Vickers Medium Mk. I

Last-modified: 2020-05-25 (月) 13:03:31

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Tier 1 イギリス 中戦車

公式ページ

スペック

車体装甲厚(mm)6/6/6本体価格(シルバー)0
最高速度(km/h)前進24マッチング範囲(戦闘Tier)1~2
後退8
隠蔽率静止時0.14
移動時0.11

パッケージ

Cruiser III
E:220
S:3,500
UC 2-pdr
E:220
S:3,000
Medium I
E:0
S:0
Vickers Medium Mk IA
E:90
S:3,000
Medium II
E:220
S:3,900
M2
E:220
S:3,900
Cruiser I
E:220
S:3,800
Loyd GC
E:220
S:3,800

E:必要経験値
S:購入シルバー

詳細

パッケージ名エンジン主砲履帯砲塔HP通信機
出力下記参照車体旋回速度砲塔装甲通信範囲
出力重量比地形抵抗旋回速度視認範囲
Medium IArmstrong Siddeley V8OQF 3-pdr Gun Mk. IVickers Medium Mk. IA*Vickers Medium Mk. I140WS No. 14
10546 / [42.17]6/6/6250
8.911.1/1.2/2.235280
Vickers Medium Mk IAArmstrong Siddeley V8QF 6-pdr 8 cwt Mk. IIVickers Medium Mk. IA*Vickers Medium Mk. I140WS No. 14
10546 / [41.93]6/6/6250
8.861.1/1.2/2.235280

※車体旋回速度の実質値は通常地形、操縦手熟練度100%で計算。スキル及び超信地旋回の可否は考慮していません。

 

主砲性能
名称弾種弾代貫通ダメージ発射速度AP弾
DPM
照準時間精度総弾数最高角
最伏角
OQF 3-pdr Gun Mk. IAP
APCR
HE
0
2G
0
38
66
23
50
50
65
15.387692.900.45
3.89
2.52
90+16
-7
QF 6-pdr 8 cwt Mk. IIAP
AP
HE
35
3G
2
45
57
29
70
70
95
13.959772.300.52
?
?
60+16
-7

※先頭のセルの色は対応するパッケージの色となります。

解説

  • 概要
    Tier1イギリス中戦車
    戦間期にヴィッカース社が開発した中戦車である。
    撃破されても修理代がかからない。
     
  • 火力
    いずれの砲も単発火力を重視しており、その分装填が遅めになっている。
    砲塔の位置が後部寄りの中央である為、飛び出し撃ちは後ろから行う方が良い。
    • OQF 3-pdr Gun Mk.I
      Medium Mk. Iの史実砲である3ポンド(47mm)砲。APとHEは弾代が無料。
      優秀な単発火力を有しながら、通常弾のAPは貫通力38mmと良好であり、同格で最も重装甲なR. Otsuすら撃ち抜ける。
      また、金弾のAPCRは貫通力66mmを誇り、マッチングする全戦車を正面から貫通できる。
    • QF 6-pdr 8cwt Mk. II
      Medium Mk.Cの史実砲である6ポンド(57mm)砲。
      Tier1戦車の装備する砲の中で最も単発火力が高く、同格ならAPで2発、格上のTier2戦車でも3発で撃破可能。
      初期砲から照準時間は向上したものの、精度は劣化している。
      通常弾のAPは貫通力45mmと優秀だが、金弾の強化APは貫通力57mmと伸びが悪い。*1
      HEは貫通力29mmだが単発火力が強化される為、軽装甲車輌にはかなり有効だ。
      HEは非貫通時にも一定のダメージを与えるが、AP・強化APを貫通させた時よりもダメージ効率が落ちてしまう事が多い。
      相手の装甲厚によって適切な弾種を使い分ける事を覚えていこう。
       
  • 装甲
    Tier1戦車で最高の耐久値を誇るが、防御面は壊滅的。
    車体、砲塔共に装甲は僅か6mmしかない。
    他のTier1戦車と比べても装甲が非常に薄く、しかも圧倒的に車体が大きく被弾しやすい。
    機関砲の掃射で瞬殺されかねず、迂闊に姿を晒すと簡単に撃破されるだろう。
    なお、車体正面にはエンジン判定があるので注意しよう。
    ゲームシステム上、薄すぎる装甲は命中角度による跳弾が期待できない。
    運良く防げるとすれば、履帯などで貫通力が減衰した砲弾が側面に掠めた場合くらいである。
     
  • 機動性
    最高速度・出力重量比ともに低く、機動力は底辺クラス。
    移動や退避の判断が遅れると取り返しのつかない事態になりやすい。
    地形や障害物を常に意識し、敵の攻撃から素早く隠れられる位置取りを心掛けよう。
    なお、移動に時間のかかる進軍ルートを選んでしまった場合、主戦場に辿り着く前に勝負の趨勢が決まってしまう事も珍しくない。
    Tier1戦車は狭いMAPとしかマッチングしないのが幸いだが、長い登り坂は避けた方が懸命だ。
     
  • 総論
    紙装甲の駆逐戦車に近い性能の中戦車である。
    火力だけは極めて強力だが、紙装甲の巨体で鈍足かつ低隠蔽と弱点が多く、射撃が上手でない初心者からもボーナスキャラとして見られやすい。
    しかしTier1戦車では最も搭乗員数が多く、役職の兼任が無いため負傷時の性能低下が控え目という地味な利点もある。
    自分が継続的に射撃できる状況かつ反撃を受けにくい立ち回りを徹底し、単発火力と精度の良さを活かしていこう。
    初期戦車の中では癖が強く、繊細な扱いが要求される車輌である。

史実

Vickers Medium Mk. I

1918年の第1次世界大戦後間もない頃、イギリス軍のJ.F.C.フラー大佐が来るべき世代を指向した論文「作戦計画1919」を発表しました。
この論文では新世代戦車に対する要求が明確に語られており、イギリスはこれに基づき新型戦車の開発を再開することとなりまた。

 

その結果、完成したのがヴィッカーズ・アームストロング社が第1次世界大戦後初めて開発した戦車のヴィッカーズNo.1戦車およびNo.2戦車でした。
1921年に開発が始められたこの戦車の形状は第1次世界大戦中に開発されたMk.Bホイペット中戦車に類似しており、車体中央部に車長用キューポラを備えたドーム型砲塔を搭載していましたが、これはイギリスの戦車として初めて全周旋回可能な砲塔でありました。

 

No.1戦車とNo.2戦車の違いはNo.1戦車が7.7mmオチキスM1914重機関銃3挺をドーム型砲塔のボールマウント式銃架に装備したのに対し、No.2戦車は砲塔に3ポンド(47mm)戦車砲、4カ所にボールマウント式7.7mmオチキスM1914重機関銃が砲塔前面と左右側面、そして対空用として上面にそれぞれ搭載されており、さらに車体左右側面にもボールマウントを設けて7.7mmヴィッカーズ重機関銃を装備するという重武装が施されていました。
一見すると強力そうには感じるものの、実際には射撃の視界や操作性などの問題も多く、この面では難があったことは否めないと言えます。

 

車体は矩形の車体を採用しており、車体中央部に全周旋回式の砲塔を搭載し、ギアで制御された砲俯仰装置を装備していました。
履帯は車体側面にサスペンションを取り付けて車体の外側に張り出すというその後の戦車と同様のレイアウトを採っており、各転輪はコイル・スプリングを介して支えられ走行時の衝撃吸収が図られていたものとなっていましたが実際には故障が多く、車軸の折損などの事故は絶えなかったそうです。
1921~22年にかけて試験が行われたものの、機械的信頼性に欠けたため、制式化には至らずに終わってしまいます。

 

Mk.Iは30両が生産され、1924年からイギリス陸軍に配備が開始されました。
1924年には改良型のMk.IA軽戦車が製作されており、生産台数は50両とも言われています。

 

なおMk.I/Mk.IIシリーズは当初は軽戦車に分類されていましたが、後にさらに小型の軽戦車が登場したために、中戦車に分類が変更されるようになりました。

 

J.F.C.フラー大佐は「作戦計画1919」において機甲戦が今後の陸上戦闘の主体にになり航空部隊との連携が不可欠になると説いていましたが、イギリス陸軍はまったく理解の外にあるとして戦車は歩兵の支援であるべきと旧態依然の考えを崩しませんでした。
皮肉にも、これに賛同してフラー大佐の論ずる所を参考に機甲戦の基礎と「電撃戦」を持って、イギリスに示したのは後にフランス戦で対峙したドイツ軍の立役者ハインツ・グデーリアンその人だったのでした。
これにはイギリス陸軍も考えを改めなければなりませんでしたが、時既に遅く、実行に移せたのは、ダンケルク撤退で大打撃を受けたその後になってからと言う泥縄的状況でした。

コメント


*1 ただし、強化APは弾速が通常弾のAPよりも速い