モンスター/【トード】

Last-modified: 2022-08-18 (木) 21:14:56

原語は「Toad」。
toadはヒキガエルのこと。
現実世界のヒキガエルは交尾と産卵の時以外は、他のカエルほど水に入らない。姿はずんぐりしており四肢が短いため跳躍力はあまりない。耳腺からステロイド系の強心作用のある毒を分泌する。ファンタジー作品では、この不気味な姿と毒分泌能力のため、魔法使いの使い魔として好まれるとされる。また巨大な蛙は敵モンスターとして登場することがある。
巨大なヒキガエルは、講談『自来也』で主人公の自来也が巨大蝦蟇蛙を呼び出して戦ったことが有名。このため忍者が出てくる様々な作品で忍者の召喚獣として登場することがある。

動物系モンスターの例に漏れず、メタルフィギュアのようなTRPG用の立体化の例は少ない模様。しかしなぜかD&D公式の物はシタデル社、ラルパーサからそれぞれ造られていた。

クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ

クラシックD&D第4版ではエキスパート・ルール・セットコンパニオン・ルール・セットに登場。新和版での表記は「ジャイアントトード」と「ロック/ケイブトード」。
ルールサイクロペディア版では「トード(ヒキガエル)」の項目で「ジャイアント・トード」と「ロック・トード/ケイブ・トード」が両方が解説されている。
ルールサイクロペディア版で種別が巨大動物であること、知力が2であること、サイズがMであることが追記されている。

ジャイアントトード

原語は「Toad, Giant」。
新和エキスパート・ルール・セットでは「ジャイアントトード」、ルールサイクロペディアでは「ジャイアント・トード」とそれぞれ表記されている。
かなり大きめの犬位の大きさがあり、150~200ポンド(68~90kg)もの体重がある。
ヒットダイスは低く、移動速度もほどほどしかない。アライメントはニュートラル。
皮膚を周囲の環境にある程度変化させられるため、不意打ちの確率は比較的良い。戦闘では噛み付くだけでなく、15フィートまで伸びる舌でドワーフ以下のサイズの生物を引き寄せることができる。この時の命中判定のダイスで20が出ると、獲物は丸飲みされてしまい、脱出するまで継続ダメージを被ることになる。


毒に関する記述はない。また、シタデル社製の公式メタルフィギュアBDD-2ではエキスパート・ルール・セットから唯一の登場モンスターとなる。大きさは「かなり大きめの犬位」と記述があるが、体長はともかく横幅は犬とは比較にならないくらい広いため正面から見た時の威圧感は犬よりもすごいと思われる。

ロック・トード/ケイブ・トード

マスター・ルール・セットでの原語は「Rock or Cave Toad」、ルールサイクロペディア版での原語は「Rock Toad/Cave Toad」。
新和コンパニオン・ルール・セットでは「ロックトード、ケイブトード」、ルールサイクロペディア版では「ロック・トード/ケイブ・トード」と表記されている。
大きな犬位の大きさがあり、重さは150ポンド(約70kg)くらい。
背中が亀のような硬い甲羅のようになっており、目は複眼になっている。
ヒットダイスは低く、移動速度もほどほどしかない。アライメントはニュートラル。
その眼には催眠性の光を発する事ができ、対麻痺ST判定に失敗した者は麻痺状態に陥る。
攻撃は角質の突き出た口での噛み付き。


「ロックトード」「ケイブトード」の2種がいる記述だが、生息地が異なるだけで基本能力は同じ。ロックトードは高山地帯や砂漠などの岩だらけの寒い地域に住む。ケイブトードに関しては記述が無いが、その名の通り洞窟に住むと思われる。


他にAC6 モンスターマニュアルでは「ジャイアントポイゾナスフロッグ」というカエルが登場する。

アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ

AD&D第2版モンスターコンペンディウムでは「カエル(トード)」の項目名でデータは4種ある。
日本語版の解説文では「巨大カエル」と呼ばれており、データ上の体長はどいつも4フィート以上ある。イラストは右前方から見た構図のイボガエルだが、よく見ると閉じた口から人間の片足が少しだけ飛び出ているという怖い絵。
本来は小さな昆虫を食べる益獣だが、この大きさになると食べられそうに見えるものは何でも飲み込んでしまおうとする。肌の色は様々だが、どれも触るとごわごわしており、乾いている割に水っぽいという、ヒキガエルに触ったことのある人にしか分かりそうにない解説になっている。

ジャイアント・トード

原語は「Giant Toad」。「巨大カエル」と訳されている。
気候/地形は全域(極地を除く)及び地底。出現頻度は非常に頻繁。社会構成は集団。活動時間は常時。食性は肉食性。知能は動物並み。サイズMで体長5フィート。
湿った空気と安定した獲物がいる地底に巣を作ることが多い。特に温暖な地で産卵しやすい水場の近くを好むが、冷涼だったり乾燥している場所でも生存できる。家畜を餌にしようと人間の集落の近くに出現することがある他、下水道のある都市ではネズミや人間の飼うペット、下水道の関係者を食べて巨大化している例があるという。
巨大カエルの皮は、体に密着しやすい革製の鎧に加工できる。しかし外見がヒキガエルの皮そのままの上に、臭いが凄まじいらしい。
ヒットダイスは低め。移動速度は遅いが、跳躍により一気に距離を詰めながら体当たりしてくる。
巨大カエルの狩りはじっとした状態で待機しており、獲物が攻撃可能圏内に入った途端に跳躍してくるという方法をとる。

ファイヤー・トード

原語は「Fire Toad」。「火炎カエル」と訳されている。
体長は約4フィート。表皮のイボは紫色。カエルではあるが、水を嫌い、乾いた環境を好む。
気候/地形は全域(極地を除く)及び地底。出現頻度は希。社会構成は集団。活動時間は常時。食性は肉食性。知能は低い。サイズS。アライメントはCN(カオティック・ニュートラル)。
基本的に脅かされたり、巣に近づかない限りは襲ってこない。また水を嫌っているため、何か液体をかけられると後退していく。
ヒットダイスは低くはない。アーマークラスは劣悪。
攻撃手段は特殊で、小さな火の球を口から吐き出すというもの。威力は低いし効果範囲は狭いが、使用回数に制限が無いため毎ラウンドぶっ放してくる。

アイス・トード

原語は「Ice Toad」。「氷カエル」と訳されている。
体長は約8フィート。地底の奥深くか、寒冷地に生息している。
気候/地形は極地~亜寒帯の陸地、及び地底。出現頻度は希。社会構成は集団。活動時間は日中。知能は平均的。アライメントはTN(トゥルー・ニュートラル)。サイズL。
知能が人間並みに高い両生類。独自の言語を喋ることができる。宝石や装飾品の収集癖がある。
ヒットダイスは4種のトード類の中で最も高い。跳躍を含めて、移動速度は他種よりもやや速い。
攻撃は獰猛な噛みつきが主体だが、アイス・トードは自身の周囲に冷気をまとっており、範囲内にいる生物に冷気によるダメージを与えることができる。


原語版では他のトード類と同じく特殊移動が「hop」。しかし日本語版では「地底速度」と誤記されており、跳躍せずに地底を掘り進むカエルになってしまっている。

ポイゾン・トード

原語は「Poison Toad」。「毒カエル」と訳されている。
見た目や大半の基本データは上述のジャイアント・トードとほぼ同じ。
噛みつきのダメージがやや低いが、血液毒を分泌する。ボーナス付きとはいえ対ポイゾンST判定を行わねばならず、失敗すると昏睡状態に陥りやがて死亡してしまう。

関連用語

リザード】【スネーク