逸男

Last-modified: 2022-11-13 (日) 14:59:27

福岡ソフトバンクホークスの蔑称の一つ。由来は2015・2016年のチームスローガン「熱男」、および松田宣浩が同時期から行っていたホームランパフォーマンス。
そこから転じて、松田自身の蔑称や後逸の総称として使われる場合もある。


逸男2016

ソフトバンクは「熱男2016」を2016年のスローガンに設定し、前半戦を首位で独走。日本球界史上最速マジック点灯*1の話題が出るほどの勢いだった。
しかし打線の主力である松田宣浩内川聖一が不振に陥るとチームも7月頃から勢いを落とし始め、この間に15連勝した日本ハムの猛追を受けることに。そんな中8月25日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦では8回裏にホークスが1点を勝ち越すが、9回表に1アウト一二塁の場面で柳田悠岐が茂木栄五郎の放ったライナーを後逸ランニング3ランホームランを献上し逆転負け首位から陥落した

それでも諦めないソフトバンクは対照的に勢いづいた日本ハムと熾烈な首位攻防戦を繰り広げ、9月21日の直接対決では一打サヨナラの大チャンスで江川智晃が外野の頭を超えるであろう大飛球を放つが、日本ハムセンターの陽岱鋼にこれを好捕されてゲームセット。翌22日もソフトバンクは敗戦し、28日にはついにV逸が確定した。
そして6月24日の最大11.5ゲーム差から優勝をさらわれた歴史的V逸や、後逸が原因で首位陥落したことなどから「逸男」が生まれた。

その後迎えたクライマックスシリーズでは、ファーストステージこそロッテにストレート勝ちしたが、ファイナルステージ第5戦で4点差を逆転され敗戦。またしても「逸男」と叫ばれてしまった。

その一方で、日本シリーズに進出した日本ハムは広島に第1戦・第2戦こそ敗れたものの、その後4連勝し10年ぶりの日本一に輝いた。


逸男2019

2019年のソフトバンクは7月から首位を独走するも、8月31日の2位西武との直接対決で柳田の後逸をきっかけに失点し、敗戦したことでゲーム差なしまで追いつかれてしまう。その後も西武の勢いを止められず、最大8.5ゲーム差からの逆転優勝を許し、またしても「逸男」と叫ばれてしまう。
その過程で2018年と2019年のチームスローガンを捩った「もう逸頂*2」や「V脱sh!*3」が誕生した。
ただし、CSで勝ち上がり日本一にはなれた

逸男2022

開幕8連勝で順調なスタートを切ったソフトバンクは春先こそ楽天に首位を走られるも、楽天の急ブレーキ*4により首位に再浮上。その後は5月以降毎月勝ち越していた西武・8月中旬以降徐々に調子を上げてきたオリックスとの三つ巴の戦いとなる。9月に入り西武が失速、オリックスとの一騎打ちになった後の9月15日にソフトバンクが抜け出しマジック11を点灯させたが、9月17~19日のオリックスとの直接対決3連戦で3タテを喰らってしまう。
それでもマジック消滅は防ぎ、9月30日の楽天戦に勝利し遂にマジックを1まで減らした。

【9月30日終了時点での順位表】

順位チーム勝率ゲーム差残り試合
1ソフトバンク76632.547M12
2オリックス75652.5361.51
3西武71673.51432
4楽天69703.4962.51
5ロッテ68731.48221
6日本ハム58813.41791

この時点でソフトバンクは、

  • 残り2試合のうち、1試合でも勝つか引き分ければ即優勝
  • 仮に2連敗しても、(マジック対象チームである)オリックスが最終戦で引き分け以下なら優勝

というかなり有利な状況まで駒を進めたのだが、その後の2日間で

  • 10月1日
    ソフトバンク対西武(ベルーナドーム)
    ●1-3x
  • 10月2日
    ソフトバンク対ロッテ(ZOZOマリンスタジアム)
    ●3-5
    オリックス対楽天(楽天生命パーク宮城)
    ◯5-2

【全143試合終了時の順位表】

順位チーム勝率ゲーム差残り試合
1オリックス76652.539優勝0
2ソフトバンク76652.53900
3西武72683.5143.50
4楽天69713.49330
5ロッテ69731.48610
6日本ハム59813.42190

最後の最後で順位が入れ替わりオリックスの優勝が確定*5*6。ソフトバンクは史上初となる最終戦での順位逆転V逸という壮絶な屈辱を受けてしまった*7

そして西武を下して京セラドーム*8で迎えたCSファイナルでは、1、2戦目は敗北*9。3戦目は勝利するものの、4戦目に2-3のサヨナラ負けで力尽きた。
その一方で、日本シリーズに進出したオリックスは初戦から2連敗(1つの引き分けを挟む)したものの、その後4連勝し日本一を達成した。

用法の拡散

現在ではソフトバンクの選手がやらかす拙守そのものを指す場合もある。特に元はチームスローガンであった「熱男」が事実上松田個人の渾名になったため、松田が失策をしたり打撃不振に陥った際は松田を指して「逸男」と呼ばれることもある。

また他球団でもトンネルエラー(後逸)を「逸男」と呼ぶことがたまに見受けられる。また何らかのチャンスや権利を圧倒的有利な状況から最後の最後に逸すること*10に対するネットスラングとして使われるケースも見受けられるようになっている。


関連項目


*1 後に2022年のヤクルトが最速マジック点灯記録を57年ぶりに更新。ちなみに記録更新前は1965年の南海ホークス(ソフトバンクの前々身球団)が最速だった。
*2 元ネタは2018年の「もう一頂」。
*3 元ネタは2019年の「奪sh!」および終盤戦からのスローガンである「V奪sh!」。
*4 5月10日時点で最大18あった貯金があれよあれよと溶け8月13日にはゼロに。結局後述のシーズン最終戦で敗れたことにより最終的に借金2で4位に沈んだ。最大貯金18→借金フィニッシュ、及びCS逸は史上初。
*5 パ・リーグの規定では、2チーム以上が同勝率で並んだ場合、当該チーム間の対戦成績で順位を決定する。本シーズンではオリックスがソフトバンクに15勝10敗で勝ち越しているため、オリックスが上位となる。
*6 勝率が一致した上での優勝もNPB史上初。また、オリックスは「2年連続マジック無点灯ながら優勝」「シーズン中首位に立ったのが開幕日、9月10日、最終日の3日間だけ」の珍記録を残した。
*7 なお2022年シーズンはMLBでもナ・リーグ東地区でメッツがブレーブスにシーズン最終戦で同じように101戦61敗で並ばれ、直接対決成績で同じく歴史的V逸と言う事態が起きている。これにより地区2位でワイルドカードに進むも、パドレス相手に1勝2敗で力尽きた。
*8 昨年から京セラドームでの相性が非常に悪く、この年も主催試合を含めて3勝11敗の借金8という大惨状だった。
*9 これにより、2019年のクライマックスシリーズから続いてきたポストシーズンでの連勝が18でストップした。
*10 一例として2019年の広島