書籍/【僕たちの好きなファイナルファンタジー】

Last-modified: 2023-07-24 (月) 15:59:37

宝島社が2002年に発行したFFファンブック。別冊宝島シリーズ。
ライターの主観が酷かったり、ストーリーが読めていなかったり、
間違いや誤植の多さ、ライターがXIにハマっていたのでXIだけ扱いが大きいなど、あまり評判はよくない。
挙句の果てにエミュレータを使っているのがバレバレな画面写真(再版では画像修正されている)まで掲載されている。


収録されているコラムやレビューは、ライター自身の価値観や体験談に寄せた個人的な文章でクセが強い。
ちなみに執筆者は、浅野耕一郎、阿部広樹、多根清史、卯月鮎など、その筋で有名な方々である。

客観的な記述になりそうな作品紹介のパートも、筆者の個人的な解釈や感想の類が含まれているので、読んでいて不快に感じる人もいるだろう。
例として、FF3では沈没船のエリアを助ける方法がわかりにくいということで『溺れた程度で寝込むんじゃないと憤ったプレイヤーも多い』とか、サブキャラの死がFF恒例の展開だとして『幾人ものサブキャラが餌食になる』と意地悪く書いていたり、FF4のセシルとローザの抱擁シーンについて「嫌味なことに、どちらもカインの目の前でのことだ。カインがローザに想いを寄せているのを承知の上でこの行為!カインのみならず、カインファンも絶句の光景だった。しかもこの2人、カインがいないときには決して抱き合ったりしない。どう考えてもカインに見せつけているのである」と長々と邪推していたり、パロムとポロムについて『「ね、カワイイでしょ、ねっねっ」とまとわりつかれているようで、「いちいちうるせーんだよ!」と怒鳴りたい衝動に駆られることもしばしばだった』とあまりにも個人的な好き嫌いを述べていたり、FF6のセッツァーについて『「やおい系」の女の子たちも大喜びの、やさぐれ系お耽美キャラ』とファンをからかうような紹介文になっていることなど。

ただし、こういうネガティブなことばかり書かれているわけでは決してなく、各作品での挑戦や工夫を凝らした点を純粋に高く評価する文章も多く載っている。


FF3がクリア出来ないからといって、窓から本体ごと地面に投げつけたという記事は、
半ば冗談であったとしても色々な意味でイタイ。


XIの扱いが大きいのは発売当時最新のナンバリングタイトルだったというのもあると思われる。
しかし『原点に還る』という見出しは少し的外れの様な。


↑色々と言われているが、笑わずにはいられない解説文や、リアルタイムなアツい体験記は一読の価値ありだと思う。
DFF以来、プレイしていなかったFFにも興味を持った人は多いと思うが(とゆーか私がそうなのだが)、10までのストーリーやキャラを大体網羅しているこれはおススメ。…もちろん、これを鵜呑みにしただけだと偏見に満ち満ちてしまう可能性も高いのだが。

  • >…もちろん、これを鵜呑みにしただけだと偏見に満ち満ちてしまう可能性も高いのだが。
    それはやっぱりダメでは…

この本に限らず宝島社のマニア向けの本は主観的に書いてるものが多い。
読み物としては面白いものも多いため「そういうものなんだ」と知った上で読むようにしよう。


特定の作品を後発の作品と比較して否定的な記事を書き殴る行為は、
一般素人が適当なレビューサイトでやるならまだしも、お金を貰って記事を書くプロのライターがやることじゃない。


シリーズに登場している魔法が白から黒へ、黒から白へ、または時魔法への変遷に細かく触れていたり、
なぜ、青魔法コンプやアイテム収集に尽力するユーザーが多いのかに対して「日本人は空白に弱い」等、中々の至言を残したりしている。
しかし、その一方で特定の作品やキャラ等を主観でディスったりと不快な内容を示す記述も多い。
上記の擁護文を含め、読み手を選ぶ本である。


当時はまだyoutubeやニコニコ動画とかもなかったし、インターネット契約していない家だって多かったから、中途半端で暴論多いがFF11までのナンパリング作品をまとめて知る上では貴重な資料だったと思われる。
FF4のメーガス三姉妹戦でエミュレータでやってるのがバレバレだが、当時は今ほどエミュレータについて知らない人間も多かったためあまりツッコム者もいなかったらしい。

  • だからといってエミュ使ってるのがバレバレな画面写真なんか貼るなよw
    もう少し巧くやれよと
  • エミュレーター云々については、該当シーン(60ページのFF4の時代を参照)の画面比からと思われる。

「ディッシュ」「リリム」「飛空挺」「無限闘舞」「バハムート霊式」など、誤字がところどころにある。
大きめな間違いとして、魔封剣について『「Ⅵ」のファリスだけが使える技』なんて書かれていたりする。

  • また、FF5のレナの紹介文で「バッツへの恋心は成就しなかったようだ」という妙な記述がある。
    FF5でレナがバッツに恋愛感情を抱いているようなシーンって、特になかったはずなのだが…。