プロマシアの呪縛/第5章~第8章/名捨て人ふたり

Last-modified: 2012-06-17 (日) 18:19:20

■  第3節 第1小節 みっつの道-名捨て人ふたり

 南の島にいる人物に、ルーヴランスは
 会いに行かねばならないらしい。
 いったいその人物とは?
 ルーヴランスの狙いとは? 


■ プルゴノルゴ島・南海岸

(海岸の片隅に隠れるようにいる一体の戦車)
???:……ギチギチギチ……
ウォーマシンは、なにかに気づいたようだ。

???:……ギ、ギチギチギチ……!!!

(ルーヴランス登場)
Louverance:[Your name]殿、
 あれほど私ひとりに任せてほしいと
 懇願したというのに、来てしまったのですか。

Louverance:あなたが冒険者となったのは、
 人の秘密にいたずらに首をつっこむ性分だからと
 いうわけですね……。

Louverance:しかしそれにしては、
 人が良すぎるようではありませんか?

Louverance:このようなものに隠れ住み、
 人との絆を断とうなどと考える輩には、
 話し合いなど意味のないこと。

(両手剣で戦車を一刀両断するルーヴランス)
(中から3体の黒マンドラ出現)

???:なにするんじゃ。
 わしが苦労してやっと手にいれた戦車、
 ぶっこわしちまうなんざ……

???:オニじゃ!

???:アクマじゃ!

???:人デナシじゃ!

Louverance:マンドラゴラにしゃべらせて
 ごまかそうとしても無駄ですよ。

Louverance:聞いているのでしょう!
 ブッキーチェブキー!

Louverance:私は、サンドリア大聖堂より
 遣わされた使者ルーヴランス・ミスタル!
 すみやかに姿をあらわしなさい!

(一羽の鳥を連れてタルタルが登場)
Vukki-Chebukki:……やれやれ、
 サンドリアでくたばるような
 タマじゃあないとは思っていたが……。

Vukki-Chebukki:フン、その剣さばき、
 忘れるはずもない。わしはだまされんぞ。

Vukki-Chebukki:すぐに、その剣を捨てろ。

Vukki-Chebukki:おかしなことをすれば、
 あの鳥がサンドリア王城に飛んでいき……
 王立騎士団に、おまえが生きていることを
 知らせると思え。

Louverance:フフフ。
 あいもかわらず、無駄に用意がいいですね。
 年をとって臆病に輪がかかりましたか。

Louverance:だがもう一度、よく聞きなさい。
 ワタシの名は、ルーヴランス・ミスタル。

Louverance:ミスタル家は、フランマージュの
 暗殺にて一文字失ったとはいえ、騎士団の間では
 いまだ武勇高き伯爵家。

Louverance:その人脈を使えば、アナタが放つ
 知らせなど、どうにでもなるのです。
 観念するんですね、ブッキーチェブキー。

Vukki-Chebukki:なんじゃと?
 そのように名高い伯爵家の子孫が
 なぜこのようなことに……?

Vukki-Chebukki:誇りだけでは、
 腹が膨れぬことでも諭したか?

Louverance:それは、誇りをもたぬ
 タルタルらしい考えですね?

Louverance:……逆ですよ。
 ワタシの高尚にして壮大なる正義の実現に
 手を貸すように諭したのです。

Vukki-Chebukki:正義の実現だと?

Vukki-Chebukki:うぐぐ、
 おまえのひとりよがりの正義とやらは、
 タブナジア侯国とともにとっくの昔に
 滅びたはず……

Louverance:確かに、タブナジア侯国には
 20年あったいまだに、獣人軍が残した魔物どもや
 怨念めいたものが徘徊しています。

Louverance:しかし、ミルドリオンが
 礼拝堂にはった結界のおかげで、地下運搬道は
 どうにか守られ……

Louverance:その運搬道に築かれた砦に、
 タブナジアの生き残りが暮らしていることが
 わかったのですよ。

Vukki-Chebukki:な、なんじゃと?
 それは本当なのか!?

Louverance:こんなところにくすぶって
 いなければ、アナタの耳にも届いたことです。

Louverance:既にタブナジアの生き残りが
 ジュノまで出向き、わざわざジュノの要人を
 街に呼び入れましたからね。

Vukki-Chebukki:ジュノの……?

Louverance:やつらはさっそく、
 救助活動の名目をかかげ、
 我が者顔で乗り込んできましたよ。

Louverance:そして、タブナジアの
 生き残りが気づかないのをいいことに
 礼拝堂を荒らしていった……。

Vukki-Chebukki:……そうか。
 しかし、良かった。そのおかげで、
 最悪の事態とはならなかったわけじゃ。

Vukki-Chebukki:過去の遺物など
 わしらにも彼らにも必要のないもの。
 今、彼らを救ってくれるのならば、
 なにもかもジュノにくれてやればいい。

Louverance:しかしそれで本当に、
 タブナジアの生き残りたちは救われると言えますか?

Louverance:あの戦いでアナタは妻子を失った。
 生きのびた者たちも皆、大切なものを失い、
 心に大きな傷を受けていました……。

Louverance:彼らは今まで、じっと
 魔物どもの影におびえながら、小さな砦で
 息を潜めてくらすほかなかった。

Louverance:しかも、この状態を呼び込んだ
 裏切り者たち当人は、タブナジアの存在を忘れ去り、
 のうのうと生きているのです。

Vukki-Chebukki:……。

Louverance:このままでは、
 そんな彼らに、タブナジアの生き残りたちは
 頭を下げ、感謝の涙を流すことになります。

Louverance:そんな姿を、
 黙って見ている気なのですか?
 真実を知るものだというのに?

Vukki-Chebukki:だからといって、
 なにができるというのじゃ!?
 まさか、彼らに真実を教えよと!?

Louverance:ええ。
 ワタシはそのつもりです。20年前の大戦の裏で
 組み立てられた、連合軍の黒い企みをね。

Louverance:そして共に手を取り合い、
 タブナジアの復興を目指そうと呼びかけます。

Vukki-Chebukki:な、なんじゃと!?

Vukki-Chebukki:タ、タブナジアの復興など、
 おまえひとりにできるわけがない!

Louverance:フフフ……
 その目安がついたからこそ、
 ワタシは戻ってきたのですよ?

Louverance:タブナジア侯爵家の跡継ぎは
 既に我が手中。復興のための資金や戦力は、西国の
 ある資産家からいただく手はずになっている。

Louverance:……ただ、西国の資産家は、
 タブナジア大聖堂が永い年月をかけて集めた
 知識と遺物に金をかける価値があるとしています。

Louverance:それらはすべて
 ミルドリオン枢機卿が持ち去ってしまい
 今はその行方がわかりません……。

Louverance:ですからワタシは
 アナタに尋ねにきたのです。

Louverance:その知識と遺物の源である
 神都アル・タユへの道を。

Louverance:アナタがたは、
 タブナジア大聖堂から神都アル・タユへの道を
 探るようにと密命を受けていましたからね。

Vukki-Chebukki:た、たしかにその通りじゃ。
 しかしわしらでも、さすがに神都アル・タユまで
 至ることはできなかったのじゃ!

Louverance:それではなぜ、
 タブナジア大聖堂はアナタの口をふさぐよう
 ワタシに頼んだのでしょうね?

Louverance:それはアナタが
 なにかをつかんだからに他ならない。

Louverance:さぁ、選びなさい!
 その口を閉ざすか、その生を閉ざすのか!?

Vukki-Chebukki:待て待て!
 わかった教える!

Vukki-Chebukki:わしらが突き止めたはな。
 その道が100年前に一度、開かれたということじゃ!
 本当にそれだけじゃ!

Louverance:100年前に一度……?

???:ワシが知るのは
 それですべてじゃ。ワシはこれでサヨナラじゃ!

(ブッキーに代わり鳥がしゃべりはじめる)

Louverance:!?

Louverance:やれやれ。
 本当に逃げ足が早い。しかし、聞くべきことは聞け、
 知るべきことはしることができたようです。

Louverance:「再生の鏡」の力で見えた石像。
 あれは、タブナジア大聖堂の宝物庫にあった
 男神の石像です。

Louverance:もしやあれも、神都アル・タユより
 もたらされた遺物なのでしょうか?
 ならばおそらくウィンダスの博士が……
 
 
■ 石の区・ヨランオラン博士邸

Yoran-Oran:なに?
 タブナジアにあった石像がどこからやって
 きたものか、その話を聞かせてほしいと?

Yoran-Oran:前にも言っただろう、
 あれにはシュ・メーヨ海の土がついていた。
 だからあれは、海の底にあったものだ。

Yoran-Oran:……と、待てよ?
 そっちは気にするなと言われたが、そういえば
 あの像には、北グスタベルグの土も付着していた。

Yoran-Oran:今思えば、なぜ2種類の土が
 ついていたのだろうか。ううむ???

End


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