ジョーカー1
【グランプール諸島】の一つ。
大昔に大規模な厄災が起こったと言われている島。
その歴史を裏付けるように、荒れ果てた荒野が広がり、【ゾンビ系】モンスターが其処彼処と徘徊し、不吉で重々しい音楽が流れるなど、雰囲気が他の島とは一線を画しており、初めて訪れたプレイヤーにもただの島ではないことを感じさせてくれる。
【Gピット】は設けられておらず、代わりに回復装置がポツンと置かれているのみで、バトルGPからも事実上ハブられた扱いとなっている。
しかしながら定住する住民は居り、民家が数軒だけながら建っている。
【デオドラン島】攻略後、【レガリス島】へ向けてここ経由で行くこととなる。
ノビス島クリア後の時点でも訪れることができるが、このときは桟橋が修理中であり、【あらくれ】に止められてしまうので先に進むことができず、そもそもこの段階のパーティーでは出現モンスターにもまるで歯が立たない。精神衛生上の面でも長居するのは宜しくないので、ここは素直に引き返してサンドロ島に向かうべきだろう。
興味本位でその辺の【はえおとこ】や【がいこつ】や【くさったしたい】に喧嘩を売ってなす術なく全滅してしまったプレイヤーもいたと思われる。
因みに異変前のヨッドムア島には昼には【メタルライダー】が、夜には【ダークナイト】が稀にいる。他のゾンビたちと比べるとスカウト率が伸びにくいが(特に後者)、珍しい存在なので見かけたら積極的に狙ってみよう。
この島に本格的なスポットが当てられるのは、バトルGP優勝後。島の北部上空に300年に一度、魔界の門が開く特異点が存在し、本性を現した【カルマッソ】が「世界中をモンスターの楽園にする」という目的の元、魔砲珠を使ってこの門を開き、同時に北部に繋がる門扉を解放する。モンスター分布も完全に変わり、それまでのゾンビ系モンスターは一切出現しなくなる。
そして、島の北部頂上の地盤が隆起して、口から血液のようなマグマをふきだす禍禍しくグロテスクな顔の形をした巨大な大岩(多分モンスター)が現れる。さらに反対側にもグロテスクな顔がもう一つあり、こちらは目からマグマを吹き出し口を大きく開けており、まるで血の涙を流しながら叫んでいるかのよう。
2面の顔がある点は【じんめんガエル】を彷彿とさせるが、これこそがジョーカーの【ラストダンジョン】であり、反対側の大きく開けた口が入り口となっている。ただし入るには【デモンスペーディオ】を倒して【浄魔球】で【キングスペーディオ】に戻さなければならない。
ダンジョン内部はBGMが【暗闇を行く】となり、魔界の門から降る大量のマ素の影響かダンジョン自体が生物のように蠢いている。血管の張った壁や脊椎の様な足場、さらに【シルバーデビル】を生成している胎内の様な物体が見てとれ、極め付けにはでかい脳味噌らしき物がぶらさがっている。だが本来の人体の構造とは位置がバラバラである。
具体的なイメージでは、1Fは骨と大動脈と大静脈、2Fは心臓、3Fは神経系、4Fは消化器官(胃の蠕動?)、5Fは腸内、6Fは脳みそだと思われる。
DQ7の【ダークパレス】以来のグロ系ラストダンジョンだが、DQのダンジョンは数あれどこのタイプは5種類しかない。
(1つはここ、2つ目はダークパレス、3つ目はマンモデウス体内、4つ目はタイラントワーム体内、5つ目は【ブオーン】の体内。前者2つとは違いマンモデウス、タイラントワーム、ブオーンの体内はラスダンではない)。
余談だが、ダンジョンの最初の場所が顔だったり上層になるほど下の器官のイメージになっていたりしているので、逆さまになっているという解釈もある。
「腸は第二の脳」と呼ばれているので、6Fの脳味噌はこれが由来の可能性も考えられる。
ちなみに、脳味噌とは言うがとあるジブリの映画のアレにもよく似ている。
特定の場所で【ボストロール】、【ブラックドラゴン】、【アトラス】との戦闘になる。
前者二つは無視できるが、ブラックドラゴンは宝箱を取りたいのなら戦わなくてはならない。が、ボストロールに関しては完全な横道である。
また、ダンジョンの外壁の赤い宝箱には【トラップボックス】が潜んでいる。一回きりの戦闘な上、配合で生み出すにも手間がかかるだけに是非スカウトしておきたい。 なお、トラップボックス以外は敵専用のボス個体で、スカウトも逃走も不可。
ちなみにこの状態のヨッドムア島は「災厄の島」と呼ばれているが、あの景観では「最悪の島」である。
しかもエンディングでは、島に青空が戻ったといわれているが、実際はエンディング後に訪れても禍々しい景色のままである。
同じく似た雰囲気のBGMである【運命に導かれ】から似たようなグロ系ラストダンジョンに変わる【絶望と憎悪の魔宮】は【神の国】に戻り「回想」という形で入ることができるのに対し、こちらは青空の姿に戻らない。
後述の事情に加え魔界の門まで開けっ放しなのだろうか。
その後、カルマッソの後釜に収まった新会長・アロマの意向によって北部に繋がる扉は開かれたままとされ、北の南を自由に行き来できるようになっている。GP協会員のNPCによれば、「強いモンスターが出るから」という理由であるらしい。
…確かにモンスターを強化したいこちら側としては大変ありがたいことなのだが、普通に考えれば厄災が振り撒かれたこの土地をフリーに開放してしまうのはいかがなものか。NPCの方も難色を見せているような口ぶりなのだからなおさらである。
なお、一般開放はされているそうだがクリア後含め異変後のヨッドムアには一貫して他のマスターは出現しない。
なお、ダンジョン内では【はぐれメタル】が出現するので、【メタルエリア】で効率よく経験値を稼げる程のステータスがない人はここでレベル上げをすると良いだろう。