モンスター/【ガーゴイル】

Last-modified: 2022-08-13 (土) 17:43:43

原語は「Gargoyle」。
もともとは西洋建築に見られる、雨どいの機能を持つ彫刻のこと。この彫刻自体は怪物の姿が有名だが、人物や動物のものもある。
多数の本、コンピュータRPG・テーブルトークRPGなどを問わず、ファンタジー作品に登場している。特にゲーム上で敵として登場する時は「侵入者を防ぐためだけに存在し、魔法で作成されたため老化もせず、休息も食事も摂らない」や「石像であるため、打撃や斬撃などの攻撃も通用しないか、かなり効果が制限される」などのイメージも定着している。

敵モンスターとしては有名どころではあるが、新和版が展開されていた頃は立体化された物はほぼ無かった。AD&D公式メタルフィギュアラルパーサ社から2体セットがブリスターパックで販売されていた。以後はRAFM社やReaper社などから様々な造形の物が製造販売されている。

クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ

第4版ではベーシック・ルール・セットに登場。
「魔法のモンスターで、魔法か、魔法の武器によってのみ、これを攻撃できる。中世の建築物の絵によると、ガーゴイルは角があり、爪があり、牙があり、翼もある、見るも恐ろしい動物である。肌は全く石のように見え、しばしば彫刻と間違われる。」と記述されている。
ヒットダイスは4。アライメントはカオティック。
攻撃は爪2回、噛む1回、角1回の4回攻撃。ST判定はファイター8レベル扱いの上、スリープとチャームは効果が無い。


新和版の頃は、その生態について「魔法的な存在だが、生物である」「ゴーレムのように、高レベルのマジックユーザーが製作する」など、見解が分かれていた。

ルールサイクロペディア

ルールサイクロペディア版の「モンスターズ」では99~100ページに記載されている。
種別は魔法生物(コンストラクト)、魔力タイプ。知力5。サイズL。
知力は低いものの疑似知性があり、とてもずる賢いと知性面について補足されている。また「魔術師がさまざまな仕事をさせるため(中略)に作製したものです。」と記述されている他に、飲食が必要なく一箇所に何年もじっと留まっていられること、縄張り意識が強いことなども記述されている。

アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ

AD&D第2版では日本語訳されなかったMonstrous Compendium Vol.IIに掲載されている。
AD&Dでは悪魔のような形状の彫像に、強力な呪法をかけることで生まれた種族とされている。とはいえ食性こそ肉食性と記載されているが、実際には飲食を必要としない。
ガーゴイルが他の知的生物に襲い掛かるのは他者を痛めつけて苦しむ姿を楽しむために過ぎない。逆に小動物などには全く興味を示さない。
気候/地形は陸地や地下。出現頻度は頻繁。社会構成は部族。活動時間は常時。食性は肉食性。サイズM。アライメントはCE(カオティック・イービル)。
知性は低めではあるが、邪悪な存在の護衛や伝令として使役されることがある。ガーゴイルは独自の言語を話すだけの知性を持ち、同時に邪悪な性質をしている。
ヒットダイスは高くはない。移動速度は人間より遅めだが、飛行能力を持つ。機動クラスは普通。
攻撃手段は爪2回と噛みつき1回、角1回の4つ。地上では4つの攻撃手段を全て使うことができるが、空中戦では攻撃回数が制限されてしまう。しかし彫像になりすましてからの奇襲攻撃や空中からの急降下攻撃により優位に立とうとする。
防御力はもともと低くないが、そもそも呪文や+1以上の魔法の武器でなければ傷つけられないという特殊防御能力を有している。

カポキンス

原語は「Kapoacinth」。
水棲のガーゴイル。基本的な能力はガーゴイルと同じだが、翼を動かすことで水中で素早く行動することができる。

マーゴイル

表皮が石のように見える大型のガーゴイル。
出現頻度はまれだが、飛行能力以外の戦闘能力はガーゴイルを上回っており、ガーゴイルを配下に従えていることがある。

関連項目

魔法生物(モンスター)