アルファベット表記:Aberrant Bandit
読み:ひきょうとうぞく
分類:犯罪者・犯罪組織
該当地方:九大州全域・秘境全般
発案者:tocoma110
【Tag: 組織職業 秘境盗賊 組織 犯罪組織 発案:tocoma110 】
概要
秘境で違法活動する、あるいは秘境資源を専門で狙う武装盗賊の総称。
略称は「秘盗(ひとう)」。
大別としては冒険者の一種であると言えるが、大抵の冒険者とは比較にならないほど凶悪な存在であり、秘境近隣の人里や地方都市では、害獣よりも身近で危険な存在として知られている。
特徴
その名の通り、秘境を主な活動地域あるいは根城にし、またそこにある資源を集中的に狙うことが最大の特徴。
これは通常の武装盗賊団が辺境などに拠点を構えることに似ているが、それ以上に彼らは秘境であることに強い意義を見出している。
- 秘境はそれ単体で強力な砦となることは、ある意味事実である。
だが、それを活かせる存在は限りなく少ないだろう。
その上で高額取引される資源とひとまとめならば、ある意味で理にかなったものではある。
冒険者のようなスリル・ロマンを求める傾向もなくはないが、その上で彼らはより暴力的かつ威圧的な活動を好み、軍人・秘境開拓者・一般人を問わず標的にする。秘境外部では特に秘境開拓支部のあるような地方都市、小屋支部のある村、それらに通じる街道に出没しやすい。そうした場所の治安はどうしても不安定になりがちで、軍人や警官が巡回する理由の一つともなっている。
彼らの活動内容は大別して『秘境内の秘境資源独占・無頓着な乱獲』と、『開拓者や業者の回収・流通させる秘境資源の強奪』『秘境資源の非正規売買』である。
- 前者は秘境内での開拓活動を阻害し、自分たちだけがその資源を採集するために行われる。
秘境資源は極めて高額で取引されるものも多く、それ故に秘境開拓者という仕事が成り立つ要因ともなっている。
しかも、彼らの場合は無免許であるのみならず、採集・収穫に対する姿勢にも大きな問題が発生する。
具体的には、長期的な採集活動を踏まえない短絡的な乱獲や、稀少品種採集のために環境を大きく損ねる破壊活動を厭わない点である。
彼らはあくまで金になるものさえ得られれば良く、それ以外の一切に興味がない。故に自然環境の観察や調査も、遺跡などの歴史的検証・情報収集なども一切考慮せずに探索・採集行為を行なう。そのために生態系や歴史的価値がどれほど失われようが、関係ない。
それによって精素のバランスが崩れ大災害が起きようが、現住危険生物や眠れる超古代文明の遺産が秘境を飛び出そうが、お構いなしなのである。
実際、秘境盗賊の愚かな活動により人里に被害が出た事件はいくつもあり、それ故に彼らの秘境探索行為は許されぬものとして扱われる。
- 秘境資源の奪取と不正売買は他の武装盗賊団同様の問題である。
大抵、彼らは関係者を殺傷し物品を強奪後、裏社会のマーケットに流通させ富を得る。
届くべき場所に資源が届かず、物品の価値は高騰しそれにより彼らは不当に利益を得る。また、そうした利益は次なる犯罪を招く。
裏社会への流通を担うだけあり、各種犯罪組織ともつながりは強い。
黒竜商会や地方ごとの犯罪組織こそ彼らの上客であり、その問題は極めて根深い。
それ以外にも不当に私腹を肥やす王侯貴族・政治家の類とつながる場合もある。社会的な腐敗に加え、大陸同盟という巨大な治安維持機構を揺るがしかねない存在は、決して容認されるものではない。
また、一般的な武装盗賊よりも腕の立つ・専門知識を持つ人間が多い。
いずれも秘境という魔界じみた世界での活動や、そこに由来する危険な採集物を取り扱うため、相応の実力と知識がなければ営むことは出来ない。
中には一級の退獣士や武芸者と渡り合える逸材も存在し、それらは周辺地域の悪漢たちの憧れの的となることも珍しくない。そのため、秘境盗賊の台頭は圧巻の活動の活性化にもつながってしまう。
- その性質上、末端構成員はともかく幹部クラスは秘境開拓者・冒険者崩れも珍しくない。
沿革
成立時期は冒険者同様に不明瞭。
人類が秘境と向き合い生きてきたことを踏まえれば、そのルーツは不可分である。
ただし、明確に法的な名称として成立したのは秘境開拓者制定と同時期。
特に台頭してきたのはやはり大陸秘境開拓時代に入ってからだろう。
この時代では秘境開拓技術が上がり、また秘境資源への関心も大きく高まったことがそれに拍車をかけた。
評価
極めて危険。
秘境開拓組合並びに大陸同盟は特にこれらを危険視し、徹底的な排斥を掲げている。
商売敵であるのみならず、何らかの事件を起こすことも珍しくない無法者の極みである彼らは、様々な視点から容認出来るものではない。それ故に多くの秘境盗賊は賞金を懸けられ、追われる立場にある。
しかし、それが根絶される気配は見えない。
当然、一般市民からも恐怖と忌避の眼差ししか向けられることはない。
海賊・山賊の類と本質的には変わらず、市民を傷つけ略奪する彼らを喜んで迎え入れることはまずない。
ただし、これだけ問題となってなお混雑されない通り、裏社会では重宝される。
冒険者よりもさらに高い専門性を持つ彼らは、使い切りの手足として有用なのである。中にはそうした組織が囲んでいる武装盗賊団もある。
著名な秘境盗賊
- 七頭の蛇
言わずと知れた、エルネセトア最大にして最も有名な武装盗賊団。
便宜上、これも分類される。
- メルディ猟友会
猟友会を名乗る、秘境動物密輸専門の秘境盗賊団。
秘境でしか見られないレアリティの高い動物を捕獲し、裏マーケットで売買している。
取引先は犯罪組織から上流社会の人間、また一部国家の軍など多岐にわたるとされる。
- ラーヴァーンの禿鷹
亜州の陸路~外海近辺広域を活動領域とする、神出鬼没の秘境盗賊団。
採集荒らしよりも商隊襲撃を主軸に置いているとされ、名前の由来となる騎乗コンドルを駆り、獲物を狙う。
メンバーはみな体のどこかに禿鷹の入れ墨を入れている。
- 美食倶楽部 ベローリ
俄州を中心に大陸各地で秘境食材を密漁する秘境盗賊団。
食材確保のためなら環境破壊や周辺地域への災害誘導も辞さない、極端すぎる性質を持つ。
- “星団研究議会”
綴州に本拠地を持つという、超古代文明遺跡専門の秘境盗賊団。
超古代文明を信奉するカルト教団であり、神聖な遺跡を占拠し独自の理屈で研究と活用を目指す。
遺跡に関連した災害をしょっちゅう起こすことから、秘境開拓組合が特に危険視している団体。
いびつな三重五芒星のマークをシンボルとする。
- “イリシャの炎”ダリトゥー?
個人で活動する秘境盗賊。
どちらかと言えば冒険者寄りの存在だが、常に狙うものが危険すぎるため高額の賞金がつけられている。
素性に謎が多く、亡国の生き残りなど様々な噂が付きまとう。
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