鷹の災典

Last-modified: 2023-07-30 (日) 17:57:06

2022年シーズン以降の福岡ソフトバンクホークスのシーズン恒例イベント『鷹の祭典』の蔑称。


概要

『鷹の祭典』は夏休みシーズンのホークス主催試合において毎年数試合設定されているものであり、対象試合ではホークスチーム全員が専用の特別ユニフォームを着用、また来場者にも同デザインのレプリカユニフォームが配布されるという一体型のイベント。ダイエー時代の最終年である2004年からソフトバンクへ移行し現在に至るまで、年々規模を拡大しつつ恒例行事として行われている。
しかし、この『鷹の祭典』では、2019年までは負け越しは過去に4回(2006年、08年、16年、18年)のみとトータルではそれなりの勝率をマークしている一方、例年馬鹿試合が発生*1しやすく、「馬鹿の祭典」と呼ばれる事もあった*2。しかし、2020年に2勝5敗1分と大きく負け越すと、8シーズンぶりのBクラスとなり工藤公康政権最終年となった2021年シーズンにおいても4勝5敗で負け越し初めて2年連続での負け越しとなっていた状況であった。

そして藤本博史を監督として迎えた2022年シーズンのソフトバンクは開幕から上位につけ、西武・楽天などと熾烈な首位争いを展開していた。しかし『鷹の祭典』の試合では何故か全く勝てず、最終的にはと歴代ワーストとなる1勝8敗、勝率.111という絶望的な成績をたたき出したことから『鷹の典』と呼ばれるようになった。

このため2023年シーズンは『鷹の祭典』ユニフォーム出荷前に「必勝祈願」と称したお祓いをするという事態になったが、それでも『鷹の祭典』の試合で勝てない状態は続き、開幕から8戦全敗(前年を含めると11連敗)と大苦戦。この惨状には各種メディアでも『鷹の災典』がたびたび取り上げられた。最後のロッテ3連戦では最終戦で苦戦しつつも勝利したが、結局前年と同じ1勝8敗、勝率.111という散々な成績で終了した。

試合結果一覧

※全てソフトバンクの主催試合のため、スコアは「ソフトバンク-相手」の形で表記する。

2022年

開催日球場スコア対戦チーム試合概要
6/27東京ドーム1-8ロッテ先発・大竹耕太郎(現阪神)*3が4回につかまり4失点、救援陣も終盤に再び打たれる。打線は相手先発・ロメロを前に7回まで無得点、8回に1点を返すのが精一杯で大敗。
7/8PayPayドーム2-4日本ハム初回に失点するも追いつき延長に突入するが、10回表に津森宥紀が石井一成に2ランを浴び敗戦。
7/92-7初回に相手先発・伊藤大海から2点を奪うが結局得点はこれだけ、8回まで投げ切られた上に投手陣も3被本塁打で逆転負け。
7/100-2投手戦になるも6回に2失点、そのまま相手の小刻みな継投策の前に完封負け。先発・石川柊太はムエンゴに泣いた。
7/122-4オリックス序盤からじわじわと加点され、中盤に反撃するも追いつかず敗戦。
7/134-2先発・千賀滉大が好投、打線も序盤に点を取り快勝。同年の『鷹の祭典』唯一の勝利
7/142-37回に2点差を追いつくも、直後に2番手・森唯斗が紅林弘太郎から被弾しそのまま負け。
7/20北九州市民球場3-17楽天ワンサイドゲームとなり惨敗。詳細はこちら
8/29京セラドーム2-3ロッテ新型コロナウイルスによる離脱者が続出しほぼ筑後軍状態ながらこの試合までは好調だった。この試合ではプロ初先発の奥村政稔が5回1失点と好投し、打線も先制された直後に逆転に成功するもその後は2度の走塁死等で追加点を奪えず、中継ぎも打ち込まれ逆転負け*4

2023年

開催日球場スコア対戦チーム試合概要
6/26東京ドーム1-3楽天序盤から小刻みに得点され、反撃も柳田のソロホームランで1点を返すのみで敗戦*5
7/10京セラドーム1-2西武投手戦となり1回と5回に1失点、6回に1点を返し最終回を迎え、1死1,3塁の絶好機を作るも犠牲フライも打てず敗戦*6
7/12北九州市民球場2-41回と2回に得点するが、どちらも走塁死により1点しか取れず、5回に同点に追いつかれると6,7回にも追加点を取られ逆転負け。
7/15PayPayドーム2-3オリックス投手戦となり最終回に1点を返しなおも2死1,2塁の状況を作るが、代打・川瀬晃の打球は不運にも一塁正面への当たりとなりゲームセット。
7/161-2連日の投手戦。1-1で迎えた8回裏には2死満塁で近藤がカウント3-1からボールに見える球を見送るもストライク判定され、結局空振り三振に終わるという不運もあり得点できず。最後は10回表にセデーニョに勝ち越しソロを浴び敗戦。
7/170-33たび投手戦になるも6回にセデーニョの3ランを浴び、攻撃では2塁を踏むこともできず完封負け。先発・スチュワートJr.はムエンゴに泣いた*7
7/285-8ロッテ前のオリックスとの2連戦で2連勝*8と良い流れでこのカードに入るも先発東浜巨が初回に5失点。その後3回までに打線が1点差まで追い上げるも、4回表に2番手椎野新が角中勝也に初球が甘く入り3ランホームランを浴び中押され*9、追い付けず敗戦。
7/291-4初回にいきなり無死満塁のチャンスを作るも無得点に終わるなど、相手打線を上回る9安打ながら9残塁・1得点止まりの拙攻、和田康士朗にNPB初ホームランを献上するなど失点を重ねて力負け。また、4回の攻撃では栗原陵矢が内角の投球を避けた際に左膝付近を痛め負傷交代というアクシデントにも見舞われる。
7/306-53点ビハインドも甲斐のHRや柳田のタイムリーなどで同点に追い付き、延長11回にもつれ込むも6番手澤村から二死満塁のチャンスを作り、周東がサヨナラヒットを放った。2023年『鷹の祭典』最終日に、ようやく初勝利


関連項目


*1 特に2011年以降開催されている北九州市民球場での試合では両翼92mと狭い事から、殆どの試合が馬鹿試合に発展している。
*2 もともとは馬鹿試合ではなく、2012年7月18日のオリックス戦においてサイリウムを投げる、幟を盗むなどのホークスファンの不適切な行動を揶揄した表現だった
*3 本来は和田毅が先発予定だったが新型コロナウイルスの影響で急遽先発。
*4 その上、翌日からのPayPayドームでの2試合を落とし痛恨のカード3タテと散々な結果に。
*5 楽天は前の試合まで5連敗していたが止めてしまった。
*6 西武は前の試合までSB戦を起点として8連敗していたが止めてしまった。
*7 この試合で7/7・楽天戦から数えて9連敗で前半戦終了。この期間中、最初の試合を除いて全てで2得点以下(8試合連続2得点以下は80年ぶり。最終的にこちらの記録は球団ワーストの10まで伸びた)と打線が深刻な状態に陥っていた。なお、この連敗は最終的に12まで伸びた
*8 しかも山本由伸・宮城大弥とリーグを代表する二枚看板に両方土をつけての2連勝、上述の大型連敗もこのカードで脱出となっていた。
*9 12連敗目となった24日の試合でも代打逆転サヨナラ弾を浴びている。