モンスター/【スネーク】

Last-modified: 2022-07-23 (土) 20:48:28

原語は「Snake」。
現実世界では、爬虫綱有鱗目ヘビ亜目に分類される爬虫類。トカゲとは違い、四肢は退化しており、細長い体を持つ。体長は数cm程度から数mまでと様々。生息する環境に適応しているが、変温動物のために極端な暑さや寒さでは休眠する。
毒を持つ種が多いが、毒の効果を大別すると組織を破壊する出血毒と、中枢神経に作用して麻痺させる神経毒の2種。
現実世界にも存在する生物のためか、立体化はそれほど多くない。ラルパーサ社からAD&D公式メタルフィギュアが製造されていたり、Reaper社などからも製造販売されている。

クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ

第4版ではベーシック・ルール・セットに登場。新和版での表記は「スネーク」。ルールサイクロペディア版では「スネイク(ヘビ)」と表記されており、各種の名称も少しだけ違っている。
「極端に暑い所、寒い所を除き、どこにでも棲息している。大抵のヘビは驚かされたり、脅されたりしない限り攻撃してこない。また、ある種のヘビは毒のある牙を持っており、ほとんどは肉食である。」と記述されている。
スピッティングコブラ、ジャイアントレイサー、ピットバイパー、シースネイク、ジャイアントラットラー、ロックパイソンの6種が紹介されている。共通事項はアライメントがニュートラルであることと、種別が動物であること、知力が2であること。

スピッティングコブラ

原語は「Spitting Cobra」。ルールサイクロペディア版の表記は「スピッティング・コブラ(唾吐きコブラ)」。
コブラは現実世界でも毒蛇として有名。Rinkhals(リンカルス)あるいはドクハキコブラという毒を吐くコブラ科の毒蛇も実在する。
体長3フィート、白灰色。6フィート先までの敵に毒液を吐きかける能力を持つ。対象は対毒ST判定に失敗すると失明してしまう。噛み付きにはダメージに加えて、1d10ターン後に死亡する毒がある。攻撃は毒液を吐くか、噛み付くかの選択。
ヒットダイスは1。サイズS。

ジャイアントレイサー

原語は「Giant Racer」。ルールサイクロペディア版の表記は「ジャイアント・レイサー(大蛇)」。
Racerはナミヘビ科に属する無毒ヘビの総称。
体長4フィートのオオヘビ。特殊能力も毒も無いが、移動速度が120'(40')と他より速い。
ヒットダイスは2だが、ヒットダイスの高い個体がいると明記されている。ヒットダイスが1増えるごとに、体長が2フィート加算され、さらに噛むダメージが上昇していく。サイズM。

ピットバイパー

原語は「Pit Viper」。ルールサイクロペディア版の表記は「ピット・ヴァイパー(大マムシ)」。
Viperはクサリヘビ科の蛇で、マムシ・ハブ・ガラガラヘビなどの有名な実在の蛇を含む。マムシ亜科の蛇は目と鼻の間にピット器官と呼ばれる赤外線感知器官を有する。
体長5フィート(約1.5m)の緑灰色をしている。頭にある窪みが熱線探知器で、60フィートのインフラヴィジョンとして機能する。
ヒットダイスは2。移動速度は90'(30')とやや遅めだが、戦闘ではとても素早くイニシアチブを常に得る。さらに噛み付く攻撃に付随するは、対毒ST判定に失敗すると即死する。サイズM。

シースネイク

原語は「Sea Snake」。ルールサイクロペディア版の表記は「シー・スネイク(海蛇)」。
海蛇。現実世界でも存在する海での生活に適応したヘビで、泳ぎに適した体と神経毒を持つ。
体長は6フィート(約1.8m)でヒットダイスは3。かまれても“チクリ”としか感じないため、50%の確率で噛まれたことに気づかない。は3~6ターン後に死亡という効果。サイズM。

ジャイアントラットラー

原語は「Giant Rattler」。ルールサイクロペディア版の表記は「ジャイアント・ラトラー(巨大ガラガラ蛇)」。
Rattlerはガラガラヘビのことで、危険を感じると尾にある脱皮殻でできた部分を激しく震わせてガラガラという音を出して威嚇する習性がある毒蛇。
体長は10フィート(約3m)でヒットダイスは4。噛み付きにはがあり、犠牲者は1~6ターン後に死亡してしまう。さらに素早い動きのため、1ラウンドに2回、噛み付く事ができる。2回目の攻撃はラウンドの最後に行われる。サイズM。

ロックパイソン

原語は「Rock Python」。ルールサイクロペディア版の表記は「ロック・パイソン(大ニシキ蛇)」。
Pythonはニシキヘビのこと。現実世界でも最大10m近いの体長を持つことがある。毒はないが、素早い上に敵に巻き付いて締め殺すだけの力を持つ。
体長20フィート(約6m)でヒットダイス5。かむ攻撃が成功すると、即座に相手の体に巻き付いて締め付けによる追加ダメージを与える。この締め付けによる追加ダメージは、以後のラウンドも継続して犠牲者に加えられる。サイズL。

AC6 モンスターマニュアル

AC6 モンスターマニュアルでは「ロックラットラー」のノーマル種と巨大種が追加された。

ロックラットラー

原語は「Rock Rattler」。
北米やメキシコに生息する岩ガラガラヘビ。
灰色のガラガラヘビで、ノーマル種は長さ2フィート、巨大種は長さ30フィート。
ヒットダイスはノーマル種は低いが、巨大種はそれなりにある。移動速度は速くない。攻撃手段は噛み付きのみだが、有毒。
巨大種はガラガラヘビ特有の音に特殊な効果が付属している。

アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ

AD&D第2版のモンスターコンペンディウムでは「ヘビ(スネーク)」の項目名になっており、1ページに6種が解説されている。
解説の序文では、寒い極地を除くあらゆる場所に生息していることと、小柄な有毒種と大柄のコンストリクター種に大別されることが述べられている。
共通するデータは以下の通り。社会構成は独居性、活動時間は常時、食性は肉食性、知能は動物並み、アライメントはTN(トゥルー・ニュートラル)。

コンストリクター・スネーク

原語は「Constrictor, Normal」及び「Constrictor Snakes」。
木の枝などに隠れて攻撃対象の上からゆっくりと近づき、突如として攻撃対象に向かって落ちることで奇襲する。
気候/地形は温暖な陸地、サイズはMで全長15フィート程度。
最初に攻撃が成功すると、以後攻撃対象は毎ラウンド締め付けられてしまいダメージを受け続けることになる。締め付けられている攻撃対象が自力で脱出するためにはストレングスの項目にある「オープン・ドアー」の判定に成功しなくてはならない。攻撃対象の味方がコンストリクターだけを狙って攻撃することもできるが、一定の確率でコンストリクターが巻き付いているクリーチャーにダメージが入る場合がある点に注意。

ジャイアント・コンストリクター・スネーク

原語は「Constrictor, Giant」および「Giant Constrictor Snakes」。
前述のものよりも大型で全長は20フィートに及ぶ。締め付ける力が強く、脱出したい者とその味方が協力しなくてはならなくなる。高いストレングスが要求されることになる。
ヒットダイスはそれなりにあるため、早い段階で締められると倒す前に絞め殺されることになる。

ポイゾン・スネーク(毒ヘビ)

原語は「Poisonous Snakes」。
気候/地形は陸地(寒冷地を除く)、サイズSで全長は5フィート。
毒蛇であり、噛みつかれた者は対ポイゾンST判定を行わねばならなくなる。
毒のタイプは個体によりランダムに決まるが、軽くても病気状態、運が悪いと1ラウンド後に死亡することになる。
ヒットダイスは低く、ダメージも低いがやはり毒は脅威。

スピッティング・ポイゾン・スネーク

原語は「Spitting Poisonous Snakes」。
気候/地形は温暖の陸地、サイズはMで全長8フィート。出現頻度は希であり、他の蛇より低い*1
毒蛇であり、噛みつくだけでなく30フィート以内の目標に対して毒の唾を吐きかけることができる。
毒の効果は上記の「ポイゾン・スネーク」と同じだが、ポイゾン・スネークよりもヒットダイスやダメージが高い。

ジャイアント・ポイゾン・スネーク

原語は「Giant Poisonous Snakes」。
気候/地形は陸地(寒冷地を除く)、サイズはMで全長12フィート。
基本的なデータは上記の「スピッティング・ポイゾン・スネーク」とほぼ同じ。
大きな違いは毒が強力になっていること。噛みつかれた者は対ポイゾンST判定に失敗すると1ラウンドで死亡するし、成功してもダメージを被ってしまう。

シー・スネーク

原語は「Giant Sea Snakes」。
気候/地形は熱帯の海洋、サイズはGで全長50フィート以上の巨大蛇。
コンストリクターとポイゾン・スネークの両方の特質を併せ持ち、有毒の噛みつきと小舟を数ラウンドで破砕する締め付けの両方の能力を持つ。
移動速度は特別速いわけではないが、水陸両方で活動できる。
ヒットダイスは二桁に達する。噛みつきや締め付けによるダメージも他の種の蛇よりも明らかに高い。

関連用語

ジャイアント・リザード


*1 他の蛇の出現頻度は全て頻繁。