Admiral Graf Spee

Last-modified: 2021-06-20 (日) 12:41:00

1936年 ドイツ帝国 装甲艦 アトミラール・グラーフ・シュペー

A46257FE-90CB-4A2C-9062-620A4C9CEEF3.jpeg
ドイツツリーの高ティア重巡洋艦。一般には英語発音のアドミラル・グラーフ・シュペーと呼ばれることが多い。
戦艦から逃げ切れる速力と重巡以下なら圧倒できる砲力を持つ通商破壊用のポケット戦艦として設計された艦であり、ドイッチュラント級装甲艦の三番艦に相当する。
高い砲火力とそれなりの高速性を兼ね備えており、基本的には優秀な性能を持つ。しかし『逃げる』という選択肢のない(当たり前だが)対戦ゲームの仕様と高tierマッチングにぶち壊され気味……

他画像

2CF90273-2F4D-4DFC-A7BB-7796C8098868.jpeg
巡航速度上昇+3%の効果のある迷彩。お値段は488G。
ビスマルクでお馴染みのバルト海迷彩である。紙装甲のシュペーにとって速度は大切な要素なので、微妙な上昇幅でも有難い効果。

BD6FAAF0-D49F-44EA-8E2D-ECDE6D353C7B.jpeg
可視距離増加+3%の効果のある迷彩。色合い的にはこちらの方がシュペーに似合っているが、効果については今ひとつ噛み合わない。外見重視派なら購入してみても良いだろう。
ちなみに、迷彩名「ラングスドルフ」とはグラーフ・シュペーが自沈した時の艦長の名前。
余談ではあるが、このラングスドルフ艦長はデュッセルドルフ在住時の幼少期に隣家に住んでいたマクシミリアン・フォン・シュペー提督の影響を受けて海軍を志したという逸話がある。自身が海軍軍人になる切っ掛けとなった提督の名を冠した軍艦の最後の艦長となるという、何とも奇妙な巡り合わせであった。

IMG_0815.PNG
実装当初のグラフィック。機銃などはまだモデリングされていなかった。

基本性能

※括弧がある欄は【改修後の数値(初期値)】

年代1936国家ドイツ帝国
艦種重巡洋艦対潜×
耐久値28270(25700)戦闘成績(BR)300
無装甲排水量(t)11788無装甲速力(kt/h)34.6(32.6)
基準排水量(t)14812最大速力(kt/h)28.8(27.1)
最大排水量(t)16280最大舵角50.0
可視距離(km)11.2(10.5)絶対視認距離(km)-
アンロック費828000S購入費用8280S
1200G

装甲防御

※単位はインチ(in)表示
※史実/技術ツリースペック準拠の場合。購入時は無装甲状態

防御区画前部中部後部装甲重量(t/0.1in)
甲板部1.21.21.228
舷側部2.42.42.428

搭載武装

主砲名称火力射程
距離
(km)
装填
速度(s)
旋回
速度(°/s)
重量(t)貫通力基本弾数(HE/AP)
52口径 28cm SK C/34 三連装砲110036.472466427090/90
54.5口径 28cm SK C/39 三連装砲110040.931768107890/90
52口径 38cm SK C/34 連装砲150036.52265137285200/200
60口径 20.3cm SK C/34 連装砲79033.515629788200/200
副砲名称火力射程
距離
(km)
装填
速度(s)
旋回
速度(°/s)
重量(t)貫通力基本弾数(HE/AP)
55口径 15cm SK C/28 単装砲59021.958.58397840/40
45口径 15cm Ubts+Tbts KL/45 単装砲590228.58297044/44
45口径 15cm Ubts+Tbts Flak L/45 単装砲590227.58317040/40
45口径 15cm Tbts KL/45 単装砲59023.18.58466560/60
65口径 10.5cm SK C/33 連装砲21017.76104720400(AA)/400
魚雷名称火力射程
距離
(km)
装填
速度(s)
旋回
速度(°/s)
重量(t)雷速(kt)基本弾数
533ミリ 四連装魚雷 Type G7e T23300146010122378
533ミリ 三連装魚雷 Type G7e T3330014601092378
53.3センチ G7e T3 三連装魚雷34507.560101183018

艦載機

機種名称耐久攻/防航続時間
(sec.)
巡航速度
(km/h)
海面視界
(km)
空中視界
(km)
機体重量
(t)
格納庫容量装備火力装備重量
(kg)
水偵Ar196 A-5610325/4759853119.53.73120220lb 爆弾600100

※最大搭載数3機、パイロット数3名。

部品改修

改修段階火力索敵速度装甲
砲塔旋回装置(主砲旋回速度+10%)新型望遠レンズ(望遠鏡拡大倍率+20%)ビルジキール(安定速+10%)側面装甲帯(被雷ダメージ-13%)
照準システム(主砲射撃精度+12%)電波探信儀(理想発見距離+7%)副舵輪(横滑り防止+12%)排水ポンプ(自艦浸水継続時間-12%)
主砲装填装置(主砲装填時間-15%)精密探信儀(強制発見距離+5%)新型艦首(旋回抵抗-10%)傾斜装甲(装甲HP+14%)
新型徹甲榴弾(徹甲弾ダメージ+13%)警戒管制機(スキル『広域探知』アンロック)変速機(加速性能+15%)船体強化(HP+10%)
魚雷発射管(魚雷射程+13%)×ボイラー(巡航速度+6%)ダメージコントロールシステム(スキル『応急修理』アンロック)

立ち回り方

本艦は「ポケット戦艦」であるため、戦艦とも、一般的な重巡洋艦とも異なる独特の立ち回りが要求される。
強いて言うならば巡洋戦艦の動き方が最も近いかも知れない。狡猾な狩人に徹しよう。以下に本艦を扱う上で忘れてはならないことを記述する。

  • 索敵と警戒を怠るな
    本艦に多数の敵艦を相手にできる能力は無い。敵火線の正面に立つとあっという間に蒸発させられてしまう。
    常に1対1(できれば格下相手が望ましい)の状態に引きずり込む必要がある。味方の位置と敵の位置を把握して、臨機応変に行動しよう。レーダースキルと観測機を用いて敵艦の位置や動きを把握し、味方を誘導したり奇襲の機会を伺おう。
  • 敵艦に張り付くな
    マッチングしうる敵艦の殆どは火力、装甲等でシュぺーに大差をつけている。よって同航戦での撃ち合いは避けるべきである。ある程度撃ち込んだら踵を返して離脱、ヘイトが逸れたら再び砲撃を浴びせるルーチンを繰り返すのがベスト。一撃離脱を念頭に置いて戦おう。
  • 戦う相手を選べ
    そもそも本艦は「ポケット戦艦」である。早いところが「格下狩り専用艦」。味方戦艦群の脅威となる駆逐艦を最優先ターゲットに据えよう。早い装填と弾速は駆逐艦に対し極めて有効である。艦隊の露払いとしての活躍を目指そう。
    反面、全ての戦艦と重巡洋艦には注意が必要。強力な魚雷をばらまく高雄摩耶最上などの日重巡や高い砲戦力を持ち、重巡の中でもトップクラスに硬いボルチモアとはマトモに戦うべきでは無い。

主砲

意外にもレパートリーは多く、同輩のドイツ艦の主砲はほとんど搭載可能。基本的にはシャルンホルスト砲を据えておけば間違いはない。
艦の性質上、削りに特化させた方が戦いやすくなる。

  • 54.5口径 28cm SK C/39 三連装砲
    シャルンホルストの主砲。本来の主砲(下記)より装填が7秒早く、射程、貫通力がやや高い。基本的にこれを装備しておけば問題ない。史実砲に比べ重量、精度にやや劣るが、装填速度の向上はかなり魅力的。開発部品と合わせれば、最短15秒弱と20cm主砲並みの速度で斉射が可能になる。
    HEとAPの割合は基本的に1:1でよいが、この辺りは好みだろう。弾切れには要注意。
  • 52口径 28cm SK C/34 三連装砲
    史実砲。上記の砲と比べ重量面では秀でているが、装填の遅さが足を引っ張る。少しでも重量を削りたい時に装備するのもアリ。
  • 52口径 38cm SK C/34 連装砲
    ビスマルクの主砲。単発火力はトップクラスで貫通力も高い。代償に砲塔旋回速度、装填速度、重量などで装備するには制約が多い。致命的な欠点として砲門数が減ることが挙げられる。砲塔2基4門は同格最低クラス。その上、手数も稼げないとなるとパンチ力が多少上がった程度では補い切れない程総火力が低下する。
  • 60口径 20.3cm SK/C34 連装砲
    アドミラル・ヒッパーの主砲。精度、装甲貫通力はずば抜けているが単発火力が最低の上、砲門数が4門と、総合火力が駆逐艦並に落ち込む。ここまでくると最早ネタ。縛りを追加したいマゾ艦長には持ってこいである。

副砲

史実装備の15センチ砲から高射砲まで多種多様な種類があるが、そこまで大差はない。ヴィジュアルにも変化はないので、軽量なもの、精度の高いものなど、自分に合った物を装備しよう。いっそ全て外してしまうというのも一考の価値がある。
副砲の精度が低下してしまった現在ではかつてのように駆逐艦を蜂の巣にするというのは難しいが、高射砲を装備しDPSを底上げして対空能力を増強したり、放火補助用装備として使用するのもいいだろう。
基本的にHEを装填し、炎上ダメージを狙おう。

魚雷

艦尾に2基装備している。4連装、3連装と選択できるが火線の数的に4連装がベスト。弾数が少ないが、重装甲の相手に有効な打撃を望める唯一の手段。慎重に照準し、惜しみなくバラまこう。
射程は長いわけではないのである程度接近して撃つ必要がある。きっちり把握しておこう。

対空

副砲として選択可能な10.5cm連装高角砲のみ手動対空に対応している。一発の威力は艦砲として最低クラスだが、副砲を全て高角砲で固めればそれなりの弾幕を張ることは可能。迂闊に近寄ってきた観測機を撃墜する程度なら不可能ではないが、基本的には牽制用である。艦上機の編隊に対しては打撃は期待し辛い。
自動対空については機銃も少なく、近距離防空は期待しない方が良い。

航空兵装

7528C391-A397-4E74-B92F-BC86FC85C034.jpeg
Ar196を3機搭載可能。
紙装甲な本艦にとっては、遠距離からの観測射撃を可能とし、かつ敵の観測機を空戦で排除できるだけの能力を持つこの水偵の存在価値は非常に高い。
ただしAr196は視界が狭いので、敵艦との距離を把握できる位置まで近付いた場合は被撃墜の危険が極めて大きくなる。敵艦との正確な距離はスキルのレーダーを併用することでも把握できるので、観測射撃をする場合は離れた場所からズームしての目測照準がおすすめ。

装甲

薄い。揶揄でも何でも無くペラッペラのため、いかなる敵であろうと正面から撃ち合うべきではない。大和モンタナの主砲なぞ食らえば一撃で撃沈されるし、上述の日巡のみならず砲門数が多くレーダー持ちのボルチモアペンサコーラも天敵となる。ポケット戦艦とはなんだったのか
装甲に頼れない本艦が戦果を上げるためには可能な限りヘイトを抑えるよう動く必要があるだろう。

機動性

装甲を張ると史実の28ノットも出なくなる。副砲や主砲弾、装甲を削って最低でも28ノットは出せるようにしておこう。
旋回は魚雷を見てから回避できるほど早く、高めの対空能力と相まって航空攻撃に対して無類の強さを発揮する。また、本艦は重巡としては唯一ダメコンを搭載しているため、少数ならば被雷しても浸水ダメージを最小限に抑え込むことが可能。
いずれにせよ大きく迂回したり、側面を突くには充分な機動力があるので、その気になれば奥で芋っている空母や魚雷を撒いている島風などを狩ることもできる。正面からの撃ち合いができない本艦にとって最大のアドバンテージとなるだろう。

総評

得意不得意がハッキリしているため、本艦のクセを使いこなせないうちはイタズラに被撃沈数を増やす玄人向けの艦。
慎重なルート選択、敵の位置の把握、弾種変更をこまめに行うなど丁寧な運用が求められる。「冷静に、時には大胆に」これが本艦を扱う上で最も重要な心構えである。

シュペー艦長達の健闘を祈る。


歴史背景

ドイッチュラント級装甲艦(Deutschland-Klasse)級は、ドイツ海軍が第一次世界大戦後、退役艦の代替艦として初めて就役させた1万トン超の軍艦。ドイッチュラント Deutschland (後にリュッツォウ Lützowに改称)、アドミラル・シェーア Admiral Scheer 、アドミラル・グラーフ・シュペー Admiral Graf Spee、の三隻が建造された。戦艦並みの砲備と巡洋艦並みの速力を有し、ディーゼル機関を採用。長大な航続力を得た。本級は、大戦初期に対英戦で通商破壊に活躍した。

1931年5月19日、キールのドイッチェヴェルケ造船所でパウル・フォン・ヒンデンブルク大統領の手によって進水し、1933年4月1日に装甲艦ドイッチュラントは就役した。同日、ヴィルヘルムスハーフェン造船所にて2番艦アドミラル・シェーアも進水した。1934年11月12日に就役した本級の1番艦がヴィルヘルムスハーフェンに配属されたのに対してキール軍港を定係港とした。なお、3番艦アドミラル・グラーフ・シュペーは1934年6月30日に進水、1936年1月6日に就役した。


コメント

  • 装甲が青葉以下の時点で涙目 -- 名無し? 2017-06-04 (日) 16:00:07
  • 重巡でスキル二つ持ちは結構な強み。 -- 2017-12-22 (金) 03:24:32