アルファベット表記:Forest the Abyss
読み:ようみの・もり
開拓難易度:EX
分類:秘境・森林
該当地方:綴州
発案者:tocoma110
【Tag: 秘境 開拓難易度EX 綴州 森林 発案:tocoma110 】
概要
伝説の七竜の中でも「最悪」と名高い“妖賢”が棲むという、不気味な森。
それだけでも十分に特異な環境と言えるが、それ以上にその環境そのものが歪つ・異質として知られている。何しろ、この森には不可解な現象が嫌というほど起こっているからだ。
なお、この森の主の元まで向かう道は、それほど険しいものではない。
多少腕に覚えのある者であれば、さして苦労を重ねず辿り着くことが出来てしまう。問題は、そこから外れた場合である。
間抜けや知恵なき者の断末魔は、森の主にとってはちょっとした娯楽の一つである。
特徴
基本的には巨樹類が生い茂る、鬱蒼とした森である。
さして温かいとは言い難いにもかかわらず、湿気が強く粘り気のある風が流れる。上空を大樹の葉が覆うため日は隙間から差し込むのみで、薄暗さも相まって極めて不気味。
しかし、そんなものはこの森の本質の前では些細なものでしかない。
この森の最大の特徴は、そこに立ち込める正体不明の“霧”にある。
“霧”について
うっすらと視界を覆うこの“霧”は、浸るものを蝕み変貌させていく性質を持つ。
まるで、呪われた大気であるかのように。
そのため、当然ながらこの森に生い茂る木々や植物・菌類は皆、外のいかなる秘境のそれとも異なる。
- 明らかに動物のそれとしか思えない肉質の部位(目や器官)を覗かせるものなど、珍しくもない。あるいはさび付いた金属に似ていたり、時には液状だったものが不意に固形化していたり……あるいは、霞のような花が咲き続けることも。
- そんな植物はみな獲物を求め、常にその牙を研いでいる。
この森の犠牲者の大半は、これら魔の森の植物の餌食であるという。
当然、変質を果たすのは植物のみではない。住み着く生物も、みな異形だ。
- どのような経緯でこの森にいるのか定かではない彼らだが、本来の姿の面影はほとんどない。
明らかに多肢類としてもおかしな生え方をした肢、構造のおかしな頭部、生きているとは思えない状態の部位……そんな特徴を備えた生き物たちが、闊歩する。それがこの森だ。 - 加えて、冒険者や秘境開拓者の間では
「いつの間にか知らない場所に辿り着いていた」
「朝昼夕夜が気づくとおかしな順番・早さで進んでいる」
「超古代文明の施設ですら見たことのない何かを目撃した」
「犠牲者としか思えない存在が歩き回っていた?」
……などという、他の秘境と比べても例のない噂が数多く報告されている。
流石に大半は眉唾として語られているが、正式な記録が実存するものもある。如何にこの森が外界から見て異質とされているか、それがわかるというものだろう。
そして、これは訪れる者たちにとっても他人事でない。
短時間の滞在でも頭痛・幻覚・精神的疲労を覚えるほか、肉体的にも異常な不快感を覚えていくことは珍しくない。
さらに、長く滞在するとその影響は深刻なところへと到達する。この点については、いくつもの報告と記録から確定している。
- とある秘境開拓者は一ヶ月もの間彷徨い、偶然発見された際には元の肌人の姿から魚類型鱗阿のような姿*1へとなり変わっていた。しかも、元の種族の肉体組成のままに変貌しており*2、その影響か精神は崩壊、まるで幼稚なけだもののように振る舞ったという。
こういった報告から、前述のような怪しい噂が真実味を持ってしまっている面は、否定出来ないだろう。
- 汚染された大気を持つ秘境は胞子の森など筆頭に多数存在する。
しかし、それらは大半が精素汚染か自然が作り出す毒素に由来するものだ。
対してこの森で興る変異ではそれらは一切観測されていない。
未だに、その“霧”がどんな形で存在する者に作用しているのか、定かではないのだ。
なお、この“霧”は不可解なことに、森からはみ出ることがない。
どうしてか、一定の境界から先に流れ込む前に消えてしまうのだ。それがまた、不気味さに拍車をかけている。
来訪者の傾向
では、何故そんな危険地帯に誰もが足を向けてしまうのか?
その理由は概ね以下の三つに大別される。
- 一つ目は森の主に会いたいと思う者たち。
かの真竜は己の退屈を紛らわせるため、自らの許に出向いてきた者を歓迎する。そして、問い掛けには答えや助言を、夢や願いには近づくための品物を、好奇心には知識と知恵を授けてくれる。
そう振る舞っていることも、自ら喧伝しているのだ。 - 故に、切なる願いやどうしても足掻かねばならぬ者たちは、この森を目指す。
たとえ命を失う可能性があるとしても、挑まずにはいられない。そういう者たちがここを目指すこととなるのだ。
ただし、そこで得たものが彼らを救うとは限らない。時に、救われた以上の災厄を招く罠を孕んですらいる。
故に、この古き竜は唾棄すべき邪悪として語られている。 - 二つ目はこの森固有の資源回収を目論む者たち。
この土地特有の独自の性質を備えた資源が、数多く存在するためだ。
特有結合精素結晶を筆頭に、それらは稀少価値が高く、特殊な効能を持つ。故に、外界では極めて高値で取引される。裏社会ですらそうそう出回らないそれらを求めて、命知らずの冒険者やアウトローな秘境開拓者たちが突撃していくのだ。- ただし、稀少であるという事実が告げる通り、生還率はともかく成功率は極めて低い。
- そして、最後がこの森そのものに魅せられる者たち。
どういうわけか、この森そのものに運命的に惹かれてしまうものというが、開拓者・冒険者などを問わず、時々出てくる。
その度合いは個人差があれ、森と出会ってしまえば、彼らはすべてをかなぐり捨ててこの森に向かってしまう。
そうなった者たちのその後について、知る者は誰もいない。
こうした理由から、この森に通うものは後を絶たない。
やがて、森が一夜にして地上から姿を消してしまうその日まで、犠牲者は出続けたという。
“霧”への対策
辛うじてわかっているのは、聖銀のみがこの邪悪な力に対抗しうる、ということ。
当然、通常の対汚染空気用マスクでは全く通用せず、強化装着装甲ですら防ぎきれないことがあるなどその脅威度は計り知れない。一方で、銀鎧装であれば確実に一定以上の影響を遮断出来る。
しかし、それでも完全に遠ざけることは出来ない。
- また、生息する生物にも聖銀の武器は有効である。
なお、“霧”を受けて起きる変異は基本的に治療不可能だが、変質が始まって日が浅く、かつ軽度な場合のみ、設備の整った銀十字の院ならば治療出来る可能性がある。
- 彼らの用いる銀十字式医療精術の最高位洗浄術を用いることで、7割ほどの確率で危機を脱することが出来る。しかし、それでも後遺症が残る確率は依然として高く、長期でなくともこの森に滞在することは勧められていない。
関連するもの
- 【住民】/“妖賢”ベルウィド
- 【生物】/妖魅種?
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