【地理・社会】/華丹帝国

Last-modified: 2024-01-16 (火) 17:43:24

アルファベット表記:Katan Empire
読み:かたんていこく
該当地方:華州
発案者:tocoma110
Tag: 地理社会 国家 華州 華丹帝国 発案:tocoma110


「沈んだことのない太陽、それが華丹って国さ」
~華丹帝国について 大陸同盟所属員~

概要

大陸最大にして最強と名高い、大帝国。
華州全域を支配する大国であり、事実上エルネセトアの覇者。大陸三国の筆頭である。

 

特徴

各地の小国を次々と制圧・吸収を繰り返し、領土を拡大した典型的な征服拡大型国家。
しかし、君臨すれど支配せずを掲げるように、税を納め反旗・無用な騒乱を起こさぬ限り、各地の支配者に細かな統治を任せている。その支配は極めて緩やか。
今もなお、地方の統治は当時の豪族・王族の末裔が行なうことが多い他、華丹帝国そのものへ反旗を翻さない革命ならば見過ごすことさえある。
だが、それは温厚な政治方針というわけではなく、無闇な戦いを嫌うというだけでしかない。


必要とあらばその武力を惜しみなく発揮し、禍根を根こそぎ滅ぼす二面性を持つ。
各地に中央と通じる統治院が存在し、数年置きに担当者を異動させながら地方統治の監視を行なっている。
それら地方巡回監査官・審龍官は帝家の代行者であり、厳粛にして壮絶なる管理人である。そのため、彼は地方統治者たちからある種の死神のように恐れられている。


大陸でも栄州と並び単一の王族血統が統治を継続している、数少ない国家。
その歴史の長さはすでに三千年を優に超えているという。
 
特に著名な皇帝は下記の通り。

  • “始祖皇帝”?
    初代皇帝。帝祖、とも。単身で“偉龍”と渡りあったと伝わる、半ば神話的な人物。
    華丹帝国の始まりを作った故に神聖視されており、帝偉思想においては唯一例外的に「完全な神的存在として敬われる」皇帝である。
  • “剣文帝”グゥエ・ルン・ガ・オウナ?
    第一次魔北大戦の時代に活躍した、知勇燦然の皇帝。
    大陸同盟発起人の一人でもあり、様々な改革を成し遂げ「臣民平等」の理念を打ち立てた現代華丹の始祖。
  • “紅蓮帝”ファン・ディエ・アン・オウナ?
    第二次魔北大戦は歴代屈指の絢爛さと苛烈な軍才で知られる、業火の女帝。
    こちらもまた後世に名を刻む様々な改革と大胆かつ危険な施策を繰り返した、有能なる暴君。歴史的な評価は割れているが、その功績は完全に否定されるものでもない。
  • “龍角帝”ツェアン・クル・オウナ?
    大陸秘境開拓時代に帝位についた皇帝。歴代でも特に発展を望み善政を敷いたと名高く名を残している。
    実際、人格においては1600年代までの皇帝でも随一のものとされ、華丹帝国が最も穏やかな時代であったとまで語られるほど。その一方で、度々帝宮を抜け出す奔放なところもあったという噂話もある。

統治体系は法治帝政。
皇帝が実権を握りながらも、律法を極めて重んじそれに悖ることを許さぬ体制が敷かれている。
それを強固にするため、華丹政府は帝家・王族ではない「民意で選ばれた臣民」からなる議会、『臣民院』を設け、そちらとの協議・連携を以て政を執り行なう。こちらは帝家ほどの権力を持つわけではないが、帝家自体が民意を汲むことを一つの縛りと定めており、鬼相の民の気質によって成り立つ、不可思議な形態が続いている。

  • これは前述の“剣文帝”の「臣民平等」に基づいている。
    それは「多くの種が手を取り合う強さ」によるものとされるが、同時に「少数民族である鬼相の民を守るため」という理由もある。民意を「ある程度」汲むことで、「帝家は臣民を顧みない為政者ではない」と示し、程よく不満を解消するという役割も踏まえてとされる。
  • これらの体制は首都・華丹に置かれる政府──通称『帝宮』に関してのもの。
    それ以外の地方は先の通りの体制となっている。
    帝法に則っている限りは裁量は任せており、中央の厳格さが嘘のようですらある。ただ、それらは『属州』という立場故の面もあり、地方統治者は決して気儘に振る舞えるというわけではない。

なお、帝国主義で他国吸収を図るかどうかは、時期による。
如何な鬼相の民と言えど万全な体制を組み続けるわけでなく、また戦争を仕掛けるかどうかは、当然ながら国政・国際情勢に左右される。
とはいえ、隙を見せる相手に容赦ない抜け目なさは備え、奪うと決めれば恐るべき速度で動く。そういった意味で、やはり周辺諸国からは怖れられ続けている。
また、植民地の獲得にも意欲的であり、華州を超えた外の州に飛地での領土が存在する。それらの地域には派遣された龍武隊も駐在しており、万全の防衛体制が敷かれている。
そのため、近隣の大国であるスールヴァッカ帝国?などのみならず、俄州アナステルス商業連盟?聖王庁?からも危険視されている。

 

地理

国土は基本的に華州全域とほぼ同義だが、狭義に厳密や範囲を指す場合は帝都・華丹を中心として、東部中央沿岸部~北部は無尽竹菠近辺、西は金の麦原、南は雷雲峡までを指す。

  • 秘境を上手く使い首都を守る形を作り出している。
    さらに、それら秘境近くには大都市を築き、帝都より付かず離れずの距離から辺境領土へ静かな睨みを利かせている。

 

文化・産業など

帝宮・帝家には鬼相の民という単一の種族しか存在出来ず、一定以上の地位は他種族には与えられない。
一方で、それ以外のあらゆる種族は平等の扱いと定められており、実態として民族間・種族間での摩擦はあれど、法的にはあらゆる形での人種差別を禁じている。(罰金刑)


様々な面での技術・学問的発達が目覚ましく、文化水準も極めて高い。
地方にまで行き届いた共通語の普及と教育、学習機関・施設も格差はあれど存在するなど教育面などに至るまで行き届いている。
それ以外にも工業的な面では九大州でも特に高く、機械による工場の開発にもいち早く取り掛かり自動化への注目も高い。

  • 機械化の導入だけでなく職人制度についても古くから力を入れている。
    各種職能組合の形成だけでなく、その複数派閥・組織を認可することでの競争社会の形成やその管理まで行なっている。
    一見すると自由があるようで、その実帝宮の掌の上という状況ではあるが、それでも確かな発展がなされてきた。そのため、良くも悪くも国家とそれら組織のつながりは強い。
    • 一定周期で新規組織が立ち上がったり、旧態組織との代替わり・刷新が起こる事態もあるが、それらにどこまで帝宮が関与しているかは不明。
      多様な陰謀論が飛び交う理由にもなっている。

特に、火薬という代物を利用した技術には古くから着目しており、大砲?銃火器の開発・量産・利用も大陸最速である。
銃火器は正規軍に正式配備されているのは勿論、認可さえ下りれば民間での開発・販売まで可能となっている。
消耗品としては高価であるが、民間の武装者(主に秘境開拓者)でも入手可能である。


精術?発展も目覚ましく、1600年代以降は蒸気機関?と合わせた自律推進船舶?飛空艇の開発にもいち早く着手している。

  • 特に環境整備にまつわる技術は大陸でも有数のものであり、それ故に多様な国家・地方を内包しながらも千年以上の統治・繁栄を可能としている。
    実用精術自体も高水準にあり、綴州に続く第二位の高い技術を持つ。

農業分野では特筆した特徴的技術はないものも、着実かつ堅実な農法を確立。
内陸部は主に小麦・麦を、沿岸部や水気の強い地方は米を主として栽培し、また蹄獣・家禽を問わず多様な動物を家畜化している。
菜類などの栽培にも熱心であり、そのバリエーションは非常に豊か。それに伴い各地方で固有の料理文化が発達しており、食文化に関しても各国随一の規模と種類を誇っている。
しかし、広大な国土故に土地柄で栽培されるものや収穫量に大きな差異があり、その調整は帝国が常日頃から腐心している問題でもある。

  • 最大の農産物は金の麦原由来の黄金麦?といわれることもあるが、これについては極めて特殊な例なため、他国のものと比較することが難しい。
    • 実に多彩な国家民族宗教人種が混在する国家のため、種族的・民族的・宗教的食事事情を踏まえた法が定められており、この国で真っ当な飲食店を構えるには結構なハードルが存在する。
      ただし、国から得られる援助(種族的摂取不許可食品を出してしまった場合のトラブル保障など)を削っていけばその限りではない。

首都は国家と同じ名前である帝都・華丹
その華々しさと猥雑さ、そして明確な統治が行き届いた姿は、エルネセトア最高の大都会として他国からの来訪者たちを圧倒する。

 

余談

その独特の統治形態から、国民の感情は非常に複雑である。
帝都に近いほど帝国人としての自負と誇りがある一方、辺境になるほど帝国に帰属しつつも元来の風土・文化への帰属意識が強い。他の州に近い地域ともなると、帝国に対し反発を覚えるような若者も珍しくはない。
しかし、そうした辺境地に置いても帝都から生まれる多数の新技術・制度の恩恵は強く、離れて生きることも難しくなっている。
その緩やかな支配は庇護下にある者たちに、安堵か緩慢な息苦しさを覚えさせることになるという。


ただし、各辺境の統治者たちにとっては極めて恐ろしい支配者でもある。
王族は本質的に発展と猥雑さを好みながら、支配体制に対する亀裂には恐ろしく敏感で容赦がない。極論、統治がえげつなく民草が不満を持っていようが、安定して税を回収出来、先細りしなければ、細かな口出しまでは至らぬことも多い。
時に、統治者が多少の依怙贔屓・悪事に手を染めて居ようと、容認することさえある。
だが、それによって地方統治に陰りが出るとわかれば、政府は容赦なく制圧軍を派遣し、現統治者たちを粛正する。
そこを見誤った者たちの物語は広く知られており、それ故に地方統治者たちは常に帝都からの眼に怯えている。
結果として地方政治の腐敗は、他州国家のそれと比べかなりましな部類となる。
だが、それは彼らが善良だからではなく、その首根っこを掴む王族が、これ以上ない冷血な統治者だからである。


他州からは大陸最大の影響力を持つ国家として、よくも悪くも注目されている。
中でも同等の影響力を持つ俄州・畏州からは魔北の次に存在する、一番現実的な仮想敵として見られている節がある。表向きは大陸同盟による協定から良好な関係を築けるように、と動いてこそいるが、実際のところは常に腹を探り合う関係である。


そのほかでは、栄州とは付き合いが古い。
唯一、安全な海路を知っている国家であるため、古くから交流を持っていた。そうした事情から文化交流は断続的に行われており、双方で影響し合うことも間々あった。基本的には華丹の方が技術的にも国力的にも上であるが、輸入した技術の独自改良・先鋭化の面では栄州に分があるものも多い。

 

一口メモ

見た目は中華、雰囲気ローマ、存在感とかはアメリカ、みたいなイメージです。
あと、某ラノベの名前の出ない帝国とか。
「みんなのてきのわるもの」ではない帝国が発案元です。そんなもんあるかい!というツッコミはさておき。

 

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