■ 第3節 第1小節 みっつの道-汝の罪は
ルーヴランスは、神都アル・タユの調査を
するために、タブナジアへ向かったようだ。
5つ目の母なるクリスタルの向こうにあるといわれた神都アル・タユ。
そこへ至るには、いったいどうすればよいのだろうか。
■ タブナジア塹壕
Despachiaire:冒険者の方、
ウルミアのことを知りませんか? 異国の地で、
あの子に変わりはありませんでしょうか?
Louverance:お久しぶりです。
デスパシエール老。
Despachiaire:こ、これは
ルーブランス様!
Louverance:PC殿と私は、
ヴァナ・ディール全体の幸福のために
真実を追う者。
Louverance:あなたのお孫さまも
私たちと同じ目的をもって、日々、明るく
充実した日々を過ごしております。どうか
ご安心を。
Despachiaire:ルーヴランス様、
聖騎士様がご一緒ならば、確かに安心です。
しかし、ウルミアは我慢強く愚痴のひとつも
言わない子……
Despachiaire:まさかあの子に
辛い思いをさせてはおりませんでしょうな?
不憫な思いをさせてはおりませんでしょうな?
Louverance:ええ、たshかに
ウルミアさんは、志の高い立派なお嬢さんです。
責任感も人一倍高い。……だからでしょう。
Louverance:タブナジア大聖堂に納められた
「アル・タユの絵」のことを尋ねられた際、
ご自分を勉強不足だと責めていらっしゃいました。
Despachiaire:な、なんと!
Louverance:ウルミアさんは神学生では
ないのですから、そのような絵のこと何も
知らずとも、気に病むこともありませんのに。
Despachiaire:まったくその通りです!
「アル・タユの絵」がタブナジア大聖堂に
納められた頃、ウルミアはまだほんの
おさな子でした!
Despachiaire:ルーヴランス様!
許されるならば、かわりに私が
あの絵の説明をいたしましょう。
Despachiaire:私は、あの絵を
大聖堂に運び入れるのを手伝ったことが
あります。あの絵にまつわる騒動も見て
きました。
Louverance:ほほう。
では今、私にその説明をお願いします。
責任をもって、ウルミアさんにお伝え
いたしましょう。
Despachiaire:はい……
……あの絵は今から約25年ほど前、
タブナジア大聖堂に持ち込まれたものです。
Despachiaire:なんでも辺境にある
ウガレピ寺院なる場所で見つかったものだそうで、
Despachiaire:伝説にうたわれている
一説……古代の民が楽園へ通じる扉を
開かんとした場面が描かれております。
Despachiaire:ええ、ええ、
今でもはっきり思い出すことができます。
古代の都の上に現れている光の扉……。
咆哮する、楽園の扉の番人の姿……。
Despachiaire:その番人は、龍の姿をしており、
その四肢は鎖によって絡め取られておりました。
Despachiaire:その姿が印象深く、
伝道師の皆さまがたは、その絵を「鎖の絵」、
もしくは「竜の絵」と呼んでおりました。
Louverance:なるほど、
その頃はまだ、「アル・タユの絵」とは
呼ばれていなかったと……?
Despachiaire:はい、後に
ミルドリオン枢機卿があの絵をごらんになった
ときに初めて「アル・タユ」だとおっしゃったとか・
Despachiaire:神の怒りをかい、
水中に落ちた都市アル・タユのことは、
酒の肴に詩人の歌にと持てはやされ、
当時、タブナジア中の噂話となったものです。
Louverance:……しかし、なぜ、
ミルドリオン枢機卿は、
あの都市の名を知っていたのでしょうか?
Despachiaire:私が聞いたところですと
ミルドリオン枢機卿様は、タブナジアに
現れる前は、悟りを求めて辺境をさまよう
僧だったとか。
Despachiaire:盗賊や海賊たちは、
辺境や遺跡から、多くの聖遺物を持ちよって
きていました。おそらく辺境には、隠された
伝説や知識があるのでしょう。
Louverance:なるほど……、
辺境にて、その名を聞いたのだと……。
Despachiaire:はい、実際、
辺境からミスラがやってきまして、あの絵を
ウガレピ寺院に戻すように騒いだといいます。
Louverance:その話は、
聖職者の間では有名ですね。
ミルドリオン枢機卿がそれをうまく取りなし、
タブナジア大聖堂の面目を保ったとか。
Despachiaire:はい、私たち町人も
何事もなく騒ぎが収まり、胸をなでおろしました。
あの時は、待ち中のミスラたちがケダモノのごとく
騒ぎまして、どうなることかと思いましたから。
Louverance:そのミスラ……、
そのミスラならば、あの絵のことを
より詳しく知っているのかもしれませんね。
Louverance:デスパシエール老、
そのミスラからどこから来た者か、なんという
名の者か、覚えてはおいでではないですか?
Despachiaire:名前だけならば、
わかります。サンドリア大聖堂の前で、
「罪狩りのミスラ」がやってきたと、
何度も名乗りをあげておりましたから。
Louverance:罪狩りのミスラ……
ミスラの本国から放たれる刺客ですか。
Louverance:……となれば、
ミスラたちにとっても、あの絵は
重要なものだったということですか。
Despachiaire:そういえば、ルーヴランス様、
少し前になりますが、まだうら若い罪狩りの
ミスラが、ここタブナジアを訪れております。
Despachiaire:あのミスラに尋ねれば
なにかわかるかもしれませんぞ。
Louverance:罪狩りのミスラがここに?
Louverance:なるほど、
デスパシーエル老、ご協力を感謝します。
そうですね……そのミスラを探してみます。
(部屋の外へ)
Louverance:罪狩りのミスラが
やってきているというのは意外でした。
いったい、何の用でタブナジアへ……。
Louverance:「アル・タユの絵」のこと、
加えて罪狩りのミスラのこと、ウィンダスに住む
ミスラの族長様に尋ねてみましょう。
End
※ イベント後、再度話しかける
Despachiaire:ほら、あなたは
もうご存知でしょう? まだうら若い罪狩りの
ミスラが、ここタブナジアを訪れていたことを。
Despachiaire:彼女がいったいなぜ
タブナジアに来たのか……。ミスラのことは、
ミスラに尋ねてみてはどうでしょう?
■ タブナジア地下壕・長老の部屋の前
Arquil:ウルミアさんが
出ていってからのデスパシエール老の
落ち込みようったらなかったよ……。
Arquil:最近ようやく
わかるようになったんだ……。
Arquil:あの人は、
ただ、守りたかっただけなんだよね……
この町を、ウルミアを、そしてみんなを……。
■ タブナジア地下壕・ウルミアの部屋の前
Parelbriaux:またプリッシュも
ウルミアさんも出ていくなんて……。
Parelbriaux:もう会えないなんてこと……
ないよな?