音術とたとえられる通り。これによって様々な外敵を滅ぼしてきた。


現状目撃されている中ではぶっちぎりで危険なチャックル故に、接触は退獣士以外では認められておらず、退獣士内でも専門のチームでの戦闘を義務付けられている。
唯一、生息域が極めて狭いことだけが救い。


直立身長は3m半、腰部体高が2.5m程度。

オウゴンチャックル

黄金駆鳥。Golden Chac'll。
その名の通り黄金に輝く羽毛を持つという、伝説のチャックル
極稀に目撃されるのみで詳細の知られていないチャックルであり、様々な噂が尾ヒレをつけている。
唯一、音速を超えて駆け抜ける姿だけが共通しているほかは、信憑性の薄い情報ばかりである。

人類種とのかかわり

騎乗動物として、馬と並びメジャーな存在。
尾羽の都合上、馬車のような形で用いることには適していない。一方、長距離移動や複雑な地形を異動するという点ではやや有利な能力を備えているため、基本的には個人騎乗用動物として飼育されている。
滑車を回すなどの用途に用いられることもある。

  • そのほか、愛玩用などの目的で飼育されることもあり、非常に幅広い形で人類種の生活に寄与している。

また、食用としても使われる。
肉はそのままだと独特の臭みがあるものも、香草や調理法である程度制御が可能。爬州などでは一般的な食材であり、他の地方でもチャックルを使う料理は珍しいものではない。

  • 卵も大きいため食べごたえはあるが、やや大味。

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