■ 第4節<決別の前>
旅立ちを前にして、シドの飛空艇の中心部分
「クリスタル機関」に、重大なトラブルが
発見されてしまった。
ギルド桟橋にいるルーヴランス、ビビキー湾
にいる罪狩りのミスラを呼び戻せ。
同時に、「光の箱」をタブナジアに持ち去った
チェブキー3兄妹を捜して、箱を取り戻そう。
■大工房シド研究室
Cid:Your name君か。
飛空艇の修理はまだ終わらんかと
催促に来たのだな?
Cid:実は、思ったよりも重傷でな。
ルーヴランス君、罪狩りのミスラ君にも、
随分と材料を集めてもらったのだが……
Cid:飛空艇の命とも言える
「クリスタル機関」。つまりは心臓部分に、
大きなダメージを受けてしまっているのだ。
Cid:見かねたテンゼン君が
ジュノになんらかの手がかりがあるかも
しれんと旅立ってくれたが、連絡が来ない。
Cid:……ううむ。古代の民が、
クリスタルの力をどのように昇華させていたのか、
もっと単純なモデルがあれば、わしにも理解できる
かもしれんのだが……。
Cid:とりあえず、これ以上は
材料を集めてもどうにもならん。
ルーヴランス君と罪狩りのミスラ君を
呼び戻してはくれんかね?
Cid:ルーヴランス君は
木材集めにギルド桟橋にいるはず。
罪狩りのミスラ君は、鉱石探しで
ビビキー湾にいるはずだ。
(Prishe、Ulmiaが入室)
Prishe:おい、シドのおっちゃん!
ジャボスのともだち、モブリンたちの手当ては
ほとんど終わったぜ!
Prishe:そっちの準備はどうだ!?
「それゆけ悶絶戦艦プリッシュ号」*は、完成したか!?
Cid:いや、それがだな……。
Prishe:ん!?
シドのおっちゃん、まだ困ってるのか!?
ジュノから使者がまだ来てねぇのか!?
Cid:ジュノからの使者?
いや、そのようなものは来てはおらんぞ。
Ulmia:プリッシュ、それは
ミルドリオン枢機卿さまがおっしゃっていた
あの箱のことね?
Ulmia:ミルドリオン枢機卿さまは
なにかの手助けになればと、あの箱を
マッキーチェブキーたちに持たせたと
おっしゃっていました。
Ulmia:あの子たちは
タブナジアに戻ると言っていたので、
シドさんのところに届けた後なのかと
思っていたのですが……。
Prishe:あいつら!
まーた、悪い癖が出やがったな!
Prishe:あんときのあいつら、
箱なんか持ってなかったし、タブナジアへ
戻るってのは嘘じゃねぇみたいだったからな。
Prishe:……となると、
タブナジアのどっかに隠しやがったってわけか?
いーい度胸じゃねぇか。
Prishe:おい、Your name!
おまえなら船がなくてもタブナジアへ行けんだろ。
あいつらから「光の箱」を取り戻してくんな!
Prishe:昔、あいつらの家があった辺り
……ミザレオ海岸あたりの小屋が怪しいぜ。
あいつらの罠にも気をつけろよ!
Cid:なるほど。「光の箱」か。
現物を見たことはないが、話を聞く限りでは
その中にはクリスタルの力が封じられている
ようだ。
Cid:その力を増幅し、
放出する機能を持つのならば、飛空艇の中枢部
「クリスタル機関」の良い見本にもなるだろう。
Cid:しかも、持ち運びができるものなら、
あの巨大なクリスタル機関より単純な構造に
違いない。
Cid:Your name君、
ミザレオ海岸の小屋を探してみてくれ。
「光の箱」を手に入れなくてはならん。
Cid:……おっとそれとな。
ギルド桟橋にいるルーヴランス君と、ビビキー湾
にいる罪狩りのミスラ君を呼び戻してくれんか?
Cid:わしの「それゆけ悶絶戦艦シド号」*のために頼んだぞ!
クエストの命名が反映される
■ビビキー湾
(出現した大ダコを撃破)
Shikaree Z:あの化け物を倒してくれたのか!
いらぬ手間をかけさせてしまったようだな、
Your name。
Shikaree Z:ここで鉱石探しをしていると、
どこからともなく、あの化け物が現れてな。
手合わせしたものの、逃がしてしまった。
Shikaree Z:どうもあの化け物には
生理的な嫌悪感が先立ってしまう。
おまえが倒してくれて助かったよ……
Shikaree Z:……ん?
もう鉱石は必要ないのか?
そうか、私を呼び戻しにきたのだな?
Shikaree Z:いよいよ、男神の意志を
継ぐという「世界の終わりに来る者」と
戦うときがきたか。
Shikaree Z:男神のことは、
私たちミスラの伝説には現れぬ。
Shikaree Z:怖れなきミスラが敵の名を残さぬは、
それほどに忌むべき相手だということか?
それとも……
Shikaree Y:あらまァ!
なんだか弱気な匂いがするわ!
Shikaree X:姉さんらしくないよ!
ボク、あれから猛特訓したし、
ボクたち3人なら男神なんかに負けはしない!
Shikaree Z:スカリーY、スカリーX。
Shikaree Z:駄目だ。
おまえたちの同行は許さん。
Shikaree X:えぇっ!?
Shikaree Y:なんだって!?
Shikaree Z:私たちは、それぞれ
3つの目的をもってこの地へ渡った。
Shikaree Z:世界を滅ぼす真龍討伐、
虚ろなる闇を滅する力を持つ眠れる神々、
その覚醒手段を知るミルドリオン……
Shikaree Z:しかし、私たちは
この度を通して知った。
Shikaree Z:それらはすべて
「世界の終わりに来る者」に連なるもの、
それは「男神プロマシア」という存在が
引き起こした罪なのだと。
Shikaree Z:……男神プロマシア。
人、そして世界に争いの呪いをかけた神。
Shikaree Z:争いというものが、
戦うことだというのならば、私たちは
誰よりもその意味を知っているはずだ。
Shikaree Z:私たちが戦う理由、
それは、信頼、正義、勇気、希望……
「人が人があるために必要なもの」のため……
Shikaree Y:それは……
Shikaree X:……じゃあ、もしかして……
Shikaree Z:男神プロマシアの罪は、
私たち人が在ることへの罪なのかもしれぬ。
もしもそうならば、罪を狩ること自体もまた。
Shikaree Z:私は、それを確かめてくる。
彼らと共にある間、永く苦悩した私ならば、
その罪を突きつけられた後にも耐えられるだろう。
Shikaree Z:いいか、おまえたちは
私の苦悩を引き継ぐことは許さん。
おまえたちの役目は、我らが本国を守ること。
決して忘れてはならない。
Shikaree Z:その手立てを探り続けよ。
眠れる神々のこと、真龍たちのこと、
頼んだぞ。
Shikaree Y:……。
Shikaree Y:姉貴は……
昔っからそうなんだから……。
オイシイとこ取りするのよネエ……。
Shikaree X:……姉さん!
なにもきかないから、戻ってきてよ……!
姉さんを越える罪狩りになるまで、
姉さんはボクの目標なんだから……!
Shikaree Z:……ああ、わかった。
Shikaree Z:さて、Your name。
おまえにはひとつ、覚えておいて
ほしいことがある。
Shikaree Z:私の本当の名は、マグ。
Shikaree Z:私が罪狩りとしてではなく、
ただのミスラとして死んだときのために
覚えておいてくれ。
Shikaree Z:一足先に、
シドのところへ戻っているぞ。
■ギルド桟橋(南桟橋)
(倒木を調べるとトンベリの暗殺者たちが出現)
(Cryptonberry Executorとその弟分たちを撃破)
Louverance:ん?
おまえは、あの時の冒険者だな?
どうした、何故、ここを知っている?
Louverance:もしや、おまえが
彼からの伝言を預かったのか?
緊急の用だと聞いたが……。
Louverance:……なに?
シドが呼んでいると?
ううむ、シドとは誰だったかな……
Louverance:ちょっと待て。
それは私ではなく、彼のこと……
Guilloud:ルーヴランスさま!
ここは罠でございます!
Guilloud:かの伯爵様が、ここで
ルーヴランスさまの息の根を止めようと
張った罠でございます!
Louverance:なに?
Guilloud:トンベリ使いが、
凶暴なトンベリどもを放ったと聞きました。
敷地内に賊が入ったという名目でございます。
Guilloud:その賊は、
色鮮やかなブリガンダインとマスクを
身に着けたエルヴァーンの男だとか……
Louverance:……。
Louverance:そうか、やはり賊は賊。
名を盗むだけでは物足りなくなったか。
Guilloud:ルーヴランスさま?
Louverance:奴に会ったら伝えろ!
騎士を名乗るつもりならば、
騎士として誇りある戦いを挑めと!
Louverance:さらばだ!
(紫マスクのルーヴランス走り去る。)
(赤マスクのルーヴランスが現れる)
Louverance:……Your name殿。
先ほどは失礼しました。もしや、あなたが
私のために放たれたトンベリたちを倒して
くださったのではありませんか?
Louverance:なんと気の利くお方だ。
この礼はいつか必ずお返しいたします。
Louverance:ところで、シド殿が
私のことをお呼びだとか。
もう木材を集めずとも良いようですね。
Louverance:いよいよ
「神都アル・タユ」への旅立ち、
「世界の終わりに来る者」との戦いですか。
Louverance:まずはその戦いを終わらせましょう。
騎士として歩むのならば、騎士のように正義を成す
必要がある。
Louverance:世界を救う、
これ以上の正義はありませんからね……
そうでしょう? ルーヴランス・ミスタル?
■ミザレオ海岸・リヴェーヌ岬に近い廃屋
Cherukiki:ドロボー!
Kukki-Chebukki:ドロボー!
Makki-Chebukki:ドロドロボー!
Cherukiki:ここは、おいらたちの
大事な大事な小屋だぞー!
Kukki-Chebukki:それは、おいらたちが
預かった大事な大事なものだぞ~!
Makki-Chebukki:おいらたちの
大公親衛隊制式指輪を盗んだのもおまえだろ~!
Cherukiki:かっえっせっ!
Makki-Chebukki:かっえっせっ!
Kukki-Chebukki:かっえっせっ!
Tenzen:Your name殿?
いったいどうして、このような場所に?
Tenzen:……やはり、そうでござるか。
飛空艇の中枢を修理するために、シド殿が
その箱を研究したいとおっしゃっているので
ござるな?
Tenzen:ならば、チェブキー3兄妹殿。
その箱は、我が目的のために必要不可欠なもの。
Your name殿にどうかお渡し願いたい。
Tenzen:我らは、5つ目の母なる
クリスタルを救うため、一刻も早く
かの空に向かわねばならぬでござる。
Cherukiki:おトノサマが~
Kukki-Chebukki:そういうのでござるなら~
Makki-Chebukki:しょうがないで
ござるのでござ~る。
Tenzen:素直で結構でござる。
しかし、いくら諭してもわからんようでござるな。
我輩、殿様などと呼ばれる謂れはないでござるよ。
Tenzen:ではYour name殿。
その箱、確かにお預け申した。
シド殿にお渡ししてくだされ。
Tenzen:申し訳ないのでござるが、
我輩は彼らと共に戻るでござる。
Makki-Chebukki:覚えていろでござるよ~。
Kukki-Chebukki:忘れるなでござるよ~。
Cherukiki:あっかんぺろぺろぺ~。
だいじなもの:光の箱を手にいれた!
■大工房・シド研究室
Cid:ご苦労だった、Your name君!
これが「光の箱」と呼ばれるものか!
Cid:なるほど、テンゼン君の
助太刀もあって、無事に取り戻すことが
できたというのだな? 幸いだ!
Cid:ようし!
わしはすぐに、解析に取りかかるぞ!
Prishe:ひょえーっ!
シドのおっちゃん、すごい勢いで考え始めたな。
計算式ばっかりでクラクラしちまわあーっ!
Prishe:なんだかさっぱり
わかんねぇけど、これならきっと
あっという間に、クリスタル機関の
修理が終わるぜ!?
Ulmia:それで……
Your nameさん。
Ulmia:私たち、女神さまが
与えてくださったこの時間を使って、
ふたりで手紙を書いたんです。
Ulmia:これは、おじいさまと自警団の皆さん、
そしてお世話になった町の人たちにあてた手紙。
Ulmia:Your nameさん、
こんなときに無理なお願いだとは思うのですが、
この手紙をタブナジアの港にいるスーリーン
(Sueleen)に託してくださいませんか?
Prishe:俺は、こんな手紙、
書く必要なんかねーって、説得したんだけどよお。
Prishe:しょうがねぇから、伝えてくんな。
俺たちが戻らなかったら、その手紙を開けて
くれってな。スーリーンなら約束は守るから。
Prishe:じゃあ頼んだぜ、Your name!
だいじなもの:プリッシュたちの手紙を手にいれた!
■タブナジア港(海獅子の巣窟)ゲート前
Sueleen:こんなにたくさんの手紙を
プリッシュとウルミアから預かったのか?
Sueleen:しかも、消息が途切れてしまったとき、
皆に手渡せなどと…。
Sueleen:彼女たちはこれから、
どこへ行こうとしているのだ?
やはりおまえたちは、真龍相手に!?
(自警団のジャスティニアスとトレッシアが駆け込んでくる)
Justinius:スーリーン、警戒しろッ!
飛空艇が入港してくるぞッ!
Tressia:上空に多くの飛空艇が旋回している!
冒険者、あれはいったいなんだ!?
Justinius:……!? あの飛空艇は……!?
Prishe:おーい! 見てくれよ!
シドのおっちゃんはすげぇな!
Prishe:ぴっかぴかに直しちまった上に、
今度はすげえぞ! 自動操縦つきだ!
Prishe:それとな、飛空艇団の一隊が
ジュノから護衛にきてくれたんだぜ!?
さぁ、すぐに出発しようぜ!
Justinius:なんだ、プリッシュだったのか!
いったい、今度はどこへ行く気なんだ!?
Prishe:へへへ! 5つ目の母なるクリスタル!
そしてその向こうに広がる、神都アル・タユ!
Prishe:1万年前、すべてが始まった場所さ!
Justinius:……なに? それは、無事に
戻ってこれる場所だろうな!?
Prishe:ああ! ぜってええぇぇに、戻ってくるぜ!
さぁ、行こうぜ!?
Prishe:超弩級・新型飛空艇「シド号」の出発だ!
End