2.バックギャモンの基本的ルール(2)

Last-modified: 2018-08-19 (日) 08:32:49

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さて、前回のページでは、バックギャモンは基本的に「すごろく」であること。
15コすべてのコマをゴールさせれば勝ちであるということ。
ただし、いきなりゴールさせることはできず、まずは自分の陣地にすべてのコマを入れる必要があること。

 

そんなことなどをご説明しましたね。

 

さて、このページでは、バックギャモンを非常に面白くしている「3つの特殊ルール」をご紹介します。
3つ目以外はとても簡単です。これを理解できればバックギャモンをプレーできますので頑張ってください!

 

特殊ルール①「ゾロ目は4回動かせる」

まず、1・1、2・2、3・3などのいわゆる「ゾロ目」を振った場合、
「4回」動かすことができるというルールがあります!

 

例えば4・4という目を振ったら、「4マス動かす」という行為を4回できます。
6・6という目を振ったら、「6マス動かす」という行為を4回できます。

 

たとえば、6・6を振った時の動かし方の例がこちらです。
image12.jpg
こんな風にね。ゾロ目が出るとたくさん駒が動かせて、基本的には嬉しい事が多いです。
一発逆転の要因になることも、しばしばです。

 

特殊ルール② 敵のブロックには動かせない

ブロックというのは、同じマス目にコマが2個以上ある部分のことです。
敵のブロックがあるマス目には、自分の駒を動かせないというルールがあります。
例えば次の画像。6・6という目を振っています。
image13.jpg

 

私としては、右上が一番「ふりだし」ですから、そこにある2つの白いコマを早く動かしたいです。
しかし、この場面、右上の2つの白いコマは、6マス動かそうとすると、
その先にいずれも相手(赤いコマ)のブロックがありますね。
ですから、いずれも動かすことができません・・・

 

このように、敵にブロックをたくさん作られると厄介です。
逆に、自分がたくさんブロックを作れば、それだけ相手の動きを邪魔できるわけですね。

 

特に、ブロックをあちこちにバラバラに作るのではなく、
連続したマス目に作っていくと、相手のコマの動きを封じてしまうことができます。
これを狙うことは、非常に重要な戦術です。

 

その究極の形がこちらです。
image8.png
右下にある相手の赤いコマ2つは、どんな目を振っても白のブロックを飛び越えられないのです。

 

特殊ルール③ 敵のブロットは取れる

ブロットというのは、ブロックと1文字違いでややこしいのですが、
コマが同じマス目に1個しかないこと。つまり、ひとりぼっちの状態のことです。

 

ひとりぼっちのコマは、非常に弱いです。
ブロックとは違い、相手のブロットがあるマス目には、自分の駒を動かすことができます。
そして、そうすると、相手の駒を取って、場外へと弾き飛ばすことができます。

 

たとえば次の画像。相手(赤)が6・4という目を振っています。

 

image15.jpg

 

相手(赤)が上の画像のように動かしたとすると、左下の白のブロットは取られて、場外へとおさらばです。

 

image16.jpg

 

この取られたコマ(場外に飛ばされたコマ)は、振り出しに戻されたと考えてください。
つまり、自分のブロットが取られるたびに、自分のコマは遅れてしまい、不利になっていきます。

 

さて、次に自分の番が来た時、サイコロを振ったら、
まず真っ先にこの取られた駒を、場内に復帰させなければいけません。

 

なぜなら、場外に飛ばされたコマがあるうちは、他の味方のコマは一切動けないというルールだからです。
取られたコマのことが心配すぎて、動くことができない、と考えると良いでしょう。

 

ではどのように場内へ復帰させるのか、ということになりますが、
先ほど言ったように、振り出しに戻されているわけなので、振り出しから順番に戻していけばよいのです。
振り出しということは、白にとっては右上、赤にとっては右下ですね。

 

たとえば、この場面。自分(白)のコマが場外に飛ばされた状況で、「2・6」という目を振りました。
image5.png

 

たとえば、サイコロの「2」の目を使って復帰させるとしたら、
上の画像上の「2」と書かれたマス目に動かせば良いわけです。
そうすると、他のコマも動けるようになるので、好きなコマを6マス動かすことになります。

 

たとえば、こんな風に。「6」の目で今度は相手のブロットを取ってやりました。
image6.png

 

もう一度先ほどの画像に戻ります。
image5.png
今度は逆に、場外のコマを、サイコロの「6」の目を使って復帰させたいと思ったら、どうでしょうか…?
振り出しから数えて6番目のマス目には、相手のブロックがありますね。ですからこの場面では、できません。

 

ということは、もしこの場面で、万が一「6・6」などという目を出してしまった場合、
取られたコマを復帰させることが不可能となり、1回休みとなってしまいます・・・

 

これはかなりイタいです。逆に言うと、相手を1回休みに追い込むことは、有力な戦略です。
その究極な形がこちらです。

 

image7.png

 

私(白)は、自分の陣地をすべてブロックで埋めています。
つまり、相手は1~6、どんな目を振っても、場外のコマを復帰させることができません。
この形を作れば、もはや相手はサイコロを振る意味すらなく、強制的に一回休みとなってしまうのです。

 

ゴールのさせ方

最後に、15コ全ての駒を、自分の陣地に入れてからの話。
そう、いよいよゴールができるようになったら、という話です。

 

ゴールは基本的に、ピッタリの目が出たらできます。
次の画像は一例です。4・2という目を振ったので、ゴールから数えて4のコマと2のコマをゴールさせています。

 

image18.jpg

 

もしこの時、たとえばゴールから数えて4のマス目に何もコマがなかった場合は、
サイコロの4の目については、後ろの方のコマをどれか1つ、4マス動かすしかありません。
ピッタリでないのに、ゴールのすぐ近くのゴールさせる、などということはできません。

 

ただし特別に、自分のすべてのコマの中で最後尾にあるコマに限っては、
ゴールまでの距離以上の目が出たらゴールすることができます。
(ゴールできるというか、必ずゴールさせます。たとえ嫌だとしても。)

 

たとえば、全てのコマがゴールから数えて3番目以内にある場合
自分にとって、最後尾のコマは、3番目にある駒ということもあります。
その駒に限っては、3だけでなく、4や5や6の目が出た場合も、そのコマをゴールさせることになります。
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補足

最後に、もし、コマをゴールさせている最中に、自分のブロットが取られ、
場外に飛ばされてしまったらどうなるのでしょうか…?

 

image20.png

 

すると、そのコマが再び自分の陣地にたどり着くまでは、他のコマもゴールさせることはできません。
よって、たとえ大きくリードして、相手より先にゴールを始めたとしても、
まだまだ気は抜けません。最後まで大逆転の可能性が残されているのです。

 

ためしにゲームをしてみよう!

さて、ここまで理解すれば、もうあなたはバックギャモンを楽しむことができます!
まだ、あいまいな理解の方も多いと思いますが、実際にプレーしてみれば、きっと理解できると思います。
身近に対戦する相手がいない場合は、GAMESなどのコンピュータ相手の対戦サイトでやってみましょう。

 

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