Pubトレ入門
Public gameを覗くと、Trade部屋がいくつも存在しています。
このPublic gameでのトレードについて誤解を持っている方が多い様なので、Public gameでのトレードについて知っておいた方がいい「知識」を、ここに書いておくことにします。
なお、「トレード価値」も参考にして下さい。PUB TRADEのガイドライン、PUB TRADEのガイドライン2もね。
部屋の名前
部屋の意味はPUB GAME名のガイドラインを参照して下さい。
Traderにとって特に重要なのは
「AAA for BBB」の部屋
これは部屋主がAAAを持っているから、BBB持ってきたら即交換OKですよ、という意味です。
頼むからAAA持ってこないで下さい。*1
最低限必要な会話
各用語の意味についてはTrade用語集を参照。
「AAA for BBB」の部屋ならば、「ty」または「nty」以外何も話さず終了ということも多いです。
物によってはゲームから出る前に「perm plz」なんて頼まれるかもしれません。*2
売り物や募集アイテムが決まっていない時は、何が欲しいのか、何を売ってくれるのかを尋ねなければなりません。USWestではそれぞれ「wuw」「wug」というたった3文字の略語で表現します。アイテムの略語で答えたり、現物をトレードウィンドウで見せたりして交渉を進めましょう。
外国人との交渉が前提となるため、トレードに関しては英語版で遊んだ方が断然楽です。日本語版だと略語を英語名に合わせて覚え直さなければならず、かえって負担が増えるかもしれません。P-GemをPjem、Giant ThresherをGSと綴ったせいで話が通じなくなった、などというアホ丸出しな事をやらかさないようにしましょう。
野良トレード部屋でよくある風景
- Anyone got CCC (for trade)? = 誰かCCC持ってない? (売ってくれ)
- I do / me / wug for CCC? = 俺が売ってやるよ / 何と交換してくれんの?
- no / nope / I don't = いや持ってねえ
- Selling DDD / I got DDD (for trade) / DDD here = DDD売るよ!
- Show me wug / show / open = 持ってる物見せて (Trade Window開け)
売り物を並べ、"You need any of them?"とでも尋ねて反応を伺いましょう。- wuw (how much) for EEE? = EEEいくらで売ってくれんの?
- How about FFF (for EEE)? / wug for it? / offer? = FFFでどうよ / お前何払う? / オファーしな
あとは駆け引きの末okでもntyでも。
- 中にいる人が誰も話してないんですけど?
- West/East/Euroの場合
Trade Windowを開いてる最中の会話は当事者二人以外には見えません。
倉庫キャラにチェンジして別ゲームで取引を完結する際などは、Window内でgame名//passwordを伝達しておくと良いでしょう。 - Asiaの場合
韓国語・中国語(・日本語)などの全角文字が混ざった会話は英語版や他国語版からは見えません。
- West/East/Euroの場合
- XXX.com offers GODLY items/runes for the cheapest price!!! うんたらかんたら
RMT業者のspam botです。スルーマスタリー?を鍛えよう。
最重要事項
- ○○はいくらで売れますか? いくらで買えますか?
定価のついた商品を売っているデパートはDiabloにありません。
もっといえばアイテムに決まった値段などありません。
そういう意味では商品についている値段とは、唯一NPCに売る場合の値段のみです。
- Public gameならゴミを高く買い取ってくれる?
だれも見向きもしません。さっさと捨てましょう。
自分でも使わない様な物は論外です。
アイテムの値段はどう決まるか
1.取引の基本は物々交換
Ladderリセット直後を経験した人は分かるでしょう。あれがパブの楽しさです。原始時代と同様、まだ何が通貨になるとも決まっていない状況です。あなたがSigonの頭を2個持っていて、私がベルトを2個持っていたら物々交換したくなるでしょ。これが取引の基本です。
こうやってお互いの合意でのみ取引が成立していくのです。
2.取引が活発になると物々交換だけでは不便になり、通貨が登場します。
通貨はその性能に差がなく、誰にとっても同等の価値がある物が市場によって選ばれていきます。
Diabloにはあらかじめ鰤が通貨になるように誘導しているアイテムがあります。それが、P-GemとかRuneです。
ノンラダーでは、可変値がなく汎用性に秀でたSOJもまだまだ現役の通貨です。
3.取引が活発なアイテムは自と価格が決まってきます。それは需要と供給によってのみ形成されます。
取引が活発になると、そのアイテムと通貨との取引が多くなります。
そうするとその商品の「価格」が自然と決まってきます。そして、その価格は需要と供給のバランスにより前後していきます。(理想的には)。ここで注意しておいて欲しいことは、性能が価格を決めるわけではないということです。性能がいいアイテムは需要が多い、だから需要を「通して」価格に影響します。しかし性能がいいから価格が高くなければいけない、という訳ではありません。*3性能の割にTrade価値の低いアイテムをうまく使うのも資産が貯まるまでの楽しい生活の知恵です。
4.取引がほとんどないアイテムには「価格」はありません。
類似品その他から、この位なら売れる(買える)、この位なら売れない(買えない)ということを推定することはできます。そのためには鑑定スレなども有効です。しかし、それは「価格」ではありません。単なる「目安」にすぎません。その値段で売ったからといって誰かが買ってくれるわけではなく、その値段で買いたいからといって誰かが売ってくれるわけではありません。
5.通貨ルーン相互間の価値≠合成ランク
ルーンはキューブ合成により一段階グレードを上げることができますが、注意しておきたいのは、ルーン相互間のトレード価値はその合成ランクとは無関係に決まるということです。アイテムの価格と同じく、需要・供給の量とギャップこそが価格を決めるのであり、結果としてその序列を逆転させることもしばしば起こります。有名なところでは以下のルーンが挙げられます。
- Ral > Ort
Craftで最も人気のあるCaster Craftに大量消費されるRalは、一段階上のOrtよりも単価が高いことがほとんどです。
- Sol ≧ Shael, Dol
ラダー序盤はRW Insight、ラダー中盤以降はRW Fortitude、Blood Craft Ringなどに消費されるSolはやはり安定した人気を誇ります。
- Hel ≧ Io, Lum
Helのソケットの中身を消去するレシピはルーンワードの可変値にこだわる人に絶大な人気があります。
RW Spiritの35%FCRを求めて幾度となく作り直しをする人が10個単位で購入することも珍しくありません。
一方のIoやLumにはルーンワードの構成要素となる以外に有用な用途がなく、需要が今一つのためHelよりも安くなることが多いのです。
- Ko ≒ Fal
ユニーク防具のUpgradeやRW Heart of the Oakに使われるKoも需要には事欠かないルーンの一つです。上位のFalの用途が少ないこともあり、1対1での交換も容易に成立します。
- Gul < Ist, Gul < Mal (※Ver1.12まで。ラダー中盤以降)
IstやMalは最終装備級のルーンワードに大量に使われることもあり、ラダーの時期が進むにつれてその相対的な価値が上昇していきます。一方のGulは単品としての用途がほとんどなく、もっぱらVex合成用の素材として0.5Vexというほぼ一定の扱いを受けています。
HRが大量に出回り、価格が暴落して2Ist未満、2Mal未満で買えるようになれば、その価値が0.5Vex≒0.5HRで固定のGulよりも相対的な価値は上がるということになります。
- Lo以上のHR
たとえばJahやSurを拾ったとして、合成序列が上だからという理由で2Berや2Loに交換が成立するでしょうか? 残念ながら不可能です。- (Ver1.12 (5th Ladder) まで)
Ladder中盤以降はどこからともなく大量に生み出されたUnpermのHRが市場を席巻してVex~Zodがほぼ均一価格でトレードされるようになり、合成序列の上下は完全に意味を失っていました。
(参考:Pub(UsWest)でのHRの相場、PUB TRADEのガイドライン) - (Ver1.13 (6th Ladder) 以降)
HR同士においてもはっきりとした価格上の序列が見られますが、合成ランクLo以上のルーンは価格順位と合成順位が著しくかけ離れています。詳しくは↓の参考リンクなどを見て下さい。
(参考:Pub(UsWest)でのHRの相場、High Rune)
- (Ver1.12 (5th Ladder) まで)
価格は変化します
価格は時間によって変化します。ここではLadder開始からの時間と考えて下さい。
これはアイテムの需要と供給がLadder開始後の時間によって変わるためです。
Ladder開始直後に高級なアイテムを高く売ろうとしても買い手(それだけのお金持ち)がいません。ですから、Ladder開始直後にGriffon等の高級品と呼ばれる物を拾っても、Tradeしない方が無難と言えるでしょう。需要という言葉をきちんと分けて使えば、潜在的な需要はあるが、顕在化できる(買うお金がある)需要はないということです。
Wikiの個別アイテムやRuneの項目に書かれている「価格」は、こうした時間軸での変化あるいは以下に示す通貨の供給量に伴う変化には対応していませんので注意してください。
通貨の供給が変わることでも価格は変化します。
通貨の供給が増えると通貨の価値が低下します。これはアイテム(通貨もアイテムです)の価値が需要と供給で決まる事から明らかですね*4。通貨の供給量が増えると物の価格は上昇します。*5逆に、通貨の供給量が減ると物の価格は下落します。*6
また、このDiabloの世界においても、デフレの後はインフレに陥り易いという現実は実社会と同じですね。
(近年でもアルゼンチンの経済が破綻したのは記憶に新しいでしょう。)
通貨の価値変化に敏感になろう。
通貨の価値が変動して、例えばHRが安くなっただけなのに、使いもしないHRをためこんで喜んでいませんか?HRの供給量はなぜかどんどん増え、↑に書いたように価値がどんどん下落していきます。
(実社会においてもインフレに陥ればパン1個に対して何十万、何百万と支払う事になるでしょう。第一次世界大戦で敗戦国となり、多額の賠償金を課せられ経済が破綻した当時のドイツでは実際にこのようなことが起きています。※ただし、このインフレは(ドイツにとっては)賢明なヒトラーが賠償金支払いのため意図的に起こしたものです。)
アイテムの価値が今何HRになるか?と同様、その通貨とするHRが今どの位の価値か?という事にも注意を払っておきましょう。
Pub(UsWest)でのHRの相場にも一応の目安となる通貨相場の変動が記載されています。*7
現に、ここ3rdラダー末期においても、HRは供給過剰となっています。一般のゲーム参加者ですら高可変値なRWを作るまでとなったため、他の低・中級Rune、又はソケットを空にするためのHel Runeでさえ手に入れ難くなりました。
これらの低・中級ルーンを手に入れる手段として安易にHRが使用されるようになり、またさらにHRの供給量を増やす事態を招いています。まさに上で述べたインフレがこのDiabloの世界でも起こっているのです。*8
どんなアイテムが高くなるか
ラダー黎明期 - MFアイテムの天下
まず第一に、ラダー開始直後は真っさらな状態からのスタートです。
この時期はとにかく、装備が貧しくてもアイテムを狩れるキャラクターに人気が集中します。
すなわち、RW Enigma無しでもボスまでひとっ飛びのSorceressこそが時代の寵児で、パーティがソサ一色なんて光景も珍しくありません。
この時期はSorceress向けを中心に、MF用ユニークアイテムの価格がものすごく高騰します。
皆、誰よりも早く良品に身を包み、安心してHellのMephistoやBaalを回せるキャラを作りたいからです。
この時期は可変値など関係ありません。そのアイテムが存在するか否かが決定的に重要になります。
Defenseが100未満のShakoとか、MF値が30台のWar Travelerに購入希望者が殺到するのもこの時期ならではといえます。
Gull、Blade of Ali Baba、Chance Guards、The Oculus、Skullder's Ire、Tal Rashaセットなどを売りに出せば、ラダー中期以降では考えられないような交換条件が提示されることでしょう。
この時いかに高く売り抜けておくかが、ラダー先行組の資産構築上、重要な分岐点となります。
うまく立ち回れば、RW EnigmaやRW Infinityを他に先んじて作り上げ、回転効率を急上昇させることができるからです。
PvPプレイヤー向けアイテム
物資が充実してくると、次に需要の鍵を握るのは、必要に応じてRMTもしながら、他のPlayerよりも一寸でも強くなりたいというPvP playerです。
ですから、Ladder開始後相当時間がすぎると、PvPプレイヤー向けの商品が高い価格で取引されるようになります。
どんなPvPビルドが人気なのか、そのビルドではどんな装備やどんなModsが重要になるのか、という情報を知っているかいないかでは、アイテム売却額の成果で天と地ほどの差がついてしまいます。
特に、PvMでは今一つ冴えないながら、最終級の装備を調えPvPのフィールドに立つと別人のような力を発揮するbvb/bvc馬場、風エレドルなどを過小評価するのは、PvPに無関心な人が陥りやすい罠といえるでしょう。
Faster Hit Recovery(のMods付きチャームやユニークアイテム)がいかに重んじられているのか、ということも気付きにくい部分かと思います。*9
超級品だけがPvPアイテムじゃない
Crown of Ages、Griffon's Eye、Arachnid Mesh、Death's Fathomなどの超人気かつレアなユニークや、EtherealのHerald of Zakarum、Arreat's Face、Titan's Revengeなど、IstやHRが二桁飛び交うようなアイテムだけがPvP向けだと思っていませんか? 答えはNoです。
中にはLv18以下、Lv30以下などの制限を設けたDuelもあり、PK Clanを中心に広く遊ばれています。*10
ですから、Req LevelがU-9、U-18、U-30のアイテムの中には、その条件下では最終級という物も少なくないのです。
有名どころではReqLv9の15Life LC、ReqLv17の15LifeSC、ReqLv18の15~22Max Damage Jewelなどが挙げられます。
ユニークでもBloodfist、Peasant Crown、Bonesnapなどは、たまに好条件での急募が行われたりします。可変値に厳しい指定が設けられている場合がほとんどですが、倉庫に余裕がある様なら捨てずに取り置きしておくのもよいでしょう。
廃人Playの結果か、運よくか、ともかくお金持ちになったPlayer向けアイテム。
Ladder末期にはこういうPlayerはperfect物、max物、uniq物やCraft物でrareやsetでは得られない性能のもの漁りに精を出します。あるいはより良い可変値のルーンワード作りに精を出す人もいます。ですからそういうものの値が跳ね上がっていきます。
特にperfect品・max品は、準maxの2~3倍は当たり前、場合によっては一桁違うというクレイジーな価値で取引されるようになります。
また、良品をめざして何度も作り直しをするための材料(特定のRW用のルーン一式、Craft用のGem・ルーン・Jewel)が消耗品として大量に買い求められていきます。ソケットの中身を消してくれるHelが高騰するのもこのためです。
トレードの常識
売りは安く、買いは高く
価格が安定して取引が頻繁に行われているアイテムを除いては、売り部屋あるいは売りスレでは安めの提示を、買い部屋あるいは買いスレでは高めに提示するのが取引を成立させるコツです。同じ価値なら相手にはあなたのアイテムと交換するメリットはありません。よく考えれば取引相手が多いPubより、取引相手が少ないトレード板などの方がこの点に注意する必要があるのがわかるでしょう。*11
逆に言うと、いいTraderになる基本は条件のいい売り部屋で買い、条件のいい買い部屋で売ることです。
また、いいTraderは早く取引が成立しますので、その時間をトレハンなどにまわせます。
同じアイテムでも初心者の取引とベテランの取引では売買の価格に違いが出ます。
固定的な相場が維持されている一部のアイテムの場合はともかく、多くのアイテムの取引には駆け引きの上手い下手によって多かれ少なかれ差が出てきます。
Public gameでのトレード初心者が、アイテムを安く買い叩かれたり高く掴まされたりしても泣いてはいけません。それがPubでいう公正な取引なのです。物の値段は初心者に対してとベテランに対してで違って当たり前と思ってください。
Pubでいい取引をしようと思ったら自分の経験値をあげるしかありません。「英語」の能力ももちろん、その要素の一つです。学校の成績とはちょっと違いますが。
価値は同じでも持っている人がいないと取引は成立しない
いくらいいHoZを提示しても、タルセット+イモキンセット+トランセットを、なんて言ったらOfferできる人は限られます。持っている人がいないと取引は成立しない、ということを頭に入れておいて下さい。通貨(Rune)との取引の場合も同様です。Rune限定で募集する時は若干でもイロをつけるのが常識です。
使わないアイテムを寝かしておくよりはトレードした方が得
損をするのが嫌だと取引しないで倉庫に寝かしておいても何の価値もありません。将来より有利な取引をする自信があるなら別ですが。初心者の内は一寸損と思ってもどんどん取引して自分の思うアイテムを手に入れるほうが結局は得になります。
「育成品」に優良市場なし
鑑定依頼でありがちな「微妙な性能だけど、育成(つなぎ)にどうだろう」という中途半端なアイテムですが、残念ながら高値が付くことは絶対にありません。というのも、高速Leveling方法が既に確立されたD2世界において、出費を惜しまない資産家がレベル上げにも時間をかけるということはまずないからです。彼らはGrushやUber Levelingなどのスポットを買ってLv80~90までの育成過程そのものを飛ばしますし、それらにアクセスできない人がoverpayできるほどの資産を持っているというケースもほぼ考えられません。
もしそのアイテムに高値が付くとすれば、それはLv9以下・Lv18以下・Lv30以下のLow Level Duel等において立派な最終装備となりうる逸品だからであって、彼らが育成を楽しみたいからではないのです。置き換えのきかない尖った性能がそこにあれば、そのまま無制限Duelでの最終装備候補になるものさえもあります。*12
Diablo2の市場はいくつあるのか
Diabloのレルムだけで48もの市場があります。
例えば、同じUsWestレルムD2Xでも、HCラダー、HCノンラダー、SCラダー、SCノンラダーの4つの市場があります。さらにD2CがありますのでUsWのD2CとD2Xだけで分割された8つの市場があります。(→質問集/環境/ゲームモードによる違いについて?)
DiabloにはUsWest/UsEast/Asia1~3/EUの6鯖ありますから、全体で6x8=48個の市場があります。
オープン(シングル)を別にして、です。
これらの中にはもちろん、住民が少なくほとんど取引が行われている市場から、住民が多く取引が活発な市場までさまざまな市場があります。一般的には取引が活発な市場の方が、取引そのものを楽しむこともできるので、人気があります。
日本国内ではUS-West、世界的にはUS-EastおよびEuropeのプレイ人口が最も多いようです。(→質問集/環境/サーバーによる違いについて?)
市場が違えば通貨も物の値段も違います。
これらがそれぞれ別の市場なのは、その間での取引(例えばAsia1の100pdscをUsWのHRで買うなど)が普通は行われないからです。それがもし用意で頻繁に行われればもう別個の市場ではなく、1つの市場という事になります。*13その間で取引が行われれば、価格の不均衡が起これば物が売れ、安いところで物が仕入れて、高いところで売ることで利益が得られ、結果として価格が同じになります。しかし、その間で取引が行われない市場の間では、当然、物の値段も違うことになります。
商品の使用価値(効能)が同じUsWとAsiaでアイテムの値段が違うのを不思議に思う人もいるようですが、それが当たり前なのです。
一般に人口の多いRealmの方がアイテムの供給量が多く、商品のだぶつきと価格下落の発生時期は早くなります。US-EastやEuropeのPrice Guideに記載されているアイテムの対ルーン価格がUS-Westに比べて安いのはこのような理由によります。
ラダーからノンラダーへの移行。
上に書いたように普段は、Diabloの48個の市場は全然別のものですが、それらの間で商品が流通することがたまにあります(不正な手段を使うのは別です。)それは、ラダーの終了のときです。ラダーのキャラクターとアイテムはラダー終了に伴ってノンラダーに移行するので、一部はノンラダーでは入手不可能なアイテムがこの時大量に輸入されることになります。
そこで、ラダーの終了がわかると、そうしたノンラダーで高く売れるものを安く(ラダーだけPlayするキャラクターにはもうすぐ無価値になるものなので)仕入れ、ノンラダーで高く売ろうとする「大陸間貿易」を試みるものもでてきます。ラダー終了の噂だけで、こういう一攫千金を企む人が現れることもありますが、大抵はデマに終り、狙いは失敗に終わっているようです。
同じ鯖、同じゲームの中でも二つ以上の市場ができることもあります。
Diabloのトレードは上に書いたように、基本的にはレルム毎の単一市場です。しかし同じ鯖、同じゲーム(例えば、UsWSCラダー)の中に2つ以上の市場ができることもあります。たとえば外部取引を禁じるギルドを作ると、その中と外では取引が行われませんから、市場としては2つに分かれるわけです。その場合、当然そのギルドの中では外とは異なった価格、相場で取引されることになります。
そういう市場では外部の市場との取引を完全に防ぐことが重要です。そうしないと、2つの市場の価格差を利用した(密)貿易が大変な利潤をあげることになるので、(密)貿易商人の台頭を助長してしまいまい、結果としてギルドの主旨が台無しにされることになります。*14*15そうしたギルドを作る、あるいはそこに参加する人は、2つの市場が作られることによるこういうリスクについてもよく理解しておく方がいいでしょう。もちろんそれを作る、そこに参加することは全くそれぞれのPlayerの自由です。
仮想通貨を用いる市場
海外フォーラムの中には、そのフォーラムの中でしか通用しない仮想通貨が流通し、それがトレードの主流を占めているサイトもあります。*16
人々はアイテムを仮想通貨で売り、または購入するわけです。こうなると必然的にユーザー限定の市場が構築され、内部の人の嗜好や習性に合わせてPubとの間に価格差を生じることになります。
ぶっちゃけた話、botterが多ければそれだけアイテム価格の暴落は速くなるし、超級レア・クラフトアイテム等に対して40マス(40HR、40SOJ)の取引スペース上限を超えた価格設定も可能になるということです。
また、この仮想通貨はサイトから現実世界の金銭で購入できる場合がほとんどで、RMTとの境界もあいまいになっています。強いて定義するならVMT(Virtual Money Trading)とでも言ったところでしょうか。
ただし、これらの市場は鰤によって公認されているわけではありません。ゲーム内部のトレード窓だけで取引が完結しないため詐欺の危険は多いですし、サイトが都合により閉鎖された場合、過疎化でトレードが成立しなくなった場合、通貨の供給濫発によるインフレが発生した場合など、仮想通貨で蓄えた資産がすべて水の泡になる可能性もあります。
日本人のみの市場
日本語限定のトレードサイトやスレッドなど、日本人しか売買に参加できない場合、価格形成に著しい偏りが生じることがあります。原因として挙げられるのは
- 供給側の特徴
- HRの大量供給者(生産者)がほぼゼロである。
- bot使い(≒セット・ユニークアイテム供給量)が国外に比べて少ない。
- 需要側の特徴
- HRやそれを使用したルーンワードの売買が非常に不活発、またはローカルルールで規制・禁止されている。
- 装備無制限Duel市場が狭い、またはほぼ存在しない。それに起因し価格情報も少ない。
このため、販売価格はルーンを出せる人が少なかったり、転売目当てで故意に買い叩く者*17が現れたりして、最終装備級のアイテムにはPubに比べて安値が付きやすい傾向にあります。手前の項目でも述べられていますが、足下を見られるのが嫌ならば売場を国内に限定せず、自力で買い手を探し出し(ほとんどの場合、英語で)価格の交渉をする必要に迫られるでしょう。
また、botter同士が熾烈なダンピング合戦を繰り広げるPubに比べると定番のセット・ユニーク等の値崩れ速度が遅いことがあります(例:Shako、SS、Shaft、WT、Skullder、Tgods、IK Armor、Tal Armorなど)。複数の市場を選択的に使える環境にあるのなら、なにも日本語市場での募集・販売に固執する必要はありません。
(参考)ローカル言語同士の壁
Asiaサーバーにおいて特に問題になるのが、東アジア圏の2バイト文字の表示問題です。
これらの言語は他国語版からは文字化けするか表示されないかのどちらかになり、トレード以前の意思疎通にすら著しい支障をきたします。特に最もプレイ人口の多い英語版からは日本語、韓国語、中国語が全く表示されず、相手が何を喋っても一切読むことができません。
Asiaサーバーには「韓国語しか使えない韓国人」「中国語しか使えない中国人」が「日本語しか使えない日本人」以上により多くプレイしており、こうした言語の違いがトレード市場を分断してしまい、実際にアイテムの需要・供給がそこにあるにもかかわらずアクセスできないという現象をもたらすことがあります。
(→質問集/環境/サーバーによる違いについて?)
PUBトレテクニック
Price Check
自分が売り手側の場合"AAA(提供品) 4 BBB(募集品)"のような部屋を建てる。
すぐに人が集まるようであれば割安、まったく来ないようであれば割高と判断できる。
鑑定依頼に出しているよりも早くて正確。特に割安のチェックには最適。(ただし、その取引時間帯に客がいるかどうかにも依存するので一概に判断できないため、値段を変えてしばらくは続けて様子を見た方がいいでしょう。)
偽t/o
トレードチャンネル(LoD Ladder Trading Realm名-1)でoffer制販売を行う際、オークション風にt/o(top offer=最高入札額)やbin(buy it now=即決価格)を表示することがあります。
この時に表示するt/o価格は、なにも実際にその額での入札があったことを意味するわけではありません。
「物売るってレベルじゃねーぞ!?」と誰の目にも疑問な価格が付いている場合、実際には売り主のブラフということも多いのです。それで金持ちのnoobが引っかかって高額入札してくれればしめたもの、binを出してくれれば大成功、というわけです。
また、Price Check代わりに期待値込みのt/oを設定する人もいます。
1ゲーム遊んで戻ってきたら、なぜかt/o額が値下がりしていた…なんて場合は確実にこれを疑うべきでしょう。
Trading in bulk (まとめ売り・まとめ買い)
SkillGCやLifeSC/PDSC/MFSCなど、数を集めることが重要なアイテムは、資産家が3個、5個、10個と大量に、そして破格の値段で募集することがあります。たとえば1枚1HRで売りに出したらなかなか捌けないようなGCでも、3枚5HR、5枚10HRなどと飛躍的に買い取り価格が上がっていくのです。
今すぐ通貨に換えたいという急な事情がなければ、何枚かをストックしておくと良いでしょう。
3枚ある在庫のひとつを焦って売りに出した直後、その10倍の価格で3枚募集などというofferが叫ばれたりしたら目も当てられません。
逆に、現有キャラを解体して別のビルドを作ろうという人が、旧キャラの装備をまとめて売りに出すことがあります。このような時、相手の募集内容が特定の装備やアイテムだったりすると、実はルーン経由で取引するよりもお買い得になることがあるのです。SkillGC同士の直接交換はなかなかの穴場と言えます。
また、セットアイテムをコンプリートで保管しておくのも有効です。
資産家は面倒を省くため、パーツ単位でいちいち募集などせず、数HRを惜しげもなく放出して全部持ってこさせようとします。そして欠損部品があれば相手にもしません。
たとえばImmortal Kingセットをパーツ単品で売り出したら、全部の売上高を合計してもフルセット売りの半値も出るかどうか怪しいものです。鎧以外はP-Gemでの買い手探しにも一苦労でしょう。
募集ゲームはHellで
"AAA for BBB"のようなトレード用のゲームを作る場合、難易度は必ずHellにしましょう。
というのも、NormalやNightmareで作ると部屋の主旨を分かっていない初心者が迷い込んでくる確率が大幅に上がってしまうからです。
ルーンの種類や価値が分からない、P-Gemを募集しているのにchippedやflawedを平気で出す、募集内容を明記しているのに関係ないクズアイテムをウィンドウに並べ始める、なんてのはまだいい方で、Rushしてくれとか、タダで何かくれと物乞いを始める輩まで出没することがあります。
未だにNightmareやHellに辿り着いたことのないPlayerだって沢山いるのです。そのような人の資産状況は推して知るべしでしょう。
たとえ通貨やアイテム持ちのmule*18がNormalにしか行けなくても、最初の募集はHellで行うべきです。
交換に応じてくれそうな人がjoinしたら、「game//pass まで来てくれ」と言ってNormalのprivateゲームに誘導すればいいのですから。
現地時間知ってますか。
募集・販売部屋を作ったものの、なかなか人がきません。値段も妥当だけどなぜ?と思ったことはないでしょうか。
では日本時間での9-11時は他国の何時になるのでしょう。
実は現地時間も調べることは出来ます。(/time) のコマンドで調べてみましょう。
軽視されがちですが、ここらでも大きな差が出ます。
深夜・早朝に思いもよらない高額オファーで度肝を抜かれることも多々あるでしょう。