AGXXF-001 アンステルド

Last-modified: 2022-06-05 (日) 21:07:26

名前:AGXXF-001 アンステルド

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近年実機が発見されたA3型の一機。型式番号は「AGXXF-001A3-30」とされている。

性能詳細

  備考備考
型番AGXXF-001分類試作戦闘機
用途試験機現状退役
製造TES研究所ユニットコスト4億シーク(現代換算)
運用AG連合宇宙海軍正式採用AG.202.6.10
計画アンステルド計画前クラスなし
乗員1名次クラスなし

概要

AGXXF-001 アンステルド(Unstelled)」とは
AG連合のTES研究所が『高機動超高速機動試験機』として開発した試験機体。
後に戦局の悪化に伴い実戦配備がなされ上記の型式番号が便宜上付与された。

試験機のA1.A2型、実戦配備型のA3型も含めて、資料によって幾ばく化の振れ幅はあるものの
戦前~終戦までを通して最低30、最高で52機程が建造されたとされる。この記録の差異については配備の項目で述べる。

開発

高速の実現

サイラム大戦を終えたAG連合宇宙海軍部は、宇宙空間での戦闘機運用を大きく転換し「大型機による艦隊強襲」から「小型機による高機動戦闘」に切り替えた。
その結果としてAGF-32やAGF-27が誕生したものの、軍部はより高機動な戦闘機の開発を望んでいた。この要望の背景にはクロノス皇国との開戦が迫っていた事もある。

AG連合海軍部はこうした要望から、TES研究所に対して「現在の技術でパイロットの身体的な強化処置を施さない形で耐えられる最も鋭敏な戦闘機」の開発を指示。
ここに「アンステルド計画」が開始された。

TES研は当時最新鋭の技術であったヴィッカヴィニカヴィア社製のT4水素エンジンを大量に搭載し、機体構成材を最低限にすることで、限界までの機体の軽量化と高出力化に成功した。
パイロット保護には当時最新の耐Gシステムを搭載したが、それでも発生するGにパイロットが耐えられないという計算結果が得られたため、最終的には専用の耐Gスーツを製作する形でパイロットの保護を促進した。

試験1.2号機(最後までA1型として運用)には武装を最低限の20mmガトリングガン2門だけとしたが、後の3~7号機までの試験機には追加で4~8門のガトリングガンの増設が行われた。

配備

実戦へ

完成後の試験においてテストパイロット達からは「実戦にも耐えうる高性能」と絶賛された。
これを受けた海軍部は、新規の機体を設計する手間を省略する目的も踏まえて50機の追加&実戦配備命令を下した。またそれに際して実戦に耐えうる各種性能を容易した「A3型」が用意された。

A3型は前任のA2型までの設計から一新され、ME社の技術顧問を招いての本格的な戦闘兵器としての大幅な再設計が施された。
その祭、搭載予定だったジェネレーターの出力が搭載兵装に対して過剰気味であったことを逆手に取り、当時BSW社で試験段階にあったレールキャノン、並びにME社にて試験開発段階にあったレールガンを搭載することが決定。
一気に貫通打撃力を向上した武装となった。

前途多難

一度は実戦配備が決定したアンステルドではあったが、度重なる設計変更や新兵装を意欲的に搭載したことで、当初調達していた予算を大幅に超過してしまった。
また実戦配備が間近に迫ったAG.202.4.03にクロノス神聖皇国が宣戦を布告し、「第一次クロノス大戦」が勃発。これらの混乱に伴い、実戦配備計画は一度水に流されかける。
しかしアンステルドテストパイロットであった「ビアンキ・ニコラス少佐」の働きかけなどもあり。6.10には「AGXXF-001」の型番を取得、実戦配備型A3合計12機がロールアウトした。

この配備に関する混乱の際に、既存のA1.A2型からA3型に改修を受けたおよそ14機と追加発注から計画凍結までの間にライン上にて完成していたおよそ20機程度が実戦に配備された為、資料によって大きな差異が発生している。
AG連合政府直下の情報管理部門の戦後調査によると
A1.A2型からの改修機13機と、工場にて完成していたおよそ20機の合計33機が実戦に投入されたが、その後、工場ラインに残っていた補修パーツなども随時前線に投入された
と結論づけている。

戦歴

前線へ

第一次実戦投入型の12機は、AG.202.9.07日に「ブレイブ中隊」として実戦に投入され、惑星コールの解放戦において戦果を上げる。
その後、順次完成したA3型が実戦に投入されるも、固まった中隊/小隊規模としての投入が主であり、兵装が困窮する部隊などには配備されることなかった。
これは補給パーツ等の関係から、ある程度の固まった部隊運用が必要であった事や、そもそもが試験兵器の域を出ない為、繊細な調整が必要であった事などから、一般部隊への配備はされなかった。

また貫通打撃兵装として搭載されていたME社製レールガンは、実戦配備後も安定したパーツの配給や補修を受けらなかった物がほとんどであり、現場からの再三に渡る追加配備要求も虚しく、
前線のA3型では大破した機体からレールガンだけを回収して残存機体に搭載したり、早々に降ろして他社製のマシンキャノンなどに換装する事案が頻発した。
一方のBSW社製レールキャノンは単発威力こそ優れていたものの、再充電に時間がかかり、また技術的限界から一発ごとにチャージが必要でもあった事から、降ろされこそしなかったが、乱用は厳禁とされた。

最終決戦において

実戦配備後、その圧倒的な機動力から着実に戦果を稼いでいくA3型だったが、第一次クロノス大戦の最終決戦でもある「惑星ノートルダム沖海戦」時には稼働可能状態の残存機は15機を下回っていた。
そして最終決戦においてA3型は一度惑星スピンベルのAG連合宇宙海軍前線基地に集結し、補給・再編後に戦闘宙域Cフィールド攻略部隊の先行部隊としての役目を与えられる。
その際、当時中佐に昇進しており「蒼穹の流星」の二つ名を保持していた「ビアンキ・ニコラス中佐」の元『ブルーレイブス』として再編される。

またその際、当時のパイロット達の強い要望により、本来は不向きな対艦戦闘にも対応するための応急改修型である「AGXXF-001A3F(便宜上呼称)」へとブルーレイブス隊全機が改修され、増加のミサイルポッドを搭載した。
ブルーレイブス第一小隊には、他の小隊機からの供与により全機がレールガンを装備していたとの記述もある。

ブルーレイブスの勇姿

ブルーレイブス隊の実戦での活躍は、同じく攻撃隊に参加した他の部隊の致命的な帰還率の低さから、正確な情報はいまだ得られていない。
また同じく敵クロノス側も壊滅に等しい存在を受けた為、正確性のある情報はない。

奇跡的に帰還した生き残り達からは
「ブルーレイブスが通過した後には、燃え盛る敵の船が溢れていた」「信じられない動きをして、敵を殲滅していた」等の声が挙げられている。
ノートルダム沖海戦が終了したAG.204.1.12日には、ブルーレイブス隊は全滅が確認されており、該当するA3のシグナルは全機喪失している。

その後数十に渡る生存者救助にも関わらず、ブルーレイブス隊のパイロット達は隊長のビアンキ中佐を含め、発見されていない。

AG.206年に行われた調査において、ブルーレイブス隊隊長のビアンキ中佐の登場していたA3の破片、並びにコックピット機器並びにトランスポンダーが撃沈されたクロノスの戦艦「ヴァレキアル」艦橋付近で発見される。

その後、AG連合政府は正式にブルーレイブス隊の全滅を認定し、部隊全員を二階級特進させることを発表した。

第二次クロノス大戦

第二次クロノス時、アンステルドは既に機体性能として時代遅れになっており、実戦に投入されることはなかった。
何よりも実機が全て喪失されているとされ、追加生産も行わなかった。

機体の発見

AG.219年、AG連合はモスボールされた予備艦隊の再整理の際、当時ノートルダム海戦に参加していたコンチネンタル級航空母艦「アリスベリアルム」の第四格納庫内にアンステルドA3型が係留されているのを発見した。
同航空母艦は戦後の慌ただしい時期に艦隊整理の一貫として予備艦隊送りにされて以降、一度も再調査がされておらず、実際他の予備艦隊配属の航空母艦からも当時の戦闘機などが発見されている。

発見された機体は当時「イグニ隊」で運用されており、ブルーレイブス編成時にエンジン類の不調が原因で採用されなかった型式番号A3-30号機であるとされ、実際生存していたアリスベリアルムの整備クルーからの
聞き取り調査にて整合性が確認された。
なお当該機に搭乗していた「クレイン・フィッツ中尉」はその後、AGF-27で同作戦に従事し、戦死している。

発見後はMSFとDAS社にて修理を受け、MSF戦史記念博物館にて動態展示されている。

派生・発展型

国内

国外

配布情報

SteamWorkshop ※改造・二次配布共に可
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