死ね柳事件

Last-modified: 2022-05-04 (水) 21:56:14

下柳剛氏(元ダイエー→日ハム→阪神→楽天)とは一切関係ない。柳裕也投手(中日)が死ねと言われているわけでもない。

2008年に中日ドラゴンズで起きた内紛のこと。名前の由来はこの事件の張本人である元中日二軍打撃コーチ・高柳秀樹(元南海。現:千葉商科大学野球部監督)の蔑称から。

概要

事件当日

2008年4月23日に行われた中日vsソフトバンクの二軍戦でこの事件は起きた。
この試合で中日は4回に相手投手陣を攻め立て、ノーアウト満塁のチャンスを作る。ここで堂上剛裕が打席に立つが、空振り三振を喫してしまう。
これを見た高柳は激怒して堂上に説教を展開、その過程で以下のように口走る。

ここで出塁できないようならば、死ね!!

すると、これを横で聞いていた森岡良介が激昂し、「僕達だって一生懸命にやっているんですよ。 それを選手に向かって“死ね!!”なんてひどくないですか!?」と高柳に食ってかかる。それに対して高柳は「何だと!それが目上に対して言うことか!」と激昂、中日ベンチは一触即発の事態に陥る。
ここは居合わせた他の選手・コーチ達が仲裁に入りそれ以上の事態には進展しなかったが、一連の展開に観客達は凍りついた。

事件翌日

翌日朝、二軍ミーティングが行われ、そこで辻発彦二軍監督(当時、現・西武監督)は先述の事件について、

・社会人として暴言を吐くことはあってはならない
・これが会社ならクビだ*1
・上司に逆らうようなことは何があっても許されない

と突っ込みどころ満載の訓示をして高柳を完全擁護。森岡に造反行為を行った罰として1週間の練習参加禁止令を発令する一方で高柳はお咎めなしとなった。
一軍選手達はこの処分について「高柳コーチは口が悪くて、これまでも選手を傷つけるような事をたびたび言ってきた。そういったことの積み重ねが今回の出来事を引き起こした」「確かに、辻監督の言うことももっともだけど暴言を吐いたのはあくまでも高柳コーチの方。(暴言を吐く事があってはならないと言っておきながら、暴言を吐いてない)森岡だけが処分されるのは腑に落ちない」などとコメントしたという。

一般社会ならば「上司が間違っている場合は当然指摘すべきだし、場合によっては逆らうのもやむなし」となるべきところを、そんな常識をどこまでも失念した時代錯誤な体育会系的理論を展開した中日球団の裁定に世間は呆れ果て、この事件から高柳は中日ファンから「死ね柳」という蔑称をつけられる。加えてチーム打率を低下させた無能コーチとされ、前述通り人間性にも問題ある高柳を子飼い可愛さ*2で処断しなかった落合博満の評価を下げる一因にもなっている*3

また、森岡はこの事件が遠因となったのかオフに戦力外通告を受け、ヤクルトに移籍した後ユーティリティプレイヤーとしての才能が開花し2014年には選手会長を務めるなどして活躍。一方の高柳は落合の監督在任中は一貫して中日コーチの地位を守り抜き、落合がGMに起用された時にも中日二軍打撃コーチ(2015年のみ二軍野手総合打撃コーチ)として再登板したが、2018年に編成部付になった末2019年で契約満了となっている。

関連項目


*1 上述の通り、そもそも暴言を吐いたのは森岡ではなく高柳であるから、この発言と1つ前の発言に則ればクビになるのは高柳の方である。クビといかないまでも減給、降格、左遷など何らかの処分は避けられない。それは辻も同様である。
*2 高柳と辻、落合の腹心である森繁和の3名は選手として中日でのプレー経験がない完全な外様。落合政権下では「中日OBは野球を知らなすぎる」という理由で中日OBを遠ざけ「外様にチームが乗っ取られた状態」だったため、落合在任中から不満の声が少なくなかった。
*3 そもそも落合自身が体育会系を嫌っている人間であり、かつての中日監督である星野仙一の体制を批難していた傍ら、身内の的外れな体育会系主義者を排除しなかったのがそれを助長している。